投資初心者のためのキャッシュフロー計算書の見方
(更新 ) · 投資の教科書 株式事務局

この記事は2015年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
企業活動を継続させる上でもっとも重要なものはいったいなんでしょうか?
利益?株主?取引先?
これらはもちろん重要ですが、同じくらい重要なものにキャッシュフローがあります。キャッシュフローは企業活動にとって非常に重要で、滞ったり枯渇したりすると利益が黒字であるにも関わらず倒産してしまうこともあります。
このページでは、キャッシュフローが記載されているキャッシュフロー計算書の読み方とキャッシュフローとは何かを解説していきます。
目次
1.キャッシュフロー(計算書)の位置づけ
キャッシュフローとは、簡単言うと企業活動の中核を成すお金の流れのことです。
そしてその流れを記載したものをキャッシュフロー計算書といいます。企業の財務を判断するための書類として、主なものに貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3種類があり、その3つをさして財務三表といいますが、そのうちのひとつです。
つまり、貸借対照表や損益計算書とおなじくらい重要だということです。
- 貸借対照表:企業の資産の使い方などを一目でわかるようにしたもの
- 損益計算書:企業の利益がどうなっているかを一目でわかるようにしたもの
- キャッシュフロー計算書]:企業のお金の流れを一目でわかるようにしたもの
事項では、キャッシュフロー計算書を3つに分けてそれぞれ見ていきましょう。
2.投資をする上でしっておきたい3つのキャッシュフロー
キャッシュフローには大きく分けて以下の3つの種類があります。
- 営業キャッシュフロー
- 投資キャッシュフロー
- 財務キャッシュフロー
どれも企業活動にとって必要不可欠なキャッシュの流れであり、ひとつずつ解説していきます。
2.1.営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは会社が本業でえた1年間のお金の量のことです。この営業キャ手フローがプラスでその値がおおいほど良いとされます。
この営業キャッシュフローがたくさんあるほど、今後の企業活動もスムーズに行うことができますし、銀行からの借り入れなどがあれば返済を行っていくことも可能です。また、後ほどご説明するフリーキャッシュフローにも大きな影響が出てきます。
営業キャッシュフローを構成するのは、業績という項目のなかの、経常利益、法人税の支払い、原価償却費、それと取引条件という項目のなかの、売上債権の減少、買い入れ債務の増加、棚卸資産の減少などです。
利益が多く、投資した資産の償却費を加え、また売上げた分の金額をしっかりと徴収でき、債務はゆっくりと支払っていければ、営業キャッシュフローは増加していきます。
2.2.投資キャッシュフロー
投資キャッシュフローとは、企業が設備投資などのために固定資産を取得したり売却した際に増減するキャッシュフローのことです。
固定資産は、たとえば企業活動をする上に必要な建物、機械、備品などのことをさします。この固定資産を取得すると、投資キャッシュフローはプラス、売却するとマイナスとなります。
当然企業活動を行い、利益を大きく上げていくためには、新たな資産の獲得が必要なので、営業キャッシュに余裕がある限り、投資キャッシュフローがマイナスであること、すなはち企業が投資を行っていることは必要です。
この投資キャッシュフローは利益を増加させるためにはある意味でキモになるところです。
2.3.財務キャッシュフロー
財務キャッシュフローとは、企業が営業活動、投資活動を続けていく上で、借入金を増減させますが、どれくらいの資金が調達されたか、もしくは返済されたかを表すのものが、財務キャッシュフローとなります。
たとえば、ある企業が借入金を銀行などに返済した場合に、財務キャッシュフローはマイナスに新たに借入れたならば、手元のキャッシュが増えたのでプラスになります。ほかにも要因としては増資や配当の支払い、社債の発行などがあります。
借入金は当然利子をつけて返す必要が生じるため、この借り入れが多いのは問題が多くなるとなります。
財務キャッシュフローが大幅にプラスの場合には要注意する必要があります。
3.企業活動にとって最も重要なフリーキャッシュフローとは
ここでフリーキャッシュフローという考え方をご説明します
ここまでご説明してきた3つのキャッシュフローの他にもフリーキャッシュフローという考え方があります。このフリーキャッシュフローは、上記3つのキャッシュフローのように独立しているものではありません。
フリーキャッシュフローとは、企業の存続を見る上で重要な概念です。計算式で表すと次のとおりになります。
フリーキャッシュフロー=(営業キャッシュフロー)-(投資キャッシュフロー)
考え方としては、本業で稼いだ利益で、本業をさらに加速させるための投資金額をカバーできるかどういうことを示すものです。
たとえば、営業CFが100億、投資CFが50億なら差額の50億がフリーキャッシュフローとなり、配当支払いや借入金の返済などに当てることのできる金額です。
本業がうまくいっていて、多額の利益を出している企業で、積極的な投資も行っている、その上でフリーキャッシュフローがプラスならば、健全と言えます。ただ、これはあくまで計算式なので、たとえば営業CFがプラス、投資CFがプラスでもプラスになりますし、極端な話営業CFがマイナスで、投資CFがそれを上回るプラスならば、プラスになることもありえます。そのため、内容をしっかりと確認することが大事です。
まとめ
キャッシュフローに関する基礎知識を書いてきました。
キャッシュフローは企業の存続を続けていく上で必要な知識だと言えます。そのため、このページでしっかりとキャッシュフローをおぼえて投資に活かしていってください。
この記事を書いた人
投資の教科書 株式事務局
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