【図解・体験談】追証になったらどうする?仕組みと向き合い方を解説

追証は、信用取引を行う人であれば誰もが必ず知っておくべき用語です。そして、追証と聞いて良いイメージを持つ人はおそらくいないでしょう。

もしかしたら辛い思いをしてこの記事に辿りついた方もいるかもしれません。そんな方にも見てほしい記事です。

しかし、追証の存在は悪いことだけではありません。

追証を理解することで、信用取引をより慎重に行うようになれますし、それによってあなたは、今後、より安定した収益を実現しやすくなるでしょう。

私もこれまで沢山信用取引をしてきました。その中で、経験したことをこの記事の後半でお伝えしていますので、最後まで読んで、追証への向き合い方を一緒に考えていきましょう。

執筆者
遠藤貴司

遠藤貴司

世界中の株式を運用する兼業投資家。高校在学中に起業し経営の道へ。在学中に株式投資を開始し証券アナリスト資格を学びながら独自の手法を生み出す。その後は専業投資家、財産構築アドバイザーとして活動。運用では日々数億円規模の取引を行い、数々の金融ショックから資産を守り膨張させる。投資手法は、割安な銘柄を買う「バリュー投資」と、マクロ経済と時代の変化に着目した「パラダイムシフト投資」。お金にまつわる講師も務める。空手と囲碁が得意。

1.追証とは

追証(追加保証金)はその名のとおり「足りなくなった保証金を追加すること」です。これは、信用取引で一定以上の含み損が出た場合に発生します。

追証が発生する原因は以下の2つです。

  • 担保となる保証金が30万円を下回ること
  • 保証金維持率が一定の水準を下回ること

これだけだと分かりにくいとですよね。なので、この2つの追証の発生原因ついて図を用いて説明していきますね。

1.1.原因①「保証金が30万円を下回る」

まず、前提として信用取引は30万円から行えるようになります。そして、株の信用取引では、証券口座に納めている資金の3.3倍まで信用取引ができます。

例えば、あなたが証券口座に30万円入金して、信用取引口座を開設するとします。すると、あなたは100万円まで取引が可能になるのです。これがレバレッジ(テコの原理)です。

そこで、取引限度額いっぱいである100万円分の株を買ったところ、残念なことに10万円の含み損が出てしまったとします。

その状況が以下の図です。

10万円の含み損が発生したことにより、保証金元本も最初に入金していた30万円から含み損分が引かれて20万円まで下がります。このように保証金率が30万円以下になると追証が発生する仕組みです。では、この場合はどのように解消すればよいのでしょうか。

保証金が30万円になるように、不足分を現金で入金することで、追証は解消されます。

以下が不足分を表した図です。

ということは、信用取引の最低ラインである30万円を元手に信用取引を行うと、たったの1円でも含み損が出れば追証が発生するということになります。これは、とても危険です。もう少し元手に余裕を持たせる必要がありますね。

1.2.原因②「保証金維持率が一定の水準を下回る」

保証金は、取引を始めた後も常に一定の水準以上を維持している必要があります。その水準を『最低保証金維持率(=追証ライン)』と呼びます。

最低保証金維持率は証券会社によって割合が違うので、ご利用の証券会社でご確認ください。

ここでは追証ラインを20%として解説をしていきます。

例えば、100万円を元手に信用取引をしようとすると、3.3倍の330万円まで取引できます。では、あなたはその330万円の信用取引枠を使って株を売買したとします。

ところが、結果的に40万円の含み損を抱えてしまいました。ここで追証が発生します。それが以下の図です。

このように、最低保証金率を下回って追証が発生した場合はどうすればよいのでしょうか。

解消方法は以下の2つです。

  • 足りない分を追加で証券口座に入金する
  • 現在のポジションを反対売買して維持率を回復する

これだけじゃ理解しづらいと思うので、実際にその2つの解消方法を下の図で見てみましょう。

一つ目の「現金を入金して解消する方法」は、きっと想像している通りです。上でも解説した「保証金が30万円を下回って発生した追証」と同じように、維持率が20%まで回復するように、足りない分の現金を証券会社の口座に入金します。

現金が追加されると保証金も回復するので、20%に達すれば追証が解消されます。具体的な不足金額は証券会社の自身のページやアプリから確認することができます。

二つ目の「反対売買をして解消する方法」は、損失を確定させ、現在の信用枠(ここでは330万円分)を捨てるということです。損失を確定させることで保証金率も回復します

ちなみに、最低保証金率の計算は、

最低保証金率 = 現在の委託保証金額 ÷ 信用枠ポジション(建玉)の評価額

で求めることができます。この数値はリアルタイム変化し、証券会社の自身のページやアプリからいつでも確認ができます。

また、信用取引では、保有している現物株を現金の代わりとして扱うこともできます。これを『代用有価証券』と呼びます。代用有価証券を担保(保証金の代わり)とした場合、その現物株が保証金維持率に影響してきます。

つまり、信用取引のポジションだけでなく、担保となった現物株が含み損を抱えることで維持率が下がってくるということです

1.3. 追証発生後

もし追証が発生したら証券会社のページのお知らせとメールで通告がきます。その後、上記で説明した、いずれかの方法で保証金維持率の一定の水準まで回復させる必要があります

また、翌営業日、または翌々営業日までに保証金維持率を回復する必要があります。これも各証券会社のページで詳しくはご確認ください。

もし、期限内に保証金維持率を回復できなかったどうなるのでしょうか。その場合は、証券会社によって、現在保有している信用取引ポジションを強制的に解消(反対売買)され、足りていない保証金分の現金を回収されます。

さらには、オペーレーター処理として手数料が発生するため、普段より多めに手数料を負担する可能性があります。万が一すべてのポジションを反対売買しても維持率が回復しなかった場合は、現金で納めなければなりません。

そうならないためにも、常に維持率だけは気にしてくださいね。

2.もし実際に追証が発生してしまったら?

もしかしたら、今この記事を読んでくれているあなたは、保証金維持率が下がってきて焦っているかもしれません。でも気をしっかり持ってください。これから私の経験から、今後の対処法をお伝えします。

大切なことなのでじっくり説明をします。絶対に飛ばさずお読みください。

2.1あなたが追証で苦しまないために私が伝えたいこと

きっと、あなたは、日々下がってくる維持率とにらめっこしながら、「もう少し耐えれば株価が反転するのではないか」と神頼みのような精神状態になっていることでしょう。

しかし、もしこのままその株を持ち続けたらどうなるか想像してみてください。

「転換点が来ないかもしれません」

「必ず上がる保証はありません」

投資に必要なのは、状況の変化に適応していく力と精神力です。

まずは、追証を悩みの種としてずっと持ち続けないよう、損切りをする覚悟を持ちましょう

また、自分が想定した株価と違う動きをしたら、すぐに警戒するようにしてください。信用取引はレバレッジを使った取引のため、減り方も加速するからです。

正直、誰もが一度は追証で痛い目に合います。まだ痛い目に合ったことない人は特に気を付けてください。この辛さ、怖さは痛い目に合って初めて気づかされるものです。

どれだけ心がウワァアアアアアアって苦しくなっても、決して諦めないでください。冷静に相場を見るためにも一度頭を冷やす必要こそあるかもしれませんが、相場の研究はやめないでください

次からは、絶対に損切りをすると心に誓ってください。信用取引で損失を抱えたときに「もう少し耐えれば・・・」と根拠のない考えになっていたら、この言葉を思い出してください。

「絶対に損切りをしないといけません。それができないなら、全財産を失います」

2.2.私も経験した失敗

実は私も、初心者だった頃に一度だけ追証が発生したことがありました。

株を始めたとき、「どの投資家よりも稼ぎたい」「この超高難易度ゲームで勝者になる」と本気で考えていました。

短期売買のあらゆる手法を試す意味で、瞬間的に買いと売りの取引をするスキャルピングで利益を積み重ねたり、イナゴ銘柄(参考:イナゴ投資家)を買い漁ったり、両建て手法を試したりなど、自分に合った手法を探していました。

そんな刺激を求めた日々を続けていると、脳内は次第に麻痺してきて、ただただ日々の利益を求めていきました。気づけば、よくわからない銘柄に飛びつくようになっていました。これは本来、私が得意とする手法とは正反対の売買方法で、そのトレードにはまるで根拠がありませんでした。絶対にやってはいけない投資手法です。

さらには、代用有価証券(現物株)を担保にして、現物株と同じ銘柄を信用買いしていました。

これはとてつもなく恐ろしいのです。なぜなら、この取引の場合、担保となる現物ポジションと信用ポジションが同銘柄なので、双方の含み損が同時に拡大するためです。つまり、保証金維持率の低下の勢いは倍速です。

この投資手法を『二階建て取引』と呼びます。この方法は、資産を倍速で膨らませることもできますが、損失が倍速で膨らむという超ハイリスク、超ハイリターンの世界です。

日に日に下がる維持率…。毎日起きるのが憂鬱になってきました。そして、ついには「どうしたらここから抜け出せるのだろうか」と神頼みの精神状態になっていました。脱出する方法はあったというのに…

そしてとうとう20%を割り込み、後場が引けました。ふと恐る恐るメールを見ると追証の知らせが届いていました…。その翌日、初めて損切りを決意しました。初心者とはいえ、かなりの資産を失いました。投資が得意といえる今だから話せることですが、これは人生で最大のミスでしたね。

しかし、私は絶望の中でも絶対に諦めませんでした。まだ終わってないからです。失敗に気づけたからです。

それからは、本来得意とする投資手法に特化させました。経済や金融、政治の勉強を中心に研究を続けたことで1年で成果に結びつきました。諦めないことで未来はいくらでも開けていくのです。

どれくらい稼いだ?それをお話するのはまだ早いでしょう。私は日本でも有数の隠れ投資家を目指していますから、軽々しく資産額の話はしません。

これを読んでいるそこのあなたは、もしかすると不安かもしれません。絶望かもしれません。それでも希望を持ってください。過去に自分が経験した小さな成功体験を信じてください。一つ一つの投資に根拠を持ってください。そして何よりも、自分の手法を研究してください。

おっと、大事なことを忘れていました。「損切りをしてください。」

3.まとめ

追証は、「リスクを取りすぎた」、「損失を放置した」、その結果として生じるものです

信用取引において大切なことは、信用枠を限度額いっぱいまで使うのではなく、保証金維持率に余裕を持たせることです。そうすれば、あなたの心にも余裕ができて、適切な判断がしやすくなります。結果、勝ちやすくなります。

最後におさらいです。みなさんにお伝えしたい追証にならないためのポイントは、

  • 代用有価証券はできるだけ別の安定した銘柄にする
  • できるだけ現金を余裕ある形で証券口座に置いておく

の2つです。

そして、投資で勝つためには、取引を始めるタイミングだけでなく、利益確定、損失確定の判断力も求められます。

今回は、追証の仕組みと注意点、私の失敗談をお伝えしましたが、状況に応じた判断はとても難しいものです。

それらを得る方法を、「投資の教科書」を通じて学んでいっていただきたいです。

どんな投資家にも失敗はあります。それを乗り越えるためにも、新たに得た知識を活用して訓練をしていきましょう。

わたしたちは、他のサイトでは語られない知識やノウハウをこれからもお伝えしていきます。安心してついてきてください。

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