チャートの理解が抜群に深まる移動平均線の正しい見方と使い方全て

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移動平均線は、テクニカル分析の指標の中では、まず最初に知っておくべきものだと言えます。なぜなら、全てのトレーダーがこれを利用しており、チャートの重要な場面で度々機能するからです。

トレード中に移動平均線を見ていないトレードはいないでしょう。

そこで、このページでは、まず移動平均線とはどのようなものかを説明してから、私が活用している具体的な方法をご紹介します。

ぜひ、参考にして下さい。

1. 移動平均線とは

移動平均線は、一定期間の終値の平均値をつなぎ合わせて線にしたものです。下図の青い線が、移動平均線です。

いかがでしょうか。移動平均線を追加することによって、ローソク足だけでチャートを見たときよりも、相場の流れが分かりやすくなったと思います。

なお、緑色のローソク足は陽線です。赤色のローソク足は陰線です。(陽線と陰線がわからない方は、『ローソク足の見方(始値・終値・高値・安値と時間軸)』を先に確認しておきましょう。

ローソク足は、いわば棒グラフです。例えば日足であれば、一本一本のローソク足を見ることによって、ある特定の日に、相場がどのような動きをしたのかを正確に判断するために使います。移動平均線は、いわば線グラフです。一日一日の細かい動きではなく、五日間、二十五日間などの一定期間内での相場の動きが一目で分かるように作られたものです。

つまり、ローソク足は相場の現在値、移動平均線は相場の平均値を表しているとご理解ください。チャートを見るときは、このローソク足と移動平均線をペアで見ることが基本です。

1.1. 移動平均線の作られ方

それでは移動平均線を正しく理解するために、これがどのように作られるのかを知っておきましょう。ここでは、5日移動平均線というものを例に説明します。一種類だけ知っておけば、他の25日移動平均線や、200日移動平均線も一緒なので応用がききます。

5日移動平均線は、直近の五日間の終値の平均値を計算し、繋げた線のことです。言葉では分かりにくいですが、実際の計算方法を知れば簡単に理解できますので、実際に計算して見ましょう。

例えば、ある通貨ペアの七営業日分の終値が以下の通りだったとします。

  • 一日目:100円
  • 二日目:110円
  • 三日目:115円
  • 四日目:120円
  • 五日目:115円
  • 六日目:120円
  • 七日目:130円

まず、一日目から五日目までの価格の平均が112円になります。この数値を5日目に配置して、移動平均線の起点とします。次に、二日目から六日目までの平均値は116円です。これが、移動平均線の次の点です。この点と起点をつなげると線になりますね。以上の計算を繰り返して、移動平均線が作成されます。

1.2. 移動平均線の期間

移動平均線の計算期間は五日でも十五日でも自由に設定することができます。ただし、ほとんどのトレーダーは、以下のようにキリの良い期間を選択しています。

  • 5日移動平均線
  • 25日移動平均線
  • 75日移動平均線
  • 200日移動平均線
  • 13週移動平均線
  • 26週移動平均線

5日移動平均線であれば直近の五日間の平均値を、25日移動平均線であれば直近の二十五日間の平均値を使って、移動平均線は作られていきます。

私は、スキャルピングをメインとして、デイトレードとスイングトレードも行なっています。そして、最もメジャーである25日、75日、200日の移動平均線を設定しています。三本の移動平均線を使って、常に、短期・中期・長期のトレンドを把握することを心がけているからです。

ポイント!
こだわりがなければ、25日・75日・200日の三つの移動平均線を使うことがオススメ。

1.3. 移動平均線の計算方法は三種類

実は、移動平均線の計算方法は、以下の三種類あります。

  • 単純移動平均(SMAまたはMA)
  • 加重移動平均(WMA)
  • 指数平滑移動平均(EMA)

結論から言うと、私は指数平滑移動平均(以下、「EMA」)を好んで使っています。なぜなら大半のトレーダーがEMAを使っているからです。大半のトレーダーが使っているということは、より多くのトレーダーがEMAを意識しているということです。そのためチャート分析においてはEMAが最も有効に機能するのですね。

それでは、それぞれ、簡単に違いを説明しておきます。

1.3.1. 単純移動平均《Simple Moving Average》

文字通り、ある一定の期間の終値を単純に平均した数字で作られている移動平均線です。

1.3.2. 加重移動平均《Weighted Moving Average》

5日加重移動平均線だと、五日目の価格を5倍、四日目の価格を4倍、三日目の価格を3倍、二日目の価格を2倍にして計算しています。こうやって、単純移動平均よりも、直近の価格に重点を置いた分析をできるようにしています。

1.3.3. 指数平滑移動平均《Exponential Moving Average》

これは直近の価格を2倍にして計算したものです。5日EMAだと、五日目の価格を2倍にして合計し、5で割ったものです。そのため、加重移動平均線と比べて、より直近の価格に重点を置いたものになっています。

上述のように、ほとんどのトレーダーがEMAを使っています。チャートでは、より多くのトレーダーが使っている指標ほど、より強く機能します。そのため、特別なこだわりがなければ、あなたもEMAを使うことをオススメします。当サイトでは、これから解説させていただく移動平均は、全てEMAですので、そのつもりでお読みください。

ポイント!
ほとんどのトレーダーが指数平滑移動平均(EMA)を使っている。多くのトレーダーが使っている指標ほど、チャート上では、より強い根拠として機能する。

2. 移動平均線の見方 ~基本編~

移動平均線の基本的な見方はとても単純です。以下の二つを基本として覚えてください。

  • ローソク足との位置関係を見る
  • 移動平均線の傾きを見る

チャートを開いたら、この二点を確認する癖をつけておきましょう。詳しく説明しますね。

2.1. 移動平均線とローソク足との位置関係で相場環境を把握する

  • ローソク足が移動平均線より“上”にあるときは“強気(=上昇)相場”
  • ローソク足が移動平均線より“下”にあるときは“弱気(=下降)相場”
  • ローソク足と移動平均線が重なっているときは“横ばい相場”

チャートを開いたときは、まず、ローソク足と移動平均線の位置関係を確認するようにしてください。以下の図を見るとわかりやすいと思います。

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いかがでしょうか?

ローソク足だけを見るよりも、移動平均線と組み合わせた方が、相場環境がはるかに把握しやすいことが分かると思います。

繰り返しになりますがチャートを開いたら、まず、ローソク足と移動平均線の位置関係を確認することが基本です。また、現在の相場環境をどう判断するべきか迷ったときも、まずやるべきことは基本に戻って、この二点を確認することです。

単純ですが、基本の基本なので、必ず覚えておいてください。

ポイント!
チャートを開いたら、まずローソク足と移動平均線の位置関係を確認すること。相場環境の判断に迷ったときも、基本に戻って、この二点を確認すること。

2.2. 移動平均線の傾きの角度はトレンドの強さを表す

移動平均線とローソク足との位置関係を確認したら、次に移動平均線の傾きにも注目しましょう。単純に以下のように覚えておいてください。

  • 移動平均線が、右肩上がりで角度が急であるほど上昇トレンドの力が強い
  • 移動平均線が、右肩下がりで角度が急であるほど下降トレンドの力が強い
  • 移動平均線が、水平であるなら横ばい
ポイント!
移動平均線とローソク足との位置関係で相場環境を、移動平均線の傾きの角度でトレンドの強さを把握する。

3. 移動平均線の見方 ~応用~ 

ここまでは移動平均線の基本的な見方でした。中級編からは、FXトレードに活かすためのより実戦的な見方をご紹介します。

3.1. 三本の移動平均線を一組として相場を見る

一本の移動平均線だけで、相場を正しく理解することはできません。本当の意味で相場を理解するには、常に、以下の三つの視点を持っておくことが必要です。

  • 短期視点
  • 中期視点
  • 長期視点

そのため、移動平均線も、短期・中期・長期の三種類を表示しておくことが基本です。仮に、一本しか見ていないとすると問題が発生します。以下の図をご覧ください。

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赤い線は200日移動平均線(EMA)です。

ローソク足が、200EMA(200日移動平均線)より上にあるので、長期的視点では強気相場ということはわかります。しかし、一時的に下げている箇所も多く、特に、四角の横ばいの箇所では、どのようなトレード戦略で臨むべきか判断がつかなくなります。

そのような先行きの読めない状況では、とてもトレードは行えません。

3.2.  短・中・長期の三本の移動平均線を使った相場の見方実例

それでは、これに25EMAと75EMAを追加してみましょう。

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黄色の線が25EMA、青色の線が75EMA、赤色の線が200EMAです。

いかがでしょうか。まず、Aでは、短期でも中期でも長期でも、上昇トレンドで間違いないと分かります。このようなときは、相場の流れに乗って、安く買って高く売るという買い戦略で、トレードをすれば良いと分かりますね。

一方、Bでは、ローソク足が25EMAと75EMAよりも下に、200EMAより上にあります。そのため、長期では強気相場にありますが、短期・中期では弱気相場の傾向にあります。このようなときに、買い戦略で短期トレードを行っても、勝てる可能性は少ないことが分かります。

Cは、ローソク足が25EMAより下、75EMAと200EMAより上です。つまり短期的には弱気で、中長期的には強気であることを表しています。Bと同様に、短期トレードは不利であることが分かりますね。

このように、相場は短期・中期・長期の組み合わせで見るという視点を身につけると、より正確に分析できるようになります。

3.3. 短期・中期の移動平均線は支持帯/抵抗帯として機能する

短期・中期の移動平均線は支持帯や抵抗帯として機能します。(支持帯・抵抗帯に関して詳しくは、『サポートラインとレジスタンスラインの引き方と使い方』をご覧ください。)

下図をご覧ください。

黄色が25EMA、青色が75EMA、赤色が200EMAです。

Aでは、ローソク足が25EMAと接触して反落(=戻し)しています。Bも同様に、それぞれが接触して反落しています。次にCでは、ローソク足は25EMAでは反落しなかったのですが、75EMAとぶつかって、さらに下降トレンドを強めています。DのポイントもCと同様です。

このように、短期・中期の移動平均線が、ローソク足が反発するポイント(=支持帯/抵抗帯)として機能します。そして、トレンドが強いほど、この傾向が強く現れます。

なお、ローソク足は25EMA、75EMAで必ず反発するわけではありません。トレンドが強いほど、その傾向が強くなると覚えておきましょう。

3.4. 長期の移動平均線はトレンド終了の基準として機能する

短期・中期の移動平均線と違って、長期の移動平均線は、トレンド終了の根拠となります。下図をご覧ください。

このチャートでは、25EMAと75EMAに乗って、相場は長い上昇トレンドにありました。しかし、丸の箇所では、ローソク足が200EMAを下抜けています。それにつられるように、その後、25EMAと75EMAも、ローソク足を下抜けました。

ここで、あらためてローソク足と移動平均線の位置関係に注目してみましょう。両者の位置関係の基本原則は以下の通りです。(参照:『移動平均線とは|見方と期間・種類』)

  • ローソク足が移動平均線より上にあるときは上昇トレンド
  • ローソク足が移動平均線より下にあるときは下降トレンド

上図を見てみると、上昇トレンドの時は、ローソク足は、全ての移動平均線の上にありました。しかし、丸の箇所では、ローソク足は全ての移動平均線の下にきています。これは、一つのトレンドが終了したという明確なシグナルになります。

なお注意点として、これは上昇トレンドが終了したというシグナルであって、下降トレンドが始まるシグナルではないということです。そのため、このような場合に、安易に売り注文を出すような単純な戦略はオススメしません。

あくまでも、「下降する可能性が高まった」という程度の意識にとどめて、レンジ相場になる可能性を排除してはいけません。

3.5. 三本の移動平均線が収束してローソク足に挟まれるとレンジ相場のシグナル

三本の移動平均線は、トレンドが発生しているときは、各々が角度をつけた線を描きます。しかし、レンジ相場になると、移動平均線の行き場がなくなるかのように3本が収束します。

下図をご覧ください。

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四角の箇所は、他とは違って移動平均線が三本とも集まり、傾きもなく水平になっています。また、ローソク足が移動平均線の間に挟まれたり、上下したり行き場を失っている状態です。

このように、三本の移動平均線が収束して水平なときは、レンジ相場になります。

特に、長期の200EMAが水平なときは、かなり強い材料がないと相場が動き出さないため、上図のように徐々に膠着していくことが多いです。四角の箇所の手前から、200EMAは水平になっていますね。

実際の相場では、ローソク足だけを見てレンジ相場だと把握することは、かなり難しいです。しかし、このように移動平均線を活用すると、パッと見てすぐに分かります。

3.6.  三本の移動平均線の理想的な期間設定

三本の移動平均線の期間をどのように設定するかですが、私はいつも以下の三本を表示するようにしています。

 ・短期:25日移動平均線(EMA)
 ・中期:75日移動平均線(EMA)
 ・長期:200日移動平均線(EMA)

この数字以外は駄目というわけではありません。

しかし、多くのトレーダーが、同じ組み合わせで相場を見ています。そのため、これに合わせた方が、他のトレーダーの思惑や思考を察知しやすくなります。

したがって特別なこだわりがないのであれば、合わせることをオススメします。

4. 移動平均線の見方 ~実践編~

最後に、移動平均線がチャート上で見せることのあるチャートパターンをご紹介します。トレードの実践では、相場があるチャートパターンを見せた時こそ利益の上げどころです。必ず覚えておきましょう。

チャートパターンの重要性は、『エリオット波動とは|私がFXで勝つための土台としている最重要知識』でご説明しておりますので、ぜひご確認ください。

4.1. ゴールデンクロスとデッドクロス

ゴールデンクロスとデッドクロスは、移動平均線から読み取ることができる、相場転換のシグナルです。具体的には以下の通りです。

  • ゴールデンクロス:短い移動平均線が長い移動平均線を「下」から「上」に突き抜ける
  • デッドクロス:短い移動平均線が長い移動平均線を「上」から「下」に突き抜ける

下図をご覧ください。

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これらは、あくまでも相場転換の可能性を示すシグナルであり、確実に相場転換することを意味するわけではありません。しかし、これらを知っておくと、これから相場が転換する可能性を考慮して、いち早くトレンドを掴むことができます。

具体的には、『ゴールデンクロスとデッドクロスとは|相場の転換点を示す重要なパターン』をご覧ください。

4.2. パーフェクトオーダー

パーフェクトオーダーは、三本の移動平均線を使った代表的な見方で、下図のように、それぞれの線の傾きが一致した状態のことをいいます。

見方や活用方法に関しては、『パーフェクトオーダーの時に取るべきトレード戦略』で解説していますのでご覧ください。ご覧いただくと、パーフェクトオーダーの時のトレード戦略はもちろん、

  • 三本の移動平均線で相場の方向性を判断する方法
  • 移動平均線を支持帯/抵抗帯として活用する方法
  • その他の指標と組み合わせてトレンドの発生を初期の段階で見極める方法

など、移動平均線の使い方に関して、非常に実践的な知識も得ることができます。

4.3. 移動平均線乖離率(オーバーシュート)

移動平均乖離率とは、現在の相場が、三本の移動平均線からどれぐらい離れているかをパーセンテージで表したものです。

下図をご覧ください。

%e4%b9%96%e9%9b%a2このように、現在の価格水準が、移動平均線から大きく離れている場合、元の水準に戻ろうとする大きな圧力が働きます。相場のこの動きを利用して、勝率の高いトレード戦略を立てることができます。

詳しくは、『移動平均乖離率とは|基本的な逆張りトレード戦略』で解説していますので、ご確認ください。

まとめ

FXで成功するための移動平均線の必要知識を余すところなく解説させて頂きました。

一度に理解しようとするのではなく、何度も読み返して、デモトレードを行いながら肌身で感じるようにしてみてください。

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ぶせな

ぶせな

専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 2009年に本格的にFXをスタート。累計利益は、3年目で5000万円、5年目で1億円、2017年2月現在は1億5千万円を超える。 一時的な利益でなく、継続的に利益を上げ続けるために、リスクを抑えることに重点をおき、短期売買を繰り返すスキャルピングと長めに保有するデイトレードを得意とする。

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