スワップポイントとは|FX初心者が失敗しないために知っておくべき全知識

銀行に預金をすると金利をもらえますが、FXにも同じ仕組みがあります。

それが、通貨間の金利差から生じる「スワップ金利(スワップポイント)」です。

この記事を読めば、スワップ金利の仕組みと、実際の運用方法と注意点がわかります。

最後までじっくりお読みください。

1.「スワップ金利」と「金利スワップ」は違う

スワップには、「交換」するという意味があります。金融取引では、このスワップを使った取引が2種類あるので、混同しないようにしましょう。具体的には、次の2つです。

  1. FX取引の「スワップ金利」
  2. デリバティブ取引の「金利スワップ(SWAP)」

ややこしいですが、詳しく解説していきますね。

1.のFX取引のスワップ金利は、スワップポイントとも呼ばれます。金利が異なる2国間の通貨を売買することによって発生する、2通貨間の金利差のことです。

一方、2.のデリバティブ取引とは、株式・金利・為替などを原資産とする金融商品から派生した取引で、先物やオプション、スワップ(SWAP)取引などがあります。金利スワップは、このデリバティブ取引の一種で、異なる種類の金利の支払いや受取りを交換する取引です。主に金融機関や企業が、将来の金利変動リスクを回避するために行っています 。

ここではまず、スワップ金利金利スワップは別物ということを理解しましょう。

ただ、FXにおけるスワップ金利という表現は紛らわしいので、今後は「スワップポイント」で統一して説明していきます。

それでは、詳細を解説してきます。

2.スワップポイントとは?

ここではまず、スワップポイントの基本的な知識を習得しましょう。

2.1.スワップポイントの仕組み

スワップポイントは、2国間の金利差から受け取れる利益のことです。

例えば、日本は低金利政策を取っており、国内の金融商品で受け取る金利はわずかです。しかし、海外では、金利が日本より高い国はたくさんあります。

このような国の通貨をロング(買うこと)していると、日本との金利差を利子のように受け取ることができます。逆に、高金利通貨をショート(売る)すると、スワップポイントを支払うことになります。

この説明だけではわかりにくいと思いますので、次の図をご覧ください。

スワップポイントの金利は「政策金利」を基に計算されています。政策金利とは、中央銀行(日本では日銀、アメリカではFRB)が一般の銀行に貸し付ける際の金利のことです。

アメリカの政策金利が年2.0%、日本の政策金利が年0.1%の場合、金利差の1.9%を年間のスワップポイントとして受け取ることができます。

2.2.スワップポイントの受け取り方

先ほどの図は、年ベースでの考えでしたが、FXのスワップポイントは、日割りで毎日受け取ることができます

例えば、米ドルを1万通貨ロング(買い)した場合、レートが1ドル=100円とすると、1日あたり

100円 × 1万通貨 × 1.9% ÷ 365日 = 52.05円

のスワップポイントがもらうことができるのです。

2.3.スワップポイントはインカムゲイン

FXの利益には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つあります。では、スワップポイントはどちらに該当すると思いますか?

正解は、インカムゲインです。

キャピタルゲインとは、為替の変動による利益のことです。買った時より高い為替レートで売る、売った時より低い為替レートで買い戻す、といった取引のことです。

一方、インカムゲインとは、FXで通貨を保有しているともらえる利益のことで、株式では、「配当」や「株主優待」がインカムゲインに当たります。1日分のスワップポイントは微々たるものですが、数年単位で運用していくと大きな収益になります。

ただし、政策金利は常に一定ではありません。高金利通貨だと思って買ったものが、政策金利引き下げでスワップポイントが下がることもありますし、金利が逆転してスワップポイントがマイナスになることもあります。

そのため、政策金利の動向に日々注意する必要があります。

2.4.政策金利とスワップポイントの関係

それでは、2018年の主要各国の政策金利を見てみましょう。次の表をご覧ください。

出典:外為ドットコム

日本の政策金利(0.10%)を考えた場合、多くの国の通貨は、買えばスワップポイントがもらうことができます。しかし、日本より政策金利が低い国もあるので注意が必要です。

例えば、欧州の政策金利はゼロ、スイスは-1.25%、スウェーデンは-0.25%なので、日本より政策金利が低い通貨を買った場合は、スワップポイントを支払うことになります

先ほどもお伝えしたように、スワップポイントは、政策金利がベースになります。しかし、FX会社が独自に定めて、政策金利よりも有利(高く)になっていることもあります。原則は毎日もらえますが、月曜日は土日を含めた3日分をまとめて受け取れるなど、各社で若干異なります。

そのため、自分が取引しているFX会社の通貨ペアごとのスワップポイントの受け取り方や目安は知っておくといいでしょう。

2.5.スワップポイントを受け取れる時間

スワップポイントが受け取れる時間は、毎営業日終了後です。日本時間では、ニューヨーク時間の終了の午前7時(夏時間は午前6時)前後になります。各社で若干異なりますが、基本はこれを押さえておけば大丈夫です。

FXは、土日を除いて世界各地で平日24時間取引できます。大雑把に言って、東京→ロンドン→ニューヨークの順で活発に取引される時間帯が推移するので、「日本の営業日が終わる時間=ニューヨークの取引が終わる時間」と考えるといいでしょう。

なお、各国の主要取引時間は、次の図を参考にしてください。

出典:外為ドットコム

3.FX口座10社のスワップポイント比較

それでは、主なFX口座のスワップポイント(2019年1月8日時点)を、10社で比較してみましょう。比較対象は、次の記事で紹介している10社です。

≫ FX口座おすすめ10社を徹底比較!億トレーダーのレビュー付き

ちなみに、単位は全て「円」で、1万通貨を1日保有した時の金額です。ただし、一番右側の南アフリカ/円だけは、10万通貨を保有した時のものです。また、マイナス表記のものは、逆に支払う必要が出てくる通貨ペアです。

FX会社 米/円 欧/円 英/円 豪/円 トルコ/円 南ア/円
GMOクリック証券 73 -10 32 37 82 90
SBI FXトレード 79 -13 31 37 92 100
ヒロセ通商 20 -35 20 50 116 150
JFX 20 -35 20 50 なし 150
トレイダーズ証券(みんなのFX) 54 -20 20 34 115 140
外為どっとコム 73 -15 28 38 90 90
DMM FX 64 -1 20 30 なし 110
マネーパートナーズ 58 -10 23 36 105 90
YJFX! 80 -10 28 38 なし 90
FXプライムby GMO 78 -17 25 25 75 150

ここで、注意していただきたいことがあります。

この表を見ると、GMOクリック証券で米/ドルを1万通貨保有していた場合、1日73円のスワップポイントが受け取れますが、ヒロセ通商では20円しかもらえません。ただし、これだけヒロセ通商はスワップポイントが低いと判断するのは早計です。

なぜなら、ヒロセ通商は、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨のスワップポイントは他社と比べて高い特徴があるからです。

このように、FX会社によって通貨ごとのスワップポイントは異なります。ただし、スワップポイントは日々変わるので、各社のホームページのスワップカレンダーで確認するといいでしょう。

4.スワップポイントのリスク

高金利通貨を謳った広告を目にしたことがある方も多いと思いますが、高金利が実現できる仕組みと、リスクについて知っておきましょう。

4.1.円キャリートレードとは?

2008年のリーマンショック前は、米国やEU諸国、オセアニア(豪州・ニュージーランド)などの先進国の金利が高く、「円キャリートレード」という手法が人気でした。

ちなみに、円キャリートレードとは、簡単に言うと、豪ドルや米ドルなどを保有し、ひたすらロングする「スワップポイント」狙いの取引のことです。しかし、リーマンショック後は各国の金利が大幅に低下し、このような取引はできなくなりました。

次のグラフは、米国政策金利の推移です。

米政策金利

米政策金利の推移

 

リーマンショック前は5%を超える金利があったので、米ドルを保有しているだけで十分なスワップポイントをもらうことができました。

しかし、現在では、十分なスワップポイントがもらえるのは、変動が激しい新興国通貨だけになってしまいました。この高金利の新興国通貨は、値動きが激しく、最も金利が高いトルコリラも、過去にはスワップポイントを帳消しにするような急激な下落に見舞われてきました

このトルコリラの急落に関しては、次の記事に詳しく書かれているので、必ずお読み下さい。

≫ FXのスワップ運用で初心者が大損する5つの理由

4.2.スワップポイント狙いはレバレッジの掛け過ぎに注意

高金利通貨は、以前は先進国に多くありました。しかし、最近の新興国通貨のように値動きは荒くなく、2004年~2007年頃までは円安傾向だったことから、円キャリートレードで「夢の金利生活」ができると考えられていました。

その理由は、高い金利と共にレバレッジも大きく掛けることができたからです。ちなみに、レバレッジとは、担保となる資金(証拠金)の何倍もの取引ができることです。

例えば、「レバレッジ10倍」だと、10万円の証拠金で100万円分の取引ができます。現在のレバレッジは最大25倍なのですが、2010年以前は数百倍ものレバレッジを掛けることができました。

そのため、大きなレバレッジを掛けるより、証拠金額に対する年率で数百%ものスワップポイントをもらうことも可能だったのです。これが、スワップポイント狙いの取引に妙味があると言われたカラクリです。

ただし、スワップポイントをもらい続けるためには、中長期で運用を行う必要があります。そのため、レバレッジをかけたポジションを中長期で持つことは大きなリスクを伴ことを必ず理解しておく必要があります。

余談になりますが、かつて「米ドル」や「豪ドル」で高金利生活をしていた人も、レバレッジを掛け過ぎて、リーマンショックで大きな為替差損を出してしまいました。

近年のトルコリラや南アフリカランドなどの高金利通貨はさらに変動が激しく、より大きなリスクを取ることになります。例えば、2018年8月には「トルコショック」が起こり、トルコリラが対ドルで一時20%も急落しました。

そのため、レバレッジを掛けたFX取引はスワップポイント狙いには向いていません。レバレッジ取引は、あくまで短期での為替差益であるキャピタルゲインを狙う取引で最大のメリットを発揮するのです。

もし、スワップ運用でスワップポイントの「インカムゲイン」狙うのであれば、レバレッジを1~3倍程度に抑えるようにしましょう。

スワップ運用は、あくまでも長期でじっくり行うことが大事です。

5.スワップポイント狙いの運用方法

それでは、スワップポイント狙いの運用は、どのように行ったらいいのかを具体的にお伝えします。結論からいうと、スワップポイントなどインカムゲイン狙いの運用は、「長期・分散」が基本です

長期と分散の2つの観点から、それぞれ詳しく説明していきます。

5.1.長期運用で複利で増やす

スワップ狙いの運用は、長期で運用することで「複利効果」が期待できます。ちなみに、複利とは、元本に付いた利子(スワップポイント)を含めた金額に、さらに利子が付くことです。一方、単利とは、元本にだけ利子が付くことです。

例えば、100万円を運用して10%の利子が付いたとすると、1年後には110万円になります。この時点では、単利・複利どちらも利益の額は同じです。

しかし、2年目からは、単利では元本の100万円に対してだけ利子が付くのに対し、複利では「増えた元本の合計」、つまり110万円に対して利子が付くので、110万円の10%である「11万円」の利息を受け取ることになります。

整理すると、次のようになります。

  • 単利では10万円の利子なので、2年後の合計金額は「120万円」
  • 複利では11万円の利子なので、2年後の合計金額は「121万円」

そして、この複利は、期間が長くなればなるほど効果が大きくなります。次の表とグラフをご覧ください。オレンジの線が単利で、黄色い線が複利です。

ご覧のように、2年後の差額は1万円でしたが、5年後は110,510円、10年後には593,742円もの差になります。このように、長期での運用は複利効果が期待できることがわかります。

5.2.通貨を分散してリスクを軽減

投資リスクを減らす方法として、分散投資があります。スワップ運用の場合、異なる地域の通貨を買う「地域の分散」をおすすめします(参考:「分散投資のメリット・デメリットと資産を安定的に増やすための3つの方法」)。

地域の分散とは、異なる地域の通貨を買うことです。具体的には、高金利で変動の激しいトルコリラと、金利はやや低いものの値動きが安定している米ドルを組み合わせることによって、リスクを抑えることができます。

FXは、レバレッジを設定変更することで、リスクをコントロールできます。例えば、値動きが大きいトルコリラはレバレッジ1倍、値動きが安定している米ドルはレバレッジを2倍にすると、柔軟な対応が可能になります。

ただし、トルコリラなどの新興国通貨では最大2倍米ドルなどの先進国通貨では最大3倍に抑えておくといいでしょう。

そうすることで、2019年1月にトルコリラを含む各国通貨が一斉に暴落したフラッシュクラッシュのような局面でも、ロスカット(強制決済)に引っ掛かるリスクを小さくすることができます。

まとめ

この記事では、FXのスワップ金利(スワップポイント)について解説しました。

高金利の通貨を保有しているだけで毎日もらえる利益なので、たしかに魅力はあります。ただし、スワップポイントは日々変化する上、レートが大きく動けばスワップポイント以上の損失が出ることもあります。

本文中でもお伝えしましたが、大切なことは、レバレッジを掛け過ぎないことです。先進国通貨では3倍、新興国通貨では2倍までのレバレッジを守っていれば、急変動でロスカット(強制決済)されるリスクは小さくなります。

スワップ狙いでの運用は、複利効果を得ながら、長期でじっくり運用していくことを目指しましょう。

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執筆者
山下 耕太郎

山下 耕太郎

一橋大学経済学部卒業。証券会社で営業、アナリスト、ディーラー職の経験を経て、個人投資家に転身。現在は、日経225先物やオプションを中心に、株式、CFD、FXを取引している。ブログ『日経225先物オプション奮闘日誌』を運営。ツイッターアカウントは「@yanta2011」。趣味は、ウィンドサーフィン。

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