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テクニカル分析の用語ガイド|トレンドライン・移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表・ローソク足までまとめて解説

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テクニカル分析の用語ガイド|トレンドライン・移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表・ローソク足までまとめて解説

この記事で手に入るもの

  • テクニカル分析でよく出る用語20あまりの意味が、1ページでわかる
  • それぞれの「どう読むか」と「どこでだまされやすいか」
  • 株でもFXでも使える、チャートを見る順番
  • AIにチャートを見せて分析させるときの注意点

テクニカル分析は、過去の値動き(チャート)から、相場の流れや売り買いが集まりやすい価格を読み取る方法です。

用語は多いのですが、実は**「流れ(トレンド)を見る道具」「行き過ぎを見る道具」「形(パターン)を見る道具」**の3種類に分けると、ぐっと覚えやすくなります。

このページは辞書のように使えるよう、用語ごとに見出しを分けました。気になる用語から読んでください。

目次

相場の流れとライン

移動平均線とその仲間

ローソク足

チャートパターンと波の理論

まとめて使う

まず全体像:用語を3つに分ける

種類 何がわかるか このページの用語
流れを見る(トレンド系) 上がっているのか、下がっているのか、横ばいか トレンドライン、移動平均線、ゴールデンクロス、パーフェクトオーダー、一目均衡表、平均足
行き過ぎを見る(オシレーター系・バンド系) 上がりすぎ・下がりすぎではないか ボリンジャーバンド、エンベロープ、RSI、ストキャスティクス
形を見る(パターン) 流れが変わりそうな形が出ていないか ローソク足の組み合わせ、ダブルトップ、ヘッドアンドショルダー、エリオット波動

どの道具にも**「だまし」**があります。だましとは、売り買いのサインが出たのに、その逆に動いてしまうことです。1つの道具だけで決めず、種類の違う道具を2つ以上重ねて確かめるのが基本です。

トレンドとトレンド相場

トレンドは相場の大きな流れのことです。流れは「上昇トレンド」「下降トレンド」「横ばい(レンジ)」の3つに分けて考えます。

種類 チャートの形
上昇トレンド 高値も安値も、前より切り上がっていく
下降トレンド 高値も安値も、前より切り下がっていく
横ばい(レンジ) 一定の幅の中を行ったり来たりする

どう使うか

  • 上昇トレンドでは、流れに乗る「買い」を中心に考える人が多い
  • 「高値と安値が切り上がっているか」を見るだけで、今の流れはおおよそ判断できる
  • トレンドがあるときに強いのは、移動平均線やトレンドラインなどの「トレンド系」の道具

気をつけること

  • 同じ銘柄でも、日足では上昇、5分足では下降、ということはよくあります。どの時間足の話かをいつも意識してください
  • 「高値と安値の切り上がり」が崩れたら、流れが変わる合図かもしれません。崩れたことに気づけるよう、直近の安値(上昇時)を覚えておくと便利です

トレンドの考え方の土台は「ダウ理論」です。

関連記事:ダウ理論とは/順張りとは

レンジ相場

レンジ相場は、上にも下にも大きく動かず、一定の価格の幅の中で上下をくり返す相場です。「ボックス相場」「もみ合い」とも呼ばれます。

どう読むか

  • 何度も止められている高値どうし、安値どうしを横に結ぶと、レンジの上限と下限が見えてきます
  • 上限に近づくと売られやすく、下限に近づくと買われやすい、という見方をします。下がったところで買い、上がったところで売るのが「逆張り」です

気をつけること

  • レンジ相場では、移動平均線のクロスや平均足の色の変化など、トレンド系のサインがだましになりやすいとされています
  • レンジはいつか終わります。上限や下限をはっきり抜けると、そこから新しいトレンドが始まることがあります(ブレイクアウト)
  • 抜けたように見えてすぐ戻る「だまし」の抜けもあるので、終値で抜けたか、出来高が増えているかもあわせて見ます
相場 向いている考え方 向いている道具の例
トレンド相場 順張り(流れに乗る) 移動平均線、トレンドライン、一目均衡表
レンジ相場 逆張り(行き過ぎを取る) ボリンジャーバンド、RSI、ストキャスティクス

関連記事:逆張りとは/ブレイクアウト手法

トレンドライン

トレンドラインは、チャートの高値どうし、または安値どうしを結んだ線です。流れの向きと、売り買いのタイミングを考えるのに使います。

引き方

  1. 上昇トレンドなら、目立つ安値を2点以上結ぶ(右上がりの線)
  2. 下降トレンドなら、目立つ高値を2点以上結ぶ(右下がりの線)
  3. ヒゲ(高値・安値)で結ぶ人もいれば、終値で結ぶ人もいます

どう使うか

  • 上昇トレンドラインの近くまで下がってきたら、押し目(一時的な下げ)の目安になる
  • 線を何度も触って跳ね返されているほど、多くの人に意識されている線と考えられる
  • 線をはっきり割り込んだら、流れが弱まった可能性を考える

気をつけること

  • 引く人によって線が変わります。 どの点を起点にするか、ヒゲを使うか終値を使うかで、位置がずれます
  • 価格は線ぴったりで止まるとは限らず、少し手前や少し行き過ぎたところで反応することがあります
  • 一度引いた線をずっと使い続けず、相場が進んだら引き直すことが大切です

関連記事:ブレイクアウト手法

サポートライン・レジスタンスライン

**サポートライン(下値支持線)**は「下がってもここで支えられやすい」線、**レジスタンスライン(上値抵抗線)**は「上がってもここで止められやすい」線です。

線 引き方 意味
サポートライン 安値どうしを結ぶ ここまで下がると買いが入りやすい
レジスタンスライン 高値どうしを結ぶ ここまで上がると売りが出やすい

どう使うか

  • 上昇トレンドでは、サポートラインが押し目買いの目安になります
  • 下降トレンドでは、レジスタンスラインが戻り売りの目安になります
  • 横向きに引けば、レンジ相場の下限・上限としても使えます

気をつけること

  • 線を抜けたかどうかは、ヒゲだけで判断せず、終値で抜けたかも見ると、だましを減らせます
  • 線のまわりで実際にどれくらいの注文が待っているかは、株なら「板」を見ると手がかりになります

例(架空の数字です):ある株が1,000円の手前で3回止められて下がったなら、1,000円付近がレジスタンスラインとして意識されている、と読みます。

関連記事:押し目買いとは/戻り売りとは/板読みとは

チャネルライン

チャネルラインは、トレンドラインと平行に、反対側へ引いた線です。2本の平行線の間を「通り道(チャネル)」と見ます。

引き方

  1. まずトレンドライン(上昇なら安値を結ぶ線)を引く
  2. その線をそのまま反対側にずらし、高値に合わせて平行に引く
  3. 右上がりなら「上昇チャネル」、右下がりなら「下降チャネル」

どう使うか

  • 上昇チャネルの中では、下の線の近くが押し目の目安、上の線の近くが「いったん利益を確定する」目安になります
  • 価格がチャネルの幅を超えて上に飛び出したら、流れが強まった可能性があります
  • 逆に、上の線まで届かなくなってきたら、勢いが弱まっているサインと読む人もいます

気をつけること

  • チャネルはあくまで「これまでの通り道」です。平行線どおりに動き続ける保証はありません
  • 多くのチャートソフトに「平行チャネル」を引く機能があります。手で引くより位置をそろえやすくなります

関連記事:ブレイクアウト手法

移動平均線

移動平均線は、一定期間の価格(多くは終値)の平均を、1日ずつずらしながら計算して線で結んだものです。テクニカル分析でいちばん基本の指標です。

例(架空の数字です):直近5日の終値が100円、102円、101円、103円、104円なら、5日移動平均は(100+102+101+103+104)÷5=102円です。翌日はいちばん古い1日を外して、新しい1日を足して計算し直します。

よく使われる期間の例

時間足 期間の例
日足 5日、25日、75日、200日 など
週足 13週、26週 など
月足 12か月、24か月、60か月 など

どう読むか

  • 線が右上がりなら上昇トレンド、右下がりなら下降トレンドと見ます
  • 価格が線より上にあれば強め、下にあれば弱め、と考えるのが基本
  • 移動平均線は「その期間に買った人の平均的な値段」の目安にもなります

気をつけること

  • 過去の平均なので、どうしても相場より遅れて動きます。期間が長いほど遅れは大きくなります
  • 横ばいの相場では、線が平らになり、サインが出たり消えたりしやすくなります

価格が移動平均線からどれくらい離れているかを見るのが「移動平均線乖離率」です。

関連記事:移動平均線乖離率とは/テクニカル指標|投資初心者に必須の7つ

ゴールデンクロス・デッドクロス

ゴールデンクロスは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ抜けることです。相場が上がり始めたサインとされます。反対に、短期線が長期線を上から下へ抜けるのがデッドクロスで、下がり始めたサインとされます。

名前 線の動き 一般的な見方
ゴールデンクロス 短期線が長期線を下から上へ 買いのサイン
デッドクロス 短期線が長期線を上から下へ 売りのサイン

短期線が中期線を下から上へ抜けるものは「ミニゴールデンクロス」と呼ばれることがあります。

どう読むか

  • 交わる角度がはっきりしているほど、期待できると見る解説もあります
  • ゴールデンクロスのあと、価格が移動平均線の上を保てているかもあわせて確かめます

気をつけること

  • 移動平均線は遅れて動くので、クロスした時点で上昇がかなり進んでいることがあります
  • レンジ相場では、クロスが何度も出ては消え、だましになりやすいです
  • 短い時間足(分足など)ほど、だましが増えやすいとされています

移動平均線の考え方を発展させた指標に「MACD」があります。MACDのクロスもあわせて見ると、確かめになります。

関連記事:MACDとは

パーフェクトオーダー

パーフェクトオーダーは、期間の違う移動平均線が、きれいな順番で並び、同じ向きを向いている状態です。

種類 並び方(上から) 線の向き
上昇のパーフェクトオーダー 短期線 → 中期線 → 長期線 3本とも右上がり
下降のパーフェクトオーダー 長期線 → 中期線 → 短期線 3本とも右下がり

どう読むか

  • 短い期間でも長い期間でも、買った人の平均が上がり続けている状態なので、流れが強いと読みます
  • 上昇のパーフェクトオーダーが続いている間は、流れに乗る「順張り」の考え方と相性がよいとされます
  • 並びが崩れたとき(たとえば中期線が長期線を下回ったとき)を、流れが終わる目安にする人もいます

気をつけること

  • 3本が並ぶころには、すでに相場が大きく動いた後のことが多く、入るのが遅くなりがちです
  • 期間の組み合わせ(日足なら5日・25日・75日など)は人によって違います。どの組み合わせかを決めてから使いましょう
  • 並びがきれいなほど、移動平均線から価格が離れすぎていることもあります。乖離率もあわせて見ると安心です

関連記事:順張りとは/押し目買いとは

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に、値動きのばらつき(標準偏差、σ=シグマ)の幅で線を引いた指標です。

しくみ

  • 真ん中の線:移動平均線(期間は自分で設定。楽天証券のFXチャートでは初期設定が25)
  • ±1σ:移動平均 ± 標準偏差
  • ±2σ:移動平均 ± 標準偏差×2
  • ±3σ:移動平均 ± 標準偏差×3

統計の考え方(正規分布)では、価格がバンドの中に収まる割合は次のようになるとされています。

バンド 収まる割合の目安
±1σ 約68.3%
±2σ 約95.4%
±3σ 約99.7%

どう読むか

  • バンドの幅を見る:幅が狭くなる(スクイーズ)と、値動きが小さくエネルギーがたまっている状態。そこから幅が広がる(エクスパンション)と、大きな動きが始まった可能性
  • バンドウォーク:強いトレンドでは、価格が+2σ(下降なら−2σ)に沿うように動き続けることがあります
  • レンジ相場では、±2σ付近を「行き過ぎ」の目安にする逆張りの使い方もあります

気をつけること

  • 上の割合は、過去の終値から計算したものです。これから先の価格が95%の確率でバンドに収まる、という意味ではありません
  • ±2σに届いたからといって、すぐ「上がりすぎ」と決めつけるのは早すぎます。強いトレンドでは、そのまま伸び続けることがあります

関連記事:RSIとは/逆張りとは

エンベロープ

エンベロープは、移動平均線から**一定の割合(乖離率)**だけ上と下に離して引いた線です。

ボリンジャーバンドとの違いは、幅の決め方です。

指標 幅の決め方 幅の変わり方
ボリンジャーバンド 値動きのばらつき(標準偏差) 値動きに合わせて広がったり縮んだりする
エンベロープ 自分で決めた割合(例:±5%) 移動平均からいつも同じ割合

例(架空の数字です):25日移動平均が1,000円で、乖離率を5%にした場合、上の線は1,050円、下の線は950円です。

どう使うか

  • 価格が線に届いたところを「反転するかもしれない」目安にします
  • 解説では、移動平均線の期間と組み合わせて、2%、3%、5%、10%などの乖離率が例として挙げられています

気をつけること

  • ちょうどよい乖離率は、銘柄や期間によって大きく違います。 その銘柄の過去の値動きにうまく合うかを、先に確かめてから使います
  • 過去の経験則にもとづく目安なので、線に届いても必ず反転するわけではありません。強いトレンドでは線を突き抜けて進むこともあります

関連記事:移動平均線乖離率とは

一目均衡表

一目均衡表は、5本の線と「雲」で、相場の流れと強さを一目で見ようとする指標です。

各線の計算(日足の場合、よく使われる設定)

線 計算のしかた どこに描くか
転換線 過去9日間の最高値と最安値の真ん中 当日
基準線 過去26日間の最高値と最安値の真ん中 当日
先行スパン1 (転換線+基準線)÷2 26日先
先行スパン2 過去52日間の最高値と最安値の真ん中 26日先
遅行スパン 当日の終値 26日前
雲 先行スパン1と2の間の部分 ―

基本の読み方

  1. 転換線が基準線より上にあれば強め、下にあれば弱め
  2. 基準線が右上がりなら上昇、右下がりなら下降の流れ
  3. 遅行スパンが26日前の価格を上に抜ければ強め、下に抜ければ弱め
  4. 価格が雲の上にあれば強め、雲の下にあれば弱め。雲は、上値や下値を止める「抵抗帯」の役目をするとされます

気をつけること

  • 線が多いので、最初は「価格は雲の上か下か」「転換線と基準線はどちらが上か」の2つだけ見るのがおすすめです
  • 横ばいの相場では、線がからみ合ってサインがわかりにくくなります

関連記事:テクニカル指標|投資初心者に必須の7つ

平均足

**平均足(へいきんあし)**は、ローソク足の値段を平均して描き直したチャートです。細かい上下を均して、流れを見やすくします。

計算のしかた

値 計算
平均足の始値 1本前の平均足の(始値+終値)÷2
平均足の終値 その期間の(始値+高値+安値+終値)÷4

どう読むか

  • 陽線が続いていれば上昇の流れ、陰線が続いていれば下降の流れ、と見るのが一般的です
  • 普通のローソク足より色がそろいやすいので、「流れが続いているか」がわかりやすくなります
  • 実体(四角い部分)が前の足より短くなってくると、勢いが弱まり、流れが変わる兆しとされます

気をつけること

  • 平均して作っているので、平均足の始値・終値は、実際に取引された値段とは違います。 注文を出す値段は、普通のローソク足や板で確かめます
  • レンジ相場では、陽線と陰線が入れ替わりやすく、だましが増えます
  • 平均足だけで判断せず、ボリンジャーバンドなど、ほかの指標と組み合わせる使い方が紹介されています

関連記事:ストキャスティクスとは

オシレーター系の指標(RSI・MACD・ストキャスティクス)

ここまでの多くは「流れ」を見る道具でした。これに対し、オシレーター系は「上がりすぎ・下がりすぎ」を数字で見る道具です。

指標 ひとことで
RSI 一定期間の上げ幅と下げ幅のバランスから、買われすぎ・売られすぎを見る
ストキャスティクス 一定期間の値動きの幅の中で、今の価格がどのあたりにあるかを見る
MACD 2本の移動平均の差から、流れの向きと勢いを見る

オシレーター系はレンジ相場で使いやすい一方、強いトレンドでは「買われすぎ」のまま上がり続けることがあります。トレンド系の道具と組み合わせて使います。

関連記事:RSIとは/ストキャスティクスとは/MACDとは/テクニカル指標|投資初心者に必須の7つ

ローソク足の基本

ローソク足は、ある期間の始値・高値・安値・終値の4つの値段(四本値)を、1本の形で表したものです。日本で最もよく使われるチャートの形です。

各部分の名前

部分 意味
実体(四角い部分) 始値から終値までの値幅
上ヒゲ 実体の上に伸びる線。先端がその期間の高値
下ヒゲ 実体の下に伸びる線。先端がその期間の安値

1本が表す期間

  • 1日分なら日足、1週間なら週足、1か月なら月足
  • FXや短期の取引では、1分足・5分足・1時間足などもよく使います

どう読むか

  • 実体が長いほど、その期間に一方向へ強く動いたことを表します
  • ヒゲが長いほど、いったん大きく動いたのに押し戻されたことを表します
  • 1本だけでなく、前後の足や、高値圏・安値圏のどこで出たかとあわせて読むのが基本です

気をつけること

  • 前の足の終値と次の足の始値の間に、値段の空白ができることがあります。これを「窓(ギャップ)」と呼びます
  • 1本の形だけで先を決めつけず、流れ(トレンド)の中で読むことが大切です

関連記事:窓埋めとは/歩み値とは

陽線と陰線

陽線は、終値が始値より高かったローソク足、陰線は終値が始値より低かったローソク足です。

種類 値段の動き よくある色
陽線 始値 < 終値(上がって終わった) 白で表すのが一般的(ツールにより赤・緑など)
陰線 始値 > 終値(下がって終わった) 黒で表すのが一般的(ツールにより青・赤など)

気をつけること(色)

  • 色の付け方はチャートツールによって違います。 白と黒、赤と青、緑と赤など、組み合わせはさまざまです
  • 初めて使うツールでは、どちらの色が陽線かを最初に確かめてください

どう読むか

  • 実体の大きい陽線が続けば買いの勢いが強い、実体の大きい陰線が続けば売りの勢いが強い、と読みます
  • 下落が続いたあとに大きな陽線が出ると、流れが変わるサインと見られることがあります
  • 陽線でも上ヒゲが長いと、「高く買われたが押し戻された」ことを表します。色だけでなく、ヒゲの長さもあわせて見ます

2本のローソク足の組み合わせ

ローソク足は、2本並べると、買いと売りのどちらが強くなってきたかが読み取りやすくなります。代表的なのは次の2つです。

名前 形 一般的な見方
包み線(抱き線) 2本目の足が、1本目の足をすっぽり包む 陰線を陽線が包めば上昇への転換、陽線を陰線が包めば下落への転換のサイン
はらみ線 2本目の足が、1本目の足の値幅の中に収まる 勢いが止まり、流れが変わるかもしれないサイン

どう読むか

  • 包み線は、前の日の動きを丸ごと打ち消すほど、逆向きの力が強かったことを表します
  • はらみ線は、前の日の大きな動きのあと、値動きが小さくなった状態です。迷いが出ていると読みます
  • どちらも、高値圏で出たのか、安値圏で出たのかで意味が変わります。安値圏での陽の包み線は上昇への転換、高値圏での陰の包み線は下落への転換、というように、流れの中で読みます

気をつけること

  • 2本の組み合わせは、あくまで「流れが変わるかもしれない」という合図です。次の足で確かめてから判断する人が多くいます
  • 日足で出たか、5分足で出たかで重みが違います。長い時間足ほど、多くの人が見ています

覚えておきたいローソク足のパターン

1本のローソク足の形にも、名前がついているものがあります。よく出てくるものをまとめました。

名前 形 一般的な見方
大陽線・大陰線 実体がまわりの足より明らかに大きい その方向への勢いが強い。下落が続いたあとの大陽線は転換のサインとも
十字線 始値と終値がほぼ同じで、十字の形 買いと売りが拮抗している。流れの変わり目に出ることがある
上ヒゲの長い足(上影陽線・上影陰線) 上に長いヒゲ 高値圏なら下落への転換、安値圏なら上昇への転換を示すことがある
下ヒゲの長い足(下影陽線・下影陰線) 下に長いヒゲ 安値圏なら上昇への転換、高値圏なら下落への転換を示すことがある
カラカサ 実体が小さく、下ヒゲが長く、上ヒゲがほとんどない 安値圏なら上昇への転換、高値圏なら天井のサインとされる

どう使うか

  • 「流れの終わり近くで、勢いが弱まった形が出たか」を見る道具として使います
  • サポートラインやレジスタンスラインの近くで出た形は、特に注目されやすくなります

気をつけること

  • 同じ形でも、出た場所(高値圏か安値圏か)で意味が逆になることがあります
  • これらのサインは絶対ではありません。 ほかの指標とあわせて判断するのが基本です

チャートパターン(ダブルトップ・ダブルボトムなど)

チャートパターンは、値動きが描く「形」から、流れが変わりそうか、続きそうかを読む方法です。ここでは代表的な「天井と底の形」を紹介します。

名前 別名 形 ネックライン サイン
ダブルトップ 毛抜き天井 同じくらいの高さの山が2つ(M字) 2つの山の間の安値の水準 ネックラインを下に抜けると売りのサイン
ダブルボトム 毛抜き底 同じくらいの深さの谷が2つ(W字) 2つの谷の間の高値の水準 ネックラインを上に抜けると買いのサイン
ヘッドアンドショルダー 三尊天井 真ん中がいちばん高い山が3つ 2つの谷を結ぶ線 下に抜けると売りのサイン
逆ヘッドアンドショルダー 逆三尊 真ん中がいちばん深い谷が3つ 2つの山を結ぶ線 上に抜けると買いのサイン

ネックラインは、パターンの「首」にあたる線で、ここを抜けたかどうかで形の完成を判断します。

どう読むか

  • ダブルトップは「同じ高さまで2回上がったのに、超えられなかった」形。上がる力が弱まったと読みます
  • パターンは、ネックラインを抜けて初めて完成と見るのが一般的です。山が2つできただけでは、まだ決まりではありません

気をつけること

  • ネックラインを抜けても、すぐに戻ってくる「だまし」があります。終値で抜けたか、出来高が増えたかもあわせて見ます
  • 形は、あとから見るとはっきりしていても、途中では判断しにくいものです

関連記事:ブレイクアウト手法/出来高とは(出来高急増と株価の関係)

ヘッドアンドショルダー(三尊)

ヘッドアンドショルダーは、山が3つ並び、真ん中の山(頭)がいちばん高いチャートパターンです。人の頭と両肩に見えることからこう呼ばれます。日本では「三尊(さんぞん)」「三尊天井」とも呼ばれ、典型的な天井の形とされています。

形と読み方(天井の場合)

  1. 左肩:上昇して1つ目の山をつけ、いったん下がる
  2. 頭:さらに高い山をつけるが、また下がる
  3. 右肩:もう一度上がるが、頭より低いところで止まる
  4. 2つの谷を結んだ線がネックライン。ここを下に抜けると、売りのサインと判断されます

逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)

  • 底の形で、谷が3つ並び、真ん中の谷がいちばん深いもの
  • 2つの山を結んだネックラインを上に抜けると、買いのサインと判断されます

どう使うか

  • 「右肩が頭の高さまで届かなかった」ことが、上がる力が弱まった合図になります
  • ネックラインを抜けたあと、いったんネックラインの近くまで戻ってから離れていく動きになることもあります。そこで改めて確かめる人もいます

気をつけること

  • ネックラインを抜けても、必ず流れが変わるとは限りません。ほかの指標と組み合わせ、だましに注意します
  • 山や谷の高さは、教科書のようにきれいにそろわないことがほとんどです。「だいたいその形か」を、長めの時間足で確かめると判断しやすくなります

エリオット波動

エリオット波動は、アメリカのラルフ・ネルソン・エリオットがまとめた相場の理論です。相場は**「5つの波で進み、3つの波で戻る」**というリズムをくり返す、と考えます。

波 中身
推進波(1〜5波) 流れの方向に進む5つの波。1・3・5波が進み、2・4波が一時的な戻り
修正波(A〜C波) 流れと逆に動く3つの波

上昇トレンドなら「上昇5波→下降3波」、下降トレンドならその逆で「下降5波→上昇3波」になります。

よく知られている3つの原則

  1. 推進波の中で、第3波は第1・3・5波のうちいちばん短くはならない
  2. 第2波は、第1波の始まりより下まで下がらない
  3. 第4波は、第1波の高値より下まで下がらない

どう使うか

  • 今が何番目の波かを考えることで、「まだ伸びる余地があるか」「そろそろ終わりが近いか」の目安にします
  • 大きな波の中にも、小さな同じ形の波がある、とされます。日足と週足など、複数の時間足で見ます

気をつけること

  • 波の数え方は人によって違います。 同じチャートでも、分析する人によって結論が変わりやすい理論です
  • 教科書どおりの形が実際の相場に出ることは多くありません。原則を満たしていても、そのとおりに動くとは限りません

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントは、ある値動きの幅に対して、どのくらいの割合まで戻りそうかの目安を線で示す方法です。「フィボナッチ数列」から出てくる比率を使います。

よく使われる比率

  • 0%、23.6%、38.2%、50%、61.8%、76.4%、100%
  • 中でも23.6%、38.2%、61.8%がよく注目されます(50%はフィボナッチ数列から出る数字ではありませんが、半値戻しの目安としてよく一緒に使われます)

引き方

  • 上昇トレンドなら、直近の高値から安値に向けて線を引くツールが多く、価格がどこまで押すかの目安になります
  • 下降トレンドなら、直近の安値から高値に向けて引き、どこまで戻すかの目安にします
  • 多くのチャートツールには、2点を選ぶだけで比率の線を自動で引く機能があります

例(架空の数字です):1,000円から1,200円まで上がった株の場合、上昇幅200円の38.2%戻しは約1,124円、50%戻しは1,100円、61.8%戻しは約1,076円です。この付近で下げ止まるかを見ます。

気をつけること

  • どの線で止まるかは、前もってはわかりません。線を突き抜けて、そのまま流れが変わることもあります
  • どの高値・安値を起点にするかで線の位置が変わります。多くの人が意識しそうな、はっきりした高値・安値を選びます

関連記事:押し目買いとは/戻り売りとは

チャートの見方の基本(FXでも株でも)

ここまでの用語を、実際にどの順番で使うかをまとめます。考え方は、株でもFXでも同じです。

チャートを見る5つの手順

  1. 長い時間足から見る:まず週足や日足で、大きな流れ(上昇・下降・レンジ)を確かめる
  2. 流れの道具を1つ当てる:移動平均線の向き、または高値・安値の切り上がりを見る
  3. 大事な価格に線を引く:サポートライン・レジスタンスライン、直近の高値・安値
  4. 行き過ぎを確かめる:ボリンジャーバンドやRSIで、上がりすぎ・下がりすぎではないかを見る
  5. 短い時間足でタイミングを見る:1時間足や5分足で、ローソク足の形などを確かめる

株とFXで違うところ

項目 株 FX
取引の場所 取引所に注文が集まる 主に店頭取引(FX会社と直接売買)
出来高 取引所で集計され、チャートで確かめられる 市場全体の正確な出来高はわかりにくく、株ほど重視されない
見るとよい情報 出来高、板、歩み値、VWAP など 時間足の組み合わせ、各国の経済指標の発表時間 など

気をつけること

  • 時間足が違えば、同じ用語でも答えが変わります。「日足では上昇、5分足では下降」は普通に起こります
  • 道具を増やしすぎると、サインが食い違って迷います。流れの道具1つ、行き過ぎの道具1つ、ラインくらいから始めるのがおすすめです
  • 株の場合、決算発表や、先物・オプションの清算日(SQ)の前後は、チャートの形とは別の理由で値動きが大きくなることがあります

関連記事:VWAPの使い方/出来高急増と株価の関係/板読みとは/歩み値とは/SQとは/テクニカル分析の記事一覧

AIでチャートを読むときの注意

最近は、チャートの画像をChatGPTやClaudeなどのAIに見せて、「どんな形か」を聞くこともできます。用語の確認や、見落としのチェックには便利です。ただし、次の点に気をつけてください。

  • 最終判断は自分でする:AIは画像の線や数字を読み間違えることがあります。AIが言った価格は、チャートの目盛りで必ず確かめます
  • AIは先のことはわからない:AIが答えるのは「過去の形からの一般的な見方」です。これから上がるか下がるかを当てるものではありません
  • 前提を伝える:銘柄や通貨ペア、時間足(日足か5分足か)、表示している指標と設定を書いておくと、答えがずれにくくなります

頼み方の例です。【 】の中を書き換えて使えます。

添付したのは【銘柄名/通貨ペア】の【日足】チャートです。
表示している指標は【25日移動平均線、ボリンジャーバンド(±2σ)】です。

1. 今の流れは上昇・下降・横ばいのどれに見えるか、理由とあわせて
2. 意識されていそうな価格(高値・安値・線)を3つまで
3. この見方が外れるとしたら、どんな動きが出たときか

売買をすすめるのではなく、用語を使った見方の整理としてお願いします。
読み取れない数字は「読み取れない」と書いてください。

→ AIの使い方をもっと知るなら:ChatGPTとClaude、社長はどっちを使えばいい?(社長のAIの教科書)

まとめ

  1. テクニカル分析の用語は「流れを見る」「行き過ぎを見る」「形を見る」の3つに分けると覚えやすい
  2. 流れはトレンドライン・移動平均線・一目均衡表、行き過ぎはボリンジャーバンド・RSI、形はローソク足とチャートパターンで見る
  3. どの道具にもだましがある。種類の違う道具を2つ以上重ねて確かめる
  4. 時間足によって答えが変わる。長い時間足から短い時間足の順に見る
  5. AIに見せるときは、前提を伝え、数字は自分の目で確かめる

まずは、気になる銘柄や通貨ペアの日足に、移動平均線を1本とサポートライン・レジスタンスラインを引くところから始めてみてください。次の1か月、その線の近くで価格がどう動いたかを見ていくだけでも、チャートの読み方がぐっと身につきます。

※ テクニカル分析は将来の値動きを保証するものではありません。特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。

参考

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