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新高値銘柄のファンダメンタル面の具体的な検討方法2

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今回は「見つけた新高値銘柄を具体的にどのような作業をして、ファンダメンタル面の検討をし、投資対象として絞っていくか?」について、さらに説明していきます。

前回の続きとなりますので、まだご覧になっていない方は、こちらの参考記事を参照ください。

※参考記事:新高値銘柄のファンダメンタル面の具体的な検討方法1

新高値銘柄の決算面のチェックは、会社四季報と株探を使用します。

まず、四季報の業績欄を見てみます。今回も日本ライフライン(7575)を例にとって説明します。

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四季報を確認する場合は、冊子でも良いのですが、できれば四季報オンライン(有料)を使用することをお薦めします。最新の業績予想が更新されている場合があり、それが原因で株価に動きが出ていることもあるからです。

1.1年ごとの業績の安定性を見る

まず始めに見るポイントは、「1年ごとの業績の安定性」です。具体的には、過去3~5年程度の利益成長が安定的かどうかを見るのです。

経常利益欄の推移を見て、過去から順調に利益を伸ばしているかをチェックします。経常利益を重要視する理由は、税効果の影響や、一度きりの特別損益の影響を排除して、会社の実質的な実力が一番表れる為です。

概ね年率7%以上の成長が目安で、途中の年で大幅減益が無いことがポイントになります。大幅減益が出るような企業は、安定性がない為、安心して保有し続けることが難しくなります。また、買ったとしても、何かの拍子で疑心暗鬼になって、狼狽売りをしてしまう確率が高まります。

また、経常利益が安定成長していても、純利益に至る段階で恒常的に大幅に利益が減っている企業も除外します。これは毎年、多額の特別損失を計上している可能性が高い為です。

多額の特別損失が発生した年の決算短信の説明を読んで、それが1回きりで、翌年以降に同じような特別損失が繰り返し発生しないような会社であれば問題ありませんが、何度も何度も繰り返している会社もありますので、そのような会社は除外します。その会社の経常利益は、会社の実力を表しているものではなく、特別損失を反映した純利益が、本当の実力を反映していると考えるからです。店舗を構えている会社で、閉店による損失を特別損失として経常的に処理している会社に、この傾向があります。

2.直近1~2年の経常利益の伸びが20%以上あるか?

次に見るポイントは、「直近1~2年の経常利益の伸びが20%以上あるか?」です。

探しているのは成長株ですから、最低でも年率20%成長をしている会社に投資したいものです。ただし、これにつきましては、必ずしも過去1~2年とも20%の利益成長を達成したことを絶対条件にする必要はありません。なぜならば、今年から急成長し始めた会社が除外されてしまうことになるからです。あくまで、目安程度に留めておき、柔軟に企業の業績を見る方がいいでしょう。

3.直近2~3四半期の経常利益の前年同期比が20%以上、売上が10%以上あるか?

次に見るポイントは、「直近2~3四半期の経常利益の前年同期比が20%以上、売上が10%以上あるか?」です。

実は、過去の決算を見る上で、この点が最も重要になります。なぜならば、市場参加者は、その会社の将来の業績に最も関心があるからです。将来の業績予想をチェックするには、直近の決算を見るのが重要となります。従って、重要度からすると、直近の四半期(3か月)決算が最も重要で、その次に、その前の3か月の業績となります。

ここでは、3か月毎の業績をチェックします。あくまで、3か月毎の数値を見ます。6カ月累計や9カ月の累計を見るのではありません。第二四半期決算でも、直前の3か月分の数値を見に行くのがポイントなのです。

その為には、無料サイト「株探」(http://kabutan.jp)が役に立ちます。

検索欄に銘柄コードを入力した後、「決算」タブをクリックすると、以下のような画面が表れます。

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画面の一番下に、「3か月業績の推移[実績]」が表れます。累計は、その一つ上の「累計決算[実績]」に表示されます。単位は百万円です。

まず見るポイントは、直近の3か月。上の例では、15.07-09期を見ます。経常利益の前年同期比が20%以上、売上が10%以上あるか?を見るのです。

成長株投資ですから、利益の伸びは最低でも20%。欲を言えば、30%以上欲しいところです。上記の場合、経常利益の前年同期比は+19.5%と表示されていて、厳密には20%には届いていませんが、あまり杓子定規に20%に届かないから絶対ダメと除外する必要はありません。基準に満たない四半期があった場合でも、その前後の四半期が達成していれば問題ありません。ここも柔軟に対応し、全体の中で判断していきます。

候補から外したほうが良い場合

ちなみに、業種によっては、四半期で赤字になる会社があります。不動産デベロッパーなどによくあります。第1四半期~第3四半期までずっと赤字で、最後の四半期で利益をドーンと出してくる会社もあります。季節要因が著しい為、四半期毎の決算を見ても実態がよくわかりません。

結論から言うと、こういう会社は避けた方が無難です。理由は、売上が立っていないため、期中の実態が把握しづらいこと為です。本当に期末にきちんと黒字になるのか疑心暗鬼になりがちであり、ちょっとした調整局面において安値で狼狽売りしてしまう可能性が高まります。逆に、期末にきちんと売上が計上されるという情報(受注残高など)が開示されていれば、投資対象として検討してもいいと思いますが、やはり難易度は高いと言えます。

売上高は、前年同期比+14.9%と表示されています。10%以上なので問題ありません。

ここで、売上高を重視する理由は2つあります。一つは、売上高が伸びずに利益だけが伸びている場合は、リストラなどの一時的な経費削減などで、会社に無理が生じている可能性があること。人員削減、工場閉鎖、赤字部門の撤退などのリストラによる業績改善は長続きしません。

二つ目は、理想的な利益成長は、利益の源泉である製品やサービスによる売上が、きちんと利益の成長につながることです。利益の3大源泉は、販売数量の増加、販売価格の引き上げ、経費の削減です。継続的な成長には、売上高の増加が必須なのです。売上の伸びない会社には未来はありません。

次に、15.04-06期を見て、同じく経常利益の前年同期比が20%以上、売上が10%以上あるかを見ます。株探では、一つ前の3か月は、前年同期比が表示されないので、自分で電卓をたたきます。

経常利益624百万円(15.04-06)に対して、その1年間前は175百万円(14.04-06)ですので、+256%と出ます。+20%どころの伸びではないので問題ありません。

さらに言えば、直近15.07-09期利益成長率 > 15.04-06期利益成長率 である方がいいのは間違いありませんので、そのような会社を探すべきです。四半期の対前年伸び、対前四半期の伸び、双方が加速している状況が望ましいのです。

また、成長株にとっての利益成長率の減速は、市場関係者に危険信号と捕えられ、株価が天井をつけて下落トレンドに入ることもあるので要注意です。

同様に売上高も、6,744百万円(15.04-06)に対して、その1年間前は5,986百万円(14.04-06)ですので、+12%と出ます。+10%以上ですので、これもOKです。

4.売上高経常利益率が伸びているか?

最後に見るポイントは、「売上高経常利益率が伸びているか?」です。

売上高経常利益率(=経常利益÷売上高)は、自分で計算しますが、株探では売上高営業利益率(=営業利益÷売上高)が、「売上営業損益率」として右側に表示されているので、簡易的にこれを使用するのが手間のかからない方法です。

ちなみに、営業利益と経常利益の違いですが、主に、支払利息、受取配当金、為替差損益の3つが経常利益に含まれていますが、営業利益には含まれていません。受取配当金と為替差損益については、その会計期間の配当金や為替の変動によって大きくぶれることもありますので、上記のように、売上高営業利益率を簡易的に用いても全く問題ありません。

例では、

14.07-09期 売上高営業利益率 8.3%

15.07-09期 売上高営業利益率 9.3%

と同期比で、利益率が1.0%も増加しています。

さらに一つ前の3か月では、

14.04-06期 売上高営業利益率 2.5%

15.04-06期 売上高営業利益率 9.6%

と同期比で、利益率が劇的に向上しています。

さらに言えば、直近15.07-09期利益率 > 15.04-06期利益率 である方がベターです。ただ業種によっては、四半期ごとの季節要因がありますので、原則として、前年同期比で伸びていればOKです。

まとめ

まとめると、「経常利益、利益率、売上高の3つが2~3四半期連続で伸びている会社」。これが最高です。こういう会社を探すことが、ファンダメンタル面の重要なポイントになります。直近の業績で、この3点をクリアしている会社は、将来も大きな利益成長を実現する可能性が高いからです。

また、売上高が増加し、利益率が上昇すると、利益もPERも上昇することがあります。利益の増加が株価の上昇につながることは明白ですが、利益率の向上も同様にPERの上昇につながることが多いのです。

今回は、決算の「実績」を基にして、ファンダメンタル面の考察を加えるプロセスを説明しました。言うまでもないことですが、実績だけではなく、決算の「予想」も同時に考察していくことが重要です。

全ての投資家が利益について考えるべき事は、利益はどれだけあるのか(収益力)、それはいつまで続くのか(持続性)、そして、それはどれほど確かなのか(確実性)の3つです。これらは、株価の動きに最も影響を及ぼす要素です。是非、前回の記事も合わせて参考にしてください。

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DUKE。

成長株主体のテクノファンダメンタリスト。米国公認会計士。家庭では3児のイクメンパパ。2003年から株式投資をスタートし、2014年に累計利益が1億円を突破。

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