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ものづくり太郎が注目する会社は? 発言から読み解く、製造業YouTuberが見ているAI時代の部品と装置

· 投資の教科書 編集部

ものづくり太郎が注目する会社は? 発言から読み解く、製造業YouTuberが見ているAI時代の部品と装置

この記事で手に入るもの

  • ものづくり太郎氏が「注目企業」として挙げた会社の一覧(日付・出典つき)
  • ロボットの「手」と電力不足から、どの会社に目を向けているのか
  • 「銘柄として挙げた会社」と「技術を解説しただけの会社」の区別
  • AI関連のニュースを、部品や装置の側から読むためのヒント

結論

  1. ものづくり太郎氏は2025年12月1日の松井証券の番組で、三菱重工業、トヨタ自動車、川崎重工業、ソニーグループ、シーメンスを注目企業として挙げた(注目と発言)
  2. 2026年4月にはソニーグループ(17日)とソフトバンクグループ(24日)、9月には東京エレクトロン・ナブテスコ・三菱重工業(16日)、村田製作所(23日)、サムスン電子(30日)を挙げた(注目と発言)
  3. エヌビディアには2026年9月16日、数年は強いが5年後ごろにはAI専用の半導体が出てくるとの慎重な見方を示した(慎重・否定的)。個別株の保有は公表していない

AIというと、ChatGPTのようなソフトの会社や、エヌビディアのような半導体の会社に目が行きがちです。

でも、AIが工場や家庭で動くロボットに入っていくと、モーター、センサー、電子部品、電力といった「ものづくり」の側にも大きな需要が生まれます。

この記事では、製造業の解説で知られるYouTuber、ものづくり太郎氏が証券会社の番組で「注目企業」として挙げた会社を、日付と出典をつけて整理しました。動画の字幕で発言を確かめ、話した時刻へのリンクも付けています。

ものづくり太郎氏はどんな人か

ものづくり太郎氏(本名・永井夏男氏)は、YouTube「ものづくり太郎チャンネル」で半導体や電子部品、工場の自動化などを解説している人です。ミスミグループやパナソニックグループでFA(工場の自動化)機器の営業を経験し、2024年に株式会社ブーステックを設立しました。2020年から「SEMICON Japan Ambassador」を務め、著書に『日本メーカー超進化論』(KADOKAWA)があります。

立場として押さえておきたいのは、次の3点です。

  • 製造業向けの事業の当事者である:ブーステックは講演、PLM(製品の設計から廃棄までの情報管理)の支援、コンサルティングを手がけています
  • 企業とのコラボやスポンサー付きの動画がある:チャンネルでは三菱電機、ジェイテクト、東芝、ミニマルファブ、デンソーウェーブとのコラボ実績があり、企業提供の回もあります
  • 投資の専門家ではないと自分で話している:2025年11月の番組では、株は積み立てやゴールドの積み立てが中心で、個別株はたまに買う程度、製造業の株はあまり持っていないと説明しています

今回調べた範囲では、個別の銘柄を持っていると公表した例は見つかりませんでした。以下は、松井証券の投資番組で注目企業として話した内容の記録です。

挙げた会社の一覧

会社名 ティッカー 区分 日付 ひとこと
三菱重工業 7011 注目と発言 2025-12-01 電力不足でガスタービンの受注残が十数年分
トヨタ自動車 7203 注目と発言 2025-12-01 工場の現場データを持つのでロボットで可能性
川崎重工業 7012 注目と発言 2025-12-01 国内3位のロボット大手。ヒューマノイドに期待
ソニーグループ 6758 注目と発言 2025-12-01 ロボットの目になるイメージセンサーを握る
シーメンス SIE(ドイツ) 注目と発言 2025-12-01 工場の制御と設計ソフトの両方を持つ
ソニーグループ 6758 注目と発言 2026-04-17 AIが映像で判断する時代に活躍する
ソフトバンクグループ 9984 注目と発言 2026-04-24 国内でいちばんフィジカルAIに感度がいい
エヌビディア NVDA 慎重・否定的 2026-09-16 数年は強いが、AI専用の半導体が出てくる
東京エレクトロン 8035 注目と発言 2026-09-16 半導体が足りなくなり、製造装置が再び伸びる
ナブテスコ 6268 注目と発言 2026-09-16 ロボットの手に要る細かいものづくり
三菱重工業 7011 注目と発言 2026-09-16 高効率のガスタービンを作れる数少ない会社
村田製作所 6981 注目と発言 2026-09-23 積層セラミックコンデンサーは追いつかれにくい
サムスン電子 005930(韓国) 注目と発言 2026-09-30 メモリー技術を握る

どれも「買った」「持っている」という発言ではありません。出典はすべて松井証券の公式YouTubeチャンネルの番組です。

2025年12月:ロボットの「目」と「電力」に注目

中島聡氏と対談した2025年12月1日の回では、番組で示された注目企業の一覧を見ながら、ものづくり太郎氏が理由を話しています。

  • 川崎重工業:産業用ロボットの世界4強には入っていないものの国内では3位で、ヒューマノイド(人型ロボット)も手がけていると説明。動物のような形のロボットの将来像を描いた動画を出した点を高く評価し、「川崎はワクワクしてる」と話しました(出典)
  • ソニーグループ:AI時代のロボットは画像で周りを認識するので、カメラのイメージセンサーで大きなシェアを持つソニーには出番がある、という見方です。そのうえで、経営陣が将来像を発信していないことには不満も述べています(出典)
  • トヨタ自動車:箱を運ぶ、部品をつかむといった工場の現場(OT領域)の情報をたくさん持っているので、ロボットづくりでまだ可能性があると話しました(出典)
  • 三菱重工業:注目分野にガスタービンを挙げ、電気が足りないという単純な理由だと説明。三菱重工にはガスタービンの受注残が十数年分あると話しています(出典)
  • シーメンス(ドイツ):注目の海外企業として挙げました。工場の制御から設計ソフト、部品表のデータまでを持ち、AIを積極的に取り入れているので非常に強い、という評価です(出典)

2026年4月:AIが映像で判断すると、ソニーに出番

2026年4月17日の回では、エヌビディアが発表した、複数のカメラ映像をまとめて言葉に置きかえる仕組みを紹介しました。これからのAIは文字だけでなく映像で判断するようになり、イメージセンサーで大きなシェアを持つソニーが活躍すると話しています(出典)。

4月24日の回では、自分の「フィジカルAI(現実の世界で動くAI)注目企業」にソフトバンクグループを入れた理由を説明しました。長くロボットに投資してきたので、国内でいちばんフィジカルAIの情報を持っているはずで、感度がいい企業だという見方です(出典)。

2026年9月:ロボットの手が、半導体と部品の需要を生む

2026年9月の番組では、「ヒューマノイドの手」を軸に話を広げています。

  • 東京エレクトロン:手には片方だけで50個ほどの半導体が載ると見て、ヒューマノイドが大量に作られれば半導体がいくらあっても足りなくなると説明。だから半導体製造装置がまた伸びると考え、注目企業に入れたと話しました(出典)
  • ナブテスコ:ロボットの手のような細かいものづくりは、モーターの素材から始まると説明。そうした技術を持つ会社の例として名前を挙げ、伸びてほしいと話しました(出典)
  • 三菱重工業:ロボット1台に300W程度の電気が要るとすれば電力が大幅に足りなくなる、と指摘。高効率のガスタービンを作れるのはシーメンスと三菱重工くらいなので、5〜10年で来るのではないかと話しました(出典)
  • 村田製作所:積層セラミックコンデンサーを重ねる技術は中国が追いつきにくく、ヒューマノイドが広がれば必ず必要になるとして、注目企業の一例に挙げたと説明しています(出典)
  • サムスン電子(韓国):5〜10年後の世界の有力企業として挙げました。DRAMやHBM(AI向けの高速メモリー)、フラッシュメモリーを握っていることが強みで、メモリー不足は3年ほど続くと見ています(出典)

エヌビディアには慎重な見方

エヌビディアについては、強さを認めつつも、長い目では慎重です。

2026年9月16日の回では、エヌビディアを中心とした経済圏はあと数年は続くとしたうえで、今のGPUはAIの推論(学習したAIを使って答えを出す計算)に最適化されておらず、5年後ごろにはAI専用の半導体が出てくるとの見方を示しました(出典)。

→ エヌビディアの経営者の見方なら:ジェンスン・フアンのAI発言録(社長のAIの教科書)

解説した企業(注目企業としては挙げていないもの)

ものづくり太郎氏の動画や番組は、会社や技術の解説が中心です。次の会社は話の中で詳しく取り上げましたが、注目企業として挙げたわけではないので、一覧からは外しています。

会社 どんな話か
ファナック・安川電機・ABB・KUKA 産業用ロボットの世界4強として紹介。AIで「ティーチング(動きの教え込み)」が要らなくなると説明
ハーモニック・ドライブ・システムズ 今のヒューマノイドに入っている減速機として紹介。手の部分では構造から変える必要があるとの見方
TDK・太陽誘電 村田製作所と並ぶ積層セラミックコンデンサーの会社として名前を挙げた
ハンドレッドセミコンダクターズ(ミニマルファブ) 小さな工場で少量の半導体を短期間で作る技術として紹介。上場はしていない
ラピダス 日本への期待として挙げたが、上場はしていない
フィジカル・インテリジェンス、スケールAI ロボット向けAIの有力企業。上場したら株を買いたいと話したが、どちらも上場していない

また、2025年11月の番組では、自分の動画で半導体製造装置の会社を紹介した後、その会社の株価が3倍ほどになったと話しています。ただ、そのとき株は買っていなかったという流れの話でした(出典)。

この人の見方の特徴

ここからは、投資の教科書 編集部の整理です。

事実として言えること

  • 挙げる会社は、ロボットの「目」(イメージセンサー)、「手」(減速機・モーター・電子部品)、それを作る装置、動かす電力という、部品と装置の側に集中しています
  • 理由の説明は、売上や株価ではなく技術と供給の仕組みから入ります。「ロボットの手に半導体が何個載るか」「ガスタービンを作れる会社が何社あるか」といった数え方が多いのが特徴です
  • エヌビディアのように強い会社にも、「専用の半導体に置きかわる」という技術面からの慎重な見方を示しています

編集部の推測(確かめられていないこと)

  • 工場の現場や展示会、海外の工場を回った経験が、見方の土台になっていると考えられます
  • 番組は証券会社が作る投資番組です。2025年12月の回のように、注目企業の一覧を見ながら話した回もあり、すべての社名が本人の発案とは限りません

よくある質問

ものづくり太郎の注目企業は?

松井証券の番組で、2025年12月1日に三菱重工業、トヨタ自動車、川崎重工業、ソニーグループ、シーメンスを、2026年4月にソニーグループとソフトバンクグループを、2026年9月に東京エレクトロン、ナブテスコ、三菱重工業、村田製作所、サムスン電子を注目企業として挙げました。どれも「買った」「持っている」という発言ではありません。

ものづくり太郎はなぜ三菱重工業に注目しているのですか?

2025年12月1日の回で、電気が足りないという理由からガスタービンを注目分野に挙げ、三菱重工には受注残が十数年分あると話しました。2026年9月16日の回でも、高効率のガスタービンを作れるのはシーメンスと三菱重工くらいだと説明しています。

ものづくり太郎はエヌビディアをどう見ていますか?

2026年9月16日の回で、エヌビディアを中心とした経済圏はあと数年は続くとしたうえで、今のGPUは推論に最適化されておらず、5年後ごろにはAI専用の半導体が出てくるとの見方を示しました。

ものづくり太郎は株を持っていますか?

2025年11月の番組で、株は積み立てやゴールドの積み立てが中心で、個別株はたまに買う程度、製造業の株はあまり持っていないと話しました。この記事で調べた範囲では、個別の銘柄を持っていると公表した例は見つかっていません。

まとめ

  1. ものづくり太郎氏は投資の専門家ではないと自分で話しており、個別株の保有は公表していない
  2. 証券会社の番組では、ソニー、東京エレクトロン、村田製作所、三菱重工など、ロボットとAIを支える部品・装置・電力の会社を注目企業として挙げた
  3. エヌビディアには、数年は強いが長い目では順位を下げる、という慎重な見方を示した
  4. 動画の多くは会社や技術の解説で、名前が出たことと「注目企業」として挙げたことは別もの

AIのニュースを見たら、「その先で、どんな部品や装置、電気が足りなくなるか」を一度考えてみると、ニュースの見え方が変わります。次の1か月は、気になる会社の決算資料で「ロボット向け」「データセンター向け」の売上がどう書かれているかを確かめてみてください。

→ AIへの投資額や市場の大きさなら:AIの市場はどこまで大きくなる?(社長のAIの教科書)

※ この記事は、ものづくり太郎氏が公の場で語った内容を記録したもので、投資の教科書が特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。発言は当時のもので、現在の考えや保有とは違う可能性があります。

参考

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