FXのロスカットの仕組みと必ず知っておくべき算出方法

FXにおけるロスカットとは、ポジションの含み損が一定の水準に達した時に、元金以上の損失を防ぐために、自動的に反対売買して決済される仕組みのことです。強制ロスカットともいいます。

強制ロスカットは、FX業者が、顧客を損失から守るために自動で損切りするものです。ただし、「強制ロスカットで最大損失額は決まっているから安心だ」とは考えないで下さい。

なぜなら、強制ロスカットを心配する水準でトレードをしているとしたら、たとえ今は上手くいっていたとしても、そのうち痛い目に遭うからです。

また、強制ロスカットで投資家が元手以上の損失を負わないような仕組みがあるとはいえ、相場が急変した時はロスカットが間に合わずに、借金を背負ってしまうリスクもあり得ます。

そこで、この記事では、

  • 強制ロスカットとは何か
  • 強制ロスカットと資金管理の考え方

を中心にお伝えします。
利益を残すために大事なことなので、しっかり理解して下さいね。

執筆者
ぶせな

ぶせな

FXの専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 本格的にFXを開始してから10年で1億6,500万円の利益を突破。著書に、『最強のFX 1分足スキャルピング』『最強のFX 15分足デイトレード』(共に、日本実業出版社)がある。ツイッターアカウントは、『@busena_fx』。

記事を読み進める前に、先にマージンコールという言葉を押さえておきましょう。強制ロスカットの前に、必ずマージンコールという警告が発動されます。先に、『マージンコールとは|FXトレーダーを守る仕組みと厳守すべきルール』を読んでおくと、理解が深まります。

1.ロスカットとは

ロスカットは、上述のように、保有ポジションが一定の含み損に達した時、自動的に行われる決済のことをいいます。自動で行われるため、強制ロスカットともいいます。

具体的には、証拠金維持率が一定のラインを下回った時に、強制ロスカットが行われます(証拠金の参考記事:「FXの証拠金の仕組みと特に重要な3つの数字の計算法」)

例えば、証拠金30万円を入れて、1ドル=120円(USD/JPYの価格が120.00円)の時に1万ドル(1万通貨)の買いポジションをレバレッジ25倍で持ったとします。この時の証拠金維持率は、次のように計算できます。

有効証拠金30万円(証拠金30万円 + 含み損益0円)÷ 必要証拠金4.8万円(120円×1万通貨÷レバレッジ25)× 100%= 625%

※有効証拠金は、保有しているポジションを決済したときに手元に残る金額だとお考え下さい。つまり、あといくらトレードに回すことができるか、ということです。

その後、下の図のように相場が下落して、1ドル93.750円になったとします。1ドル=93.750円になった時の含み損は、26.25万円です。この時の証拠金維持率は、次のようになります。

有効証拠金3.75万円(証拠金30万円 – 含み損26.25万円)÷ 必要証拠金3.75万円(93.75円×1万通貨÷レバレッジ25)× 100%= 100%

※必要証拠金の計算方法は、業者により若干差がありますが、ここでは一般的な算出をしています。

この状態を、証拠金維持率100%と言います。

強制ロスカット

この後、1銭(1pips)でも価格が下がれば、証拠金維持率は100%を割ってしまいますね。今ポジションを決済すると、元金は3.75万円しかありません。

つまり、証拠金維持率が100%以下になると、「元金を超える損失が出そうですよ、危ないですよ。」というラインに近づいていることを意味します。このまま放って含み損が拡大すると、元金の30万円以上の損失になってしまい、あなたは借金を背負うことになってしまいます。

そのようなことがないように、FX会社は、あなたがせめて借金を負うことがないように、証拠金維持率が100%を下回ると、強制的にポジションを決済するのです。これが、強制ロスカットです。

ただし、相場が急激に変動すると、FX会社の強制ロスカットが間に合わずに、証拠金以上の損失が確定してしまう場合もあります。そのため、強制ロスカットがあるからといって、「元手以上の損失はしない」と油断してはいけません。

2.ロスカットラインはFX会社によって異なる

証拠金維持率が何%で強制ロスカットが行われるかは、FX会社によって異なります。100%のところもあれば、50%や40%のところもあります。ちなみに、最も多いのは、100%と50%です。

次の表は、主なFX会社の証拠金維持率です。会社によっては「有効比率」と呼ぶ場合もありますが、意味は同じです。

 FX会社 ロスカット基準
ヒロセ通商 証拠金維持率(ヒロセ通商では「有効比率」という)が100%未満になった場合
JFX 証拠金維持率(JFXでは「有効比率」という)が100%未満になった場合
SBI FXトレード 証拠金維持率が50%未満になった場合
トレイダーズ証券 証拠金維持率が100%以下になった場合
DMM FX 証拠金維持率が50%を割り込んだ
GMOクリック証券 証拠金維持率が50%未満の場合
外為オンライン 証拠金維持率(外為オンラインでは「有効比率」という)が100%未満になった場合
YJFX! 証拠金維持率が50%を下回った場合
マネーパートナーズ 証拠金維持率が40%を下回った場合

FX口座を開設する時は、このあたりのルールは必ずチェックしておきましょう。

なお、証拠金維持率の計算は大変そうに見えますが、各社とも取引ツール上で確認できるようになっているので安心です。例えば、下の画像は、ヒロセ通商のLION FXという取引ツールの画面です。

LION FX ロスカット基準

少し見づらいですが、赤枠で囲んだ部分に、左から「預託証拠金額」「有効証拠金額」「必要証拠金額」「発注証拠金額」「評価損益」「有効比率」とあります。

ヒロセ通商の場合、「有効比率 = 証拠金維持率」です。

ここの数字は、トレードをしている時にリアルタイムで自動計算され、随時変わります。トレードを行いながら、証拠金維持率がどのように変化していくかの感覚を身に付けていきましょう。

ちなみに、下の画像は、JFXの取引ツールであるMATRIX TRADERの画面です。ヒロセ通商と同じ並び、同じ場所に、有効比率(証拠金維持率)が表示されています。

MATRIX TRADER ロスカット

3.強制ロスカットは資金管理できていない証拠

強制ロスカットは、FX業者があなたの代わりに損切りをしてくれるため、便利な機能と感じるかもしれません。

しかし、少し厳しい言い方になりますが、強制ロスカットをされるということは、あなたの資金管理能力が欠けている証拠だとお考え下さい。

たとえ預け入れている証拠金が5万円で、それを全額失ってもいいぐらいの気持ちでやっているとしても、強制ロスカットを受けるような水準の取引を続けているようでは、FXで勝ち続けることはできません。

また、最初にビギナーズラックで資産を数倍に増やせたとしても、必ずと言っていいほどそれ以上の損失を抱えて退場することになります。

証拠金が5万円でも、5,000万円でも、堅実に資産を増やしていくために徹底すべきルールに違いはありません。

5万円を10万円にするのも、5,000万円を1億円にするのも、あなたがやるべきことは同じことです。運用資金が少ないからといって、適当な資金管理でいいわけではありません。

私自身も初心者の頃は「早く稼ぎたい」と焦るあまり、何度か強制ロスカットになったことがあります(参考:「FXで失敗して1000万円以上の大損をした事例と重要な教訓」)。特に、少額で始めて大きく稼ぎたい方は、何度か同じ目に遭うかもしれません。

しかし、強制ロスカットにならない水準で堅実にトレードを行なっているなら、次は、10万円を20万円に、100万円を1,000万円に増やせます。逆に、運任せのトレードで10万円や1,000万円を手にしたとしたら、すぐに、それ以上の損失を経験する確率が高いといえます。

私が、このこと気付いたのは、何度か強制ロスカットになった後のことでした。

FXで長く成功するための最大の秘訣は、自分の資金を守ることです。私は、2009年から今まで、大きな損失を出したことが一度もありません。ほぼ毎月、数十万円から数百万円以上の黒字を達成しています(詳しくは、私のブログをご覧下さい)。

これは、「何があっても自分の資金を守ること」をトレードの最重要ルールとして課しているからです(参考:「FXの資金管理で利益を上げるために必要なノウハウの全て」)。

もし、どこかでリスクを上げてトレードをしていたとしたら、早い段階で数億円の資産を手にしていたかもしれません。しかし、その後すぐにそれ以上の損失を負っていたことでしょう。

自分の中で肥大化する欲に負けて、「何があっても自分の資金を守ること」という最大のルールを疎かにすると、誰もがそうなります。逆に、「FXは怖いものだ」ということを知っている人ほど、FXでは成功する確率はグンと上がります。「自分は何があっても大丈夫だ」と自信過剰な人ほど破滅します。

まとめ

自分のトレードを振り返り、もし、強制ロスカットが起こりうる可能性のある水準でトレードしていたら、「自分は破滅に向かっている」と反省してみてください。

そして、地道で堅実なトレードを心掛けましょう。そのためには、ロスカットの仕組みや算出方法を、しっかりと頭に入れておきましょう。

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