テンバガーとは|IPOで株価が10倍になる銘柄を見つける3つのポイント

株価が10倍に値上がりすることをテンバガーといいます。

もし、あなたが株式投資で株価が10倍になる銘柄を見つけて買うことができたら、資産を大きく増やすことができます。

この記事では、「テンバガー」について、次のノウハウをお伝えします。

  • テンバガーになる銘柄の共通点
  • IPOの中からテンバガーを見つける方法

ぜひ、テンバガー銘柄を見つけるコツをつかんで、今後の投資に活かして下さい。

執筆者
柳橋義昭

柳橋義昭

兼業投資家。 証券会社在籍時に営業、ディーラー、ネット株部門の立ち上げを行い、 2008年からエンジュク株式会社に従事。 証券会社でIPOの業務の経験を活かし、2008年に独自の投資手法を確立。 その後は毎年、IPOの獲得とセカンダリー投資にて利益を積み上げる。 また、これまで述べ20,000人の投資家に自身の投資手法を伝授。 著書に、『いつでも、何度でも稼げる! IPOセカンダリー株投資』(すばる舎)がある。 証券外務員資格一種保有。

1.テンバガーとは何か?

テンバガー(Ten Bagger)とは、株価が10倍以上に値上がりした株のことをいいます。元々は野球用語で、1試合で10塁打(1人が1試合で10安打を打つこと)の数字をあげることを指します。

例えば、株価が100円の銘柄を1,000株保有していて、その後、株価が10倍の1,000円になったら、資産が100,000円(=100円×1,000株)から1,000,000円(1,000円×1,000株)に増えることになります。

2.テンバガーを達成した銘柄の事例

では、2017年に実際にテンバガーを達成した9銘柄を見てみましょう。

  • 2017年にテンバガーを達成した銘柄
    順位 銘柄名 2017年の安値 2017年の高値 値上がり幅 倍率
    1位 サイバーステップ 373円 7,980円 7,607円 21.4倍
    2位 ペッパーフードサービス 583円 8,230円 7,647円 14.1倍
    3位 アイケイ 499円 6,880円 6,381円 13.8倍
    4位 リミックスポイント 144円 1,820円 1,676円 12.6倍
    5位 北の達人コーポレーション 124円 1,521円 1,397円 12.3倍
    6位 五洋インデックス 102円 1,240円 1,138円 12.2倍
    7位 夢展望 221円 2,500円 2,279円 11.3倍
    8位 ASJ 336円 3,700円 3,364円 11倍
    9位 大興電子通信 180円 1,843円 1,663円 10.2倍

1位のサイバーステップは373円から7,980円まで値上がりしていますので、安値から21.4倍も値上がりしています。仮に、100株投資をしていたら、76万円もの利益をあげることができました。

ちなみに、同社はPCオンラインゲームの会社で、業績の黒字化や上方修正などのニュースが人気化する要因となりました。

また、2位のペッパーフードサービスは583円から8,230円まで値上がりしていますので、安値からは14.1倍も値上がりしています。同社は「ペッパーランチ」などのレストランを展開しており、2013年から展開を始めた「いきなりステーキ」が話題となって行例ができるくらい人気化しました。

この事例から、テンバガーを見つけるためのヒントを探してみましょう。

下表は、先ほどのテンバガー達成銘柄が人気化した要因と、上場している市場です。

  • テンバガー銘柄が人気化した要因と市場
    順位 銘柄名 人気化した要因 市場
    1位 サイバーステップ 業績黒字化と上方修正 東証二部
    2位 ペッパーフードサービス いきなりステーキのヒット 東証一部
    3位 アイケイ カタログ通販が好調 JASDAQ
    4位 リミックスポイント 仮想通貨の取引所 JASDAQ
    5位 北の達人コーポレーション 健康食品や化粧品が好調 東証一部
    6位 五洋インデックス 業績黒字化と上方修正 JASDAQ
    7位 夢展望 RIZAPグループが子会社化 マザーズ
    8位 ASJ 業績の向上 マザーズ
    9位 大興電子通信 セキュリティ関連 東証二部

テンバガーになる銘柄には、次の特徴があります。4つお伝えします。

  1. 業績が伸びている(高成長)であること
  2. 人気化する材料があること
  3. マザーズやJASDAQの新興市場に上場していること
  4. 時価総額が小さく(300億円未満が望ましい)、かつ、株価が安い低位株であること

4番目の時価総額について補足すると、テンバガーになるためには、時価総額が小さいほうが有利です(時価総額については、「時価総額の基礎知識」をお読み下さい)。

なぜなら、時価総額100億円の銘柄が1,000億円になるとのと、時価総額が既に1,000億円の銘柄が1兆円になるのとでは、同じ10倍でも意味が違うからです。

例えば、時価総額が約24兆円のトヨタ自動車や約11兆円のNTTがまだまだ成長して10倍になるより、新興市場に上場していて、かつ、人気化しそうな材料を持っている時価総額が小さい銘柄のほうが、テンバガーになる可能性が圧倒的に高いですよね。

3.テンバガーはIPOから続出!

さて、先ほどはテンバガー銘柄に共通する4つポイントをお伝えしましたが、このような銘柄はIPO(新規上場)銘柄に多く見られます。

この章では、私が実践しているIPO投資のノウハウの中から、テンバガーになる可能性がある銘柄の見つけ方をお伝えします(私の手法については、『会社員の私がIPO株投資で年2,000万円の利益を得た方法の全て』をお読み下さい)。

3.1.IPOからテンバガー銘柄が毎年出現(要注目)

次の表は、2001年から2017年までに新規上場したIPOの中から、2018年4月19日時点の株価の評価で各年で最も値上がりした銘柄を1銘柄ずつ抽出した結果です。

上場年 銘柄コード 銘柄 公募価格 2018年4月19日での評価益 倍率
2001年 4849 エン・ジャパン 12,000円 38,664,000円 32.2倍
2002年 2751 テンポスバスターズ 3,000円 3,204,000円 10.7倍
2003年 2371 カカクコム 12,000円 49,296,000円 41.1倍
2004年 2413 ソネット・エムスリー 8,500円 32,400,000円 38.1倍
2005年 3765 ガンホー 12,000円 18,000,000円 15.0倍
2006年 2127 日本M&Aセンター  11,500円 31,872,000円 27.7倍
2007年 3092 スタートトゥデイ 1,700円 8,167,500円 48.0倍
2008年 2175 エス・エム・エス 2,300円 10,488,000円 45.6倍
2009年 6630 ヤーマン 3,700円 5,074,000円 13.7倍
2010年 7148 FPG 3,300円 3,612,600円 10.9倍
2011年 6055 ジャパンマテリアル 2,650円 4,914,000円 18.5倍
2012年 2931 ユーグレナ 1,700円 2,572,500円 15.1倍
2013年 4587 ペプチドリーム 2,500円 3,732,000円 14.9倍
2014年 3902 MDV 5,180円 5,680,000円 11.0倍
2015年 3457 ハウスドゥ 3,600円 4,065,000円 11.3倍
2016年 3267 フィルカンパニー 1,310円 1,190,000円 9.1倍
2017年 6545 インターネットインフィニティ 1,320円 1,040,000円 7.9倍

2001年に上場したエン・ジャパンは、IPOを最低単元数の120万円(=公募価格12,000円×100株)を2017年4月19日まで保有していたと仮定したら、3,866万円の評価益が出ていることになりました。

また、2003年に上場したカカクコムは、IPOを最低単元数120万円(=公募価格12,000円×100株)を保有していたとしたら、4,929万円の評価益が出ていることになります。

この表の2001年~2015年の銘柄は全て10倍を達成していますが、2016年のフィルカンパニーと2017年のインターネットインフィニティも一時的ではありますがテンバガーを達成しています(それぞれ、15倍と10.5倍)。

このように、IPO銘柄の中からは、上場後も成長を続けて業績が拡大し、株価が大幅に値上がりする銘柄が毎年数銘柄は現れます。

ちなみに、1997年に上場したインターネット検索サイトのヤフー(4689)を公募価格70万円(1株単位)で取得して2018年まで持っていたとしたら、4億円以上の利益になっています(株式分割を考慮後)。

3.2.IPOで長期的に株価が値上がりする銘柄の3つの特徴

この項では、IPOに絞って、上場後も数ヶ月~数年に渡って値上がりしていく銘柄の特徴について3つお伝えします。

3.2.1.上場時に同業他社がいないオンリーワン企業である

私は、2012年にユーグレナ(2931)というミドリムシの研究をしている会社のIPOを、公募価格1,700円で100株獲得しました。

初値は3,900円でしたが、4,200円まで上昇したタイミングで売却して、25万円の利益をあげました。もし、2018年まで保有していたと仮定したら、250万円を超える利益をあげられたことになります。

ユーグレナは短期間で売却してしまいましたが、IPOは長期間保有することで評価益を大きく伸ばすことができる点が魅力です。このような銘柄には、ある傾向があることがわかりました。

注目すべき点は、事業内容です。ここでもう一度、先ほどの各年のテンバガー達成銘柄をご覧下さい。

年代 コード 銘柄 事業内容
2001年 4849 エン・ジャパン 転職サイト
2002年 2735 ワッツ 100円ショップ
2003年 2371 カカクコム 比較サイト
2004年 2413 ソネット・エムスリー 医療ポータルサイト
2005年 3765 ガンホー ゲーム
2006年 2127 日本M&Aセンター  M&A
2007年 3092 スタートトゥデイ 衣料品ネット通販
2008年 2175 エス・エム・エス 人材紹介サービス
2009年 2193 クックパッド 料理レシピ専門サイト
2010年 7148 FPG オペレーティングリース投資商品
2011年 6055 ジャパンマテリアル グラフィックスソリューション事業
2012年 2931 ユーグレナ ミドリムシ
2013年 4587 ペプチドリーム ペプチド医薬品
2014年 3902 MDV 医療用電子カルテ
2015年 3457 ハウスドゥ 不動産フランチャイズ事業
2016年 3267 フィルカンパニー 空中店舗施設施工
2017年 6545 インターネットインフィニティ 介護施設「レコードブック」

事業内容の赤文字は、上場時に他社が行っていない事業を展開していたり、業績が急拡大した会社です。

例えば、2006年上場の日本M&Aセンター(2127)に注目してみましょう。同社は、その社名の通りM&A(企業の合併買収)の事業を行っており、上場当時はM&Aを手掛けている上場会社が他に無くて注目を集め、テンバガーを達成しました。

その後、M&A関連の銘柄として、2010年にFPG(7148)、2013年にM&Aキャピタル(6080)、2016年にストライク(6196)が上場して大きく値上がり、この中ではFPGも同様にテンバガーを達成しました。

M&Aの事業は売上高に対する経常利益の割合が非常に高く、株価も人気化する傾向があります。さらに、業績が伸びていくと、新興市場のマザースから東証1部に昇格して、一段と株価が上昇することも期待できます。

今後、M&Aの事業を手掛けているIPOがあった場合は、長期的に保有してみるのも良いでしょう。

その他にも、転職サイトのエン・ジャパン(4849)、価格比較サイトのカカクコム(2371)、クックパッド(2193)は上場に同業他社がなく、その事業の市場自体が拡大していきました。

また、今ではほとんどの人に知られているヤフー(4849)やセブンイレブン(3382)も上場時に同業他社がなかったので注目を集め、長期的に株価が上昇しました。

このように、新規上場する銘柄がオンリーワン企業かどうかに注目することで、大きなチャンスをつかむことができます。

3.2.2.値がさ株で公募売出数が少ない

上場後に値上がりするIPOの特徴に、値がさ株(=株価が高い株のこと)で、個人投資家が上場時に買える株数が少ない(=売り出し数が少ない)ことがあります。なぜなら、買える株数自体が少ないということは希少性があり、売り注文が少ない中で買い注文が殺到すれば株価は上がるのは当然だからです。

さらに、値がさ株は、買いやすいように株式分割を繰り返して株主数を増やして成長することが多いことも特徴です(詳しくは、「3分で分かる株式分割の基礎知識」を参考にして下さい)。

そのため、株価が高くて買えないと諦めるのではなく、継続してウォッチすることをおすすめします。

3.2.3.事業内容に真新しさがあり、成長が期待できる

新規上場してからも勢いよく株価が上昇する、いわゆるエース級のIPOの中には、事業内容に真新しい企業が多いのも特徴です。これは、先ほどのオンリーワン企業とは意味合いが異なり、これから注目されそうな新しい分野の技術やサービスを手掛けているかどうかということです。

例えば、2017年くらいから注目されているAIや自動運転技術、仮想通貨のブロックチェーンなどがあります。このような、長期的に株式市場のテーマになりそうな事業を手掛けている企業は、上場時だけでなく上場後も継続的に注目を集めやすいです。

しかし、人気だけで株価が上昇した場合は注意が必要です。

なぜなら、一般的に、株価は(経常)利益が増えれば株価も上昇しますが、(経常)利益があまり出ていないにも関わらず人気(期待)で株価だけが高いと、上場から時間が経つにつれて株価が伸び悩んでしまう可能性があるからです(経常利益については、「成長株の見つけ方」をお読み下さい)。

そのため、事業内容の真新しさだけに注目するのではなく、成長性があるかどうかを見極めることも重要です。

まとめ

この記事では、株価が10倍以上に値上がりするテンバガー銘柄の特徴と見つけ方についてお伝えしました。投資した株が10倍以上になることは、誰もが望むことですよね。

正直、テンバガーになる銘柄を簡単に見つけることはできません。しかし、今回お伝えしたIPOに注目することで、全3,600銘柄の中から探すより可能性は高くなります。

ぜひ、皆さまもテンバガーをつかんで下さい。

IPOの裏側を知るトレーダーが、 IPOの獲得数を増やして利益を得ている全て


IPOは「新規公開株」のことをいいます。


IPOをした企業には、上場前から大きく注目される銘柄があります。


このような銘柄には様々な投資家が資金を出資し、一時的に株価が大きく値上がりする傾向があります。


このような銘柄に投資することをIPO投資といいますが、IPO投資はリスクが少なく利益が出やすいといわれています。


しかし、IPOは個人投資家に人気がありますので、なかなか獲得できない方が多いです。


このメール講座では私がIPO獲得に必要なノウハウをお伝えします。


私は証券会社でIPO業務に従事した経験があり、投資家としても毎年、様々なIPOを獲得しています。


私がIPO獲得に欠かせない証券会社から、証券会社の攻略方法に至るまで、メール講座で包み隠さず、お教えします。


無料メール講座を受講する

いつでも何度でも稼げる! IPOセカンダリー株投資

著者:柳橋


いつでも、何度でも稼げる! IPOセカンダリー株投資


長年、IPO投資で成果をあげている著者が、独自に構築した「セカンダリー投資」について、各手法を紹介しています。IPOといえば、低リスクの抽選配分での投資が主流ですが、上場後の値動きの傾向をパターン化したセカンダリーの戦略は、今後のIPO投資に大いに役立つでしょう。


詳細はこちら

TOPに戻る