日本の証券会社を通じてできるアメリカ株の「実質的なオプション取引」
· 増田 丞美

この記事は2021年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
前回紹介した「魔法の箱」に興味を持たれる方は多くいらっしゃると思います。
残念ながら日本にはそのようなシステムはありません。それはアメリカの制度を利用したものです。もちろん、日本に住んでいる日本人もそれにアクセスして利用することができます。
日本在住の日本人がそのようなシステムにアクセスするには外国の証券会社に口座を設けるなければなりません。それは日本で営業を行なっている米国の証券会社があるのでそこを通じてできます。
アメリカ株の「実質的なオプション取引」
日本の証券会社ではできないでしょうか?
日本の証券会社の中には米国の株式を扱っているところがあります。
しかし、残念ながら「魔法の箱」は利用できません。
「魔法の箱」は利用できませんが、日本の証券会社を通じてできるアメリカ株の「実質的なオプション取引」を紹介します。ただし、アメリカの株式を扱っている証券会社を利用することが条件になります。また、そのような証券会社でも全てのアメリカ株の銘柄を扱っているわけではないことを理解しておく必要があります。さらに、アメリカ株を扱っている日本の証券会社でもショート(「空売り」)はできないことを予め理解しておく必要があります。
日本の証券会社にはさまざまな制約がありますが、
以前「特殊証券」を紹介しました。
「特殊証券」とは実質的にオプションです。「オプションが株式化されたもの」として理解するといいでしょう。
下のグラフはそのような「特殊証券」の価格の最近の1ヶ月の推移を示したものです。アメリカを代表する株価指数に連動しています。それは実質的には「コールオプション」です。

下のグラフはそのような「特殊証券」の最近1ヶ月の価格の推移を示したものです。アメリカを代表する株価指数に“逆連動”しています。それは実質的には「プットオプション」です。

上の2つのグラフを合わせたのが下のグラフです。

これによって2つの特殊証券(コールとプット)の関係がわかると思います。
それらをどのように利用するか?
「魔法の箱」を利用すると非常に興味深いことができます。また、ショートセリング(「空売り」に相当)を利用すると優位性の高い取引ができますが、「買い」しかできない口座で上記の「特殊証券」を利用することができます。
具体的には2つの特殊証券を組み合わせることです。
組み合わせるといえば、たいてい、「買い」と「売り」を組み合わせることだと思われるでしょうが、「買い」と「買い」を組み合わせて優位な取引を実行することができます。
2つの特殊証券(コールとプット)の関係を利用して「買い」の組み合わせを考えてみましょう。
以上は制約のある口座(日本の証券会社の口座など)を利用する場合の例です。
制約のない口座なら「魔法の箱」を利用したいと思います。
この記事を書いた人
増田 丞美
現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。




