FXの資金管理で利益を上げるために必要なノウハウの全て

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FXの資金管理というと、何を思い浮かべますか?

損益を毎日つけるとか、口座を使い分けることもその一つですが、この記事では、FXで利益を上げるために必要な、次の2つの資金管理について具体的にお伝えします。

  1. 利益を上げるための資金管理
  2. 損失を出さないための資金管理

このどちらが欠けてもいけません。資金管理が原因でマーケットから追いやられることがないように、しっかり学びましょう。

はじめに

FXで利益を上げ続けるために必要なものとしてよく言われるのが、次の3つのMです。

  1. Method(手法)
  2. Money(資金管理)
  3. Mind(メンタル)

この3つを合わせて、初めてあなたのトレードルールになります。この3つはどれも切り離せず、例えばテクニカル的な「手法」だけ追求しても、適切な「資金管理」と「メンタル」を持ち合わせていなければ、FXの世界で勝ち続けることはできないでしょう。

言い換えると、「トレード手法」に合わせた「資金管理」と「メンタル」が必要であり、あなたの「メンタル」に合わせた「資金管理」と「手法」が必要になります。

これから大きな利益を上げたい方にとって学びになるノウハウをお伝えしますので、ぜひ最後までお読みいただき、あなただけの「3つのM」を構築するヒントをつかんで下さい。

1.資金管理の方針を決める上で意識すべき2つのこと

資金管理方法を決める上で、期待値が高い具体的なルールを徹底している方は少ないと思います(期待値については、『ランダムウォーク理論|トレードで勝てる人の確率と期待値の考え方』をお読み下さい)。

ルールがない中で資金管理を決めようとしても、イメージしにくいですね。しかし、焦る必要はありません。実際にトレードしながら、構築していけば良いです。

ただし、この記事を読んだからといって、明日から完璧な資金管理ができるわけではありません。

先ほどの3つのMは、FXで勝つ上で肝となるキーワードです。それだけ重要なものですので、すぐに決まるはずがありません。

資金管理方法はトレードをしながら決めてほしいのですが、次の2つを意識することが重要です。

  • 相場で決めること
  • メンタルで決めること

この2つの考え方は対象的だと思うかもしれません。しかし、私の長年のトレードの経験から言わせていただくと、両方とも重要です。なぜ重要なのかを、これから説明させていただきます。

1.1. 相場で決めると、冷静に淡々とトレードできる

相場で決めるとは、資金管理を全て相場の中で判断することです。

例えば、期待値が高い売買タイミングでロット(通貨量)を増やす、ポジションを増やす時は押し目で1枚ずつ買うようなことです。わかりやすく言うと、エントリーする相場が訪れたら、機械的に注文することをいいます。

これをマスターすると、相場観ではなく、感情を排除してチャンスが来たら淡々とトレードできるようになります。「相場のことは相場に聞け」という相場格言があるように、相場の流れをよく見て、判断は相場に従います。

このことは資金管理でも同じで、自分の感情を相場に当てはめるのではなく、得意なパターンが現れたらエントリーすることを意味します。怖いからエントリーしない、早く儲けたいからロットを増やす、という感情的な判断をしているようでは、「相場に聞く」ことにはなりませんね。

資金管理を決める上で必要なことは、相場に従ったものなのか、それとも感情で決めたものなのかを区別することです。当然、相場に従ましょう。

1.2. 相場で割り切れない場合は、メンタルで決める

相場に従って全ての資金管理を決め、方針がブレることなくトレードできれば最高です。これは、上述した通りです。

しかし、人間には感情があります。例えば、恐ろしい連敗をして調子が悪い時や、連勝して気分が高ぶっている時は、これまで通りの資金管理方法ができるでしょうか?

当然、その日の気分もあります。例えば、モチベーションが高い日、やる気が出ない日、自信がある日ない日など様々だと思います。投資をしている限り、このような感情の浮き沈みは避けて通れません。

正直な話、私も一度決めた資金管理の方法を完全に守ることはできていません。チャンスだと思っても手が出なかったり、損失を取り返したくてロットを上げてしまうことはよくあります。

しかし、正当化するわけではありませんが、感情があるのが人間です。感情があれば、ルールを破ることもあります。専業トレーダーも人間なので、資金管理を完璧に守ることは難しいです。

では、これが悪いことかというと、そうではありません。

なぜなら、FXトレードを行う目的は、利益を上げることだからです。大切なことは、自分自身の感情(メンタル)を受け入れつつ、利益を出していくことです。

では、1.1.でお伝えした相場で決める資金管理と、1.2.のメンタルで決める資金管理をどう使い分ければいいのか気になりますよね。

大前提として、相場に従った資金管理を決めておき、トレードの基盤とします。そして、相場だけでは割り切れないことは、メンタル任せにして良いと思います。私の場合は、その日の気分次第でロットを変えています。ロットだけでなく、利食い幅や損切り幅、通貨ペアも変えます。

例えば、いつもなら-5pipsで損切りしているところ、嫌な予感がするから-2pipsで損切りしてもいいでしょう(pipsについては、「FXの単位pips(ピップス)とは」をお読みください)。

逆に、なんとなく利益を伸ばしたい気分なので、リターンを求める代わりにリスクも取って、損切り幅も-10pipsまで許容しようといった気分です。

相場が良ければ当然モチベーションも上がり、資金管理も守りより攻めに入ります。逆に、合わない相場だと思えば、資金管理は攻めより守りに入ります。ただしこれは、期待値が高いトレード手法が確立しており、資金管理の基準も決まっていることが前提であることを忘れないで下さいね。

ここまでお読みいただき、メンタルで決めるとは、ただその瞬間の身勝手な気分で決めることではないことはおわかりいただけたと思います。要は、資金管理の基準が決まっていることが前提で、その基準から逸脱するようなバッファー(=ゆとり、余裕のこと)を持たせるということです。

ガチガチに資金管理方法を決めてしまうと、それが守れない時にメンタルが崩れてしまいます。そうならないように、ある程度ルールは破ってもいいし、気分次第で守らない日もあってもよいと許容してしまうのです。

このように考えると、メンタル的に楽になって崩れにくくなり、トレードにプラスに働きやすくなります。

2.利益を上げるための「攻める資金管理」

それでは、具体的な資金管理の方法を見ていきましょう。2章では利益を上げるための「攻める資金管理」を説明し、3章では損失を出さないための「守る資金管理」をお伝えします。

まず、利益を上げる資金管理とは、リスクを取ってリターンを求めるポジションの建て方になります。具体的には、期待値によって取引枚数を変えるやり方で、「ポジションサイジング」とも言います。

同じルールでトレードしても、ポジションの建て方によって損益が大きく変わってきます。ここでは、最大限の利益を引き出すためのポジションの建て方をしっかり身に付けて下さい。

2.1. ポジションの建て方の4つの方法

ここでは、4つのポジションの建て方を具体的にお伝えします。

それぞれのメリットとデメリットもお伝えしますが、大切なことは、やり方によって良くも悪くも機能する点を理解することです。この4つを基本にして、テクニカル分析とあなたのメンタルと相談しながら、応用できるようになって下さい。

それでは、一つ一つ見ていきましょう。

2.1.1. 常に同じポジション量でトレードする

1枚(1万通貨)なら1枚で、5枚(5万通貨)なら5枚というように、ボラティリティ(相場の変動の度合い)や時間帯、メンタルの状態に関わらず、常に同じポジション量でトレードすることです。損益の試算がしやすく、一般的な資金管理といえます。

  • メリット:単純明快な資金管理で、相場による損益のブレが少ない
  • デメリット:勝てない時期も同じロットでやることの辛さがある

同じロットなので、スキルアップに合わせて枚数を徐々に増やすことができます。勝てるようになると投資できる金額も増え、さらにロットを増やしていくイメージですね。FXをスタートした頃は1枚だとしても、5枚、10枚(10万通貨)と増やしていき、いずれ50枚(50万通貨)以上張れるようになります。

100枚(100万通貨)を超えると1トレードあたりの利益が大きくなるので、専業トレーダーになることも夢ではなくなります。

ただし、FXには勝てない時期も訪れます。この時も同じポジション量でトレードしなければいけないので、リスクを落とすことができず、同じスピードで資金が減少していくデメリットがあります。そのため、早く大きなリターンを求めるあまり、枚数を上げるスピードを速くしてしまうと要注意です。

2.1.2. ナンピン

ポジションが逆行し、含み損になった時にポジションを追加することです。

  • メリット:平均約定価格が有利になるため、含み損からすぐに回復する
  • デメリット:ナンピンして逆行すると、含み損が倍々で増える

最初に建てたポジションがマイナスだとしても、ナンピンしたポジションがプラスになればトータルで利益を出すことも可能です。どこかで反転するとプラスになりやすいため、必然的に勝率は良くなります。そのため、計画的に活用すると、無駄な損切りをしなくて済みます。

しかし、ナンピンには高度なスキルが必要で、特に初心者の方はデメリットも把握しておく必要があります。損切りできず、今回だけは助かりたいという願望で無計画なナンピンをすると、一発で大損してしまうリスクがあります(詳しくは、『FXでナンピンしてしまう理由とは?仕組みと心理を理解して活用する』をお読み下さい)。

ナンピンをすると損益変動が大きくなり、利益も損失も破壊力があるポジショニングと言えます。

2.1.3. マーチンゲール

あるトレードで負けたら、次のトレードで建てる枚数を倍にしていくやり方です。

例えば、1枚で負けたら次は2枚にし、さらに負けたら8枚、16枚というように、勝てるまで倍にしていくのです。この時、利食い幅と損切り幅を同じにすることが前提になります。

  • メリット:1回の勝ちでそれまでの損失をカバーできる
  • デメリット:連敗が続くと破産する

それまでの含み損を無くすという考え方は、ナンピンと似ています。異なる点は、ナンピンは、損切りをせずにポジションを増していくことと、ナンピンする時の枚数が任意なことです。一方、マーチンゲールは、損切りをして枚数を倍に増やしていきます。

下の表をご覧下さい。これは、マーチンゲールのルールに従ってポジションを建てた場合をシミュレーションしたものです。損失も利益も10pipsで決済する設定で、細かい条件は次の通りです。

  • トレード回数:10連敗まで想定
  • 取引枚数:負けたら次のトレードで倍がけ
  • 損失:-10pipsで損切りした損失額
  • 全体損失:連敗した全ての損失の合算
  • 利益:+10pipsで利益確定した時の利益
  • 全体利益:連敗してきた全ての損益合計

martingale1

はっきり言って、これは非現実的なポジショニングです。

なぜかというと、Aの箇所を見て下さい。

既に4連敗し、5回目のトレードになります。枚数は16枚で、-10pipsで損切りすると-16,000円です。5連敗になると、それまでの合計損益が-31,000円になります。もし勝つと+16,0000円で、それまでの4連敗の損失を合計すると+1,000円になります。

マーチンゲールのポイントは、この+1,000円(表の一番右の全体利益)という金額です。

何連敗であろうが、次のトレードで勝ったとしても全体利益は全て+1,000円にしかなりません。これでは、リスクに対してリターンがあまりにも低いことが分かりますね。

続いて、Bの箇所を見て下さい。

すでに9連敗し、10回目のトレードになります。このトレードは、取引枚数が512枚(512万通貨)です。最初が1枚でしたので、512倍になります。この時点で、非現実的ですね。負けると-512,000円ですので、合計損失は100万を超えてきます。ここまでくると、もう勝つことを祈るしかないでしょう。

そもそも、512枚建てるのに必要な証拠金を準備していなければなりません(証拠金については、「FXの証拠金の仕組み」をお読み下さい)。

ドル円で1枚あたりの必要証拠金が43,000円(レバレッジ25倍想定)だとすると、その512倍ですので、2,200万円も必要です。さらに10回目で負ける(10連敗)となると、11回目は4,400万の証拠金が必要になります。仮に11回目で勝ったとしても+1,000円ですので、割に合いませんよね。

ちなみに、20連敗するとどうなるでしょうか?さらに表を付け加えると、一番下がその結果です。

martingale2

なんと、20連敗で-10億円の損失です。

こんなに連敗することはあり得ないと思うかもしれませんが、何千回、何万回トレードしていると、実際に経験する場合があります。トレードの場合、トレンドに逆らった逆張りで連敗していると、10連敗などすぐに起こります。原因は、負けているということは、そもそも目線が逆だからです。

このように、マーチンゲールをするのは、短期間で冷静さを失った時が多いのではないでしょうか。ちなみに、一般的な確率論で言うと、10連敗の確率は1024分の1だそうです。

マーチンゲールは、FXでは非現実的な資金管理であることは間違いないでしょう。

2.1.4. ピラミッディング

ピラミッディングは、エジプトのピラミッドをもじった言葉で、トレンドに乗っている時にポジションを増やしていくやり方です。

ナンピンは、「含み損」が出るにつれてポジションを増やしていきましたね。ピラミッディングはその逆で、「含み益」が出るにつれてポジションを増やしていきます。

  • メリット:トレンドが終わるまで最大限の利益が得られる
  • デメリット:ポジションを増やした後に逆行すると、すぐ含み益が消える

ピラミッディングは、その名の通り、ポジションの建て方がピラミッドの形に似ています。また、ポジションの建て方は1つではなく、いくつかの建て方を総称してピラミッディングといいます。

では、ピラミッディングの代表的な3つの建て方をご紹介します。建造物として見ると、イメージしやすいかもしれません。全て、合計10枚のポジションを建てることを前提として、何回かに分けて建てていきます。

まず、次のAのような建て方が、ピラミッディングの考え方の基本になります。

pyramidingA

最初に一番大きな4枚を建て、トレンドに乗って含み益が出たら3枚、2枚、1枚とポジションを追加していきます。最初のポジションが一番重要になります。なぜなら、このポジションが上手くトレンドに乗ることができれば、大きな利益が可能になるからです。

下のチャートをご覧下さい。

ピラミッディングチャート

ピラミッドと同様に、最初に造った基礎部分が地盤をしっかり固め、上のほうになるほど重さを減らしていきます。

ちなみに、ピラミッドが4,000年以上も形を崩さずにいるのは、この建て方が1つの要因と言われています。FXのポジショニングもそれと同じです。つまり、下を重くして上を軽くすることで、ちょっとした逆行に耐えることができ、トレンドが終わるまでに最大限の利益を得ることができるのです。

ここからは余談になりますが、ピラミッドは長さと高さが「黄金比」になっていて、建造物で最も美しいとされる建て方です。ピラミッド以外にも、歴史的建造物や絵画など、大多数の人間が美しいと感じるものは、この比率になっています。

おそらく、人間の心理が黄金比に合っているのでしょう。この黄金比に何か感じる心理的なものは、投資心理にも当てはめることができます(黄金比について、『相場の反転を見抜くフィボナッチの見方と使い方』で詳しく書かさせていただきました。この記事のテーマとは異なりますが、テクニカルでは重要な知識なので、ぜひお読み下さい)。

さて、次はこちらのBのピラミッドご覧下さい。

pyramidingB (1)

10枚を4回に分けて建てるのですが、枚数は2.5枚でどれも同じです。建物だと、一般的なタワーオフィスやタワーマンションと言えるでしょうか。その土地の広さや高さを最大限に生かした建て方です。メリットとデメリットの平均を取った建て方と言えるでしょう。

そして最後に、次のCのピラミッドをご覧下さい。

pyramidingC

これは、逆ピラミッディングとも言います。Aとは逆に、少ないポジションからスタートして、トレンドに乗るにつれて枚数を増やしていきます。最初の枚数が少ないので、意図したトレンドが出なかった時は、最も少ない損失で済みます。

イメージ通りのトレンドが出たことを確認したら、トレンドの最後にフォーカスすることで最大限の利益を得ることができます。ただし、10枚建てた後に少しでも逆行すると、含み益が消えるどころか、すぐに含み損に転落してしまいます。

下が軽くて上が重いので、実際の建物だったら地震の時にすぐに崩れてしまうでしょう。

以上がピラミッディングの代表的な3つの建て方なのですが、これに関連して、複利の考え方についても知っておくと、よりいっそう理解が深まります。複利については、次の記事も併せてお読み下さい。

2.2. 最終的に大きな枚数を張ることを目指す

FXをやるからには、大きく稼ぎたいですよね。トレードの魅力は、同じトレードをやっていても、枚数を上げるだけで大きく稼げることです。トレードにおける労力は同じでも、枚数次第で利益は青天井になります。

さらに、枚数が大きいと1回あたりの利益が大きくなるため、無駄なトレードをやらなくなります。また、獲得pipsも少なくて済むので、期待値が高いポイントに集中してトレードすれば、効率良く稼ぐことができます。

逆を言うと、どんなに優れたルールを持ち合わせようが、FXでは枚数を張らなければ意味がありません。1万通貨でトレードを繰り返しても、大きな資産を築くことはできません。FXで稼ぐためには、やはり大きなロットを張ることがカギになります。

そのためには、将来的に大きな枚数でトレードすることを見据えて、最初は1,000通貨などの小ロットでも、50万通貨や100万通貨でトレードしている想定で真剣に取り組むことが重要です。そうすると、適当な資金管理はできなくなります。

小ロットだからといってルールを破っていると、その癖がついてしまい、ロットを上げた時に同じようなトレードをしてしまいます。ロットを上げた時にしっかり資金管理をしようと思っても、実際にはそこまで都合よく改善できません。

試行錯誤している今の段階から、大きなロットを想定して真剣に取り組んで下さい。そうすれば、自然にロットを上げていくことができます。そして、実際にロットを上げた時は、今行っているトレードが適切かどうかを常に意識して下さい。

繰り返しになりますが、FXは、ロットを上げてこそ大きく稼ぐことができます。また、それが一番の醍醐味です。攻めなければ、大きな利益は望めません。今の段階から、枚数を上げることに目指しましょう。

3.損失を出さないための「守る資金管理」

この章では、守る資金管理を見ていきます。2章でお伝えした攻める資金管理が勝つための方法なら、守る資金管理は負けないための方法です。

守る資金管理というと、次のようなことを聞いたことがあるかもしれません。

  • 運用資金の2%までしかリスクを取らない
  • 1日5%の損失を出したらその日は休む(トレードしない)
  • 毎月リスクが取れる金額を決めて、その金額でトレードする
  • 今月の決めた金額まで負けたら休む(トレードしない)

以上の4つは、資金を減らさないためのルールです。どのルールが優れているというのはなく、結局のところ、あなたの資金が守れればいいので、どれも正解です。

どんなルールであれ、あなたが決めたことを守り、メンタルがキープできればいいでしょう。私も、これ以上負けるといけないと感じたら、その日はトレードを控えることもあります。

ただ、守る資金管理は自己都合だということを認識すべきです。負けた挙句、相場から意識的に離れるのですから、相場のことは相場に聞けという観点からすれば、完全に相場を無視しています。

3.1. 資金が多くて枚数が少ないのがベスト

FXでは、「豊富な資金で少ない枚数を」トレードすることが最も安全な方法です。

当たり前のことですが、資金は多ければ多いほど良いですし、枚数は少なければ少ないほど有利です。損失が少し膨らんだとしても、資金に対する損失の割合は微々たるものでしょう。そのため、メンタルへの影響も軽微です。逆に、資金が少ないにも関わらず枚数が多いと、最もリスキーになります。

リスクに最も差が出る資金管理の方法をまとめると、次の2つになります。

  • 資金が多い、取引枚数が少ない
  • 資金が少ない、取引枚数が多い

当然、前者のほうが良い資金管理の環境です。

しかし、これを最初から実践するのは難しいです。そもそも、豊富な資金があればFXをやろうとは思わないですからね。少ない資金からいかに増やしていくかがFXの魅力ですが、無理は禁物です。ベストな資金管理を念頭に置き、どこまでリスクを取れるのかのバランスが重要になります。

大事なことは、1発の大損を防ぐことです。大損すると、それまでの労力や資金管理などの全てが水の泡になります。少しくらいの怪我なら回復しますが、大事故になると、回復不能になることもあります。資金が枯渇する問題だけでなく、同時にメンタルもやられてしまうと目も当てられません。

そうならないように、1発の大損だけは食らわないような資金管理にして下さいね(スキャルピングで大損しない方法は、『FXの逆指値注文の使い方|スキャルピングで大損しないための対処法』を参考にして下さい)。

3.2.資金を10個に分けてリスクを分散する

ご存知だと思いますが、全財産をFX口座に入れてトレードすることは極めて危険で、全財産を失うことにもなりかねません。

ただ、頭ではわかっていても、全財産をFXで運用して短期間で増やそうと試みる方は多いのではないでしょうか?少ない口座資金を見るより、大きい額を見ている方が満足感がありますからね。

ちなみに、私は2008年のリーマンショックの時に大損し、すっからかんになった経験があります(詳しくは、『FXで失敗して1000万円以上の大損をした事例と重要な教訓』をお読み下さい)。

このような考えだと、常に全力のフルレバレッジでトレードするようになります。最初は上手くいっても、途中で必ず負けがやってくるので、その時に今までの利益も含めてすっからかんになります。

なぜなら、フルレバレッジで勝つコツをつかんでしまうと、資金が増えても同じやり方でトレードしてしまうため、1回の負けで大損してしまうからです。

こうならないように、やはり全財産をFXで運用するのはおすすめしません。

では、私がどのように運用額を決めているかというと、「運用資金を10個に分ける」ようにしています。こうすることで、リスクも分散しています。

10個に分けると、たとえ今の口座資金を全額を失ったとしても、十分再起できるのです。1回や2回ではなく、あと9回再起できます。

例えば、FXに充てられる資金が100万円だとしたら、それを10個に分け、10万円を運用資金に充てます。すると、仮にその10万円を失っても、あと9回もチャレンジできます。

この方法には、もう1つメリットがあります。

もし10万円を失ってしまったら、別に保管していた90万円から新たな10万円を入金する手続きがあり、新たにポジションを取るまでに少し時間ができますね。たった1日でもいいので、時間を空けることで人は冷静になれます。

これがもし、口座に100万円ある状態から熱くなって10万円の負けトレードをしたらどうでしょうか?残りの90万円の資金ですぐに損失を取り返そうとし、さらに傷口を広げることは火を見るよりも明らかです。

このように、1回で退場するリスクを無くすことも、守る資金管理ではないでしょうか。10個でないにしても、資金は何個かに分けることをおすすめします。

3.3. 出金する勇気を持って利益だけでトレードする

トレードで利益が出たら、きちんと出金することが重要です。

私がFXを始めた頃、利益が出て証拠金が元本より増えると、嬉しかったことを鮮明に覚えています。

「このままお金が増えたら人生変わるだろうな」
「勝つってこういうことなんだ!」

という感覚に酔いしれました。

ただ、これはスキルでも何でもなく、たまたま勝ちトレードが連続しただけでした。価格は上がるか下がるかのどちらかですので、適当にトレードしても勝ちが多くなる時期が出てきます。偶然ではないにしても、少しコツをつかむと、勝ちトレードが増えることはよくあります。

例えば、元本30万円でスタートし、運良く資金が50万円や70万円になったりします。そうすると、嬉しさのあまりに資金をさらに増やしたいと枚数を増やしたり、やったことがないトレードをするようになります。

しかし、運は長くは続きません。気が大きくなっていることもあり、損切りできなかったり、ナンピンしたりしてしまいます。こうなると、資金が減るのはあっという間です。

初めて増やせた資金が無くなるのは、本当に辛いです。大損して破産するような感覚とは、また別の辛さです。

そこでおすすめなのが、勇気を出して出金することです。

例えば、30万円からスタートして60万円まで増やせたら、元本の30万円は出金してしまうのです。そうすれば、利益の30万円だけでトレードすることになるので、この運用はもう勝ちが確定しています。

もし、30万円がゼロになったとしても、出金しておいた30万円は無事ですので、チャラです。つまり、「勝ち or 引き分け」しかないゲームができるのです。

これは、ギャンブルでも同じです。勝った資金をさらにベット(=賭けること)していけば、いずれ負けますよね。そうではなく、利益が出たら元本を確実に確保し、負けないゲームにすることが大切です。

利益が利益を生む構図にすれば、積極的なリターンを求めてもメンタルが崩れません。結局、守ることが攻めにつながるのです。

このように、資金を増やしていくことに躍起になるのではなく、攻めた後は守ること、つまり出金することも資金管理だとお考え下さい。

3.4. トレードスタイルによって資金管理を決める

資金管理は、トレードスタイルによって大きく変わってきます。むしろ、変えるべきです。順張り、逆張り、ポジションホールド時間など、異なりますからね。

スキャルピングに当てはまることでも、スイングトレードには全く役に立たないことがあるでしょう。その逆もあるはずです。そのため、万人に合う資金管理方法はありません。

資金管理を考える上で、その手法は、

  • 「pips(利幅)」をたくさん取るのか
  • 「枚数」を増やすことで稼ぐのか

のどちらに焦点を充てるのかを見直すといいかもしれません。

例えば、同じ10万円の利益を狙う場合、前者(pipsを取る)と後者(枚数を増やす)とではやり方が異なります。

  • 10枚(10万通貨)で100pips取る(pipsを取ることにフォーカス)
  • 200枚(200万通貨)で5pips取る(枚数を上げることにフォーカス)

利益額は同じですが、前者と後者ではエントリーからイグジットまでのプロセスは、全く異なります。

あなたの手法がまだ決まっていないなら、どちらを目指したいのか、一度考えてみることをおすすめします。専業トレーダーを目指すならば、枚数、pips、金額は色々と試算する必要があります(専業については、『FXで専業になる前に現役の億トレーダーが伝えたい6つのこと』をお読み下さい)。

では、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3つでは、どちらの資金管理を目指したほうがいいのかというと、絶対ではありませんが、次のようになります(トレードスタイルの違いは、『FX初心者が本気で稼ぐために絶対知るべき45の知識と手法』をお読み下さい)。

  • pipsを取る:デイトレード、スイングトレード
  • 枚数を増やす:スキャルピング

感覚的な話になりますが、デイトレード(スイングトレードも含む)のほうが、pipsは取りやすいです。なぜなら、相場観が正しければ、50pipsや100pipsといった利幅が狙えるので、枚数を上げなくても済むからです。

一方、スキャルピングは、ポジション保有時間が数秒から数分と短く、損切り幅も数pipsになるので、枚数を上げてもドキドキせずエントリーできます。そのため、コツをつかめば100枚や200枚というポジション量でもエントリーできるようになります。

私は、pipsはデイトレードで取り、スキャルピングは枚数を張る、という決め事をしています。このように資金管理をすることで、メンタルを崩さずに楽しくトレードに取り組めます。

3.5. トレード履歴を分析して自分の癖を把握する

トレードには、その人の癖というものが出てきます。例えば、

  • コツコツドカンをやりやすい
  • 利益を伸ばそうとし過ぎて、よく反転してしまう
  • ポジションを長く保有するのが苦手
  • ロング(買い)よりショート(売り)のほうを好む

自分では気付かないかもしれませんが、あなたにも何かしらのトレードの癖があるはずです。大切なことは、悪い癖があったらそれを把握し、改善していくことです。ただし、トレードの目的は利益を上げることなので、その癖が良い方向に機能しているならば問題ありません。

では、トレードの癖はどうやったらわかるのかというと、トレード履歴を分析することである程度は分かります。

その際、大事なことを1つ挙げるとしたら、損益率が悪くなるようなトレードをしていて、それに自分で気付いていない場合は、何をやってもこの先も勝てないということです。逆に、それに気付いて改善できれば、FXで勝てる確率が相当上がります。

ちなみに、トレード履歴を分析する時に、「勝率」と「損益率」から破産確率(=バルサラの破産確率)を算出します。これは、トレードルールを自分で構築するために絶対に知っておきたい考え方ですので、ぜひ押さえておいて下さい(詳しくは、『バルサラの破産確率でトレード技術を飛躍的にアップさせる方法』をお読み下さい)。

初心者の頃は、損益率を全く考慮せずに勝率ばかりを上げようとしてしまいがちですが、勝率を上げるのには限界があります。しかし、期待値が高いルールというのは、損益率を上げることで構築可能です。そのためには、損切り幅よりも利食い幅を伸ばすことがポイントです。

実は、期待値が低いトレードルールでも、勝率を上げることは可能です。しかし、勝率が良いからという理由だけで、勝てるルールだと思い込んでしまわないようにして下さいね。

一方、損益率を上げるには、そもそも期待値が高いトレードルールである必要があります。なんとか勝っているけど、損益率が悪いという場合は、近いうちに大損する可能性があるので注意が必要です。一度、先ほどのバルサラの破産確率で計算してみると良いでしょう。

ちなみに、スキャルピングのような薄利を狙うトレードだと、利食いや損切り幅をたった1pips変えるだけで、勝率も損益率も大きく変わります。そのため、特にトレード回数が多い方は、資金を守るために自分自身のトレードの癖を把握することも必要です。

3.6. 資金管理は攻めと守りのバランスが一番大事

「攻め」を考えることは、大きな利益につながります。そして、「守り」を考えることは、損失を防ぐことにつながります。

利益を出すためにやること、損失を防ぐためにやること、これを同時に考えることで、最大限の利益が追求できます。どちらかしか考えないと、もう片方が足を引っ張り、最大限の利益を引き出すことができません。

資金管理の方法は、たくさんあります。一番大事なのは、攻めと守りをバランスよく考える癖をつけることです。そうすると、多少の浮き沈みはあったとしても、トレードが安定してきます。

具体的には、ある日、いきなり気が変わって手法を変更したり、売買したことがない通貨ペアで大胆なトレードをするような突然の方向転換がなくなり、地に足のついたトレードになります。

資金管理の攻めと守りのバランスよく考えることで、自然と勝ち続ける行動を取る思考になります。

まとめ

FXで勝ち続けるには、3つのM(手法、資金管理、メンタル)のバランスが必要です。

手法だけに目が向きがちですが、一度、本気で資金管理について考えてみてはどうでしょうか。勝ち続けるトレーダーは、資金管理に対する確固たる考えがあります。何も決め事がないままトレードするのではなく、あなただけの決め事を作って、少しずつ改善することが大切です。

資金管理をする意識が持てれば、それだけでトレードで勝てる枠組を作ったことになります。日々のトレードと並行して、ぜひ進めて下さい。

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ぶせな

ぶせな

専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 本格的にFXを始めて8年で1億5千万円を突破。 一時的な利益ではなく、継続的に利益を上げ続けるためにリスク管理を徹底し、短期売買の「スキャルピング」と長めに保有する「デイトレード」の2つの手法を得意とする。

無料動画:FXで8年間で平均利回り163%を達成して、1億5,000万円の利益を稼いだトレード手法の全て

busena


当サイト『投資の教科書』でFXの記事を執筆しているぶせな氏は、本格的にFXを始めて8年間で1億5,000万円以上の利益を稼いでいる専業トレーダーです。


もちろん、運で勝ってきたのではありません。「勝ち続ける」ということを真剣に追求してきた結果です。そのことは、年ベース負けなしで安定した利益を得ていることからも、確かな事実です。


その結果、平均163%の年間利回りを記録し、毎月安定して150万円前後の利益を稼いでいます。


そのぶせな氏の具体的な手法、例えば、


・手法のベースとなっているスキャルピングの具体的かつ実践的な手法
・エンベロープや移動平均線のチャートの具体的な設定方法
・現在の利益の約3割を生み出しているデイトレードについて
・その他、FXで利益を飛躍的に高めるためのノウハウ


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