移動平均線を使って株の買いや損切りのタイミングを適切に判断する方法

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株式投資をする際に、株価チャートをご覧になる方は多いと思います。

ほとんどの株価チャートには、ローソク足や出来高の他に、ローソク足の近くに線が描かれています。その線が、移動平均線です。

移動平均線にはどのような意味があって、株式投資にどのように活用すればいいのでしょうか。

この記事を読むことで、移動平均線を使って適切なタイミングで買いや損切りができるようになります。是非お読みください。

1.移動平均線とは

移動平均線は、過去の一定期間の終値の平均値を線でつないでグラフ化したものです。

移動平均線を使うと、ローソク足だけで見た場合と比べて、現在の株価のトレンドを見極めやすくなります。ちなみに、移動平均線は、米国の著名チャーチストのJ.E.グランビル氏が相場分析に使ったことで有名になったテクニカル指標です。

1.1.移動平均線の計算方法

移動平均線はチャートソフトが自動で引いてくれますが、本質を理解するために計算方法を確認しておきましょう。ここでは、5日移動平均線を作ってみます。

例えば、6営業日分の終値が、以下の通りだったとします。

日数 終値 5日間の平均
1日目 100円  
2日目 110円  
3日目 115円  
4日目 120円  
5日目 115円 ①112円
6日目 120円 ②116円

まず、最初の5日間(1日目から5日目)の終値の平均値を計算し、①とします。

(100+110+115+120+115)÷5=112

同様に、次の5日間(2日目から6日目)の終値の平均値を計算し、②とします。

(110+115+120+115+120)÷5=116

このように、直近の5日間の終値の平均値を計算を繰り返し行い、平均値(この場合は、①112円と②116円)を滑らかにつなげた線が、移動平均線です。

1.2.移動平均線の種類

移動平均線には、計算方法の違いにより、主に次の3種類があります。

  • 単純移動平均(一定の期間の終値を単純に平均する)
  • 加重移動平均(現在に近い終値ほど比重を高くして計算する)
  • 指数平滑移動平均(最近の終値に比重を置いて計算する)

株では、移動平均線というと、一番上の単純移動平均線のことを指します。そのため、ここから先は、この単純移動平均線について説明していきます。

まず覚えていただきたいのが、次のよく使用される移動平均線です。チャートもこの数値で標準設定されていることがほとんどで、多くの投資家が注目しているので同じような売買判断をしやすく、機能しやすい数値です。

・日足チャート:5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線
・週足チャート:13週移動平均線、26週移動平均線
・月足チャート:12か月移動平均線、24か月移動平均線

これらの移動平均線は、その人のトレードスタイルによってどれを使うか異なります。例えば、1ヶ月しか保有しない短期売買の場合は日足の中から適した移動平均線を使い、2~3ヶ月保有するスイングトレードの場合は、週足の移動平均線と使うなどといった具合です。

ちなみに、私は、数日間のスイングトレードを行うことが多いので、25日移動平均線を使っています

1.3.移動平均線から得られる情報

移動平均線を使うと、次のことがわかるようになります。

  • 株価の方向性
  • 需給の状態
  • 上昇トレンドか下落トレンドか

一つ一つ解説していきます。

①株価の方向性

移動平均線は、上向きなのか下向きなのかを見ることで、株価の方向性を知ることができます。

次の図のように、移動平均線が上向き(上昇)の場合は、株価の方向性が上向きであることを示しています。一方、移動平均線が下向き(下落)の場合は、株価の方向性が下向きであることを示しています。

②需給の状態

移動平均線は、その設定日数の間に株式を購入した投資家の買値のおよその平均値を示しています。例えば、25日移動平均線は、過去25日間にその株を買った人の買値の平均値ということになります。

これを踏まえて、見るべきポイントは、株価と移動平均線の位置関係です

現在の株価>移動平均線の時は、その期間に株式を購入した投資家の多くは含み益になっています。そのため、株式の需給がいい状態(買いたい人が多く、売りたい人が少ない状態)と判断できます。

一方、現在の株価<移動平均線の時は、その期間に株式を購入した投資家の多くは含み損になっています。そのため、損切りの売りが出やすく、需給が悪い状態(売りたい人が多く、買いたい人が少ない状態)と判断できます。

このように、株価が移動平均線の上にあるのか、下にあるのかを見ることで、その銘柄の需給の状態を知ることができます。

③上昇トレンドか下落トレンドか

ここまで説明してきたように、移動平均線が上向き下向き株価の方向性がわかり、株価と移動平均線の位置関係需給の状況がわかります。

これらを組み合わせると、組合せは4通りあります。

・移動平均線が上向き & 株価が移動平均線の上⇒上昇トレンド
・移動平均線が上向き & 株価が移動平均線の下⇒トレンドなし
・移動平均線が下向き & 株価が移動平均線の上⇒トレンドなし
・移動平均線が下向き & 株価が移動平均線の下⇒下落トレンド

上昇トレンドのチャートは、次のようなイメージです。

反対に、下落トレンドのチャートは、次のようなイメージです。

下落トレンドやトレンドがない時(レンジ)に株式を買っても、株価はなかなか思うように上がってくれません。

そのため、私は株式を購入する時は、原則として、25日移動平均線が上向きで、株価が25日移動平均線の上にある上昇トレンドの銘柄を買うことを心掛けています。参考にしてください。

2.移動平均線の具体的な活用方法

2.1.支持線として利用する

支持線とは、買いの場合、株価がその線に接近すると反発することが多い線のことをいいます。

なぜ移動平均線が支持線の役割を果たすのかというと、投資家が強気の上昇トレンドに、株価が移動平均線の近くまで下落すると、買いたいと待っていた投資家の買いが入りやすくなるからです。

下のチャートは、MonotaRO(3064)です。赤丸の箇所にご注目下さい。

ご覧のように、青色の25日移動平均線に接近すると、株価が反発している様子が分かります。

このように、移動平均線を支持線として利用する場合は、上昇トレンドにある株式の株価が下がってきて、移動平均線に接近した局面が買いのタイミングとなります。

ちなみに、そのまま株価が移動平均線を下回った場合には、損切りします。この方法のメリットは、損切りのポイントがわかりやすく、大きな損をしないで済むところにあります。

2.2.抵抗線として利用する

抵抗線とは、買いの場合、株価がその線に接近すると反落することが多い線のことをいいます。

なぜ移動平均線が抵抗線の役割を果たすのかというと、投資家が弱気の下落トレンドに、株価が移動平均線の近くまで上昇すると、売りたいと待ち構えていた投資家の売り(戻り売り)が出やすくなるからです。

下のチャートは、ファンデリー  (3137)です。こちらも、赤丸の箇所にご注目下さい。

ご覧のように、青色の25日移動平均線に接近すると、株価が反落している様子が分かります。

このように、移動平均線を抵抗線として利用する場合は、下落トレンドにある株式の株価が上がってきて、移動平均線に接近した局面が売却のタイミングとなります。急落した銘柄をリバウンド狙いで購入したような場合は、どこで売るかの目安になります。

2.3.ゴールデンクロスとデッドクロス

今度は、移動平均が交差するタイミングに注目します。次の2つが有名な売買サインですので、まずは頭に入れておいて下さい。

ゴールデンクロス:短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ突き抜けたら買い
デッドクロス:短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へ突き抜けたら売り

下のチャートは、東芝(6502)です。左の赤丸と右の青丸の箇所にご注目下さい。

左端の赤丸の箇所では、緑色の線(5日移動平均線)黄色の線(25日移動平均線)下から上に突き抜けています。これが、ゴールデンクロスで買いのサインです。その後、株価は上昇していることがわかります。

また、右端の青丸の箇所では、緑色の線(5日移動平均線)黄色の線(25日移動平均線)上から下に突き抜けています。これはデッドクロスで売りのサインです。

このように、2本の移動平均の交差に注目することで、売買タイミングとして利用できます。

2.4.移動平均線乖離率を利用する

移動平均線乖離率とは、株価が移動平均線からどのくらい離れているのかをパーセント(%)で数値化したものです。株価が、移動平均線から上に離れている場合をプラス乖離といい、下に離れている場合をマイナス乖離といいます。

例えば、株価が1,000円で、25日移動平均線が1,100円だと、

(1,000円 – 1,100円) ÷ 1,000円 = ▲10%

とマイナス乖離なり、株価は移動平均より10%下の位置にあると計算できます。

このマイナスの乖離率が高い、つまり、株価が売られ過ぎの状態にある株式を逆張り買い(下がっている株式の一時的な反発を狙って買うこと)するという投資手法があります。

この手法で成果を上げているのが、システムトレードの第一人者の斉藤正章氏です。

私も同氏の手法を勉強させて頂き、実際に使って利益を得ています。ここでは、斉藤氏の数ある売買ルールの中から、公開されている1つをご紹介します。

【買いの条件】
・終値と5日移動平均線との乖離率が-10%以上 かつ
・終値と25日移動平均線との乖離率が-25%以上
 上記2つの条件を満たした翌日の寄り付きに成行買い
【売りの条件】
・含み益が10%以上
・買い付けしてから20日以上経過
 いずれかの条件を満たした翌日の寄り付きで成行売り

この売買ルールで過去のデータを検証すると、なんと平均損益は約7%のプラスだそうです。私も、完全に同じ方法ではないものの、自分でアレンジでしてこの方法を実践しています。

その取引事例をご紹介します。下のチャートは、ノジマ(7419)の日足です。黒丸の箇所にご注目下さい。

株価は、5日移動平均線(緑色)から10%以上マイナス乖離し、25日移動平均線(赤色)から25%以上マイナス乖離し、逆張り買いの2つの条件が揃いました。そこで、私はこの日に、977円で2,000株購入しました。

そして、2日後に含み益が10%以上になり、売り条件の1つに合致したので、1,090円で売却して、226,000円の利益を得ました。赤丸の箇所です。

私は、日経平均の25日移動平均線からのマイナス乖離率が10%を超えるような相場全体の暴落局面で、この手法を利用することでコンスタントに利益を上げています。

このように、移動平均線は多くのトレーダーが見ているテクニカル指標なので、色々分析すると、何か一定の法則が見えてくることがあります。皆さんも、ぜひ、注目してみてください。

なお、斉藤氏の逆張り手法について詳しくお知りになりたい方は、次の斉藤正章氏の書籍や記事をお読み頂ければと思います。

3.まとめ

移動平均線のポイントを2つにまとめると、次のようになります。

  • 株価の方向性需給の状態を読み取れる
  • 適切なタイミングで買い損切りができるようになる

この記事でお伝えした内容を踏まえて、移動平均線を株式投資に活用して頂きたいと思います。

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