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株価の値動きを予測するためのツールとしてテクニカル分析という予測方法が存在します。だれでも株式取引をする際に、今持っている株がそろそろ売りなのか、まだ持っていて大丈夫なのか、気になった経験があると思います。
そのような株価の短期的な売買ポイントを見つけるために有効なテクニカル指標の一つにストキャスティクスがあります。
株式投資をするなら必須の知識である移動平均や出来高と組み合わせることでより正確に短期的な値動きを予測しやすくなります。
この記事では、ストキャスティクスの基礎と使用法、ストキャスティクスを間違って使用して損しないための知識を解説していきます。
目次
ストキャスティクスは、株価の値動きに着目した指標なので、過去の値動きから現在の株価が高いか安いかを判断するための指標です。そのため、特に株式の動きの波の短期的な下部分と上部分(天井と底)を当てるのに役立ちます。
それでは計算式を見てみましょう。
ストキャスティクスにはファーストストキャスティクスとスローストキャスティクスの2種類があり、下記のAとB、2つの式をストキャスティクスの方程式に当てはめて計算します。
A=当日終値-過去9日間の安値
B=過去9日間の高値-過去9日間の安値(※5日間でも良いです)
<ストキャスティクスの式>
ストキャスティクスは以下のような一見複雑な計算式で作成されますが、細かく覚える必要はありません。こんなものなのかと感じていただければ結構です。
次項では具体的な使用法に移ります。
ストキャスティクスはオシレータ系の指標であり、基本的には株価が横ばいの動きをする相場などで逆張りをしかけて利益を得る手法に使用できます。
ストキャスティクスは株価チャートの流れと似たような動きをしながら推移します。さっそく下記のチャートを見てみましょう。
上記チャートは楽天証券のストキャスティクスを使用した場合のソフトバンク(9984)の日足チャートです。
「0%に近づくほど直近株価に比べて売られ過ぎている」、「100%に近づくほど買われ過ぎている」と判断します。実際には20から30%でそろそろ買い目線、70%から80%でそろそろ売り目線として取引に使用します。
上記チャートにはオレンジ色のラインを3本引いていますが、そのラインではストキャスティクスが90%まで買われています。これは明らかに買われすぎの水準です。
そこでオレンジラインを少し過ぎたところで、逆張りの売りをしかけます。ストキャスティクスが30%を下回る付近で利益確定を考慮します。この場合には、利食いと同時にタイミングを計って買いで参入するのもありでしょう。
このような横ばい、つまりレンジ相場でのストキャスティクスの信頼性は非常に高いものになります。ただし、ストキャスティクスには大きな欠点があるのも事実です。
空売りできる銘柄では、上がりすぎた銘柄を逆張りで空売りして利益を狙うことが可能となります。そのためストキャスティクスがほぼ天井を示す100%に張り付いたら高確率で下がるだろうと考えて空売りをしがちです。
しかし、本格的な上昇トレンドにある銘柄でそれをやると儲からないばかりでなく、大きな損失が出る可能性があります。
事例を見てみましょう。コーセー(4922)の日足チャートです。
ストキャスが90%付近まで近づいた(オレンジの線)のち、ほとんど下がらずに時間をおいて上昇している場面が何度もみられます。売りで入って成功しているのは左から2本目のタイミングくらいでしょうか。最初のオレンジの線が5,000円台、次が7,000円台、8,000円台、最後のオレンジの線では9,000円台と売りを仕掛けていたなら大敗を喫するチャート形状になっています。
上記のような局面においてはオシレータ系指標は役に立たないばかりでなく損失を生んでしまう悪い指標のなりうるのです。そのため大きなトレンドに乗りたい投資家の中にはストキャスティクスのみならずオシレータ系指標全般を使用しない投資家も多くみられます。
これについては買いでの逆張りでも同じ話です。
下落トレンドではストキャスが効かなくなります。売られすぎを示す指標を使用して大きな損失を出す人は、安くなったと株式をナンピンしていって結局まったく戻らずに株を手放すことになるのですが、そのような投資家の中にはオシレータの売られすぎを信用している人たちが少なからずいます。
オシレータ系指標を利用して逆張りでいく戦略をとるのであれば、銘柄の動き(今はトレンドが出ているのか、レンジなのか、レンジが終わってトレンドが始まったのかなど)を見極めて慎重に使用していきましょう。
ストキャスティクスには、トレンドがでると全く機能しなくなるという欠点をお伝えしました。
つまりトレンド発生にはどのような特徴があるのかをあらかじめ知っておいてストキャスと併用することで、株価の下げ始めに手をだして、その後の大幅な下げに巻き込まれずにすむということになります。トレンド発生を知るための方法としては次の2点を確認しておくとよいです。
以下解説していきます。
短期投資においては重要なテクニカルの一つにキリのいい数字や過去の高値などといった『節目』があります。
例えば、ある銘柄の株価が直近数か月500円をなかなか抜けずにいる場合に、急に500円を抜けて上昇しはじめたりすると、しばらくは力強く株価は上昇を続けていくことがあります。
500円付近で横ばいの動きをしているときには、500円に近付いたときにはストキャスは売りサイン、そこから少し下がると買いサインが出るはずです。しかし500円に近付いたサインに売りサインが出ても、その後、勢いづき500円を抜けると、ストキャスティクスが効かなくなるのです。
下記チャートは一つの参考例になります。ラオックス(8202)のチャートです。
この銘柄は、赤い線が引いてある400円付近を3か月の間うろついていましたが、矢印部分で明確に400円を抜けその後株価は550円付近まで上昇しています。矢印付近では確かにストキャスティクスは90%という売りサインをだしているにも関わらずです。
株価の動きを捉えるためには、この節目突破の力がどれだけ大きいかを考えておく必要があります。理由としては、節目を突破することで買い方が強気になることや、これまで抜けなかった節目で売りを浴びせていた投資家が買い戻しを迫られるなどがあります。
特に長期間続いたレンジを抜けて節目突破を成し遂げた際には、トレンド発生のしるしとみることもできますので、覚えておくとよいでしょう。
また上記のラオックスという銘柄はインバウンド銘柄というテーマ株としての側面も持ちます。これが次の項目の話題性という側面につながります。
ストキャスティクスが全く効かなくなる状況を作る銘柄として、話題性を持つ銘柄があります。
たとえば、最近では訪日観光客の恩恵をうける銘柄であるインバウンド銘柄群は、日経平均や全体相場の流れにかまわずぐんぐん高値を更新して右肩上がりの伸びを見せていました。先にご紹介したコーセーもそのうちの一つです。このような銘柄はテーマ株という一つの銘柄群としてとらえられ、短期的にも長期的にも独特な動きを見せることがあります。
他にも下記のような極端な動きを見せる銘柄も存在します。日本コンピュータダイナミクス(4783)です。
この銘柄には大幅上昇する前に、下記のようなニュースが出ました。
『ベンチャー企業のエイ・オー・テクノロジーズと電気通信大学の範公可准教授が共同開発した「メモリー型コンピューティング」技術を使い、データ検索などの処理を従来のコンピュータ処理と比較して最大で百万倍近く高速化できるシステムの開発に着手した』
これを受けて株価は連日の暴騰、一時的に株価が収まった後も高値を更新し続けていました。このようにテーマ株の中にはストップ高を何度も繰り返し短期的に株価を数倍にまで膨らませてしまうものも存在し、そのような銘柄には当然ストキャスティクスは効きません。
上記チャートの矢印部分では、上げ始めの段階でストキャスティクスは最高の100%まで上がっていますが、これを見て「売り」と判断するのは安易です。ニュースの大きさ、企業業績への影響がどれくらい大きいのかを慎重に判断する必要があるということです。
得られるはず利益を得られない「逸失利益」をなくすためにも、テクニカルのみの投資はご法度だと覚えておきましょう。
ストキャスティクスは昔から使用されている有名な指標です。
確かに短期的な株価の天底を見つけるには使い勝手の良い指標ではありますが、株価の動きは必ずしも合理的に動くことはなく、波を作らずに一方的な動きをすることもしばしばあります。そのためストキャスティクスに限らずに株価の短期的な上下を値動きのみで判断する指標に関しては、しっかりとその欠点を認識しておく必要があります。
欠点を知っておくことで、必ず強い味方になってくれるはずですので、この指標を取引に活かして利益を上げていってください。
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