マーケットの急落はいつでも歓迎です
(更新 ) · 増田 丞美

この記事は2022年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
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一般にマーケットにおいて稼ぐ方法は安く買って高く売るか、高く売って安く買い戻す、あるいはそれらの両方を同時にやってサヤを稼ぐ以外にないと考えられがちです。
そして、マーケットの参加者の実に90%以上がそれらのいずれかの方法によって稼ぐことを目的にしているといわれているようです。
しかし、それらのいずれの方法に頼らなくともマーケットに参加して稼ぐ方法があります。単に、マーケットに参加してポジションを取るだけでキャッシュを稼ぐ方法がある。上記のようなマーケットの参加者の多くは見向きもしないほど単純なものです。
空気からおカネを生み出す方法
例えば、債券マーケットに参加して、債券を現物で購入し債券を保有すれば、その債券が生み出すクーポン収入(利息収入)を手に入れることができます。また、配当を出している銘柄の株式を購入し保有することでその株式を配当という名の新たなキャッシュを生みます。
ここからが本論です。
この世には「オプション」という仕組みがあります。
「オプション」も新たにキャッシュを生みます。オプションの売り手はオプションの売りポジションを保有することでキャッシュを確保することができます。
日本では一般のほとんどの人々には「オプション」はなじみがないのでここではオプションについての理論的な話はしません。単に、オプションはお金を生み出す仕組みを持っているというだけにとどめます。
以前「特殊証券」を紹介しました。それは米国のオプションを株式化したETFです。価格変動がオプションに連動するように作られた非常に興味深いもので、上場オプションとは異なりますが、オプションの機能を持っているので、それを「お金を生み出す道具」として利用することができます。
例えば、プットを売ってコールを買うという組み合わせを「特殊証券A」と「特殊証券B」の組み合わせによって長期的にお金を生み出すことができます。
この「お金を生み出す」というのは「キャッシュフロー」のことです。実際に「現金」が流れるのです。それは米国の制度を利用したものです。日本のマーケットではできないことを米国の制度を利用して行うことができます。それがここで紹介した擬似オプションとしての「特殊証券」です。
マーケットでは変動するので確実という言葉は容易に使えないのですが、それは確実に現金を産むということはできます。そして、それは長期的に利益をもたらします。
最後に、どうやら、米国のベアマーケットは終わりを告げているようです。以前「株価暴落はチャンス!」と繰り返し述べたことがきっと分かったと思います。予想が当たったからそう述べているのではありません。それもまた米国の制度と関係しているのです。
マーケットの急落はいつでも(今も歓迎)です
私はオプションというよりずっと数学に興味がありました。数学への興味を失ったことはありません。
株式を数学に応用できるということはあまり考えたこともなかったのですが、株式オプションを利用しなくとも、米国のETFを利用することで上場株式オプションを用いた「カバードコール」と同様のことができます。
あるいは、「プット売り」や「コール買い」あるいはそれらの組み合わせ、さらに、オプションを利用した「スプレッド取引」のようなことも上場オプションを用いずに米国のETFを利用してできます。それらは、オプションの知識も要りません。
必要なのは算数や数学の知識です。小学校で習う算数の範囲で多くは事足りますが、少し踏み込んだ知識を利用してやや高度な数学を取引の技術に応用するなら三角関数が思いの外役に立つのが分かり驚かされます。机上の理論ではなくこれまで長い間実際に実行してきたことについての素直な感想です。
さて、今年は年初よりインフレに伴う利上げの影響で株式マーケットが下落しました。上半期(1月~6月)は米国では代表的な株価指数が数十年ぶりに大幅な下落をみせました。
ダウジョーンズやS&P500は高値から20%以上下落しベアマーケット入りしましたが、7月13日に底を打つと、底値から20%近く回復しました。そして、先週金曜日(8/26)、米国FRBの議長のスピーチが材料視され再び下落に転じました。
このような波の激しい局面ではオプションの類似した米国ETFの組み合わせがとても役に立ちます。米国株式マーケットは長期的には、おそらく米国の制度と関係していますが、目先の波に惑わされずに、自信を持ってポジションを保有し、変動の波を泳ぐには上記の米国ETFはとても便利なインストルメント(道具)です。ええ、もちろん、長期的に、目的(収益)が得られます。
米国の制度と数学の技術を組み合わせた方法を米国ETFを利用してできます。
なぜ、米国か?と思われるかもしれません。日本にはそのような制度とインスツルメントが存在しないからです。日本に住んでいてもそれらにアクセスし利用することができます。
先週金曜日(8/26)から今週にかけてマーケットは再び下落に転じましたが、今年前半に述べたことは現在も同じです。マーケットの急落はいつでも(今も歓迎)です。いつでも目先ではなく遠くを見るときっと自信を持って強気に攻めることができます。米国マーケットは実のところ、案外単純です。それは上述の「制度」と関係があります。
上述の米国ETFは組み合わせを利用すると何があっても平然としていられます。
そして遠くを見る。これが秘訣です。相場より「数学の力」(数字の力)を借ります。
この記事を書いた人
増田 丞美
現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。





