投資の教科書

”デリバティブ”の概念によってマネーを生み出すシンプルながら洗練されたモデル

· 増田 丞美

”デリバティブ”の概念によってマネーを生み出すシンプルながら洗練されたモデル

この記事は2021年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。

「空気をおカネに変える法、再び」では、「デリバティブの概念は、『数学でマネーを生み出す仕組み』です。『空気をおカネに変える“からくり』について知りさらに理解を深める必要があります。」と述べました。

スワップ

くどいようですが、下図が”デリバティブ”の概念によってマネーを生み出すシンプルながら洗練されたモデルで、二者間におけるマネーと条件の交換を表しています。それは「スワップ」と呼ばれるものです。

相場の世界では「売り手」と「買い手」がおりその間の勢力の関係で価格が決まります。

上図のAとBは「売り手」でも「買い手」でもありません。キャッシュ(現金)受け手と出してです。

このような取引は、バンカーでもない限り、一般の人々が目にすることはありません。しかし、仕組みに隠れてしまって見えないだけで実は知らないうちにそのような取引を行っている投資家は多くいます。

しかし、知った上でそのような取引を行うのとそうでないのとでは大きな違いがあります。

米国株式マーケット

米国株式マーケットを代表する株価指数にDJI (“Dow Jones Industrial Average”; 「ダウジョーンズ工業平均株価」、 通称「ダウ」)があります。アメリカの株価が上がった、下がったという場合、それはアメリカの特定の銘柄を指しているのではなく平均株価のことを指しています。アメリカの平均株価を示す株価指数はいくつかありますが、その中で最も歴史があり誰もが耳にする代表的なものが、DJI (“Dow Jones Industrial Average”; 「ダウジョーンズ工業平均株価」、 通称「ダウ」)です。

下のグラフは1998/1/20〜2021/2/25までの同株価指数(DJI)の変化の推移を描いたものです。

DJIは指数なので取引できません。そこで考え出されたのがDIAというシンボルのETFです。ETFは株式の銘柄と同じように取引できます。DIA(=ETF)はDIJ(指数)にほぼ100%連動するように設計されています。

下のグラフは同じ期間(1998/1/20〜2021/2/25)の同ETF(DIA)の株価の変化の推移を描いたものです。

ETFはご存知だと思います。

しかし、ここで紹介したETFとしてのDIAが実はオプションの仕組みと同じようにように設計されているとしたら信じられるでしょうか。

それはすなわち、上記の図が示すデリバティブなのです。

AとBの間の現金とDIJの変化率の交換です。それによって現金が生み出されます。

この仕組みを応用した“デリバティブ”によって私たちは利益を得ることができます。

上記に掲げたDIJの指数や及びDIAの株価の変化の推移を覚えておいてください。

次回はそれから発展した仕組みを紹介します。

この記事を書いた人

増田 丞美

現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。

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