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「この株、絶対上がると思っていたのに!」
投資をしていると上記のような投資家の言葉を聞くことが多々ありますが、このような場面を繰り返してしまう人は投資家心理の罠に陥ってしまっている可能性が高いです。
また株式には理論的には適正価格というものが決まっていますが、必ずしもその価格におさまらないのは株価の動きに投資家の心理(恐れや欲望、願望)がたっぷりと詰まっているからです。
そこで、このページでは投資家心理について詳しく見ていきましょう。投資をするときに重要なのは銘柄分析や売買タイミングだけではないことがわかるはずです。
目次
投資家心理を知る前に、まずは行動ファイナンスという言葉を確認しておきましょう。
行動ファイナンスとは、市場理論によって説明のつかない現象を研究・学問にしたもののことです。市場は合理的かつ効率的に動くという前提がありますが、その枠に全く当てはまらない動きを株式市場がしてしまうのはどうしてだろう、それを調べていこうということです。
「相場はときに行き過ぎることもある」といいますが、その行き過ぎの部分を作っているのは間違いなく人間です。
バブルやバブル崩壊も人間の欲望や恐れが作り出していますし、上がり続けているのだからまだまだあがるだろうという憶測の元で本当に株価が上がり続けるのも投資家の心理的な要因が深く関わっているのです。
そのような人間の行動から起こる事象を読み解いていこうというのです。この行動ファイナンスに関しては多くの学者が様々な理論を提唱していますので、詳しく知りたい方は定評のある書籍に目を通しておくと良いでしょう。
ただ、投資に本当に必要なのは行動ファイナンスの難しい理論でなく、実際に投資家が投資をしている際に取る行動にフォーカスした考え方です。それをこれからご説明していきます。
投資を実際にしていると、どうしてあの時あんな行動を取ってしまったのだろうかと思うことが多々有ります。また、後で振り返ってみると、どうして上がらない株をいつまでも持っていたのだろうかと思うことも有ります。
そのような失敗の背景には必ず人間の心理が絡んでいます。
この項目では、心理的な要因として5つの投資家心理をご紹介します。どれも重要なものなので全ておぼえてしまってください。
人間心理に基づいた行動の違いを説明するのによく知られている理論です。この理論を簡単に説明すると、二つの選択肢がある質問を2つ用意します。
まず一つ目、
次に、あなたが200万円借金していたとして、
一つ目の質問では多くの人がAと答え、二つ目の質問では多くの人がBと答える傾向があります。両方とも選択肢のAを選んでいたら得られる金額は100万円と同じであるにも関わらず、その結果は状況により異なります。人は損失を回避するためにはリスクを取りたがるのです。
投資にも当てはめることが可能で、利益は早く確定してしまうのに、同じ額の損失は戻るまで待つような行動を行ってしまいます。痛みを無意識のうちに避けようとして、さらに痛みを被ってしまうようなリスクテイカーになってしまうのです。
アンカリング効果とは、過去の値段から現在の値段がどのような状態かを判断し、投資の材料にしてしまうことをいいます。
例えばある銘柄が、200円から300円まで上昇したとします。200円からその銘柄の動きを見始めた人は、すでに50%も値上がりをしているため、「株価は上昇しすぎだ」と判断して、逆張りを仕掛けたくなってしまうかもしれません。株価が大きく下げたときも同じことがよく起こります。
上記のような、一種の思い込みをアンカリング効果といいます。実際には過去の値段と現在の値段は関係がないはずです。
実例をひとつあげて見ましょう。下記チャートは銘柄コード4777ガーラの日足の一部を抜粋したものですが、緑地点に比べ赤の地点は既に大きく株価が上昇しているように思われます。これはアンカリング効果です。
しかし、下記チャート(上記チャートのその後)を見てみると、赤矢印地点から株価が4倍程度上昇していることが分かります。
最初のチャートで、高すぎて買うことはできないとなってしまった投資家は、上記のような大幅上昇を利益に変えることができなくなります。
これは極端な例ですが、大きく利益を上げることのできる人は最初のチャートで高すぎるという決めつけはせずに値動きに素直についていく傾向があります
ちなみに投資手法の一種であるテクニカル分析では、このアンカリング効果がよく使われます。多くの投資家がこうなると思った通り行動し相場が動くことを前提にテクニカル指標は作成されているのです。
しかし多くの投資家が想定し同じような行動をする場面で、その想定を大きく超える売り需要、買い需要が実際に発生しているようなときは上記のチャートの例のようにアンカリング効果が全く効かずに相場は一人歩きをしていきます。
明確な投資方針を持っていない投資家によく見られるのが、追認バイアスです。
追認バイアスとは、自分が起こした投資行動に肯定的な情報ばかりを集めようとしてしまうことをいいます。例えば、建設株に追い風の材料がニュースで発表されたあと、ある建設株を購入したとします。その後、株価は上がらず下げの一途をたどるような場合でも、市場に集まる「建設株追い風関連ニュース」を集めてしまうのです。
もっとも良い例が株式等を扱う掲示板です。
大抵その銘柄にとって良いニュースを書き込んでいる人は、その銘柄を持っている人です。そしてそのニュースは、役には立たないことがおおいです。しかし、本人は追認バイアスにかかっているため、そのニュースが良いと本気で信じているのです。
ちなみにこの追認バイアスは誰にでもあります。投資においては、できるだけ自分が持つバイアスを排除して臨めるかが勝負になるのです。
名前の通り、持っているだけでその株式に愛着が湧いてしまう現象です。
ものに例えるとわかりやすいかもしれません。例えば、あきらかにもう必要ないものなのに、なぜか捨てられないものってありますよね。それと同じで、自分がホールドしている株式にはただ持っているだけで愛着が湧いてしまうのです。そこから、何の材料もないのに上がるだろう、と感じてしまうこともあります。
「これは俺の株だ!値動きは強い!」(実際にはほとんど上がっていない)
上記のようなシーンは、株式投資をしていると本当に多く見受けられます。
実は所有効果には、その効果が長引くと損失が大きくなっても平気になってしまうという厄介な性質があります。ある銘柄を1年保有した後に買った値段より10%下落する場合と、ついさっき買った銘柄が10%下落した場合では前者の方が、苦痛が少ないという研究結果が出ているようです。
そのため、損失をずるずる引きずったり、下手するとナンピンを繰り返してしまい投資でも大やけどをしてしまうことがあります。なにせ自分が持っている愛着のある株なのですから、安くなればお買い得と言わんばかりに再び買ってしまうのです。
ちなみにナンピンはポジションサジングというページで詳しく解説しています。ポジションサイジングも投資家心理が絡む重要な項目ですので目を通しておきましょう。
参考記事)最も効率よく資産を増やすポジションサイジングの基本
誤謬とは、簡単にいうと間違い、勘違いという意味です。
適当にそのコインを投げたとして、裏が5回連続で続いた場合、次に出るは表だと考えてしまう。そのような傾向をギャンブラーの誤謬といいます。
株に置き換えると、上昇が3発している銘柄に対しては、「株は上げ下げを繰り返しながら動くもの」という考え方がある投資家の多くは、「そろそろ下げだ」と判断してしまうことがおおいです。
しかし、そう思い込むことは株式投資の世界においては時に危険なことがあります。そのような思い込みは投資家個人の経験や勘によるものがほとんどなのです。
統計的に下げが有利などということはなく、上昇が三日続いたとしても、次に日に上がるも下がるも確率は2分の1なのです。
相場を動かしているのは人間の心理です。
そのため、相場は理屈どおりにいかず人間の心理状態が優先され、本来あるべき株価からはかけ離れているのが普通です。いずれ本来あるべき株価に近づいていくとしても人間心理を考慮に入れずに投資を行ってしまうと思わぬところで痛い目をみてしまいます。
このページを読んで投資家が持ちやすい心理と投資行動を投資に活用してみてください。
参考文献:「A Mathematician plays The Stock Market 」/JOHN PAULOS
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