移動平均線乖離率とは、現在の相場の価格が、移動平均線からどれぐらい離れているかをパーセンテージ(%)で表したものです。
この移動平均線乖離率は、乖離率が大きくなると、価格はいずれ修正されるという考えに基づき、買われ過ぎや売られ過ぎを判断する指標としても使われます。
また、移動平均線乖離率を利用した逆張り手法は、移動平均線を用いた手法の中でも有名な方法の1つで、FXにも株式投資にも使えます。
この記事では、移動平均線乖離率の基本をはじめ、移動平均線乖離率を活用したトレード戦略をお伝えします。参考にして下さい。
執筆者
投資の教科書 FX事務局
投資の教科書FX事務局では、FXで稼ぐ力を身につけるために必要な基本的な知識をはじめ、おすすめFX口座の特徴などを、FX億トレーダーぶせな氏の監修のもと、初心者にもわかりやすくお伝えしています。
1.移動平均線乖離率の基本
冒頭でもお伝えした通り、移動平均線乖離率は、現在の相場の価格が、移動平均線からどれぐらい離れているかをパーセンテージ(%)で表したものです。そして、移動平均線から離れすぎたローソク足は、ある所で急激に移動平均線のほうへ戻ってくる特徴があります。
投資の本を見ると、25日移動平均線から〇〇パーセント以上、75日移動平均線から〇〇パーセント以上離れるとその力が働くと書かれていることが多いです。しかし、パーセンテージを基準にすると読み誤ってしまう恐れがあるので、注意しましょう。
そのため、ここでは、
「移動平均線から離れすぎたローソク足には、移動平均線の方向に戻る力が働く」
と覚えておくと良いでしょう。それでは、実例を見ていきましょう。
2.移動平均線乖離とローソク足による逆張り戦略
相場は、移動平均線から乖離すると、元に戻ろうとする力が働きます。特に、相場が過熱して、一方向に急騰や急落して行き過ぎることを「オーバーシュート」と言います。オーバーシュートすると、相場は急激に反転します。
下のチャートをご覧下さい。

白丸のゴールデンクロスから、上昇トレンドがスタートしています。そして、Aのポイントでは、ローソク足から、3本の移動平均線が大きく乖離しています。特に、短期の25EMA(黄色)を引き離すように、垂直に急騰しています。
このような、ローソク足が移動平均線から行き過ぎた状態は長続きせず、いずれ反転します。したがって、大きな乖離を見た時は、逆張り戦略(この場合は、高いところ売って安くなったら買い戻す戦略)が有効です。
しかし、売り注文を出すにしても、どこでエントリーするかが重要です。目安は、抵抗帯や支持帯にぶつかったり、テクニカル的な値幅を達成して反転するタイミングです。
そして、結論からいうと、上のチャートの場合、レジスタンスラインを見つけるやり方が有効です。
Aのように急騰し、かつレジスタンスラインに当たったりすると、それまでの急騰がウソのように急落することがあります。そして、何度も同じような場面を経験すれば、天井近くで売りエントリーすることもできるようになります。
といっても、いきなりできる人はいないでしょう。
そこで、ヒントをお伝えすると、上のチャートのように、どこがレジスタンスラインになるかわからないような時は、より長い時間軸のチャートを見ることで、どこの価格水準が抵抗帯になるのか見つけやすくなります。
なお、このような行き過ぎを見るには、75EMAや200EMAよりも、一番短い25EMAで見ると把握しやすいです。なぜなら、短期の移動平均線ですらローソク足と乖離するということは、現在の相場が過熱している、より正確なサインだからです。
単純に、ローソク足が直角に近い位に急騰し、ローソク足と25EMAの空間が短期間で開き始めたら、調整が入るとお考え下さい。
3.移動平均乖離だけをトレードの判断基準にしない
FXや株式投資は、1つの指標を利用しただけで勝てるようになるものではありません。当然、移動平均乖離も例に漏れず、これだけを頼りにトレードをしていては負けてしまうでしょう。
ちなみに、このサイトでFXの記事を執筆しているぶせな氏は、移動平均線乖離率の概念を取り入れたエンベロープというテクニカル指標を活用して、スキャルピングで利益をあげています。
このように、移動平均線乖離率だけでなく、複数の判断要素(他のテクニカル指標やテクニカル分析)を組み合わせて、確度が高いと判断した時にトレードを行うことがポイントです。
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