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株式投資の利益には2種類あります。株の売却益である「キャピタルゲイン」と配当や株主優待などの「インカムゲイン」です。この2つの違いを詳しくご説明させていただきます。
そして、「インカムゲイン」の項では、「貸株」といって年率10%以上もの金利を得ることができる銘柄もある、お得なサービスをご紹介します。
この記事を読むと「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の違いやメリット・デメリットわかり、自分がどちらを重視した投資スタイルを取ればいいのかが分かるようになります。それでは、キャピタルゲインから解説します。
目次
キャピタルゲインとは、保有している株を売却することによって得られる売買差益のことです。安値で買った株を高値で売ったものがキャピタルゲインになります。
また、空売り(からうり)もキャピタルゲインです。空売りとは、信用取引を利用して手元に持っていない株式を、証券会社から借りて売ることです。例えば1,000円の株を空売りして、800円で買い戻せば200円の利益になります。空売りの利益も株式の売買ですから、キャピタルゲインとなります。
それでは、キャピタルゲインのメリットとは何でしょうか。
キャピタルゲインは、株価の値動き次第で大きな利益を得られる可能性があります。インカムゲインは配当や株主優待なので、年利数パーセント程度ですが、キャピタルゲインは数十%から数倍の利益を狙うことができます。「株で儲ける」というとキャピタルゲインをイメージする人が多いでしょう。具体例としてソニー(証券コード:6758)と地域新聞社(証券コード:2164)を見てみましょう。
2017年4月に3,500円で購入し、1年後の2018年4月に5,000円で売却したとします。すると、
5,000円 – 3,500円 = 1,500円
1,500円の利益になります。
年間収益率は 1,500円 ÷ 5,000円 = 0.3
つまり30%の利益になります。
さらに大きな利益が狙えるのが、マザーズやジャスダックなどの新興市場です。数日から数週間といった短期間で、大きな値上がりをする銘柄があります。ジャスダック上場の地域新聞社(証券コード:2164)を見てみましょう。
出所:楽天証券
9月3日から上昇を始め、7営業日で552円→2,193円まで4倍近くまで上昇しました。短期間で大きな利益を狙えるのがキャピタルゲインの魅力です。
いかがでしたでしょうか。キャピタルゲイン狙いの場合は株価が数10%から何倍にもの利益が狙えることがわかると思います。
しかし、株の売買はいつも利益になるわけではありません。高値で買って安値で売ると損失がでてしまいます。これをキャピタルロスといいます。大きな利益が狙える一方、損失のリスクがあることに注意しましょう。
以上、キャピタルゲインについて見てきました。続いて、もう一つの株式投資の利益であるインカムゲインについて解説していきます。
株式を保有していることによって得られる収益をインカムゲインといいます。インカムゲインは長期投資が適しています。株式を保有し続ける限りずっともらえる利益だからです。
インカムゲインには次の三つがあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
配当とは、企業が得た利益の一部を株主へ支払うものです。株主とは企業の株を買って、お金を投資する人や企業のことをいいます。
銘柄を選ぶ際は、配当利回り(株価に対する年間配当金の割合)に注目します。
配当利回りとは、株価に対する配当金の割合を示す指標です。計算式は以下のようになります。
配当利回り = 1株当たりの配当 ÷ 株価 × 100
例えば、株価が1,000円の銘柄で一株当たりの配当金が25円であった場合は
配当利回り = 25円 ÷ 1,000円 × 100 = 2.5%
配当利回り2.5%になります。
配当を得るためには権利確定日に株券を保有しておく必要があります。権利確定日の3営業日前に買付けしておかなければならないので注意しましょう。
配当を得られる権利月最終日をカレンダーで確認してみましょう。
出所:SBI証券
実際に投資をする際、配当利回りランキングもありますので参考にしてみてください。
出所:ヤフーファイナンス
インカムゲイン投資の銘柄選定の際、私は配当利回り3%以上を目安にしています。そして、業績や配当が安定している大型株に投資するようにしています。比較的株価が安定していて、配当を目的とした長期投資に適しているからです。以下のような銘柄に注目しています。
予想配当利回り
配当利回りの注意点
配当利回りには注意点もあります。株価が安ければ、配当利回りが高くなってしまう点です。ですから、なぜ株価が安いのかという原因を調べなければなりません。業績の悪化や不祥事で株価が下がっている可能性があります。配当金が減る(減配)恐れもあるので、配当狙いで買う場合でも、財務諸表でファンダメンタル分析をきちんとしましょう。
配当狙いで投資する際には、配当性向も確認しましょう。
配当性向とは、利益からどの程度の配当を支払っているかを表した割合
配当性向とは、当期純利益(税引後利益)の中から、どのぐらい配当金を支払っているかを表したものです。つまり、1年間に稼いだ利益からどのぐらい配当金として株主に還元しているかということがわかります。計算式は次のようになります。
配当性向(%) = 1株当たりの配当額 ÷ 1株当たりの当期純利益 × 100
企業の業績が伸びていれば当期純利益も伸び、増配される可能性が高まります。しかし、業績が悪化すれば配当金が下がってしまう可能性もあるので、業績や当期純利益が伸びている企業を選びましょう。私は過去5年間の売り上げや当期純利益の伸びを確認しています。順調に伸びていれば問題はないと考えます。
例としてキャノンを見てみます。
キャノン(証券コード:7751)
出所:SBI証券
2016年に一時的に利益が落ち込んでいるものの、売上高は順調に推移していますし、利益も回復傾向にあります。キャノンの配当性向は今期予想で60%前後です。高い水準で株主への還元が行われているのがわかります(配当性向は通常20~30%程度)。配当利回り(4.52%)、配当性向(60%)で考えるとインカムゲイン投資として魅力が高いことがわかります。
続いて、インカムゲイン投資で人気の高い株主優待について見ていきましょう。
株主優待とは、企業が配当金とは別に株主に対して品物やサービスを提供する制度です。現在約1,000社程度が株主優待を実施しています。
株主優待も株を持ち続けていればもらえる収益なのでインカムゲインです。
株主優待をもらうためには、配当金同様、権利付き最終日時点で株を保有している必要があります。
また、株主優待をもらうための株数もチェックする必要があります。100株単位で売買できても、株主優待を得るためには複数単位必要なこともあるので注意しましょう。例えば居酒屋「甘太郎」、焼肉「牛角」などを展開するコロワイド(証券コード:7616)は100株単位で取引できますが、株主優待を得るためには500株必要になります。1万円相当のポイントが年に4回もらえますが、500株単位なので140万円近くの資金が要ります(2018年10月現在)。
それでは、株主優待のサービスや注意点が分かった所で、おすすめの株主優待を3つご案内します。
イオン(証券コード:8267) 権利確定月2・8月
半年ごとに買い物の代金が返金されます。持ち株数に応じて返金率が上昇するので、株数が多いほど得する制度になっています。
出所:イオン
近くにイオンやマックスバリュなどがあれば非常にお得で人気が高い株主優待です。
ビックカメラ(証券コード:3048) 権利確定月2・8月
出所:ビックカメラ
所有している株式数や保有期間によって優待内容もグレードアップします。株数が多く、長期間保有するほどお得になる優待制度です。ソフマップやコジマなどの各店舗や通販でも使えます。
オリエンタルランド(証券コード:4661)権利確定月3・9月
ディズニーランドまたはディズニーシーで利用できる1dayパスポートがもらえます。人気が高い株主優待です。
出所:オリエンタルランド
最後に、これまで機関投資家しか利用できなかった貸株サービスをご紹介します。
貸株サービスとは、株券を証券会社に貸して金利を受け取ることができるサービスです。簡単にいうと株のレンタル料がもらえるということです。
出典 楽天証券
上記の例のように株券200万円分を証券会社に貸し出して金利1%の場合、年間2万円の貸株金利を得ることができます。通常は0.1%程度ですが、楽天証券では年率1%以上のボーナス金利が付く銘柄が560銘柄、SBI証券では347銘柄あります(2018年9月現在)。しかも、貸出金利に上限はなく、楽天証券の貸出金利上位を見ると(2018年10月9日現在)
1位 PKSHA(証券コード:3993) 14.00%
2位 イグニス(証券コード:3689) 12.00%
3位 ジグソー(証券コード:3914) 10.00%
と10%を超える高金利となっています。
「損切りできなくて塩漬けになってしまった」「配当金や株主優待狙いで長期保有している」そのような銘柄をお持ちの投資家は、貸株料を調べてみましょう。予想外の高金利がついている可能性があります。
以上、インカムゲインとして「配当」「株主優待」「貸株サービス」をご紹介しました。では、インカムゲインのメリット・デメリットを見てみましょう。
インカムゲインのメリットは、保有している限り安定して毎年配当金や株主優待などがもらえることです。
インカムゲインのデメリットは、短期間で資産が何倍になるというような、大きな利益は見込めません。インカムゲイン狙いなら、配当や株主優待を毎年もらいながら株を保有する、長期投資が向いています。コツコツと配当金や株主優待を得ながら、長期的な値上がり益を狙います。
また、企業業績が良ければ安定的に配当や株主優待がもらえますが、業績悪化が続くと減配(配当が減ること)や株主優待廃止などの可能性もあります。きちんと業績や利益などを分析しておくようにしましょう。
キャピタルゲイン狙いの買いは短期間で大きな利益が狙える一方、損失がでる可能性があります。インカムゲイン狙いの買いは安定的な収入が得られますが、大きな利益を得るのは難しいというデメリットがあります。短期で売買を繰り返すトレーダーは、キャピタルゲイン狙いとなります。
一方、長期で株式を保有する投資家は、値上がり益と配当・株主優待のどちらを重視するかで異なります。前者ならキャピタルゲイン狙い、後者ならインカムゲイン狙いとなります。キャピタルゲインとインカムゲイン、どちらを重視するかというスタンスを決めて投資するようにしましょう。
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