マネーを生むからくり

一般にマーケットにおいて稼ぐ方法は安く買って高く売るか、高く売って安く買い戻す、あるいはそれらの両方を同時にやってサヤを稼ぐ以外にないと考えられかちです。そして、マーケットの参加者の実に90%以上がそれらのいずれかの方法によって稼ぐことを目的にしているといわれているようです。

しかし、それらのいずれの方法に頼らなくともマーケットに参加して稼ぐ方法があります。単に、マーケットに参加してポジションを取るだけでキャッシュを稼ぐ方法がある。上記のようなマーケットの参加者の多くは見向きもしないほど単純なものです。

例えば、債券マーケットに参加して、債券を現物で購入し債券を保有すれば、その債券が生み出すクーポン収入(利息収入)を手に入れることができます。また、配当を出している銘柄の株式を購入し保有することでその株式を配当という名の新たなキャッシュを生みます。

オプションはどうでしょうか。

もちろん、オプションも新たにキャッシュを生みます。オプションの売り手はオプションの売りポジションを保有することでキャッシュを確保することができます。しかし、興味深いことにそのオプションの売り手のほとんどがオプションを売ることで得たキャッシュそのものより、オプションを売った値段のその後の変動に翻弄されるようです。オプションのポジションをまるで先物のポジションであるかのように扱っているのです。

オプションとは何かという話について後ほどします。ここではオプションはキャッシュフローを生む非常に優れた仕組みを持っていることを覚えておいてほしいと思います。

執筆者
増田 丞美

増田 丞美

現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。 「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。 米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。 現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。 オプションに関する著書・訳著多数。

仮想現実とマネー

「仮想的空間」や「仮想的現実」は今日の金融を理解するためのキーワードといえます。そして、今日の金融において大きな支配力を持っているのが“デリバティブズ”です。それを代表しているのが“オプション”です。ところが、その“オプション”をマーケット参加者のほとんどが“相場”(=「キャピタルゲインを得ることを目的に行う“売り買い”」)の対象物としてみなすために事の本質が見えなくなっているように思われます。同時に、オプションそれ自体が高度な理論のベールに包まれていることも本質を見えにくくしているように感じられます。

事は単純なのですが内容はずっと深いのです。

そこで、“マネー”の話題を取り上げたいと思います。

私は“マネー”という言葉を使いますが、それは英語の“money”で日本語の「おカネ」や「貨幣」に相当します。日本人の間で日常語として使われる「おカネ」という言葉もビジネスや経済、学問の世界で使われる「金融」という言葉も英語では“money”(”マネー“)で通じます。経済学にはmonetarism(「マネタリズム」・・貨幣に関係する金融論)がという言葉がありますが、それも”money”から派生した言葉です。さらに、日本では「ファンドマネージャー」と呼ばれる資産運用の専門職の人を英語では”money manager”(マネーマネージャー)と呼びます。

このように、“マネー”(“money”)という言葉は英語の世界では日常語としても専門用語としても広く使われているのです。

多くの人たちは普段の生活で“マネー”とは何かといったことについて思考を巡らすようなことはしないと思います。しかし、改めて“マネー”とは何かと問われると答えに窮するのではないでしょうか。子供に「“おカネ”とは何か。」と訊かれたらどう答えるでしょう。誰もがモノを買うのに“おカネ”が必要なことを知っています。財布の中にある紙幣や硬貨を見せてこれが“おカネ”だといえば子供は理解するかもしれませんが、大人である皆さんはその答えに満足できるでしょうか。

これまで私が“マネー”について過去述べてきたことを思い出して整理してみてください。それはまだまだ十分ではありません。しかし、少なくとも皆さんは今日の経済社会や金融の世界で使われる“マネー”が「財布の中にある紙幣や硬貨」を意味しないことを知っているはずです。

これまで私が述べてきたことから今のところ導き出される結論は、“マネー”はしくみであるということです。それのベースは概念です。だから、銀行がやってきたようにそして現在もやっているように“thin air”(薄い空気)から”おカネ“を生み出すことが可能なのです。

デリバティブズについて

“デリバティブズ”は概念によって成り立っている空間におけるしくみです。そして、“マネー”が絡んでいるので「金融のしくみ」ということができます。“金融”という言葉は学問の世界では難しく定義されていますが、ごく簡単に、“マネー”(おカネ)が絡むあらゆることとして広く捉えるといいでしょう。日本語の“金融”というもの時は「おカネ(金)を融通する」という意味からきていると思われます。私は「おカネが流れること」やそのしくみと解釈しています。

“デリバティブズ”は現代の金融社会において比較的最近使われるようになった言葉ですが、その概念はずっと以前からあったと思われます。そして今思うに、“デリバティブズ”は金融のしくみの一部ではなく、“デリバティブズ”そのものが金融のしくみや制度そのものではないかといえるのです。なぜなら、金融制度やその社会は“バーチャルリアリティ”(「仮想的現実」=「仮想空間」=「情報空間」)を代表しているからです。

インターネットバンキングが仮想空間のバンキングの身近な例としてあげられますが、インターネットが世に登場するはるか以前からそもそもバンキングは仮想的現実において支配的に存在する金融のしくみだったといえます。それがインターネットの発達によって露見されたと考えることができます。

“オプション”はデリバティブズを代表するしくみの一部であり、そのようなしくみの名称だと考えます。高度な数学的な理論はひとまず忘れましょう。オプションの実践は「数、記号、及び数の符号等を用いて新たに“数”(“マネー”)を生み出す作業」であると述べました。このことを最も強調したいと思います。このような“作業”を楽しんでほしいのです。“マーケット”と呼ばれる空間に存在する数字をピックアップして組合せて新たな“数”(“マネー”)を作り管理するプロセスです。

空気をお金に変える方法

まだ「空気をお金に変える法」の本論に入っていませんが、簡単にどうやって空気をおカネに変るのか、その一部を先に紹介しておきたいと思います。

これまで”マネー“に絡んで「銀行の歴史」や「仮想的現実」(「仮想空間」=「情報空間」の話を取り上げて述べてきました。「空気をおカネに変える法」とどのようなつながりがあるのでしょうか。

オプションの説明は抜きにして取引例(空気からおカネを生む法の例)を簡単に紹介します。

“XYZ(JAN/17)20P-1 @10.00/XYZ(JAN/17)10P+1 @5.00”。これはオプション取引の内容を表示したものです。これは数式ではないのですが、数式として表示することもできます。数式とは左と右側を”=“で結び付けたものです。

[XYZ(JAN/17)20P-1 @10.00/XYZ(JAN/17)10P+1 @5.00]=[500, 500]とすると意味がわかるでしょうか。

[XYZ(JAN/17)20P-1 @10.00/XYZ(JAN/17)10P+1 @5.00]=[500, 500]は左側が表示している数・記号・符号によって“マネー”が生み出されたことを示唆しています。その額が具体的に右側に表示されています。500ドルが生まれ、その500ドルを生むのに用意した手持ち資金が500ドルだという意味で[500, 500]と表示しています。これは米株式オプションを対象にしていますので、オプションの1単位(1枚)が100株に対応しているということを前提にしています。

このようにしてみていくとオプション取引とは数、記号、及び数の符号等を用いて新たに“数”(“マネー”)を生み出す作業だということがわかると思います。その“マネー”は架空のものではありません。現実に存在するものです。キャッシュとして取引口座に振り込まれますし、さらに、銀行口座に移すことも可能です。

オプションは初めての方にとっては???でしょうが、おカネを生み出す不思議な仕組みだと感じていただければと思います。

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