機関投資家とは|強み弱みと対抗策

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生命保険や信託銀行に預けた人たちのお金は金融資産で運用されています。

それは、その預けたお金の集まりが運用する人たちの投資のうまい下手によって増えたり減ったりするわけです。そして、そのような運用主体がいるということは投資をしているその他大勢の個人投資家の動きもおおきく左右するということです。

自分が持っている株式に大きな売り注文があったと思ったら、じつは機関投資家が売っていたなんてことも起こります。

このページでは機関投資家の基礎知識としてどのような運用主体がいるのか、彼らが売買せざるを得ないポイントを具体例を交えながらお伝えしていきます。

機関投資家とは

機関投資家とは、一般に次のように定義されます。

適格機関投資家とは、有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有する者として内閣府令(金融商品取引法第2条に規定する定義に関する内閣府令(以下「定義府令」という。)第10条第1項)で定める者をいいます(金融商品取引法第2条第3項第一号)。

関東財務局ホームページより

広い意味では、個人投資家以外の投資家の事をいいます。一般に、保険業や銀行、年金や組合、農協までを含めて機関投資家と呼びます。その種類は実に多種多様で、以下のホームページでは機関投資家として届け出をした企業の一覧を見ることができます。目を通してどのような企業があるのかを確認しておきましょう。

機関投資家に関する情報(リンク)

彼らの投資スタンスは、基本的には中長期の投資であり、企業の業績に着目して成長する株を選ぶ成長株投資や売られ過ぎて本来の価値より低い割安株投資をします。つまり、短期間のテクニカル分析に基づく投資でなく、中長期のファンダメンタル投資である点がポイントです。

また規模がおおきい機関投資家になると、買うに買えない、売るに売れないという事態が生じてきます。個人投資家のような少額で取引をしているわけではないので、大きな資金を動かすためには嫌でも流動性の高い、比較的大きな株式に投資せざるをえないという面もあります。

さらに、機関投資家ゆえに買わざるをえない、売らざるをえない場面も出てきたりします。

投資するなら必須!機関投資家の売買動向を探る

機関投資家の動向を探ることは絶対に必要だ!

こう言われても、特に投資初心者の方はピンとこないかもしれません。しかし、株式相場の節目にあたる部分やトレンド(株式市場の動きの流れ)が転換するようなところでは機関投資家が絡んでいたりすることがあります。

そのような転換ポイントを知る上でも、機関投資家の売買動向を調べておく必要があります。具体的には、下記サイトで機関投資家の売買動向を取得できます。

投資主体別売買動向(トレーダーズウェブ)(リンク)

上記サイトの国内主体別の法人欄に着目をすると機関投資家の動向を大まかに見ることができます。なお、年間ベースでは国内法人の取引は金額ベースで、2013年は売り越し、2014年には買い越しだったことがわかります。一方で外国人投資家は2013年が大幅買い越し、2014年も買い越し、個人投資家は2013、2014年ともに売り越しです。外国人投資家の方がいかに先手をとっているかがはっきりとわかる統計ですね。個人が買い越しに転じるのはこれからかもしれません。

毎週木曜日にこの統計は更新されますので、ぜひチェックしておいてください。

覚えておきたい機関投資家の売り買いの3つのタイミング

機関投資家が株を売ったり買ったりするということはわかったけど、どういったタイミングで株を売買するのかがわからないと投資をする際に、その動向を参考にできません。

しかし、あらかじめ機関投資家の売買がわかるような場面が株式市場にはいくつか存在します。それが次にあげる3つの場面です。

  1. 投資信託が新たに設定される場面
  2. ベンチマークにしている指数に入れ替えなど個別の事情が発生した時
  3. 個別銘柄の悪材料により機関投資家が売らざるを得なくなった時

この3つのシーンは最低でもおさえておきましょう。

1 投資信託が新たに設定される場面

現在(2015年5月)株式投資信託は、5300本以上設定されているが、投資信託は設定されて資金が集められると実際に目的に沿って対象となる資産を買い付けていかなくてはなりません。そのため、あらかじめその信託に組み込まれる銘柄群を先回りして仕入れていくことができれば利益を上げることも可能となってくるのです。

例えば2013年には、野村証券による大型規模の投資信託の設定がありました。その信託の設定に先回りし、日経先物に買いが入り相場を一時的に上昇させたのではないかと推測されたことは記憶に新しいことです。

投信が設定される際には、その目的や設定額なども詳細に確認しておく必要があります。数千億規模のものだとインパクトも大きいため市場に与える影響もともに大きいのです。

投信設定スケジュール(リンク)

2 ベンチマークにしている指数に入れ替えなど個別の事情が発生した時

ベンチマークとは、日経平均225やTOPIXなど投資家が株式市場全体のおおよその目安として使用する指標の事をいいます。株式市場の銘柄の多くは上記ベンチマークにつられた動きをします。もちろん、中にはベンチマークと全く関係なく動き銘柄もありますが、多くの投資家に参考指標とされています。

このベンチマークには、個別の銘柄が組み込まれていますが、ときどき新たに銘柄が組み入れられたり、交換されたりします。たとえば、新規に上場した銘柄は、あらたにTOPIXに組み入れられたりします。 

そしてそのような組み入れの日というのは前もって決まっているのです。

というのも、基本的にTOPIXに組み入れられる予定の銘柄を買うのは、TOPIXをベンチマークしているファンドです。大きな資金を運用していますので、個人投資家のように小回りが利くようにはできておらず、融通がききません。

そのため個人投資家はそのような機関投資家が買いに来るタイミングであらかじめ仕込んでおいた銘柄を売りつけることができるのです。

それをTOPIX買いに絡むイベント投資手法といいます。

3 個別銘柄の悪材料により機関投資家が売らざるを得なくなった時

個別の材料によって機関投資家が株を売却せざるを得なくなる状況があります。例えば企業が粉飾決算をしたりして、企業活動の継続に疑問が抱かれるような場合です。

当然、機関投資家は将来的に値上がりのする株式を保有するのが目的で運用を行なっていますが、その運用が根底から覆されるような事態が生じれば当然株式を手放さざるをえません。

具体的には、企業業績の悪化(赤字転換)、粉飾決算などです。

これが如実に現れたのが、2011年におこったオリンパスの株価暴落でした。問題が発覚した後で、オリンパスの株価は5分の1になりましたが、最後のストップ安連発の売りでは保有できなくなった機関投資家が大量に売りを投げてきたという話です。(チャート矢印部分)

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個人投資家ならば、評価損がでても我慢できるところを機関投資家であるがゆえに、売らざるを得ない状況というのが存在します。このような状況になると機関投資家も売買タイミングなど関係なく無条件で株を大量放出してきますので、くれぐれもその大きな流れに巻き込まれないように注意が必要です。

機関投資家の一つの売りのタイミングとして覚えておきましょう。

まとめ

いかかでしたか。機関投資家を今まで知らなかった人はなんとなくその実体像がつかめたのではないでしょうか。機関投資家の動きは相場に大きな影響を与え市場を動かします。そして市場が動くからこそ、そこに個人投資家が得ることのできる利益の源泉もあるのです。

これまで機関投資家に着目せずに投資をしていた人もこれからはその動向をしっかりと確認することで、常勝トレーダーへの一歩を踏み出していきましょう。

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