投資の教科書

米国の制度を知っていることの最大の恩恵の一つ

· 増田 丞美

米国の制度を知っていることの最大の恩恵の一つ

この記事は2021年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。

「Put(プットオプション)を利用して利益を得る方法」では、このように述べました:

「アメリカのマーケットは知っているだけでかなり有利になります。」

アメリカの制度には日本では見られない際立った特徴があり、それは非常に有利に働いています。むしろ、知らないと損とさえ言えます。

一つの例外もなく回復してきた

下のグラフは米国株式マーケットを代表する株価指数S&P500に100%連動するように設計された銘柄の株価の推移を示したものです。期間は「リーマンショック」のあった2008年の11月から2021年8月18日までです。

(1)

株価が右肩上がりに推移しているのは偶然ではありません。
その期間の中に株価が大幅に急落した局面からいくつか見られます。比較的新しいのは昨年(2020年)3月のコロナショックに伴う株価の急落です。

そのような局面では誰もが怖いと思うに違いありません。
しかし、米国の制度はそのような出来事をことごとく一つの例外もなく回復させてきました。

現在米国の平均株価は史上最高値近辺のところで推移しています。
再び株価が大きく下げるのではないかと思われるかもしれません。

仮にそうなっても心配には及びません。
同じことが繰り返されるはずです。

”逆連動性”は壊れることがない

もう一つのグラフを下に掲げましたので、それをご覧ください。

(2)

このグラフ↑は S&P500に逆連動するように設計された証券の株価の推移をしめしたものです。期間は同じです。

上の2つのグラフを合わせてみます。

相互に逆連動しているようには見えません。

そこで、期間を短くして見てみましょう。
下のグラフは期間を今年(2021年)1月4日から8月18日までの両者の株価の推移を示したものです。

はっきりと相互に逆連動であることがわかると思います。

長期スパンでみると、S&P500逆連動型の株価はゼロに向かって小さくなります。そのため、変動幅が徐々に小さくなり連動性(逆連動性)がはっきりとは見えなくなります。しかし、そのような”逆連動性”は壊れることがありません。短期スパンでみるとはっきりしています。

売る方が、長期的には、買うより安全

以上を見た後で伝えたいメッセージがあります。

株式投資家にとっての心配事は以下のようなことだと思います:

「株価が暴落したらどうしよう?」

株式を買うのではなく売ったらどうでしょうか?
売ることで長期的に資産を増やすことができます。それを証明しているのが上記の「逆連動型」の株価の推移です。

信じられないかもしれませんが、売る方が、長期的には、買うより安全なのです。

以上の内容を「Put(プットオプション)を利用して利益を得る方法」でお話しした内容と絡めてご覧ください。

これは米国の制度を知っていることの最大の恩恵の一つです。

この記事を書いた人

増田 丞美

現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。

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