スワップポイントとは|FXで金利差益を狙う方法と注意点

スワップポイントとは、FX(外国為替証拠金取引)において、 2つの通貨を交換する時に生じる金利差調整分の損益のことです。 通常、通貨ペアを買っていれば受け取れ、売っていれば逆に支払う必要が出てきます。

このスワップポイントは、通貨ポジションを持っているだけで毎日発生するので、外貨預金の代わりに利用している人もいます。そのため、関心を持たれている方も多いと思います。

そこで、この記事では、

  • スワップポイントとは何か
  • スワップポイントで金利差益を狙うリスク
  • FXで資産を増やすための最大のポイント

の3点を中心にお伝えします。ぜひ、参考にして下さい。

執筆者
ぶせな

ぶせな

FXの専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 本格的にFXを開始してから10年で1億6,500万円の利益を突破。著書に、『最強のFX 1分足スキャルピング』『最強のFX 15分足デイトレード』(共に、日本実業出版社)がある。ツイッターアカウントは、『@busena_fx』。

1.スワップポイントとは

スワップポイント(金利差調整分)とは、2つの通貨の金利差のことです。FXは、必ず2つの通貨がセットになっており、これを通貨ペアと言います。トレードで買ったり売ったりするのは、通貨ペアを売買するという意味です。そのため、金利差が発生します。

為替差益(キャピタルゲイン)を得ることが第一の目的ですが、実は、このスワップポイントからも金利差益(インカムゲイン)を得ることができます。

例えば、アメリカの金利が年間3%、日本の金利が年間1%、1ドル=100円のレートの時に、ドル/円の1万ドル分の買いポジションを持って、そのまま次の日に持ち越したとします。この場合、1万ドルの買いポジションに対して、金利差2%(=3%-1%)を得ることができます。これが、スワップポイントです。

仮に、1日分のスワップポイントが54.6円で変わらなかったとしたら、1年間に得られるスワップポイントは、次のように計算できます。

54.6円 × 365日分 = 約20,000円

スワップポイント解説図

このように、スワップポイントとは、高金利の通貨を買い、低通貨の通貨を売った時に得られる金利差額のことをいいます。スワップポイントに関してはこの程度の理解で十分なのですが、念のため、他の特徴も3つ挙げておきます。

1.1.スワップポイントは外貨預金より利率が高い場合が多い

日本は低金利政策が続いているので、日本円で銀行預金をしていても、年間でもらえる金利はわずかです。一方、米国ドルを日本のメガバンクで外貨預金をしていた場合の金利は、0.2%~0.35%です。

では、日本円を銀行ではなく、FX会社でドル/円を買った場合のスワップポイントはどうなるでしょうか?スワップポイントは、ドル/円の場合は1万ドルあたり◯◯円という形で表されますが、これを金利で表すと、0.26%以上のところが大半です(参考:「外貨預金とFXの比較|良いのはどっち?」)。

1.2.スワップポイントの受け取りや支払いは毎日発生する

ポジションを保有している限り、スワップポイントの受け取りや支払いは毎日発生します。そのため、1日の中で取引が完了するスキャルピングデイトレードなどの手法では、気にする必要はありません。

しかし、スイングトレードなど、長期間に渡ってポジションを持つようなトレードスタイルの場合は、無視できない金額になります。

1.3.為替差損になる時もある

スワップポイントが毎日入ってきたとしても、為替変動によって投資していた資金が減ってしまったら意味がありません。

例えば、FX会社でドル/円を100万円分買って、レートが100円から110円の円安になれば、10万円の為替利益になります。しかし、レートが100円から90円の円高になってしまったら、逆に10万円の為替差損になってしまいます。

スワップポイントの金利差の大きさだけに目を向けると魅力的ですが、このようなリスクもあることを把握しておきましょう(参考:『FXのスワップ運用で初心者が一番大損する5つの理由」)。

2.スワップポイント目的がおすすめできない2つの理由

スワップポイントが高くて人気がある通貨の一つに、トルコリラ/円があります。私も使っているヒロセ通商では、2019年9月時点で同通貨を10万通貨買っていれば、1日あたり810円のスワップポイントを得ることができ、1年だと295,000円にもなります。

ただし、そう上手くはいかないのが投資の世界です。スワップポイントで大きな金利差益を狙うには、非常に大きなリスクがあります(参考:「FXのスワップ運用で初心者が一番大損する5つの理由」)。

その理由は、金利の変動とレバレッジにあります。

2.1.金利の変動

上述しましたが、スワップポイントは、2つの国の通貨の金利差によって生じます。そのため、どちらかの通貨の金利が変化すれば、当然スワップポイントも変わります。

南アフリカやトルコなどの金利が高い国は、信用格付けも低く、金利の変動も激しいのが特徴です。昔の日本も例外ではなく、バブル期には6~8%の金利の時もありました。

いずれにせよ、スワップポイントでの金利差益を狙ってポジションを長期保有しても、金利は変動するので、なかなか期待通りの収益にはなりません。

2.2.レバレッジ

金利差益を狙うには、金利変動よりレバレッジの問題のほうが大きいです。例えば、5万円の証拠金で100万円分のドル(1ドル=100円として1万ドル)の買いポジションを持ったとします(参考:「FXの証拠金の仕組みと特に重要な3つの数字の計算方法」)。

そして、FX会社の証拠金の必要最低額が2万円だとします。この時、ドル円の買いポジションの評価損が3万円を越えると、ポジションが強制的に決済されてしまいます。そして、評価損が3万円を超えるのは、為替レートが1ドル=97円以下になった時です(参考:「FXのロスカットの仕組みと必ず知っておくべき算出方法」)。

つまり、ポジションを持った後に強制的に決済されるまでの猶予は、わずか3円しかないということです。これくらいの値幅なら、何か突発的な大きなニュースが出れば、簡単に動いてしまいます。これでは、レバレッジを効かせた取引で大きなスワップポイントを得ることはできません。

それでは、年利5%〜10%でもいいので、レバレッジをかなり低くしてスワップポイントを狙えばいいのではないかと考えた方もいるかもしれません。それぐらいの数字は、南アフリカランドやトルコリラだと、レバレッジ1倍で達成できます。

しかし、やはり現実はそんなに甘くはありません。これらの通貨価値は、簡単に1年で100%以上も上下します。結局、待っているのは強制決済しかありません。

3.FXの魅力はトレード(為替差益)にある

FXの最大の魅力は、少ない元手から始められて、平日は24時間取引できることです。そして、為替取引を繰り返して、何度も為替差益を得ることで利益を大きく積み重ねていくことができます。

また、スワップポイント狙いは、私の経験上、たとえレバレッジを抑えたとしても、年利5%どころか3%ですら達成は難しいです。そのため、スワップポイント目的でFXを始めることは、私はおすすめしません。

もし、スワップポイント狙いでFXを始めるなら、他にもっと資金管理が容易で、大きな効果を見込める投資方法もあります。少なくとも、FXでスワップポイントを狙っても、リスクとリターンを考えると割に合わないということを認識していただければと思います。

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