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VIXという指標があります。これは、アメリカのシカゴオプション(CBOE)取引所が算出している指数で、別名「恐怖指数」として非常に有名です。
この指数は、一見とてつもなく複雑に見えますが、非常に特徴的で、ある程度決まった動きをします。それが分かれば、私自身に関して言えば、何よりも計算が立って、資金管理が容易な上に、株式やFXとは別の広い可能性がある世界です。
簡潔に言えば、理解を深めて、研究さえすれば、別の投資方法では考えられないぐらいの利益を出すことが可能です。また同様に、適当な気持ちで取り組めば、とてつもない損失になります。
ここでは、VIX指数の基本的な知識と関連金融商品、そしてVIX指数を利用して利益をあげていくためのノウハウをご紹介します。入門編として、少しでも興味をお持ちいただければ嬉しく思います。
目次
恐怖指数(VIX)を理解するには、先に以下の2つを知っておく必要があります。
聞いたことない方は、難しいと思われるかもしれません。実際に、細部まで深く理解しようとすると難しいですが、投資を実践する上ではシンプルな理解で問題ありません。
あまり深く考えずに、以下の説明のように単純に捉えてください。
ボラティリティとは価格の変動の大きさを示す指標です。株価が大きく動けば動くほど、ボラティリティも大きくなり、株価の動きが小さくなればボラティリティも小さくなります。
ボラティリティは、何らかの材料で、相場が不安定になると大きくなる傾向にあります。そして、9.11事件やリーマンショックのような大事件があると、急激に大きくなります。シンプルに以下のように覚えてください。
なお、さらに詳しいことは『オプションで利益を上げるために知っておくべきボラティリティの2つの法則』で解説していますので、ぜひご確認ください。
続いて、S&P500について解説します。
S&P500は、アメリカの代表的な500の大企業から算出されているETFで、アメリカの株式市場全体の状況を示す指標として、向こうのニュースや新聞で重宝されています。日本でいう、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)と同じですね。
ちなみに、S&P500は、過去から現在まで下図のように推移しています。
S&P500について覚えておくべきことは以下の2つだけです。
理屈は考えずに、このようにシンプルに理解しておいた方が、実践上は有効です。
簡単にいうと、恐怖指数(VIX)とは、アメリカの株式市場を代表する指数であるS&P500のボラティリティ指数です。
アメリカの株式市場が平穏な時は、恐怖指数の動きも穏やかで、10ポイント – 20ポイントの間をうろうろしています。しかし、何らかの出来事が発生して、S&P500が急落すると跳ね上がります。
下図をご覧ください。これが恐怖指数(VIX)です。
図の左側の2008年後半あたりを見てください。数値が80を超えていますね。これはちょうどリーマンショックが起きた当たりです。同時期に、先ほどのS&P500の図では、価格が急落しています。
つまり、恐怖指数(VIX)が20ポイントを超えて跳ね上がっているところは、株式市場で急落があったタイミングなのです。ちなみに、リーマンショックの際には、最大で89.52ポイントまで上昇しました。
このように、何らかの出来事が起きて、市場参加者が不安に包まれると、その動揺に応じて数値が跳ね上がるので、「恐怖指数」と言われているのです。
これも、「恐怖指数は、市場参加者の恐怖の度合いを表し、大きな恐怖に包まれるほど、市場全体が急落する」とシンプルに理解して頂くことが重要です。
恐怖指数(VIX)を覚えておくと、様々な投資法に応用できます。そのために、絶対に抑えておくべき特徴が2つあります。
恐怖指数(VIX)は、基本的には1年を通じて平穏な状態にあります。下図をご覧ください。
簡潔にお伝えすると、コンタンゴは平穏な状態、バックワーデーションは恐怖が高まっている状態です。2009年1月29日から2015年9月30日までの統計を見てみると、平穏な状態が全期間の86.2%で、恐怖が高まっている状態は13.3%だけです。
これは日数にすると、年間314.6日は平穏(株式市場が成長)で、恐怖が高まっている時期(株式市場が減退している時期)は48.5日だけだということです。
出典:『コンタンゴとバックワーデーション|5110』
次に、恐怖はずっと続かないので、VIXは比較的短期間で、「必ず」元の水準に戻ります。
株式市場というものは、人間の感情や思惑が反映されたものです。そして、人間という生き物は、ずっと恐怖に包まれているということはありません。「喉元過ぎれば暑さ忘れる」という言葉があるように、いずれ平穏に戻ります。
これを覚えておくことは、恐怖指数(VIX)を活用した投資を行う上で必要不可欠なので、覚えておいてください。
それでは、この恐怖指数(VIX)をどのように活用すれば良いのでしょうか。恐怖指数(VIX)は単なる指数で金融商品ではありません。そのため、恐怖指数(VIX)そのものを取引することはできません。
しかし、恐怖指数(VIX)を元に作られた金融商品が複数あります。
ここでは、シンプルにお伝えします。シンプルですが、原理は本当にこれだけで、手法としては確立しています。あとは、ご自身で、それぞれのVIX関連銘柄の過去の動きを調べて、どのような戦略で投資をすれば、大きな利益となるかを検証することが大切です。
なぜなら、これらは株式投資などと比べて、怖がる方が多く(少なくとも私にとっては、本質がわかれば株式投資より安全)、そのメンタルは自分自身で克服する必要があるからです。
そのためには、投資法を知った上で、自分自身で過去のデータを研究して、自分自身で良い戦略を編み出していただく必要があります。
そこを妥協しなければ、恐怖指数(VIX)からお金を作るということの本当の意味が分かり、株式投資と違った可能性を手に入れることができます。
VIXは先物を取引することができます。
方法は単純です。VIXが急上昇した時に、空売りして、戻ってきた時に買い戻すという方法で短期的に利益を得ることができます。ただし、VIX先物の裁定取引単位は1,000単位からです。そのため、11ドルを空売りするとしたら、11,000ドルの金額が必要になります。
この問題さえクリアできていれば、恐怖指数が高い時限定の取引戦略として非常に優秀です。
VIXオプションは100単位から取引できるので、VIX先物の「取引するには資金が必要」というデメリットを解消できる投資方法です。そして、原理としては本質的に、VIX先物取引と全く同じです。
具体的には、恐怖指数が高い時に、VIX先物を売る代わりに、VIXのコールオプションを売ります。そして恐怖指数が元の水準に戻ってきた時に、同コールオプションを買い戻します。
コールオプションは理論的に損失無限大なので、怖がる方もいることでしょう。しかし、この方法で、大きな利益を得られるのはコールオプションの売りです。
過去のデータなどを検証して、自分自身で調べてみてください。
恐怖を乗り越えて理論的に数学的に考えると、全く違う世界が見えてきます。VIX系の金融商品は、恐怖指数に包まれた世界だからこそ、その恐怖に立ち向かう行動が利益を生みます。なぜなら多くの方が恐怖に直面すると思考停止に陥ってしまい、大きな損失を出すからです。
その裏側には、その損失を利益に変えている人々がいます。
10人いたとしたら、恐怖に平常心を失う方が9人はいるでしょう。平常心でいられる1人は、その9人分の利益を得ることになります。
次に、VIXに連動しているETF・ETNです。VIX連動型ETF、ETNは多数開発されており、例えば、
などがあります。
これらは、市場が平穏な時(=恐怖指数が10 – 20ポイントの間で収まっている時)は、面白いぐらいに決まった動きをします。具体的には下がり続けます。
「百聞は一見にしかず」なので実際にみてみましょう。
まずVXXです。
次にVXZです。
最後にUVXYです。
2つのチャートを見ると、いずれも時折上昇している箇所はありますが、基本的に下がり続けていることがわかると思います。にわかには信じがたいかもしれませんが、これらはVIXが平穏な状態にある時は、下がり続けるように、デザインされているETNなのです。
逆にいうと、恐怖指数が高まって、VIXが20ポイントを超えるような状況の時に上昇します。上述の通り、市場の大半は平穏な状況なので、長期間で考えると、必ず下がるということですね。つまり、長期的に空売りポジションを保有し続けるには最適の銘柄なのです。
3つの違いは下落の速度が違うということです。VXZはVXXよりもゆっくり下落します。UVXYはVXZよりもゆっくり下落します。
当然、下落速度が早い方が、より早く利益を得ることができます。
ただし、下落速度が早いものほど、恐怖指数が高まった時に、上昇する度合いも高くなります。仮にリーマンショック級の大惨事が起きると、価格は5倍にも6倍にもなります。常にキャッシュや含み益を計算しながら、それぐらいのショックが起きても、大丈夫なようにポジションを管理することが必要です。
これも、過去のデータを徹底的に観察して、どれぐらいのポジションの持ち方をすれば、理想的かを研究してみましょう。それができれば、何よりも魅力的な投資方法になります。また、下落速度の違う複数の銘柄を組み合わせることで、恐怖指数が高まった時のリスクをヘッジしたりなど、色々な戦略があります。
『私が年間36%の利回りをあげている米国ETF・ETN投資法』でも、詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご確認ください。
恐怖指数(VIX)は株やFXなどと比べると非常に特徴的な動きをします。普段は底をはっていて、時折思い出したように急上昇してしばらくすると元に戻るという動きです。これが基本です。これをしっかり理解して初めて、利益をあげることが可能になります。
具体的な方法として、3つの金融商品をご紹介しましたが、まずは3つ目のVIX指数に連動するETF、ETNを利用する方法から挑戦してみてください。また、注意していただきたいのが、3つの方法とも「空売り」という手法を使うということです。
空売りを勉強不足な状態で行えば、とてつもない損失を被ることになります。そのため、ここでの方法を知ったからといって、勉強をせずにいきなり試すことは決してオススメしません。
必ず過去の動きを観察して、手法を研究してください。必要な手法は、ヘッジの手法も含みます。それぐらいの熱意がある方のみ、この世界では利益を掴むことができます。
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