オプションが“株式化”されたもの
· 増田 丞美

この記事は2021年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
前回ショートセリングの利点として以下のことをあげました:
- 米国制度によって守られている。(米国の制度や仕組みを利用します。)
- 管理が比較的容易。
- 長期的な収益。(日々の積み重ね・・・これには数学的機能が関係しています。)
株式のショートセリング
実のところ、 株式のショートセリングは「オプションの売り」に類似しています。
日本では「オプション」というと複雑で難解な金融商品のようなイメージを持っている人が多いかもしれませんが米国では投資の専門家ではない一般の個人にもオプションは広く浸透しています。
オプションの難解な理論よりもその実用性と収益性に着目すればオプションは無視するにはあまりももったいないと思われます。
オプションが“株式化”されたもの
さらに、興味深いことに、米国では特殊な証券が開発されています。そして、それは一般の個人向けです。オプションが“株式化”されたものです。つまり、オプションを株式と同じように売り・買いできるように仕組みが変えられたものです。それによって株式の売り買いの執行と同じようにオプションを扱うことができるようになりました。
例えば、ABCとXYZという2つの銘柄があります。
ABCとXYZのそれぞれの株価の関係は逆です。
ABCの株価が上昇するときXYZの株価は下落します。一方、ABCの株価が下落するときXYZの株価は増加します。
XYZはその価値がABCの株価に対して逆連動するように人工的に作られた証券です。
下のグラフは過去1年間のABCとXYZのそれぞれの株価の変化の推移を示しています。

ABCとXYZのそれぞれの株価が真逆の変動を見せているのが分かります。
ABCの株式を買う(株式投資)とXYZの株式をショートセリングするのを比較してどちらが効果的(=より多く稼げる)でしょうか。)
答えを先に言えばXYZのショートセリングと言えます。
XYZの株式を売る(ショートセリング)はコールオプションを売るのに似ています。実際には株式を売るのであってオプションを売るわけではありませんがそれと同じ、いや、それ以上の効果を長期的に享受することができます。興味深いことにそれをオプションの知識なしに誰でも実行することが可能です。そして、ショートセリングによって現金収入を得ることができます。米国にそのような仕組みと制度が存在するのです。
ショートセリングは「株式買い」よりリスクが大きいか
同じ額の資金と投入した場合に、XYZのショートセリングはABCへの投資に比べてどれだけ儲けることができたのか検証してみましょう。そして、ショートセリングは「株式買い」(株式投資)に比べてリスクが大きいかどうかについても考えてみましょう。結論を先に言えば、ショートセリングはイメージされているよりずっとリスクが低いことがわかるはずです。
冒頭で「米国制度によって守られている。(米国の制度や仕組みを利用します。)」と述べました。米国の制度や米国の金融商品に目を向けてみましょう。そこには国内では見ることのできない多くの機会が見られます。
この記事を書いた人
増田 丞美
現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。




