初心者が高配当利回りの株を買って損をする前に知っておくべきこと

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株式投資には、株主が上場企業から受け取れる「配当」があります。

そして、投資金額に対して、配当の利回りがどれくらいあるのかを表したものが「配当利回り」です。

この記事では、配当利回りの観点から、どのような銘柄に注目すれば株式投資の収益性を高めることができるのかを具体的にお伝えします。

ぜひ、参考にして下さい。

1.配当利回りとは?

上場企業が利益還元の一環として、株主に支払うお金が配当です。

東証一部には2,106社の企業が上場しており、そのうち、1,871社が配当を実施しています。また、配当金の額は、企業によって異なります。

例えば、配当金が10円の株を1,000株保有していた場合、10円×1,000株=10,000円の配当金が得られます。

権利付き最終日の時点で株主だった場合、株主の権利が確定してから約3ヶ月後に配当金の通知が送られてきます。

ちなみに、権利付き最終日とは、株主として確定できる最後の日をいいます。株主名簿に記載される権利を得るためには、権利付き最終日までに株を買い付けなければなりません。

下図は、そのイメージです。29日に株主としての権利が確定するので、その3営業日前の26日の15時までに株を買っておく必要があります。

また、配当利回りは、1株当たりの年間配当金を、現在の株価で割って計算します。

1株当り配当金÷株価=配当利回り(%)

例えば、配当金が50円で、株価が2,000円の場合、配当利回りは、次のように計算します。

50円÷2,000円=2.5%

下図は、東証一部の配当利回りの大きい上位20社です。

※2018年8月15日のヤフーファイナンスより

ちなみに、東証一部で配当利回りが一番大きい企業は、松井証券(8628)です。同社は、株価が1,124円に対して配当が84円なので、配当利回りは、次のように計算します。

84円÷1,124円=7.47%

100株投資していたら、投資金額112,400円(=1,124円×100株)に対して、配当金が8,400円(=84円×100株)もらえることになります。

1.1.配当は毎月もらえる

配当は、権利取り最終日に株主だった場合に受け取れます。

下表は、2018年8月時点の、各月に権利が獲得できる東証一部銘柄の数です。

配当実施月 企業数
1月 25
2月 114
3月 1,475
4月 16
5月 40
6月 43
7月 13
8月 30
9月 64
10月 20
11月 23
12月 234

このように、毎月、権利が取れる企業があるので、上手く買い付ければ、毎月配当の権利を得ることも可能です。

また、通常、中間と期末の2回配当を支払う企業が多いのですが、四半期ごとに配当を支払う企業もあります。

四半期ということは、第一四半期、第二四半期、第三四半期、本決算の3ヶ月ごとに年4回もらえるチャンスがあるということです。

なお、下記が、年4回の配当を実施している企業です。

  • 光通信(9435)
  • ホンダ(7267)
  • GMOインターネット(9449)
  • GMOクリックHD(7177)
  • リソー教育(4717)
  • リンクアンドモチベーション(2170)
  • スミダコーポレーション(6817)
  • 日本創発グループ(7814)
  • あおぞら銀行(8304)
  • ホギメディカル(3593)
  • コムチュア(3844)

ホンダの場合、年間108円の配当を実施しており、これを4回に分けて四半期ごとに27円の配当を払っています。

つまり、ホンダの株を100株持っていれば、年間で27円×100株×4回=10,800円の配当金が受け取れます。

では、配当金がいくらなのかをどこで調べるのかというと、会社四季報や、証券会社のツールで簡単に確認できます。

下図は、SBI証券のツールで見た、ホンダの過去の配当金の推移と、今後の予定です。

1.2.配当性向にも注目

配当性向とは、企業が稼いだ利益の中から、どれくらい配当金を支払っているかを表す指標です。

この言葉は、経済ニュースなどでもよく聞きますので、覚えておきましょう。

配当性向の計算方法は、下記の通りです(参考:『配当性向とは?』)。

配当額(1株当たり)÷当期純利益(1株当たり)×100=配当性向(%)

下図は、ワイヤレスゲート(9419)の企業情報です。

ヤフーファイナンスなどから、この銘柄の2017年12月期の1株当りの配当金を調べると28円で、1株当りの利益が44.4円とわかります。

この2つの数字がわかると、配当性向は、63%(=28円÷44.4円)と簡単に計算できます。

一般的に、上場企業の配当性向の平均は35%といわれていますので、ワイヤレスゲートの配当利回りは平均をかなり上回っていることがわかります。

ただし、注意しておきたいことがあります。それは、配当性向が高ければ、利益から配当への還元が大きくなるので、決算が減益になった場合、その配当性向が維持できなくなる場合があることです。(詳しくは、後述します)

ちなみに、配当性向が低ければ、利益を内部留保し、配当への還元は小さくなります。

また、新興市場などの成長企業は、設備投資などに利益を使うことが多いため、配当性向が低くなる傾向があります。併せて覚えておきましょう。

2.高配当株だからと安易に買わない

2.1.配当利回りが高い銘柄は減配に注意する

配当利回りが高い銘柄は、投資家に人気化する傾向があります。なぜなら、長期保有していれば定期的に配当金が入ってくるからです。

下のチャートは、配当を増額したクレステック(7812)です。

同社は、2018年8月14日に、3期連続増益の発表と、今期の年間配当を前期より7円増やして46円にすると発表しました。その結果、翌日の株価は大幅に上昇しました。

このような増配する企業がある一方、経営が悪化して、配当を減らす(=減配)企業もあります。

下図は、先ほどの配当性向のところで説明したワイヤレスゲート(9419)が、2018年8月13日に発表した、減配のプレスリリースです。なんと、配当金が29円が1円に大幅に減額されてしまいました。

その結果、翌日の同社の株価は、減配を発表する前の1,217円から917円のストップ安まで急落してしまいました。

株価が1,217円の場合、配当が29円だと配当利回りは2.38%ですが、配当が1円に減額されてしまうと、配当利回りは0.08%まで低くなってしまいます。

このように、配当性向が高く、配当利回りが高い銘柄でも、経営が悪化して減配する場合があります。このようなリスクを避けるためにも、企業の業績の動向には注意が必要です

2.2.連続して増配する銘柄に投資する

業績が順調に伸びている企業は、配当を増やす場合があります(=増配)。

毎年増配している企業は、株価も安定して値上がりする傾向があるので、増配する企業に注目すると、株式投資で成功する確率は上がります

下図は、これまで連続して増配している企業です。

銘柄名 コード 増配期間 配当利回り
花王 4452 29年 1.47%
ユー・エス・エス 4732 21年 2.44%
SPK 7466 21年 2.73%
明光ネットワーク 4668 20年 3.79%
三菱UFJリース 8593 20年 3.10%
リコーリース 8566 19年 2.22%
トランコム 9058 18年 1.19%
プラネット 2391 18年 2.13%
KDDI 9433 17年 3.45%
東京センチュリー 8439 17年 2.09%

この中から、花王の過去30年間のチャートを見てみましょう。同社は、連続増配の期間が最も長い分、株主からの期待も高く、株価は長期間にわたって値上がりしています。

もう1銘柄見てみましょう。下のチャートは、21年連続増配のユー・エス・エスです。同社も、長期間にわたって株価が値上がりしていますよね。

このように、経営が順調で、連続増配している企業に投資すれば、株価も値上がりし、長期的にわたって配当金を受け取れ、収益性を高めることができます

3.まとめ

高配当銘柄は魅力的に見えますが、配当利回りが高いという理由だけで投資をすると、思わぬ減配のリスクを負ってしまうことがあります。

そうならないように、増配を続けている企業や、業績が増収増益の企業に注目して投資することで、高いパフォーマンスを得ることができます。

ぜひ、実践してみて下さい。

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