内需関連株とは|好不況に左右されない魅力
(更新 ) · 投資の教科書 株式事務局

この記事は2015年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
現在、日本の株式市場はバブル相場の真っ只中にいます。
2012年後半から日本のバブルは開始されましたが、その時から日本市場を牽引して上昇していたのは不動産や建設などといった内需関連株であったのは記憶に新しいところです。
バブル相場がいつまで続くかはわかりませんが、バブルが続く限りその恩恵を大きく受けるのは内需関連株でしょう。すでに日経平均が20000円を超えてきたとはいえ、2020年のオリンピックなどといったビッグイベント開催も重なりまだまだ国内事業の需要やインバウンド消費による需要が旺盛だと言えそうです。
またいずれ不況が来た時にも、内需株には独自の強みがありますので、同時にご紹介していきます。このページでは基礎として知っておきたい内需関連株についてお伝えします。
目次
内需関連株とは
内需関連株とは、基本的には国内を中心に事業を展開している企業の株式のことを指します。この内需関連株には昔から鉄板とも言える業種があります。
たとえば、建設、不動産、外食、小売、通信、電力、電鉄、食品など国内の景気が回復すると盛り上がりを見せる企業がそれです。代表的なところで言えば、三井不動産や三菱地所、大成建設や清水建設、KDDIやNTT、東京電力などといった有名大手企業がずらりと並びます。
上記のような銘柄は内需企業としてまず真っ先に挙げられる企業ですが、時価総額も大きな安定した企業でもあります。そのため、大幅な上昇を期待できるような成長株のような銘柄ではありません(※ここでの大幅な上昇とは株価が数倍以上になること)。また安定しているとはいえ、原発問題で下落した東京電力のような事案が起こることも否定できないことも事実です。
このような大手の内需関連銘柄にはバブル期でなく不況における投資対象としての魅力がありますので、記事後半ではその点には触れていきます。
さて、現在のバブル相場において本当に投資したい内需関連株とはそのような大手の伝統的な内需関連株ではなく次にご紹介するような銘柄群です。
バブル相場における注目の3つの内需関連銘柄
アベノミクスにおいては、一つ大注目のテーマがあります。
それが日本の首都、東京を盛り上げていこうというテーマです。東京を盛り上げることで日本全体の景気を底上げしようという意図が見て取れます。
品川からリニアモーターカーを通したり、カジノ構想ができたり、なんといっても2020年の東京オリンピックが予定されていたりと東京メインのバブルであるといっても過言ではないでしょう。特にオリンピックまでの5年の間にまだまだ公共事業拡大が見込まれ、内需関連株はその恩恵を受けると思われています。海外からの訪日客の増加も見込まれ、インバウンド消費として盛り上がる銘柄も増加すると考えられます。
ここにおける内需関連株とは、時価総額もそれほど大きくはな資金流入が続けば、これからの大幅上昇が期待できる銘柄です、
訪日関連客期待銘柄

オリンピックで日本が再び注目されると同時に、円安方向へとふれる昨今の為替市場ですが、そうなってくると当然日本へとおとずれる外国人の数は増加します。日本に訪れた外国人は日本の観光名所をめぐり消費をして海外へと帰っていきます。彼らのお金が国内市場に流れ込むわけです。
最近では、一つのテーマとしてそのような訪日外国人による恩恵を受ける銘柄をインバウンド消費関連銘柄といいます。外食や国内のテーマパーク、百貨店などは代表的な内需ですが、そこに流れ込んでくるマネーは日本のものとはかぎらないのです。そこでインバウンドの代表的な銘柄をいくつかみてみましょう。
| 2450 | 一休 | ネットで宿泊予約サービス「一休」を運営 |
| 4922 | コーセー | アルビオンなどを展開する化粧品企業 |
| 8202 | ラオックス | 中国人観光客が殺到する家電量販店老舗 |
| 2695 | くらコーポレーション | ロードサイド型の回転ずし「くら寿司」展開。 |
| 7695 | 象印マホービン | 調理用家電に強みを持つ専業大手 |
日本のサービス、メイドインジャパンの質の高さを前面に押し出せる業界が選別されます。特に中国人などは、日本に来ると必ず立ち寄るラオックスには注目したいところです。象印などのような家電のほかにもアルビオンを展開する化粧品メーカーや回転ずしなど外国人受けする外食業にも注目が集まるところです。
オリンピック関連銘柄
オリンピックは1大イベントです。施設や道路、新しい建築物などといったインフラから外食産業やホテル、テーマパークなど様々な産業に多大な影響を与えます。
とくにアベノミクスの第2の矢とも呼ばれる国土強靭化と結びつき日本の株式市場もおおいに盛り上がっています。東京を中心に2020年までにインフラの大改造が進んでいます。
ここでオリンピックに伴って賑わう銘柄をいくつか見てみましょう。
| 1893 | 五洋建設 | 海外の大型案件受注に注力する建設大手 |
| 4801 | セントラルスポーツ | 売上業界2位のフィットネスクラブ草分け |
| 8681 | 東京ドーム | 球場、遊園地等含む東京ドームシティ運営 |
| 9672 | 東京都競馬 | 賃貸倉庫なども利益を支える大井競馬場の大家 |
| 6362 | 石井鐵工所 | 工場跡地の不動産賃貸なども行うLPG等のタンク専業 |
オリンピック関連として注目されるのは何と言っても建設関連株です。しかし、注目は建設関連だけではなく東京オリンピックやバブル相場に最大の恩恵を受ける東京都の土地などの資産を多く保有する含み資産株といわれる銘柄です。特に東京ドーム、石井鉄工所には注目しておきたいところです。
クールジャパン関連銘柄

クールジャパンという言葉をご存知ですか。インバウンド消費として位置付けられますが、日本の文化を代表する分野として独立させてご紹介します。
クールジャパンとは日本から世界に発信される文化の事で、アニメやファッションなどを中心とした若者文化、日本の伝統的な文化などがこれにあたります。これまで日本からアウトバウンドとして世界へと発信していたこの文化は訪日観光客がわざわざ日本へと求めに来るインバウンド消費としての一面を持つことになります。特に最近では秋葉原には多くの外国人が訪れているようです。
ここではクールジャパン関連銘柄を見てみましょう。
| 2499 | 日本和装 | 着物、帯、和装小物などの販売仲介業者 |
| 2652 | まんだらけ | 原画・玩具などを販売するマンガ専門古書店の大手 |
| 4816 | 東映アニメーション | テレビ系に強い東映系アニメ制作企業 |
| 8201 | さが美 | 雑貨や洋装も展開するユニー系呉服専門店チェーン |
クールジャパン銘柄とは外国にはない日本独特の文化のことで、秋葉原系の文化をはじめ日本の伝統的な和装を手掛ける企業まで幅広くカバーします。最近でも、日本の和装銘柄が株式市場で高騰を演じたり、中国で日本発祥のボーカロイドが初ライブをおこなったりと、その知名度を急激にあげてきています。
これからも大注目のテーマといえるでしょう。(2015年6月末時点)
覚えておくと便利!内需関連銘柄が不況に強い2つの理由
内需関連株の中には、ディフェンシブ銘柄というものが存在します。
ディフェンシブ銘柄とは、不況時でも一定の需要が見込まれ企業業績が比較的悪化する恐れのない企業の銘柄のことをいいます。代表的なのは陸運、薬品、電力、通信などがこれにあたります。
もちろん、リーマンショックの世界経済全体が落ち込むような相場ではディフェンシブ株も一時的に売り込まれますがその後の動きがディフェンシブ銘柄と景気に連動する株とではことなります。バブルになるとほとんどの銘柄が上がるのとは逆で、不況時にはほとんどの銘柄が買われずに放置されます。リーマンショック後には、トヨタ自動車が2000円代、ソニーが1000円を割っていたことは記憶に新しいところです。
不況に強い理由として以下の2点の理由を挙げておきます。
1 不況下でも一定の需要は必ず見込まれるから
不況期になると電機メーカーや自動車メーカーなどは、円高の影響を色濃く受けることで利益の圧迫がありますし、そもそも不況期になると自動車や高級な電化製品は売れない時期になります。
それまで順調に収益を上げていた企業が急に赤字に転換したりする時期ですので銘柄選択を間違ってしまうとそれだけで大きく損をしてしまいます。
ただ、そのような状況でも先ほどご紹介した陸運や電力などのようなディフェンシブ銘柄は社会インフラとしてどうしても必要となりますので、不況時でも買い安心感があります。
不況になったからといってこれまで電車を使っていた人が急に電車を使わなくなることはありませんし、薬が必要ならほかのぜいたく品を買わずに薬を優先して買うはずです。現代社会においては電力は必要不可欠です。
このように考えると、不況期に株式取引をするならば、選ぶ銘柄の候補に入ってくるはずです。
2 高配当利回りの銘柄が増加する
一部内需関連株のなかには安定的に大きな配当を出す銘柄が数多く存在します。そのため、不況期に株価が売られると相対的に高配当利回りになるのです。
例を出してみましょう。
ある有名製薬企業の株価が6000円で利回りが150円だったとします。この銘柄が不況期に3000円まで売られました。この時の配当利回りは、2.5%から一気に5%まで上昇します。高い配当利回りは株価を下支える要因となり結果下がりにくくなります。
不況期には減配(配当を減らすこと)する企業も多くなるので、安定した高配当を出すディフェンシブ銘柄への投資妙味はさらに上がります。
実際に上記の例はリーマンショックの後のエーザイという企業の事例になります。このメーカーは2011年の大不況の時期にもかかわらず、2015年8月現在よりも純利益が多かったのです。配当利回りも5%を上回るあたりで買いを入れるとなぜかそこからは株価がなかなか下がらなかった銘柄です。
このように大手のディフェンシブ株を大不況の到来とともに購入する姿勢を持っておくのも来るべき不況時にどのような銘柄を買うべきかの対策となるはずです。
まとめ
内需関連株は社会インフラを構築する企業の株式が多いため、国内景気の影響を大きく受けます。逆に言えばバブルにわく現在の市場動向においては、その恩恵を受けることのできる銘柄群でもあります。
また日本独特の文化に根付いた銘柄群は全体相場に引っ張られない独自の値動きを見せたりします。しっかりとその動きを研究して、投資先の一つとして選択肢に入れていきましょう。
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