トレンドを把握するためのパーフェクトオーダーの見方と使い方

パーフェクトオーダーとは、短期・中期・長期の3本の移動平均線の全ての傾きが同じ方向へ一致した状態のことです。

パーフェクトオーダーが現れるということは、トレンドの状態が強いことを意味します。

FXにおいては、相場のトレンドの強さを測るために非常に有用な知識で、多くのトレーダーが意識しています。ただし、よくある誤解として、パーフェクトオーダーをトレードの判断基準としてしまっている方が少なくありません。

そのような活用の仕方をしてしまうと、せっかくのパーフェクトオーダーを活かすことはできません。利益どころか損失が膨らんでいくことでしょう。そこで、この記事では、パーフェクトオーダーの説明の後、これを使って利益を出すための具体的なトレード戦略をお伝えします。

お読みいただくと、あなたがなぜパーフェクトオーダーで損失を出してしまうのか、その原因がハッキリすることでしょう。そして、今後、どのように活用すれば、利益を生み出せるようになるのかも分かることでしょう。

執筆者
ぶせな

ぶせな

専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 本格的にFXを始めて8年で1億5千万円を突破。 自身のブログ『FX億トレーダーぶせな「スキャルピング」「デイトレード」』では、定期的にトレードの損益を公開中。著書に、『最強のFX 1分足スキャルピング』(日本実業出版社)がある。

1.パーフェクトオーダーとは

まず最初に、パーフェクトオーダーとはどんなものか、見てみましょう。下のチャートをご覧下さい。

黄線が25日EMA(移動平均線)、青線が75日EMA、赤線が200EMAです。

Aで、移動平均線が3本ともデッドクロス(短期の移動平均線が、より長期の移動平均線を下に突き抜けること)しています。その後、Bでゴールデンクロス(短期の移動平均線が、より長期の移動平均線を上に突き抜けること)するまで下降トレンドが継続しています。

四角い枠で囲った下降トレンド中の時は、3本の移動平均線が全て下向きに傾いています。これが、パーフェクトオーダーです。このパーフェクトオーダーには、覚えておいてほしい特徴が2つあります。

  • 短いトレンドでは発生しない
  • トレンドフォローの順張りに徹する

詳しく説明していきます。

1.1.パーフェクトオーダーは短いトレンドでは発生しない

パーフェクトオーダーは、トレンドの期間が短いと発生しません。なぜなら、短期間で終わるトレンドは、パーフェクトオーダーになる前に、それぞれの移動平均線が収束(交差)してしまうからです。

また、パーフェクトオーダーでも、それぞれの移動平均線の角度が急なほど、トレンドが強いことを意味し、トレンドが継続する期間も長くなる傾向があります。

1.2.パーフェクトオーダーではトレンドフォローに徹する

パーフェクトオーダーでは、トレンドフォローといって、トレンドの流れに合わせた売買戦略(順張り)がトレードの基本です。現在のトレンドが反転するポイントを予測して、トレンドの流れと反対の売買(逆張り)を行うと、結局、何度も損切りするハメになる可能性が高くなります。

勘に頼った売買ではなく、パーフェクトオーダーの流れに素直に従う戦略に徹しましょう。

2.パーフェクトオーダーのトレード戦略

さて、パーフェクトオーダーではトレンドフォローが基本だとお伝えしました。しかし、単純にパーフェクトオーダーを確認したら売買を行うというだけでは、利益を出すことはできません。

以下の3つの視点を必ず押さえておく必要があります。

  1. 短・中期の移動平均線を支持帯/抵抗帯として見ること。
  2. トレンドの初期の段階で、他の指標も組み合わせてパーフェクトオーダーを読むこと。
  3. 予測が正しければ利益を伸ばし、予測を外したらすぐに損切りすること。

この中でも、2番目の、トレンドの初期の段階で他の様々な指標を見て総合的に判断する、という視点は特に重要です。それでは、解説していきます。

2.1.短期25EMAと中期75EMAに注目した順張りが基本

FXのトレンド相場の3つのパターンと2つのルール』でお伝えしている通り、相場は、一度トレンドが発生すると、それを否定する材料が出るまで継続します。そして、上下動を繰り返しながらN字を描いて進んでいきます。

上昇トレンドなら、高値を更新したら、一時的に反落して(=押し目をつけて)、またトレンドへ回帰していきます。下降トレンドなら、安値を更新したら、一時的に反発して(=戻り目をつけて)、またトレンドへ回帰していきます。

この押し目と戻り目のポイントが、移動平均線だと25EMAと75EMAに現れやすいのです。具体的には、トレンドが発生すると、ローソク足が何度も両者にぶつかっては、トレンド回帰していきます。

下のチャートをご覧下さい。

黄色が25EMA、青色が75EMA、赤色が200EMAです。

チャートを見ると、下降トレンドがパーフェクトオーダーで発生しています。そして、Aでは、ローソク足が25EMAと接触して反落(=戻し)しています。Bも同様に、それぞれが接触して反落しています。次にCでは、ローソク足は25EMAでは反落しなかったのですが、75EMAとぶつかって、さらに下降トレンドを強めています。Dのポイントも、Cと同様です。

このように、短期・中期の移動平均線が、ローソク足が反転するポイント(=支持帯/抵抗帯)として機能します(参考:「サポートラインとレジスタンスラインで相場の反転を見抜く正しい使い方」)。トレンドが強いほどこの傾向が強く現れるので、パーフェクトオーダーの時は、特に売買の根拠になりやすくなります。

2.2.トレンドを初期の段階で見極めることが重要

さて、パーフェクトオーダーの時は、トレンドフォローに徹するのが鉄則です。そして、上手くトレンドの流れに乗るには、トレンド初期の段階でその動きを見極めることが大切です。

トレンドを早く見極めることができれば、トレンドフォローで、安定して利益を得ることができます。それでは、トレンドを早く見極めるには、どうすれば良いのでしょうか?実例を解説しますね。

下のチャートをご覧下さい。

白い横線は、レジスタンスラインです。Aで、ローソク足がレジスタンスラインを上向きにブレイクしました。

ポイントは、Bです。Aでブレイクしたローソク足は、再びラインの水準に戻ってきて、Bで反発しています。ここで、レジスタンスラインがサポートラインに役割転換したことを確認できました。

次に、移動平均線にも注目してみましょう。まず、同じBのポイントで、75EMA(青線)が、200EMA(赤線)をゴールデンクロスしています。この時、同時に、200EMA(赤線)とローソク足が接触して反発しています。

つまり、Bの段階で、以下の3つのシグナルを確認できたということです。

  • サポートラインでの反発
  • 75EMAと200EMAのゴールデンクロス
  • 200EMAでの反発

トレンドが上昇する兆候が3つもあるので、Bはまさに、これからいよいよパーフェクトオーダーになるかどうかのポイントになります。ここで買ってもいいぐらい、強い根拠が揃っています。

ここでは特に、パーフェクトオーダーが出ているという根拠だけでトレンドを判断していないことをご確認下さい。

サポート/レジスタンスラインもゴールデンクロスも、長期の移動平均線とローソク足の反発も確認して、3つの要素が揃った時にようやくパーフェクトオーダーの可能性が高いと判断し、トレード戦略を立てています。

パーフェクトオーダーが出ていればすぐに買うのではなく、より多くの根拠が揃って、強い根拠となった時に、初めてトレードができるのです。実質時間でいえば、分析9割、トレード1割の意識で取り組みましょう。

さて、その後、矢印の箇所で確認できるように、相場はパーフェクトオーダーになっています。ただし、それぞれの移動平均線の角度は緩やかなので、それほど強い上昇ではなさそうです。しかし、トレンドは、それを否定する材料が出るまで継続します。逆にいうと、このまま否定材料がなければ、トレンドは直近の高値をブレイクして、さらに加速するということです。

つまり、この時点で、C(直近の高値の水準で引いたラインとチャートがぶつかるところ)でのブレイクを予測できるということです。この見立てがあれば、トレンドフォローで安定して大きな利益を狙うことができます。

もちろん、確率的にそうなりやすいというだけで、10回中、何回かは想定を外すこともあります。そのような時は、すぐに損切りすることが大切です(参考:「損切りとは?正しいトレードルールの作り方」)。

2.3.損小利大で利益を伸ばす

このような強いトレンドで上手く流れに乗れた時は、利益を伸ばせるだけ伸ばすことが大切です。損小利大の考え方ですね。そして、利益を伸ばすために必要なのが、利食いポイントの設定です。

結論から言うと、今回のように相場の見方が正しい場合、ブレイク後は直近の値幅の2倍は出ます。チャート上では、そのポイントはDです。私は予め、このポイントを想定していましたので、Dに到達したとほぼ同時に利食いしています。

先ほどのチャートのようなパターンは、トレンドに乗れた時のトレードの典型です。チャート分析を徹底すると、このように、相場の動きをかなり正確にイメージできるようになります。あなたにも可能なので、ぜひ、チャートとしっかりと向き合いましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?パーフェクトオーダーを今まで活用できていなかった方は、なぜ上手くいかなかったのか理由がわかったことでしょう。パーフェクトオーダーを活用するためには、

  1. 相場の正しい知識を持つこと
  2. その他の指標と組み合わせて、妥協することなく判断の強い根拠を探すこと
  3. 一度エントリーしたら、利食い/損切りを徹底すること

の3つが特に重要です。ぜひ、あなたのトレードに活かしていただければ幸いです。

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