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FX移動平均線の見方と正確な相場分析と勝てるトレード手法

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移動平均線は、為替相場の流れをつかむための最も基本的なツールで、あらゆるテクニカル指標の中で、多くのトレーダーに幅広く活用されています。それは、移動平均線が一定期間の為替レートを平均したもので、トレンド相場やレンジ相場などの相場環境を、一目で把握することができるからです。価格の平均値を見ることで、相場の転換期を見極めることができ、レンジからブレイクする、トレンドから横ばいに推移するポイントが分かります。

これからトレードを行なううえで、移動平均線を最大限活用するため、具体的に次の3点を詳しく説明させていただきます。

1.移動平均線の基本的な見方
2.移動平均線を活用した的確な相場の分析方法
3.移動平均線と他のテクニカル指標を組み合わせた正確なトレード

この3つを覚えれば、冷静な判断でトレード戦略をたてることができ、結果、見違えるほど勝てるトレードができるようになります。

このページでは、最も基本的かつ重要である移動平均線について、絶対に知っておくべき知識をまとめました。

そして、実際の相場でどのように活用するのか、高勝率トレード戦略を立てるまでの手順を、説明させていただきます。全て重要ですので、既に移動平均線を活用している方も、見落としている部分がないどうか、確認の意味も含めてぜひ最後までお読みください。

1.移動平均線の基本的な見方

最初に、移動平均線とは、どのような線であるかをご理解いただき、それから計算方法と設定について、詳しく見ていきます。そのあとに、戦略を立てるための実践的な見方をお読みいただくと、より移動平均線を深く理解いただけると思います。順番にお読みいただくと、上述の3項目をクリアすることができますので、しっかりと頭に叩き込みながら進んでください。

1.1. 移動平均線は相場の流れをより明確にするためのツール

移動平均線は、名前の通り刻々と推移していく一定期間の価格を平均した線です。価格は常に未来に向かって移動していくため、この線も同様に移動していきます。
下図をご覧ください。青い線が、移動平均線です。

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緑色のローソク足は、価格が上昇したことを示す陽線のローソク足です。
赤色のローソク足は、価格が下落したことを示す陰線のローソク足です。

ローソク足が上昇していくと、移動平均線も上向きとなり上昇していきます。逆に、ローソク足が下落していくと、下向きになってローソク足を追いかけていきます。

このように、移動平均線はローソク足を先導するものではなく、後から付いていくものだと覚えてください。
ローソク足10本や50本など、価格を平均した線ですのでよく考えれば分かることですね。しかし、前提としてとても重要ですので、移動平均線はローソク足を先導しないという点を最初にご認識ください。

なお、ローソク足の本数の設定については後述いたします。

ローソク足チャートは、1本のローソク足が連なってできたもので、いわば棒グラフのようなものです。
一方、移動平均線は線グラフのようなもので、1本の線でできていますね。ローソク足は現在値を、移動平均線は平均値を表しており、形は違うものの、為替レートを正確に反映しています。そのため、移動平均線はチャートを見る上で、ローソク足と同じくらい大切です。

ちなみに、移動平均線を一度表示すると、削除しない限り自動的に線を描き続けてくれます。これは、ローソク足と同様で、トレードしている時、労力もかからず自然に視覚に入ってきます。トレードとは直接関係ないことかもしれませんが、労力がかからないというのはとても重要で、面倒だと思う作業は長続きしなくなります。

1.2. ローソク足が移動平均線より上なら強気を下なら弱気を示す

移動平均線は、ローソク足との位置関係が重要です。
位置関係というと難しく聞こえるかもしれませんが、次の2点を基本として覚えてください。

 ・ローソク足が移動平均線より「上」にあるときは「強気相場」
 ・ローソク足が移動平均線より「下」にあるときは「弱気相場」

どんな相場でも、ローソク足が移動平均線よりも上か下かを、最初に見ると良いです。
あらためて下図をご覧ください。

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ローソク足と移動平均線を別々に見るよりも、2つの位置関係を見たほうが、より相場環境を把握しやすくなったと思います。
横ばい相場では、ローソク足が収束して移動平均線を何度も上下しています。このとき、移動平均線も水平で傾きがなく、ローソク足と移動平均線の間に空間がありませんね。

ローソク足だけ見るよりも、2つを合わせて見ることで、すぐに状況が分かります。

相場環境の把握に迷ったら、基本に戻ってこの2点を思い出してください。基本を忘れなければ、どんな相場でも応用できます。

1.3. 移動平均線を最大限活用する「期間」と「種類」の適切な選択

移動平均線は、価格の平均値であることは上述しました。
この平均値を出すには、次の2つの項目を考慮しなければなりません。

 ・平均をとる期間をどれ位にするか
 ・どのタイプの移動平均にするか(平均をとる計算方法が違う)

順番に説明します。

1.3.1. 移動平均線の期間設定はトレードスタイルに合わせると良い

たとえば、日足で25日移動平均線というと、直近25日間の終値を合計し、25で割れば算出できます。この「移動」とは、「直近」のことを指し、ローソク足が1日進むと移動平均線も1日進みます。つまり、常に直近25日分の終値になります。

この期間設定は、好きな数字にすることができます。

かりに、200日の移動平均を設定すると、数か月~数年単位で分析することができます。その反面、スキャルピングのように数分以内で売買を繰り返すトレードスタイルには不向きと言えます。そのため、期間設定はあなたのトレードスタイルに合わせて設定する必要があります。

私が実際に設定しているおススメの期間は、このあと紹介させていただきます。期間設定は重要で、深くご理解いただくため説明が長くなります。そのため、なぜかも含めて後述いたします。

なお、この例では計算基準に終値を用いましたが、終値ではなく、仲値(1日の高値と安値の中心値)を基準にすることもできます。また、高値・安値・終値を3で割った価格を基準にする方法もあります。そのため、どの価格の平均を取るのか、一概に正解はありません。

ここでは、最も一般的で重要と考えられている、終値を採用して説明させていただきます。この先、平均値は終値がベースになっているものとしてお読みください。

1.3.2. 指数平滑移動平均線(EMA)が3つの種類の中でおススメ

移動平均線には、一般的に次の3つの種類があります。
それぞれ、移動平均の算出方法が違います。詳しい計算方法までは知る必要はありませんが、特徴を理解したうえで選択すると良いでしょう。

ちなみに、私が使用していておススメなのは、3つ目の指数平滑平均(EMA)です。理由は、期間と同様、詳しくは後述しています。

 ・単純移動平均(SMAまたはMA)
 ・加重移動平均(WMA)
 ・指数平滑平均(EMA)

《単純移動平均》

英語でSimple Moving AverageまたはMoving Averageといい、日本でも頭文字をとってSMAやMAと言われます。
採用した期間の終値を、単純に平均したものです。

《加重移動平均》

Weighted Moving Averageで、略してWMAと言います。
10日WMAを例にすると、10日目の価格を10倍、9日目の価格を9倍、8日目の価格を8倍というようにしていきます。
したがって、直近の価格ほど重点が置かれます。

《指数平滑移動平均》

Exponential Moving Averageで、略してEMAと言います。
直近の価格を2倍するので、最新の値動きが反映されます。

この3つのうち、どのタイプを使えば良いのか、正解はありません。選択は好みの問題であって、どれを使っても良いということになります。使用するタイプにより、表示のされ方や使い方が大きく異なるなら、トレードスタイルや手法により、熟考しなければならないでしょう。しかし、同じ移動平均線ですので、そこまで大きな違いはありません。どのタイプを使うかではなく、使い方しだいです。使い方が正しければ、どのタイプでも使いこなせるでしょう。

最初はそこまで深く考えなくて良いです。使わずしてあれこれ考えても仕方ないので、まずは使ってみましょう。
おススメは、私も使用している3つ目の指数平滑移動平均線(EMA)です。

なぜかというと、一番メジャーだからです。多くのトレーダーが見ているものを使えば、機能する場面も多くなります。直近の価格に重点を置き、移動平均線の先端が、より敏感に反応する方が、トレーダーに好まれるのでしょう。

なお、これからチャートで解説させていただく移動平均線は、全て指数平滑移動平均線(EMA)ですので、そのつもりでお読みください。

2.的確な相場分析を可能にする移動平均線の知識

ここからは、移動平均線を使った実践的な見方を紹介させていただきます。日々の相場で、私が実際に活用し、利益を出している使い方ですので、参考にしてください。

2.1. 3本の移動平均線を使いこなすことで相場環境が明確につかめる

ローソク足が、1本の移動平均線よりも上にあるか下にあるか、この位置関係が基本だということは上述しました。
しかし、この基本だけでは、トレード戦略を立てることは難しいですね。そこで、これを応用して利益を出すために、3本の移動平均線を使います。

なぜ3本かというと、相場の仕組みに則した考え方を採用しています。次の2点を思い出していただければと思います。

 ・3つのトレンド(短期トレンド/中期トレンド/長期トレンド)
 ・3つの相場の流れ(上昇トレンド/下降トレンド/横ばい)

この、3という数字は移動平均線を使いこなすためにとても重要な数字ですので、詳しく説明いたします。

2.1.1 トレンドの期間が短期/中期/長期の3種類であるからこそ移動平均線も3本にする

トレンドには、次の3種類がありました。

 ・短期トレンド
 ・中期トレンド
 ・長期トレンド

現在どのトレンドかを把握するために、移動平均線を活用するとします。
たとえば日足チャートを見て、かりに移動平均線を1本しか出していないと、次のような問題が発生します。

期間設定を200日などの長期にすると、数か月~数年単位の流れは分かりますが、直近の短期的な値動きをとらえることができません。逆に、25日などの短期にすると、数日~数週間の短期的な動きには対応できますが、もっと大きな流れをつかむことができません。

下図を見てください。

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ローソク足が、200EMA(200日移動平均線)より上にありますので、強気相場で長期の上昇トレンドという大きな流れは分かります。しかし、一時的に下げている箇所も多いです。特に、四角の箇所はレンジになっていて、これから本当に上昇するのか分からないですね。

では、25EMA(25日移動平均線)と75EMA(75日移動平均線)を追加して、トレンドの種類と同じ3本としてみます。
下図を見てください。

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3本の設定は次の通りになりました。

黄色のラインが短期の25EMA
青色のラインが中期の75EMA
赤色のラインが長期の200EMA

Aでは、トレンド相場であることは間違いないと分かります。

Bでは、移動平均線とローソク足の位置関係に注目してください。25EMAと75EMAよりも、ローソク足が下にあります。そして、200EMAよりもローソク足が上にあるので、長期トレンドは上、しかし、短期・中期的には上昇トレンドが終了して弱気相場の傾向にあります。

Cは、ローソク足が25EMAより下、75EMAと200EMAより上です。短期的には弱気で、中長期的には強気であることを表しています。

このように、トレンドは短期・中期・長期の3種類ですので、移動平均線も同じく3種類を表示します。そうすることで、全ての相場において3種類の相場を見落とすことなく、細かいところまで把握できるようになります。

なお、期間をどの数字にするかは、あまり問題ではありません。
私が設定している期間は、最もメジャーである次の3つです。

 ・短期:25
 ・中期:75
 ・長期:200

お伝えしているように、この数字以外は駄目なのかというと、そうではありません。短期は20でも構いませんし、中期が50でも良いでしょう。ただし、マーケットではキリの良い数字が好まれますので、短期なら21や22ではなく、20や25にすると良いでしょう。

この先は、3本の移動平均線の呼び方を、25EMA・75EMA・200EMAに統一させていただきます。

2.1.2. トレンドの種類が上昇/下降/横ばいの3種であるからこそ移動平均線も3本にする

先ほどは、移動平均線とローソク足の位置関係を見ました。次に、移動平均線の傾きに注目してください。
傾きは、次の3つのうちのいずれかになります。

 ・上向き
 ・下向き
 ・水平

相場には、上昇トレンド/下降トレンド/横ばいの3種類がありましたね。移動平均線は価格の平均値ですので、傾きは、この3種類の相場を表しているとお考えください。

つまり、まとめると次のようになります。

 ・移動平均線が上向きなら上昇トレンド
 ・移動平均線下向きなら下降トレンド
 ・移動平均線が水平なら横ばい相場

たとえば、上記チャートのCでは、25EMAが下向きなので短期的に下降トレンド、75EMAと200EMAが上向きなので中長期的には上昇トレンドである、というように把握できます。

3種類の移動平均線を活用することで、短期・中期・長期移動平均線のそれぞれが、上昇トレンド・下降トレンド・横ばいのうちどれを表しているのか、的確にとらえることができます。

2.1.3. 3本の移動平均線がそれぞれ違う役割を果たすことで相場がより把握できる

1本の移動平均線が、どんな相場でも有効に機能することはありません。1本のトレンドラインが機能し続けることはありませんね。それを同じことです。期間設定の違う移動平均線3本を活用することで、各々が短期・中期・長期という役割を果たし、総合的に判断できるようになります。

3種類の移動平均線で、3つ相場の流れを把握する、というイメージでチャート分析を行なうことがおススメです。目的を明確にして移動平均線を見ると、より深いチャート分析ができるようになるでしょう。

2.2. 移動平均線を活用した順張りと逆張りのトレード戦略

移動平均線をより活用するために、覚えていただきたい見方は、順張りと逆張りです。トレード手法というと、順張りか逆張りのどちらかになりますが、移動平均線は、このどちらでも活用できます。順張りの戦略としてゴールデンクロスがあり、逆張りの戦略としてデッドクロスがありますので、この両方を説明いたします。

2.2.1. 相場の転換点が分かるゴールデンクロスとデッドクロスを使った戦略

順張りの考え方から見ていきます。

移動平均線は、相場の転換点を示してくれることがあります。それは、移動平均線が交差するときで、次の2つの状態は強いシグナルになります。

 ・短い移動平均線が長い移動平均線を「下」から「上」に突き抜ける
 ・短い移動平均線が長い移動平均線を「上」から「下」に突き抜ける

前者を「ゴールデンクロス」、後者を「デッドクロス」といい、クロスした方向へ相場が進みだす可能性を示唆しています。
チャートで見るとわかりやすいので、下図をご覧ください。

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Aでは、25EMAが75EMAを突き抜けています。この状態がゴールデンクロスで、強い上昇シグナルとなります。このあと25EMAと75EMAが、200EMAをゴールデンクロスしていますので、さらに強い上昇シグナルとなりました。ローソク足を見ると、確かにゴールデンクロスしたAから上昇トレンドが始まっていますね。Aが相場の転換点になっています。

Cも同様で、ゴールデンクロスしてから価格は上昇しています。

一方、Bがデッドクロスです。
短い移動平均線が、それよりも長い移動平均線を下に抜けています。25EMAが75EMAを下抜けたり、75EMAが200EMAを下抜けたり、パターンは様々です。こちらも、デッドクロスしたBから下降トレンドになっているのが分かりますね。この場合は上昇トレンドから下降トレンドに相場が転換していますので、最初に短期移動平均線の25EMAが、中期移動平均線の75EMAをデッドクロスしています。

このように、ゴールデンクロスは上昇シグナルで、デッドクロスは下落のシグナルです。順張りか逆張りでいうと、これからトレンドが始まることを示唆する順張りで、トレンドフォローの戦略を立てることができます。

2.2.2. 移動平均線とローソク足を組み合わせた逆張りの戦略

次は、逆張りの戦略です。
価格は、3本のどの移動平均線よりも乖離すると、今度は元に戻ろうとする圧力が働きます。相場が過熱して、一方向に急騰や急落すると、行き過ぎやオーバーシュートになり、急激に反転します。
下図を見てください。

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上昇トレンドが、ゴールデンクロスしたポイントからスタートしています。そして、Aでは3本の移動平均線から乖離しています。短期の25EMAを引き離すように急騰していますね。移動平均線は遅行するとはいえ、このような行き過ぎた状態は長続きせず、いずれ反転します。

なお、この行き過ぎを見るには、75EMAや200EMAよりも、一番短い25EMAで見ると把握しやすいです。短期の移動平均線ですらローソク足と乖離する、という見方ができます。

ローソク足が直角に近い位に急騰し、ローソク足と25EMAの空間が短期間で開き始めたら、調整が入るとお考えください。

このとき、逆張りで売り注文を出すにしても、どこでエントリーするかが最重要ですね。
価格は、抵抗帯や支持帯にぶつかったり、値幅を達成すると反転します。そこで、レジスタンスラインを見つけるのが、一番良いでしょう。Aのように急騰し、かつレジスタンスラインに当たったりすると、それまでの急騰が信じられない位に、今度は急落したりします。何度も同じような場面を経験すれば、いずれ、天井で売りエントリーすることができるようになります。

2.3. 3本の移動平均線の役割およびローソク足との位置関係で分かる明瞭な特徴

3本の移動平均線は、短期・中期・長期というように、設定した期間が異なるため、その役割も違います。トレード戦略を立てるために、さらに詳しい特徴を紹介しますので、これまでの知識と合わせて覚えてください。

2.3.1. 順張りは短期25EMAと中期75EMAに注目すると戦略が立てやすい

相場とは、トレンドが発生するとしばらく継続するものです。
一方向へ進むのではなく、上下動を繰り返しながら「Nの字」を描いて進んでいきます。上昇トレンドなら、高値更新を更新すると、一時的に反落し、それが押し目となってトレンドへ回帰していきます。下降トレンドの場合は逆で、安値を更新したら、一時的に反発して戻しポイントとなり、また下降トレンドへ回帰していきます。

この押し目と戻りのポイントが、移動平均線だと25EMAと75EMAになりやすいです。そのため、トレンドが発生すると、何度も25EMAと75EMAにぶつかってはトレンドへ回帰します。
下図を見てください。

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下降トレンドが発生し、Aでは反発して戻していますが、25EMAにあたり、下降トレンドへ回帰しています。
Bも同様で、25EMAに当たった箇所が戻りポイントになっていますね。
そして、Cでは長めの戻りになっていますが、75EMAにぶつかって下降トレンドを強めています。Dも同じです。

移動平均線が、抵抗帯や支持帯になっているとお考えいただくと良いです。トレンドラインは真っ直ぐな線ですが、移動平均線は丸みを帯びたトレンドラインのようなものです。機能するトレンドラインは、ぶつかっては反発や反落を繰り返し、トレンドを継続させますね。それと同じで、トレンドが強いほど、ローソク足が25EMAもしくは75EMAにぶつかると、何度もトレンド回帰させます。

このように、一度トレンドが発生すると、短期移動平均線の25EMAと中期移動平均線の75EMAが押し目や戻りになりやすいと覚えてください。

2.3.2. パーフェクトオーダーは強いトレンドを示唆する最も注目すべきパターン

トレンドが発生すると、敏感に反応する短期の25EMAが、最初にローソク足と同じ方向へ進み始めます。それから中期の75EMA、長期の200EMAが順番にトレンド方向へ傾きます。そして、この3本の傾きが同じ方向へ一致した状態を、「パーフェクトオーダー」と言い、トレンドが強い状態を表しています。
下図を見てください。

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Aで移動平均線が3本ともデッドクロスし、ゴールデンクロスしているBまで下降トレンドが継続しています。トレンドの最中の移動平均線の順番を見ると、下から25EMA、75EMA、200EMAです。ローソク足が一番にはしり、それを追うように短期の移動平均線から順番になっていますね。これがパーフェクトオーダーです。

このパーフェクトオーダーは、トレンドの期間が短いとできません。トレンドが短期間で終わると、パーフェクトオーダーになる前に移動平均線が収束してしまいます。また、移動平均線が急角度になると、かなり強いトレンドであることを示唆していますので、そのトレンドが長く継続する可能性も高くなります。

そのため、パーフェクトオーダーになったらそのトレンドには逆らわず、トレンドフォローの順張りにするのがおススメです。
逆張り戦略だと、トレンドが終わるまで何度も損切りになる確率が高くなります。そろそろ反転するだろうと、勘で逆張りするのではなく、移動平均線に素直に従う判断をすると良いでしょう。

2.3.3. トレンド終了のシグナルはローソク足が長期200EMAを抜けたとき

短期25EMAと中期75EMAは、トレンドが継続していく見方でした。
一方、長期の200EMAは、トレンドが終了する見方になります。

25EMAと75EMAにのって進んでいたトレンドは、永遠に続くことはなく、いずれ失速します。ローソク足の勢いがなくなると、しばらく乖離していた200EMAに戻ってくることになります。これが、トレンドが終了するシグナルになります。
下図を見てください。

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25EMAと75EMAにのって、長い上昇トレンドが発生していました。ここまでは、上述した見方ですのでお分かりいただけると思います。ローソク足が200EMAを下抜けている丸の箇所では、25EMAと75EMAがデッドクロスしたあと、25EMAにおさえつけられるように、下に押し出されています。

ローソク足と移動平均線の位置関係に注目してみます。

上昇トレンドのときは、ローソク足がどの移動平均線よりも上でした。
しかし、丸の箇所では、ローソク足がどの移動平均線よりも下にきています。これは、同じ波の上昇トレンドが明確に終了したシグナルになります。

注意していただきたいことは、継続していた上昇トレンドの波が終了したのであって、下降トレンドが始まることではないということです。そのため、安易に売り注文を出すことは良い戦略ではありません。下降する可能性が高まったということであり、レンジ相場になる可能性もありますので、勘違いしないようにしてください。

2.3.4. レンジ相場のシグナルは3本が収束してローソク足が挟まれるとき

3本の移動平均線は、トレンドが発生しているときは、各々が角度をつけて推進し、役割を果たします。
しかし、レンジ相場になると、移動平均線の行き場がなくなるかのように3本が収束します。
下図を見てください。

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四角の箇所は、他とは違って移動平均線が3本とも集まり、傾きもなく水平になっています。また、ローソク足が移動平均線の間に挟まれたり、上下したり行き場を失っている状態です。

このように、3本の移動平均線が収束して水平なときは、レンジ相場になります。

特に、長期の200EMAが水平なときは、かなり強い材料が無いと相場が動き出さないため、上図のように徐々に膠着していくことが多いです。四角の箇所の手前から、200EMAは水平になっていますね。

実際の相場では、ローソク足だけを見てレンジ相場だと把握することは、かなり難しいです。しかし、このように移動平均線を活用すると、パッと見てすぐに分かります。

3.移動平均線と他のテクニカル指標を組み合わせたトレード戦略

トレードで利益を上げるには、まずチャートを見て相場環境を把握し、それから利食いと損切り幅を決めます。決してすぐにエントリーするものではなく、順序だてて戦略を立てることが重要です。

これから、移動平均線と他のテクニカル指標を組み合わせたトレードの例を紹介します。これまで説明してきたことを基本にしていますので、参考にしてください。上述のように、相場環境を把握してから戦略を立てている点に注目してください。

3.1. パーフェクトオーダーで順張りできる典型的なパターン

まず、トレンドに乗るという戦略を見てみましょう。

FXトレードでは、トレンドフォローは最も一般的なトレード手法で、絶対に覚えておきたい見方です。相場は、トレンドが発生するとしばらく継続する傾向にあるため、トレンド初期の段階で見極めることが重要です。ひとたびトレンドフォローで利益を出すコツをつかめば、それは、安定した利益を得ることができることを意味します。
下図をご覧ください。

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Aでは、それまでレジスタンスラインだった価格帯を上にブレイクし、サポートラインに役割転換しています。

ポイントは、Bになります。

ここで価格が反発しているので、このサポートラインが機能していることが分かります。そして、移動平均線にも注目してください。75EMAが200EMAをゴールデンクロスしていて、いよいよパーフェクトオーダーになるかどうか、というポイントです。さらに、ローソク足がぶつかっているので、75EMAと200EMAが支持している形になっています。

もし、この支持が移動平均線だけなら、ここから上昇トレンドにはならず、レンジ相場かもしれません。しかし、サポートラインも全く同じ価格帯で支持していますね。そのため、Bでは反発する根拠が交差しているポイントで、強い買いシグナルになります。ここで買い注文を出しても良いでしょう。

その後、矢印の箇所では、パーフェクトオーダーを維持しています。

角度を見ると、なだらかに推移していますので、ここから大きく上昇することもなさそうです。しかし、トレンドは、直近の高値を必ずブレイクするので、Cの高値ブレイクは時間の問題となります。

ただし、確率的に高値をブレイクしやすいというだけで、全てブレイクするわけではありません。10回トレードすれば、そのうち数回は想定が外れるでしょう。その1回で大損しないように、想定と違ったら損切りは徹底して行ないます。利益は伸ばし、損切りは早く行なうことで、安定した利益が出せるものです。

今回のように、トレンドの見方が正しければ、ブレイク後は直近の値幅の2倍は出ますので、Dまで目指せます。
なお、Eでは25EMAにのってトレンドを強めていますね。

トレンドに乗ることができると、かなりの利幅を得る事ができます。今回のようなパターンは、トレンドが発生する典型ですので、参考にしてください。

3.2. ヘッドアンドショルダーと移動平均線で逆張り

次に、逆張りのトレードを見てみます。
下図をご覧ください。

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今回のポイントはAになりますが、そのプロセスを把握することが大事です。

まず、パーフェクトオーダーにより上昇トレンドが発生していました。その後、ヘッドアンドショルダーが形成されています。これを見つけられるかどうかも、重要ですね。

(※ヘッドアンドショルダーに関しては、『ヘッドアンドショルダーで相場が変わるポイントを正確に判断する方法』で解説していますので、読んでいない方は確認してください。)

矢印のポイントでは、ローソク足が3本の移動平均線よりも下になりました。これで、上昇トレンドは明確に終了したと判断できます。ただし、これだけでは下降トレンドになるかは分かりません。レンジ相場になる可能性もあります。

そこで、ヘッドアンドショルダーのネックラインを下抜けていることが、見極めのポイントです。ネックラインを下抜けると、下落しやすくなりますね。下げる根拠が交差していますので、あとはいつ下降トレンドになるか、という時間の問題になります。

そして、Aではネックラインがレジスタンスラインになり、さらに25EMAが200EMAをデッドクロスし、ローソク足を上から抑えつけるかのように下押ししています。いくつも根拠が重なったAから下降トレンドになりました。

このように、移動平均線で相場環境を把握し、他のテクニカル指標と組み合わせると、より角度の高いトレードが可能になります。

3.3. 長い時間足と短い時間足を組み合わせるとより強い根拠になる

これまでは、同じ時間軸において、異なるテクニカル指標の根拠を組み合わせました。これだけでも、確度の高いトレード戦略を立てることができます。これに加え、同じ通貨ペアでも、異なる時間軸で同じ根拠を見つけると、さらに良いトレードができます。

下図は、1時間足チャートです。

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まず、移動平均線を見てみましょう。
200EMAを挟むようにローソク足と25EMA、75EMAが推移しており、方向感のない環境が続いています。トレンドは、長期の移動平均線である200EMAに角度がつかないと継続しません。その点、レンジ相場といえます。

また、丸の箇所では上抜けできず、2回とも高値で抑えられています。
そして、矢印の箇所でAのサポートラインを下抜けました。Aまでに、上抜けできなかったポイントから徐々に下げ始め、パーフェクトオーダーを形成してサポートラインのAを下抜けています。

サポートラインを下抜けたので、今度はAがレジスタンスラインに役割転換します。矢印の箇所は、25EMAが上から上値を抑え、さらにレジスタンスラインにぶつかっていますので、押し出されるように下落していますね。ここで売り注文を出すのが、確度の高いトレードになります。

では、なぜ丸の箇所では、上値が止められているのでしょうか。2回とも長いヒゲになっていて、強い抵抗を感じますね。その答えは、日足を見ると分かります。
下図が日足チャートです。

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矢印の箇所が、1時間足で上値を抑えられていたポイントです。実は、日足の下降トレンドラインにぶつかっていて、上昇ではなく、これから下落するための、絶好の戻しポイントになっていたのです。

Aでは、水平になっていた200EMAを、25EMAがデッドクロスしています。ここで、3本の移動平均線よりもローソク足が下へきましたね。さらに、矢印の箇所は長い下降トレンドラインにぶつかっていますので、強い抵抗を受けて長いヒゲになっています。これを踏まえて、再度1時間足を見てください。

上抜けできない理由が分かりましたので、サポートラインを下抜けてから売り目線のトレード戦略を立てることが、容易になるのではないでしょうか。日足トレンドは下で、1時間足も下になりましたので、売り注文を出すことに、より自信が持てると思います。

このように、移動平均線といくつかのテクニカル指標を組み合わせるほか、異なる時間軸も判断根拠にすると、なお良いです。こうしたトレード戦略を立てる癖を付けると、短期間で常勝トレーダーへなることができるでしょう。

まとめ

価格の平均値である移動平均線は、トレーダーに最も活用され、とても重要なテクニカル指標です。そのため、上述した見方は、絶対に覚えるようにしてくださいね。理解していないままトレードを行なっても、勝つことはできないでしょう。何度も読み返していただき、日々の相場で移動平均線がどのように動き、機能しているか確かめてください。

紹介したものは、実際に私が利益を上げている実践的な見方ですので、すぐに活用していただけると思います。トレードが上手くいかずに悩んでいる方は、移動平均線をチャートに表示し、まっさらな気持ちでチャート分析からスタートしてみてください。

 

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ぶせな

FX専業トレーダー。FXに特化した投資歴は10年以上で、累計利益は1億円を超える。 リスクをおさえることに重点をおき、短期売買を繰り返すスキャルピングと長めに保有するデイトレードを得意とする。一時的な利益でなく、継続的に利益を上げ続ける独自の投資スタイル。

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