騰落レシオとは?株式市場の過熱感がわかる指標

騰落レシオとは、株式市場の過熱感を見る指標です。これを使うと、相場の方向性や、天井や底の目安を判断できます。

私自身、長年注目しており、とても有効な指標だと実感していますので、ぜひ参考にしてください。

執筆者
柳橋義昭

柳橋義昭

兼業投資家。 証券会社在籍時に営業、ディーラー、ネット株部門の立ち上げを行い、 2008年からエンジュク株式会社に従事。 証券会社でIPOの業務の経験を活かし、2008年に独自の投資手法を確立。 その後は毎年、IPOの獲得とセカンダリー投資にて利益を積み上げる。 また、これまで述べ20,000人の投資家に自身の投資手法を伝授。 著書に、『いつでも、何度でも稼げる! IPOセカンダリー株投資』(すばる舎)がある。 証券外務員資格一種保有。

1.騰落レシオとは?

騰落レシオは、株式市場で値上がりした銘柄数と値下がりした銘柄数の比率です。

具体的には、次の式で計算されます。

東証一部の騰落レシオであれば、東証一部に上場している全ての銘柄を対象とします。

計算方法は、(ある一定期間の)前日の終値より値上がりした銘柄数の合計を、(同じ期間の)値下がりした銘柄数の合計で割って求めます。

なお、前日比で株価が変わらなかった銘柄は、除外します。

1.1. 5日と25日のどっち?

一般的には、5日間の騰落レシオと25日間の騰落レシオが使われます。前者は、5日間の値上がり銘柄数の合計と、値下がり銘柄数の合計を使って計算したものです。そして、後者は、25日間です。

主に、5日間は短期的、25日間は中長期的に分析したい時に使います。

東証一部の他にも、日経平均やJASDAQ、マザーズの騰落レシオがありますが、日本株全体の動きを確認するなら、東証一部の全銘柄(TOPIX)を対象とした騰落レシオを使うのがいいでしょう。

ちなみに、私は、東証一部の25日間の騰落レシオを使っています。

1.2.騰落レシオは100%が基準

騰落レシオは、100%を基準とします。

この数値より上がれば上がるほど、株式市場の過熱感が高まっていることを表します。また、この数値よりも下がれば下がるほど、市場の過熱感は弱まっていると判断できます。

  • 騰落レシオのイメージ

このように、騰落レシオは株式市場の過熱感を表すので、株価とも連動性します。

例えば、騰落レシオが上昇している状況では日経平均も値上がりし、騰落レシオが下落している状況では日経平均も値下がりします。

下図をご覧ください。(世界の株価と日経平均先物:https://nikkei225jp.com/data/touraku.phpより)

上記の図は、ローソク足チャートが日経平均、緑色の線が東証一部の騰落レシオ(25日間)です。日経平均が上昇すると騰落レシオも高くなり、日経平均が下落すると騰落レシオも低くなります。

2.騰落レシオを利用した投資戦略

私は、この騰落レシオを利用し、株式相場の変化に注目した投資戦略を実践しています。

2.1.騰落レシオの一般的な見方

騰落レシオは、100%を基準にして、一般的には、

  • 120%以上:買われ過ぎ=利益確定売り
  • 80%以下:売られ過ぎ=底値買い

と判断します。

下図は、2014年~2018年6月までの騰落レシオです。

いかがでしょう。上記は、全部で1,101回のデータですが、騰落レシオが120%を上回っている時と80%を下回っている時があります。

下の表は、騰落レシオが120%以上になった回数と80%以下になった回数を、各年度でまとめたものです(2018年8月13日時点)。

  • 騰落レシオが120%以上になった回数
年度 120%~ 130%~ 140%~
2014 4 3 2
2015 6 4 2
2016 6 5 2
2017 6 4 2
2018 2    
  • 騰落レシオが80%以下になった回数
年度 ~60% ~70% ~80%
2014 0 1 3
2015 0 2 3
2016 2 2 3
2017 0 1 1
2018     3

ご覧のように、騰落レシオが120%以上と80%以下になる局面は、毎年何回かは訪れます。頻繁に出現するサインではありませんので、ダマシも少なく、株式相場の天井や底の目安になります。

2.2.騰落レシオを利用した私の投資戦略

私は、この騰落レシオについて、次の数値に注目しています。

騰落レシオ140%以上、70%以下

この数値は、年間でも発生する回数は限られます(先ほどの表の色文字の箇所)。回数が少ないということは、それだけ偏った値動きをしていることです。

そのため、騰落レシオの一般的な投資戦略(120%以上で利益確定売り、80%以下で底値買い)よりも、天井と底の目安を判断する指標として、私はとても信頼しています。

私は、この局面で、日経平均に連動した値動きをするETFを買います。それも、日経平均に対して2倍以上の値動きをする、ETFを使う場合が多いです。

騰落レシオが140%以上の投資戦略

騰落レシオが140%を超えたら下落する傾向があるので、日経平均が値下がりしたら株価が値上がりする、次のようなベア型のETFを購入します。

ベア型:日経平均が下がったら上がるETF

  • 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(1571)
  • 日経平均ベア上場投信(1580)
  • 日経平均インバース・インデックス(1456)
  • 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)
  • 日経平均ベア2倍上場投信(1360)
  • 日経ダブルインバース指数連動型(1459)

2017年5月16日に、騰落レシオは140%を超えました。私の戦略では、騰落レシオが140%を上回ると、それ以上、値上がりする可能性が低くなりますので、日経平均が値下がりしたら上がるETF(ベア型)を買います。

下の図を比較すると、騰落レシオが140%を超えてから125%まで下落している局面で、ベア型のETFは値上がりしていることがわかると思います。

騰落レシオが70%以下の投資戦略

騰落レシオが70%を下回ったら反発して上昇する傾向があるので、日経平均が値上がりした株価が値上がりする、次のようなブル型のETFを購入します。

ブル型:日経平均が上がったら上がるETF

  • 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)
  • 日経平均ブル2倍上場投信(1579)
  • 日経平均レバレッジ・インデックス(1369)
  • 日経レバレッジ指数連動型(1458)
  • 上場インデックスファンド日経レバレッジ指数(1358)

2017年4月14日に、騰落レシオは70%を下回りました。私の戦略では、騰落レシオが70%を下回ると、それ以上、値下がりする可能性が低くなりますので、日経平均が値上がりしたら上がるETF(ブル型)を買います。

下の図を比較すると、騰落レシオが70%を下回ってから75%まで上昇している局面で、ブル型のETFは値上がりしていることがわかると思います。

3.まとめ

この記事の重要ポイントは、次の通りです。

  • 騰落レシオは、株式相場の過熱感を表す指標である。
  • 日本株全体の動きを確認するには、東証一部の騰落レシオを使う。
  • 騰落レシオが140%を超えると、値下がりする可能性が高い。
  • 騰落レシオが70%を下回ると、値上がりする可能性が高い。

このように、騰落レシオを毎日チェックしておくと、相場の天井圏や底値圏を見極めることができます。ぜひ、トレードにもご活用下さい。

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