駐車場経営の初期費用の項目と相場目安の一覧まとめ

駐車場経営を開業するときに必要な初期費用はいくらなのでしょうか?

ここでは、駐車場を開業する時に必要となる初期費用の項目と目安を紹介します。

そして私が実際に経営している9台の駐車場経営を例とし、駐車場をはじめるときに初期費用がいくらかかったかについて、まとめて解説します。

先に答えを言います。初期費用の項目や目安を参考にするべきですが、不動産オーナーが初期費用をいくら負担するのかは、駐車場会社との契約条件によって変わります。

また、開業するときにこれらを知っておくことで駐車場会社との交渉がスムーズになるだけでなく、収益をさらに上げていくための改善もできます。

今回はこうした点についても踏み込んで解説していきます。

執筆者
横山篤司

横山篤司

一般社団法人不動産オーナー経営学院の代表理事/学長。宅地建物取引士、事業承継マネージャー、マンション管理業務主任者の資格を保有。 これまで日本で10,000人以上のオーナーと話し、事例や成功体験を研究。創業80年名古屋の三代目地主の家系に生まれる。ニューヨークでの大学院留学、東京で外資系投資銀行のモルガンスタンレーに勤め、プロの不動産投資を学び、家業再生に活かしたことで事業再生、借金を数年で完済することに成功。現在はビルやマンション、商業施設、駐車場等を経営。 中小企業庁主催「事業承継セミナー2017」モデル企業登壇/不動産オーナー後継者の会/JFMA「不動産MBA」研究員/週刊ビル経営「建替え経営学」連載/全国賃貸住宅新聞/住宅新報/月刊不動産流通(宅建協会)ほか。

1. 駐車場経営にかかる初期費用の項目と相場一覧

駐車場経営をはじめる時に必要な初期費用は、大きく分けて3つあります。

(1)土地整備費 

土地を整地し、アスファルトを敷いたり等して駐車場運営をはじめるまでにかかる費用です。

(2)看板設置費

駐車場に誘導するための広告看板や料金表などを設置するためにかかる費用です。

(3)機器・工作設置費

駐車場運営をする際に必要となる料金精算機や監視カメラを設置するためにかかる費用です。

1.1 土地整備費の相場一覧

土地の整備費です。(1)から(7)を順番に足してください。

土地整備費一覧
費用項目 費用目安 概要
(1)残置物撤去費 実費 残置物がある、基礎杭が埋まっている、雑草が生えている場合
(2)整地費用 1500円/㎡ ~ 掘削、残土処分、砂利敷、転圧。防草シート込み。(深さ10cm)
(3)舗装費用    
 a. 未舗装 0円~  
 b. コンクリート舗装 5000円/㎡ ~ 初期費用が高く、耐久性20年程度で要補修(深さ10cm)
 c. アスファルト舗装 3000円/㎡ ~ 初期費用が安く、耐久性10年程度で要補修(深さ5cm)
(4)ライン引き 5000円/台 駐車マスを区画する。一式表記が多い。
(5)車止めブロック 6000円/一箇所 1箇所当たり2つ設置。
(6)側溝敷設(排水) 実費  
(7)重機運搬費用 5万円 ~ /回  

※加えて、車が歩道から敷地内に出入りしやすいように「切り上げ工事」を行うこともあります。

田舎の土地を月極駐車場にして収入を増やす事例

事例①未舗装の場合、駐車場台数5台、168㎡の場合、合計金額は40万円でした。

事例②アスファルト舗装の場合、駐車場台数8台、205㎡の場合、合計金額は125万円でした。

これらの土地整備費用は、オーナー負担の場合は駐車場会社に対して借上げ賃料をさらに上乗せする交渉をしましょう。

1.2 看板設置費の相場一覧

看板設置費一覧
費用項目 費用目安 概要
料金案内看板代 10万円 看板の大きさ、高さによります。
約定看板代 2万円  
満室表示機 20万円 照明付き、電源引き込み工事代を含む
電飾看板 必要数に応じて  

※駐車場会社によって大きく異なる場合もあります。見込み売上と初期費用のバランスを考えて交渉していきましょう。

これらの看板設置費用は、駐車場会社によって営業戦略が異なるため、駐車場会社に営業を任せたほうがおすすめです。

1.3 機器・工作設置費の一覧

機器・工作設置費の一覧
費用項目 費用目安 概要
監視カメラ 1台万円~ 月5000円程度でリースもあり。
フェンス 2万円/m ~ 土台ブロック込、高さ60cm。
場内照明 1基3万円程度  
料金精算機 1台65万円 精算機の機種によって機能や管理費の差が大きい。
精算用雨除けテント 9万円  
フラップ板 13万円/台  

※これらの設置工事費用は高く見積もられる場合も多いため、見積もり比較と交渉が重要です。

これらの機器・工作設置費は、オーナーが負担する場合と、駐車場会社が負担する場合によって、その後の収益分配が変わります。

2. 私の事例 駐車場経営をはじめるきっかけ

では、私の場合はどうだったかといいますと、9台の時間貸し駐車場で初期費用は400万円をかけました。

ここからは、実際の私の事例を基に、駐車場経営には、どれぐらいの初期費用がかかるのか、もっと詳しく理解していきましょう。

まずは、私が経営している駐車場がこちらです。

一つの駐車場の中に、9台のコインパーキングスペースと、5台の月極めスペースがある、というものです。もちろん、駐車場の広さによって規模感は異なるので、目安としてご覧ください。

この駐車場の立地は、大きな建物の裏手にあります。

ですから、駐車場会社としても営業がしにくいということで、借上げ賃料が低い状態でした。

とにかく、何でも、「あれが悪い、ここが難しい」と、駐車場会社より問題点を言われ続けますw

その結果、当初の駐車場会社からの借上げ賃料は9台で12万円でしたので、採算がいまいち合わず、納得できずに1年くらい悩みました。

そこで父の友人で建築会社の社長に顧問となって頂き、経営改革に乗り出したことで、やっと一歩を踏み出すに至りました。

まずは「マーケティング調査」です。

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その結果、9台は「時間貸し駐車場」、5台は「月極駐車場」を選択しました。

また、近隣の店舗やマンションの住民に対してクーポン券を渡したり、割引券を販売することを、駐車場会社と共に計画することにしました。

つまり、駐車場会社と「共同運営方式」で契約をしました。駐車場会社との契約条件についてはこちらもご覧ください。

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一般的には、「借り上げ方式」で駐車場経営を始められる方が多いと思います。いずれにせよ、運営方式を決めるには、駐車場会社と打ち合わせを重ね、それぞれの方式で、収支がどうなるかのリサーチを徹底することが重要です。

3. 私の駐車場でかかった400万円の初期費用の内訳

さて、この駐車場でかかった初期費用の内訳は次の通りです。

(1)土地整備費用:合計約100万円

(2)看板費用:合計約100万円

(3)設備費用:合計約200万円

それぞれ見ていきましょう。

3.1 土地整備費の内訳

費目 費用 備考
舗装 85万円 アスファルト舗装
ライン引き 4.5万円 5,000円/台 × 9カ所
車止めブロック 10.5万円 6,000円/1個(1箇所2つ)
フェンス 設置済み オーナー負担
合計 100万円  

〈アスファルト舗装を行い、ライン引いたうえで車止めブロックを置いていく様子〉

駐車場の土地については、以下の3つの選択肢があります。

  • 未舗装のまま
  • アスファルト舗装
  • コンクリート舗装

月極駐車場であれば、未舗装のままでも大丈夫な場合も少なくありません。しかし、コインパーキングは必ずアスファルト舗装をおすすめしています。この費用に関しては、駐車場会社からは「アスファルト舗装まではオーナー負担が通例」という話をされると思います。

ただし、最近は多くの不動産オーナーのアドバイスをしていますと、土地の整備費用をオーナーが負担した場合は、交渉次第で借上げ賃料が上がることが分かっています。これは業者を介さないと知らないことでしたが。

3.2 看板設置費の内訳

費目 費用 備考
料金案内板と誘導看板 50万円 3ヶ所
約定看板代 5万円 1ヶ所
満室表示器 20万円 1ヶ所+電気工事
看板照明 25万円 3個×2ヶ所+電気工事
合計 約100万円  

〈料金案内板と誘導看板を設置している様子〉

看板は、主に3種類あります。

  • 料金案内版
  • 誘導看板
  • 満室表示器

これらを、どこにいくつ、どのようなサイズで設置するかによって、料金はもちろん異なります。

今回は、最終的に、その方が利益を高められると判断して、駐車場との契約方式として「共同運営方式」を選択しました。そのため、これらの費用は全て私が負担しました。しかし、借り上げ方式の場合は、看板設置費等は駐車場会社に負担してもらうことをおすすめします。

3.3 機器・工作設備費の内訳

費目 費用 備考
監視カメラと照明 10万円 2台 + 設置工事
場内照明 15万円 3ヶ所 + 電気工事
料金精算機 65万円 1台
精算用雨よけテント 屋内にあるためなし オーナー負担
フラップ板 120万円 1つ13万円 × 9台
合計 約200万円  


〈監視カメラと照明およびフラップ板と料金精算機〉

駐車場の設備機器は、駐車場会社によって初期費用が大きく異なることがあります。

設備のグレードや、機器への投資は、しっかりと収支計算を行った上で、初期費用と駐車場収入のバランスから判断しなければなりません。たとえ駐車場会社が借上げ賃料を高く設定してくれたとしても、投資したお金の回収が進まないということもありえます。

ここでは駐車場を運営するうえで一番気を付けていきたいところですし、正直な話、経験も重要になってきます。

3. まとめ:あなたも駐車場会社も儲けることが重要

駐車場経営(コインパーキング)を行う上で、一概に、「初期費用はこれだけかかる」といえるものはありません。なぜならば、駐車場会社との交渉や運営方法によって、収入が大きく異なってくるからです。

大切なのは、次の順序を守った上で、どこまでかけられるかを逆算することです。

1.売上予測をする

2.その売上予測から見て最適な初期投資額はいくらか?

3.売上から経費を引いた利益はいくらになるか?

経費については、

駐車場経営のための税金の一覧まとめと賢い攻略方法

コインパーキングに必要な初期投資と期待できる利回りの実例解説

を参考にしてください。

私の5年間の実績を紹介しています。

さいごに、駐車場会社との交渉においては、オーナーであるあなたも、駐車場会社も、満足のいく売り上げがあがるように「いつも話し合うこと」が大切です。駐車場会社にとってもメリットがあり、あなたにとってもメリットがある交渉であれば、費用の負担話にタブーはありません。

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