NT倍率を株式投資の実践に活かす本当の見方

株式市場には、代表的な株価指数として日経平均株価指数と東証一部株価指数があります。

この2つの指数の相対的な強さを表しているのが、NT倍率という指標です。

NT倍率の値動きをチェックすることで、日経平均株価指数(以下、日経平均)と東証一部株価指数(以下、TOPIX)の関係を確認できます。

この記事では、NT倍率の仕組みから使い方まで、具体的にわかりやすくご紹介します。

ぜひ、参考になさってください。

執筆者
柳橋義昭

柳橋義昭

兼業投資家。 証券会社在籍時に営業、ディーラー、ネット株部門の立ち上げを行い、 2008年からエンジュク株式会社に従事。 証券会社でIPOの業務の経験を活かし、2008年に独自の投資手法を確立。 その後は毎年、IPOの獲得とセカンダリー投資にて利益を積み上げる。 また、これまで述べ20,000人の投資家に自身の投資手法を伝授。 著書に、『いつでも、何度でも稼げる! IPOセカンダリー株投資』(すばる舎)がある。 証券外務員資格一種保有。

1.NT倍率とは?

NT倍率は、日経平均株価指数とTOPIXの相対的な強さを示す指標です。日経平均とTOPIXは同じ株価指数でも仕組みが異なりますので、両指数の強弱感を確認するために活用します。

これだけだと分かりにくいですよね。

しかし、これからしっかり解説していくので、心配しないでくださいね。

2.日経平均とTOPIXの関係

日経平均とは、日本経済新聞社が東証一部に上場している企業から選んだ225銘柄による株価指数です。

日経平均は、ファナック(6954)やソフトバンク(9984)などのハイテク関連株や輸出関連株の影響が受けやすいのが特徴です。

一方、TOPIXは、東証一部に上場している全ての銘柄が対象となっている株価指数です。1968年1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化しています。

TOPIXは、時価総額をベースにしていますので、時価総額が大きい銀行株や証券株などの内需関連株の影響を受けやすのが特徴です。

下図は、日経平均とTOPIXの値動きを表したものです。日経平均は前日比0.36%下落していますが、TOPIXは0.76%下落しています。つまり、この日はTOPIXのほうが大きく下げていることになります。

また、下図は、日経平均とTOPIXの比較チャートになります。

ピンク色:日経平均
緑色:TOPIX

このように、日経平均とTOPIXは仕組みが異なりますので、当然、値動きは違います。

3.NT倍率の計算方法

最初に述べたように、NT倍率は、日経平均株とTOPIXの2つの指標の強弱関係を示すものです。

つまり、ハイテク関連/輸出関連株と、内需関連株のどちらがより注目されているのかを示します。

このNT倍率は、次のような「日経平均株価÷TOPIX」の式で表します。

例えば、日経平均株価が22,707円、TOPIXが1,720ポイントの場合、22,707円を1,720ポイントで割りますので、NT倍率は13.2倍になります。

ちなみに、NT倍率は証券会社のサイトでも見れますし、「NT倍率 日経平均・TOPIX・JPX日経400 比較チャート」などのサイトでも確認できます。

4.NTロングとNTショート

NT倍率は、日経平均がTOPIXより高くなれば上昇し、逆に、日経平均よりTOPIXが高くなれば下落します。整理すると、次のようになります。

  • NT倍率上昇→日経平均がTOPIXより強い
  • NT倍率下落→日経平均よりTOPIXが強い

実際に、NT倍率、日経平均、TOPIXの3つのチャートを見比べてみましょう。

下のグラフは、私が作成した2018年6月1日から9月3日までのNT倍率の推移です。

NT倍率は、6月1日から9月3日にかけて、12.7倍から13.2倍まで上昇しています。つまり、この状況では、日経平均がTOPIXより強いことを表しています。

次に、同期間の日経平均とTOPIXを見てみましょう。

ご覧のように、日経平均はTOPIXより強い動きをしていることがわかると思います。

NT倍率が上昇している時は、日経平均と連動性が高いハイテク関連株や輸出関連株が買われ、TOPIXの連動性が高い内需関連株は低調となります(=NTロング)。

また、NT倍率が下落している時は、日経平均と連動性が高いハイテク関連株や輸出関連株が低調となり、TOPIXの連動性が高い内需関連株は買われます(=NTショート)。

私は、株式市場を先読みする際は必ず、NT倍率をチェックします。そして、現在の相場がNTロングなのかNTショートなのか確認します。

下のグラフをご覧ください。赤い矢印がNTロングで、青い矢印がNTショートです。

もし、NTロングならば、日経平均に関連性が高い銘柄に注目し、NTショートならTOPIXに関連性が高い銘柄に注目します。

また、私はNT倍率を見る際に東証一部の騰落レシオを併せて活用しています。騰落レシオについては『騰落レシオとは?株式市場の過熱感がわかる指標』にわかりやすく書いたのでご覧ください。

では、実際にどのようにNT倍率と騰落レシオを活用しているか、例をご紹介します。

日経平均が値上がりする際は、NT倍率も上昇することはもうおわかりだと思います。この時、もし、騰落レシオが下がっている場合は、「日経平均は堅調だが、株式市場は売られている銘柄が多い」と推測できます。

このように、私は、日経平均の値動きを見た後はNT倍率騰落レシオをチェックして、株式市場が全体的に買われているのか?売られているのか見ています。

この方法は、相場を冷静に分析できますので、試してみてくださいね。

まとめ

この記事では、NT倍率についてお伝えしました。

NT倍率は、日経平均とTOPIXの関係性を表した指標で、株式相場の先読みには欠かせません。NT倍率が上昇している時と下落している時は、どのような銘柄が買われているのかイメージできますので、活用してみてください。

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