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FX通貨ペアを適切に選ぶための重要な7つのルール

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FXで勝つために適切な通貨ペアを選択することはとても重要です。

 もし、あなたが通貨ペアの選択を誤ると、全く予想もつかないようなちょっとしたことで損が膨らみ、気がついた時には大損をしてしまったということになりかねません。一方、適切な通貨ペアを選べるようになると、1回ごとのトレードの勝率や利益を安定させることができるようになります。

 そのためには、それぞれの通貨ペアの特徴と違いを理解し、トレードを行うたびに、なぜ、今その通貨ペアを選択すべきなのかを説明できるようになると良いでしょう。

 そこで、これからあなたに、私自身が実践している適切な通貨ペアを選択する7つのルールをお伝えします。

 通貨ペアの選択というと地味に聞こえるかもしれません。

 しかし、すべてのトレードは常に通貨ペアを選ぶことから始まります。そして、どの通貨ペアを選ぶかで、あなたが勝ち続けられるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

 それぐらい重要なものなので、長文となっておりますが、是非じっくりと読んで吸収していただければと思います。

1.取引量の多い通貨ペアを選択すること

取引量の多い通貨ペアを選択することが、勝ち続けるために何より重要な冷静な判断力を保つための第一歩です。なぜなら、取引量の多い通貨ペアはテクニカル分析を正確に行えるという利点があるからです。 

この事について詳しくお伝えします。

1.1. 取引量の多い通貨ペアはテクニカル分析が正確になる

取引量が多い通貨ペアは世界中の投資家が注目しています。そのため必然的に売買高が大きくなります。そして、売買高が大きい通貨ペアは価格が適正に保たれやすくなります。つまり、取引量の多い通貨ペアほどテクニカル分析が機能しやすいのです。

一方、新興国通貨のような取引量が少ない通貨ペアの場合、例えば、扱う金額の大きい機関投資家が注文を入れるだけで価格が急騰/急落してしまいます。言い換えると、予想不可能な第三者の行動などの偶発的な行動によって、突然、値が大きく動いてしまうのです。

これではテクニカル分析どころではありません。必然的に投機的な取引になってしまいます。

1.1.1. テクニカル分析の裏付けのない取引はただのギャンブル

短時間で大きく値が動くということは、大きく儲ける可能性もあるということだと考える方もいるかもしれません。しかし、どこまでいっても投機は投機です。言い換えるなら、ただのギャンブルです。たとえ最初はうまくいったとしても、次はその保証はありません。 

このような投機的なアプローチでFXに臨んでしまうと、例外なく回復不可能なほど深刻な損失をこうむっています。

1.1.2. 常に冷静さを保ち適切な投資判断を心がけること

FXはギャンブルではありません。利益を積みあげていくには、妥協のないテクニカル分析によって確度の高い予想をするスキルと忍耐強さが何よりも必要です。そして「大きく儲けよう!」とするよりも、まず「徹底して損を潰そう!」という姿勢が重要です。

そのためには、あなた自身がテクニカル分析によって導きだした予想と反する値動きをしたら、すぐに損切りをして様子見に切り替え、精神的に立て直す必要があります。そうやって、冷静な判断力を保つことが生死の分かれ目なのです。

しかし、あまりにも短時間で大きく値が変動する通貨ペアを選択してしまうと、予想とちょっと違う動きをするだけで、心が大きく動揺してしまい、とても冷静ではいられなくなってしまいます。そして、判断力を失い、立ち直れないほど大きな損を出してしまうことがあります。

こうした点からも、取引量の多い通貨ペアを選んでおくことが重要です。

1.2. 世界の通貨ペアと日本の通貨ペア取引量の割合

それでは、次に、どの通貨ペアの取引量が多いかを統計的に確認しておきましょう。

1.2.1. 世界の通貨ペア取引量ランキング

《世界全体の通貨ペア取引量の割合》
1位 ユーロ/米ドル 24.1%
2位 米ドル/円    18.3%
3位 ポンド/米ドル 8.8%
4位 豪ドル/米ドル 6.8%
5位 米ドル/加ドル 3.7%

※国際決済銀行が3年毎に外国為替市場の調査を公表しています。

ユーロ/米ドルが第1位で約4分の1を占めています。世界の基軸通貨である米ドルと第二の基軸通貨と言われるユーロとのペアですから納得できます。第2位が米ドル/円です。世界における円の強さも分かりますね。割合も18%とかなり高い水準です。

第3位以下の通貨ペアの取引量の割合は10%を切っていることを見ると、ユーロ/米ドルと米ドル/円がダントツで取引量が多いといえるでしょう。

1.2.2 日本の通貨ペア取引量ランキング

では、日本における通貨ペア取引量の割合を見てみましょう。

《日本の通貨ペア取引量の割合》
1位 米ドル/円
2位 豪ドル/円
3位 ユーロ/円
4位 トルコリラ/円
5位 ユーロ/米ドル

※2015年のくりっく365での取引高

第1位の米ドル/円の取引高が圧倒的に高く、第2位から4位まですべて円を含む通貨ペアです。やはり日本は円がらみの通貨ペアが選ばれています。一番身近な円に人気が集まっています。それにしても、第4位がトルコリラ/円というのも驚きです。世界全体のマーケットでみるとほとんど取引されていないので、これは日本特有の現象といえます。

また、世界全体で第1位だった ”ユーロ/米ドル” は、なんと第5位です。

1.2.3. 初心者のFXトレーダーの多くがマイナーな通貨ペアを選択してしまっている

このように、世界と日本では、取引されている通貨ペアが全く違います。

上述したように、通貨ペアを選択する上でまず重要なのが絶対的な取引量の多さです。しかし、日本人FXトレーダーの多くは、このルールを破り、不安定な通貨ペアを選択していると言えます。これは、リスクを取って一時的に大きな儲けを狙おうとする投機的なトレーダーが多いことを表しています。

特にFX初心者のほとんどが、おそらく本人も知らないあいだに投機的な取引を行っている傾向があります。

FXで勝つための必要なのは、それとは全く逆です。綿密なテクニカル分析をもとに、毎日コツコツとトレードして徐々に資金を増やしていこうという姿勢です。

そのためにも、通貨ペアの絶対的取引量は考慮しなければなりません。

2.ドルストレートとクロス円の仕組みの違いを理解すること

通貨ペアは大きく分けて以下の2つのタイプが存在します。

  1. ドルストレート
  2. クロス円

この2つは、特性も動きの傾向も全く異なります。しっかりと押さえておきましょう。

2.1. ドルストレートは自然な動きをする

現在の外国為替市場では、米ドルが世界の基軸通貨として取引が行なわれております。そして、米ドルを含んだ通貨ペアはすべて「ドルストレート」と言います。

以下はドルストレートの通貨ペアの一部です。

  • 米ドル/円
  • ユーロ/米ドル
  • ポンド/米ドル
  • 豪ドル/米ドル

詳しくは後述しますが、ドルストレートには、クロス円に比べて値動きが自然で、投機的な動きをすることが少ないという特徴があります。

つまり、世界的にも取引量が多く、かつ、自然な値動きをするドルストレートである”米ドル/円”は、FX初心者にとって理想的な通貨ペアの1つだと言えます。

2.2. クロス/円は値動きが激しくスプレッドが広い

私たち日本人が普段使用している通貨は円ですので、つい円がらみの通貨ペアを選択してしまいがちです。しかしFXで勝つためには常に最適な通貨ペアを選択する必要があります。その観点から言えば、馴染みがあるからというだけの理由で円がらみの通貨ペアを選択してしまって良いのでしょうか。

その答えをお伝えする前に知っておいていただきたいのがクロス/円です。クロス円とは、”米ドル/円” 以外の円がらみの通貨のことです。

例えば、以下のようなものです。

  • ユーロ/円
  • ポンド/円
  • 豪ドル/円
  • カナダ/円

このように、米ドルの入らない円がらみの通貨ペアは、一度米ドルに交換(クロス)してから取引を行なうため、「クロス通貨」と呼ばれています。

このクロス通貨には2つの特徴があります。

  • 値動きの傾向が激しい
  • スプレッドが広い

詳しく解説します。

2.2.1.  クロス円は値動きが激しい傾向がある

クロス円の価格は、2つのドルストレートの価格を掛け算することによって算出します。例えば、”ユーロ/円”の価格は以下のように算出されます。

ユーロ/円 = 米ドル/円 × ユーロ/米ドル
(134.20  =  120.15  × 1.1169)

また、”ポンド/円”なら、”米ドル/円”と”ポンド/米ドル”を掛け算した数字です。

ポンド/円 = 米ドル/円 × ポンド/米ドル
(182.55  =  120.15   × 1.5193)

つまり、”ユーロ/円”の値動きは、”米ドル/円”と”ユーロ/米ドル”の2つの通貨ペアの値動きを掛け合わせたものになります。同様に”ポンド/円”は、”米ドル/円”と”ポンド/米ドル”の2つの通貨ペアの値動きを掛け合わせたものになります。

そのため、どうしてもドルストレートより値動きが激しくなるのです。参考に、ユーロ/円の取引を想定してみましょう。

ユーロ/米ドルが急落したとします。しかし米ドル/円は、変動なく底堅く推移しているとします。するとユーロ/円は、思ったほどの下落をしないのです。

次のチャートは、3通貨ペアの同時刻のチャートです。

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ユーロ/米ドルは60pips下落しており、米ドル/円は50pips上昇しています。この2通貨ペアが反対の動きをしているため、ユーロ/円の変動は一番少ないです。米ドル/円が上昇する力よりも、ユーロ/ドルが下落する力の方が若干強いため、その影響を受けてユーロ/円も若干下落していることが分かります。

逆に、ユーロ/米ドル、米ドル/円ともに下落した場合は、ユーロ/円は両通貨ペアの下げを受けますのでユーロ/米ドルと米ドル/円よりも値幅を出して強烈な下落となります。ユーロ/米ドルと米ドル/円の下げ幅を足した分がユーロ/円の下げ幅になると考えれば分かりやすいですね。

日本のFXトレーダーのあいだでは、”ユーロ/円”や”ポンド/円”は好まれますが、これらはクロス円なので値動きが激しい傾向があります。さらに、世界的にはクロス円は全くメジャーな通貨ではなく、絶対的な取引量は非常に限られています。

つまり、値動きが激しく、さらに予期せぬ出来事で暴騰/暴落してしまう危険性の高い通貨ペアだと言えます。初心者が、このような通貨ペアに手を出してしまうと、冷静な判断力を保つことは難しいでしょう。

2.2.2.  クロス円はスプレッドが広い

スプレッドとは売値と買値の差のことで、日本円と外貨を両替する時に発生するものと同じものです。空港などで両替をする時、同じ通貨ペアでも売値と買値の為替レートが異なります。FXの為替レートも同様で、売値と買値には差があります。

さて、前述のようにクロス円は一度米ドルに交換してから取引を行ないます。

そのため、あなたがユーロ/円の買い注文を出したとしたら、FX業者は、まず円を米ドルに両替してオーダーを流し、注文が通ったら米ドルをユーロに両替をするという二重の作業をしています。

これを「クロス取引」といいます。

”米ドル/円”よりも”ユーロ/円”や”ポンド/円”のスプレッドが広いのは、このようにFX業者内で二重の両替作業が発生するからです。そのため、個人的には”米ドル/円”を除くドルストレートよりも、クロス円のスプレッドが狭い日本のFX業者に少し違和感を覚えます。

2.3. クロス円は枚数を減らして取引するのが無難!

クロス円の値動きは、常にドルストレートに影響されます。そのため、クロス円を取引する場合はドルストレートの動向
も監視しておく必要があります。

クロス円の通貨ペアを取引する場合は値動きが荒いものだと考え、米ドル/円を取引する場合より枚数を減らして取引するのが無難です。同時刻の下落幅が倍以上なんてことはよくあります。

いずれにせよ、クロス円は、値動きが荒いということを理解しないまま取引をすると、痛い目にあうので気をつけましょう。

3.通貨ペアごとの変動幅の違いを理解すること

次の項目は、通貨ペアの変動幅を理解することです。それぞれの通貨ペアの現在価格は、それぞれの組み合わせごとに全く異なります。

この変動幅の違いを把握しておくと、思わぬ大損失をこうむるというような事態を回避することができます。

詳しく解説しましょう。

3.1.  通貨ペアの変動幅が違うと利益や損失の大きさも違う

実際に通貨ペアごとに変動幅にどれぐらいの差があるのかを計算してみましょう。

まず、米ドル/円の価格が120.00円、ポンド/円は185.00円、豪ドル/円は86.00円と想定してみます。それぞれの通貨ペアに大きな変動があり、短時間で同じ1%ずつ値幅が出たとします。この時、それぞれの通貨ペアの価格は実際にどれぐらい変動するでしょうか。

答えは以下のとおりです。

米ドル/円 120pips(120銭)
ポンド/円 185pips(185銭)
豪ドル/円 86pips(86銭)

同じ1%の変動でも、ポンド/円と豪ドル/円を比較すると倍の値幅が出ることがわかります。つまり、豪ドル/円と同じような感覚でポンド/円を取引すると、倍の利益がでる可能性もありますが、それは同時に、倍以上の損失がでる危険性をはらんでいるということです。

3.2.  通貨ごとの変動幅を把握してからトレードを行おう

このような通貨ごとの特性を知らずに軽い気持ちでトレードすると、値が予想以上に動くことがあります。

変動幅が大きい通貨ペアほど短時間で利益が出る一方、短時間で思っていた以上の損失が出る可能性も増えます。もし、あなたがあっという間に予想外の大きさの損失をこうむった時、きっと冷静さを失い的確な判断をくだすための心のゆとりを保つことはできなくなるはずです。

一方、変動幅が少ない通貨ペアを選んでいる場合、動きは遥かにゆっくりと感じるはずです。そして、徐々に損失が膨らんでいくような状況なら、このままポジションを持ち続けるべきか、いったん決済して損を確定させるべきかという状況判断を冷静に行うだけの精神的余裕も保てることでしょう。

このように、FXで利益を積み上げていくには、通貨の変動幅と、冷静な判断を行うだけの時間的な猶予とのバランスを考慮すべきなのです。

間違っても、初心者が最初からポンド/円を取引するのは危険だと分かります。大損したあとに、実は変動幅が一番大きな通貨ペアで取引をしていたことに気づくというような最悪の結果にならないようにして下さい。

4.メンタルへの影響を理解すること

FXトレードを行なう上で、メンタルを維持することはとても重要です。負ける度にショックを受けてひどく落ち込んでいては、冷静な判断はできません。同様に、一度負けたからといって熱くなって普段ではやらないようなトレードに手を出してしまうようでは、勝つことなど不可能です。

つまり、あなたにとって適切な通貨ペアを選択するためには、その通貨ペアでトレードをしても、常にメンタルが保てるかどうかを考慮する必要があるのです。

私の今までの経験上、メンタルを揺さぶる要素として次の2点があげられます。

  • 馴染みのない通貨ペアは不安を生む
  • 損益の変動が大きいと感情的になる

この2点について説明します。

4.1. 馴染みのないものは不安を生む

ほとんど馴染みがなく特性も把握できていないようなマイナーな通貨ペアを選択すると不安でメンタルが支配されるようになります。

確かに日本人なので円には馴染みがあることでしょう。しかし、南アフリカランドやトルコリラなどはどうでしょうか。きっと多くの方が、どんな通貨か見たことも聞いたこともないでしょう。

マイナーな通貨ペアは、価格が低くて変動幅が非常に少なく、値動きが安定しているように思う方もいるでしょう。それゆえ、損益の変動もあまりないと考えがちです。しかし、マイナーな通貨ペアは新興国が多く、その国の経済情勢が不安視されるたびに予測のつかない値動きが多く発生します。

このように馴染みのない通貨を選択すると、トレードしていても、予想もできないような要素で、市場が乱高下するのではないかと不安に襲われてしまいます。

4.2. 人は予想以上に損益が大きい場面に出くわすと感情的になる

変動幅の大きいと通貨ペアは、短期間で儲かる可能性がある一方で、短期間で資金を失うリスクも大きくなることは述べました。そして、大きな損益、または利益が出ると、多くの人はメンタルが維持できなくなってしまいます。

予想以上の額のお金が短時間で大きく増えたり減ったりしますので、自分は大丈夫だと思っている方でも実際にトレードしてみると思っている以上にメンタルを保つことの難しさを実感することでしょう。

もちろん、変動幅が大きいことが楽しく、トレードのモチベーションアップに繋がるようなメンタルの持ち主は、この限りではありませんが、そのような方は非常に稀です。

5.通貨ペアごとのスプレッドの違いに注意すること

上述したように、スプレッドとは売値と買値の差で、端的に言うと取引ごとにかかる手数料のことです。スプレッドは、どの通貨ペアにも必ず存在します。そしてスプレッドの広い通貨ペアも狭い通貨ペアもあります。

スプレッドが広い通貨ペアほど手数料が高くなり、スプレッドが狭い通貨ペアほど手数料が安くなります。当然、手数料が安い方がより有利になります。

1回や2回のトレードならまだしも、500回や1000回もトレード回数を積み重ねると、スプレッドの広い通貨ペアほど莫大な手数料がかかってきます。これはバカにできないものなので、トレード前に、必ずスプレッドを確認するようにしましょう。

ただし、たとえスプレッドが広い通貨ペアでも、1回ごとのトレードで期待値の高いトレードを行なえば利益は出ます。スプレッドとトレードの期待値のバランスを見て、通貨ペアを選択できるようになると立派な中上級者といえるでしょう

6.トレードスタイルごとに通貨ペアの選択基準を変える

私はFXを行うにあたって、

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード

のすべてを行っております。そして前者と後者2つのトレードを行う際には選択基準を変えています。

6.1. スキャルピングの場合の選択基準

スキャルピングは、数秒から数分といった超短時間でトレードが完結するスタイルです。

1回の取引で大損することが無い反面、わずか数pipsといった薄利を積み重ねるため、利益を積み上げるためには膨大な回数の取引を行なう必要があります。当然、取引回数が多いと、スプレッドの影響がとても大きくなります。10回の取引を行なうとスプレッドも10倍かかります。

そこで、スキャルピングを行う場合、私はスプレッドが狭い通貨ペアを優先的に選ぶようにしています。

たとえば、米ドル/円は通貨ペアの中で一番スプレッドが狭いFX業者が多い(大体0.3程度)のでスキャルピングには最適といえます。一方、スプレッドが1.0を超える通貨ペアの場合、スキャルピングはとても不利だといえます。

しかし、その通貨ペアのボラティリティが非常に高く、乱高下しているような場合は、その限りではありません。

そのような場合は、数秒から数分のあいだポジションを保有しているだけで相当な利幅が取れます。スプレッドは広くても狭くてもリスクとリターンは同じですが、乱高下している時に短時間でスプレッドが解消できる点はメンタル的にも有利に働きます。

このように、スプレッドが狭い通貨ペアだけを選ぶのではなく、ボラティリティが高く乱高下している相場の時には、スプレッドが広い通貨ペアも選択肢に入れることで、収益機会を上げることができます。

6.2. デイトレード・スイングトレードの場合の選択基準

デイトレードやスイングトレードは、スキャルピングと違い、取引回数が少なくポジションの保有時間が長くなります。

利幅も数十pipsから数百pipsある場合がほとんどなのでスプレッドの割合も少ないです。そのため、デイトレードやスイングトレードの場合は、スプレッドを優先して通貨ペアを選択することはありません。

このようなトレードの場合に私が基準にしているのは、トレンドが発生している通貨ペアを選択することです。トレンドが出ていると値幅が出るため、ポジションを持った方向が正しいと大きな利幅が取れます。逆にレンジ相場の通貨ペアだとあまり利幅が出ないため、トレンドが発生するまでポジションを持つことはありません。

どの通貨ペアもトレンド相場とレンジ相場を繰り返しています。しかし、その周期や時期は異なります。

たとえば世界的に米ドルとユーロに注目が集まっている場合は”ユーロ/米ドル”にトレンドが発生します。その時はポンド絡みの通貨ペアはレンジ相場かもしれません。この場合は、”ユーロ/米ドル”を選択します。ポンド絡みの通貨ペアを好んでトレードすることはしません。

このようにデイトレードやスイングトレードの場合、私は、トレンドが発生していて勝ちやすい通貨ペア、利幅が取れやすい通貨ペアをその時期に合わせて選択するようにしています。

7.クロス円の逆張りトレードを行う時の通貨ペア選択基準

私は基本的には、上述した選択基準で通貨ペアを選んでいます。しかし、クロス円の逆張りトレードを行う時は、それ以外にもう1つ注意している点があります。

上述したように、クロス円はドルストレートの2つの通貨ペアの掛け算で算出されます。これはドルストレートの2つの通貨ペアがどちらも下落している場合、クロス円の通貨ペアの下落幅は積算的に膨れ上がることを意味します。

以下の図をご覧いただくとわかりやすいでしょう。

これは1分足チャートです。三つの通貨ペアのすべてが下落しています。下落幅に注目すると、ドルストレートである”米ドル/円”と”ポンド/米ドル”の下落幅よりも、クロス円である”ポンド/円”の下落幅が1番大きいことが分かります。

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このような時にクロス円を逆張りすると、思わぬ値動きに対応できなくなる可能性があります。

すぐに損切りを実行すればいいのですが、それでも損失が短期間で倍に膨らむ可能性があるという認識をしなければなりません。また、常にその可能性があるというだけでメンタルが保てなくなり、利益が出てもすぐに利益確定をして損切りが遅くなる損大利小のトレードをしがちになります。

これはメンタル維持にとってプラスに働くことがすくないため、注意する必要があります。もちろん下落だけでなく、上昇の場合も同様です。

そのため、私は、スキャルピング・デイトレード・スウィングトレードどのスタイルでも、クロス円で逆張りする時は常にドルストレートの2つの通貨ペアの動きに注意するようにしています。

ドルストレート2種類とクロス円が同じ方向へ進んでいる時は、安易な逆張りには注意することがお勧めです。

まとめ

今回は、適切な通貨ペアを選ぶため必要なルールを7つ紹介しました。基準は1つではなく様々な項目があり、それぞれ考慮しなければならい事がお分かり頂けたと思います。

私は、以下の9通貨ペアを常時監視していて、日々7つのルールを考慮して選択しています。

  1. 米ドル/円
  2. ユーロ/米ドル
  3. ポンド/米ドル
  4. 豪ドル/米ドル
  5. ユーロ/円
  6. ポンド/円
  7. 豪ドル/円
  8. ポンド/豪ドル
  9. ユーロ/豪ドル

初心者の方が9通貨を監視することは難しいと思います。その場合、入門としてお勧めなのは、ドルストレートである米ドル/円とユーロ/米ドルです。この二つなら、7つのルールをクリアしてトレードを実践することが可能です。

これらのトレードに慣れてきたら他の通貨ペアを試してみることです。

しかし、自分で通貨ペアを選ぶ時は、必ず7つの項目すべてを満たしていることを確認してください。特に7つ目は忘れてしまう方が多いです。そんな時は、手痛い損失を負ってしまう可能性が高くなります。円がらみのクロス円を取引する場合は気を付けて下さい。

また、負け込むことでメンタルが維持できなくなることは避けなければなりません。

FXを始めてしばらくすると各通貨ペアの特徴が次第に分かってきますので、どの通貨ペアが自分に向いているか、ベストな通貨ペアを自然に選択できるようになるでしょう。

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ぶせな

FX専業トレーダー。FXに特化した投資歴は10年以上で、累計利益は1億円を超える。 リスクをおさえることに重点をおき、短期売買を繰り返すスキャルピングと長めに保有するデイトレードを得意とする。一時的な利益でなく、継続的に利益を上げ続ける独自の投資スタイル。

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