板読みとは|売買タイミングを正確に知る3つの技術

デイトレードの初心者の方は、チャートを用いて売買のタイミングを判断している方がほとんどだと思います。しかし、それだけでしばらく続けていると、たくさんの人が停滞期という壁にぶつかります。

実際にチャートだけでデイトレをしていると、なかなか勝ちが増えていかなくなる時があります。そんな方に、是非覚えて頂きたいのが板の読み方です。

板を読めるようになると、場の雰囲気だったり、株式の売買の強弱感などがわかるようになってきます。

つまり、これから抵抗線を超えてブレイクするか、また空売りをしかけて利益を得ることができるかを、今までより正確に判断できるようになります。

実は、デイトレードにおいて板読みはチャート分析よりも重要な場面が少なくありません。

そこで、ここでは板読みの基本と、板の上で行われているテクニック、そして株価を左右する売りと買いの攻防(強弱感)に関して具体的にご説明します。

最初は、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、これもデイトレでより勝率を上げるために必要と言えるものなので、じっくりとご覧になってみて下さい。

執筆者
投資の教科書 株式事務局

投資の教科書 株式事務局

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1.板の読み方(基本編)

板とは買いたい人、売りたい人が自分の売買意思を並べておくための場所です。

つまり、板には市場参加者のその時の注文状況が詰まっているので、板の上の注文の動きや変化をいち早く察知することで株価の動きが予測しやすくなります。

実例で見ていきましょう。下の画像は日本マクドナルドホールディングス(2702)の板の画像です。

 

真ん中の5,000円代の縦のラインに株価がならんでいます。右側の数字がそれぞれの価格に入っている買い注文の数で、左側の数字がそれぞれの価格に入っている売り注文の数です。具体的に見ると5,560円に7,400株の売りたい人たちの注文が入っていて、5,520円に6,100株の買いたい人たちの注文が入っているということです。

現在価格は5,550円なので、直前では5,550円で注文が約定しているということですね。

例を出すと、あなたが売り注文を指値(値段を指定して注文を出すこと)で出すと、現在価格より高い値段設定だった場合あなたの注文が向かって左側の板に反映されることになります。

例えば、5,560円で日本マクドナルド株を100株売りたいなら、指値で注文を出すと、5,560円のわきにあなたの注文した株数が上乗せされて7,500円と表示されます。もしいくらでもいいから売りたいなら成り行き注文を出すか、5,550円で売り注文を出せば、5,550円の6,100株の買い注文に対しあなたの売りが当てられて注文が約定します。

約定とは、その売買が成立したことを言います。(765円の28,100株に売り注文が入った場合、現在価格が765円に変化します。)

さて、上記の板を見てみると注文が沢山入っていることが分かります(沢山入っているかどうかは感覚的なものです。取引経験を積むと自分のトレードにとって適した板の注文数がわかってきます)。

注文がたくさん入っている銘柄は、板の厚い銘柄といいます。こういう板の厚い銘柄は短期筋(デイトレーダーや証券トレーダー)に好んで取引されます。

なぜなら、売り注文も買い注文も沢山あって流動性が高く、もしトレードに失敗してもすぐ下の価格で損切りすることができるからです。流動性が高いとは、取引参加者が多く取引が成立しやすいことを指します。

もう一度板を見てみましょう。

また節目の5,600円のところに37,900株の売り注文が、5,500円のところに11,000株の買い注文が入っていますね。

他の価格に比べて、遥かに大きな注文数です。これは中途半端な価格よりも、5,600円や5,500円というキリの良い数字で株を売買したい人が多いことを表しています。

一般的にキリのいい数字や、直近にあるチャート上の高値は節目として意識されて注文が集まりやすいため上記のように板も厚くなります。

つまり、5,600円は節目としての大きな抵抗(その辺で株価の動きが一時ストップする)があるということを意味します。このことから、5,600という分厚い壁を超えると、ブレイクしそうなことが分かります。このように比較的大きな注文が入っている厚い売り板は場合によっては買いで狙える絶好のポイントだったりします。

板読みに関しては、初心者のときは、板の薄い銘柄より板の厚い銘柄の方が、損が出たときに損切りしやすい、つまり逃げ場があるという意味合い程度で理解しておけば良いでしょう。

しかし、さらに深く読むことができるようになると、多くのトレードに役立つ情報を得て、次の動きを予測しやすくなるのです。そこまでできるようになると、資金力の弱いトレーダーでも、多くの利益を出せるようになります。

次の章でより詳しくお伝えしていきましょう。

※注 2010年以来、高速取引プログラムによる板の操作などが見られるようになっていると聞きます。板読みで利益を取るには、細かい利益をとっていくのではなく利幅を取るトレードを心がけるべきだと思われます。

2.板の読み方(中級編)

まず、中級編として板読みに関して抑えておいて欲しい技術は2つあります。

  • 歩み値の知識と注文の質を見抜く技術
  • できるだけ見せ玉を見抜く技術

です。

この2つの技術は、次にお伝えする上級編をマスターする上で必要不可欠なものとなってきます。早速、説明していきます。

2.1.板の上の攻防を確実に知るための歩み値の知識

歩み値は約定(売買が成立)した株数をその時間ごとに表示したものです。

下記の画像が歩み値のテープとなります。

WS000000

赤い数字が売り板に買い注文を当てた時の約定、青い数字が買い板に売りの注文を当てた時の約定で、量の多い黄色い数字はその前の約定と同じ種類の注文ということです。

たとえば13時17分52秒に2000株(売り板にぶつけられた買い注文)、13時17分58秒に2700株(前の注文と同じ)、13時18分09秒に100株(買い板にぶつけられた売り注文)のように時間と約定した株数が表示されます。100株から2000株の注文がズラーっと並んでいることがわかります。つまり金額で言えば、20000円から50万円くらいの小口の資金が約定されていることがわかります。

ちなみにこのような歩み値に突如として合計400000株の買い注文が現れたりします。(このあと実際に現れています。下記図 13:22:07 )

経験豊富なデイトレーダーはこの歩み値の表示される株数とタイミングを見ることで、その約定された株の質を確認します。そしてその注文が今後の株価の動きにどういう影響があるのかどうかを瞬時に判断して、株価が進む方向へ株を買ったり売ったりするのです。

注文の質を把握するというのは、個人投資家の長期投資用のための買いなのか、デイトレーダーや証券ディーラーたちの大口の短期資金による買いなのかなどを区別するということです。

個人投資家の買いであれば、相場における時間的なタイミング、そしてチャート上のタイミングをそれほど意識したものはすくなく、その後の値動きも平均的なのですが、大口の買いであれば、その銘柄がこれから激しく動く可能性があります。大口の買いは小口の買いと違い、価格の節目(キリのいい数字)であったり、なかなか株価が下がらず値段がかたまってきたところで、大口の買いを入れる傾向にあります。

たとえば100株ずつ注文が入っていた所にいきなり400000株の買いが入ってきたら、これは何か別の意図を持つ注文だと一発でわかるわけです。金額的には1億円近い金額です。チャートを見ているだけでは、そういった買いが入ったタイミングとその注文による影響は後からでないとわかりませんが、歩み値を見ることができると何が起きたかがすぐにわかりますよね。

歩み値を使ってそういう行動ができるようになると、デイトレで大きく利益を獲得できる可能性がありますよね。

実際にこの時、歩み値で大口注文が入った時のチャートの変化は、『株価の流れを瞬時につかむ技術!歩み値の実践的な読み方』の中で詳しく解説しています。

以上のことを考慮すると、資金力が多く賢いプレーヤーは注文を分割して小出しにして買い注文を出すことで、歴戦の投資家たちにバレないように株を買い溜めたりします。歩み値を見ていると、板の動きだけでは把握しきれない実際の約定数がはっきりとのこります。

歩み値にたとえば大きな株数が約定記録として残った場合にはそこからその銘柄の値動きがどのように変わるのかを注意深く見ておく必要があるということですね。

2.2.注意したい見せ板(見せ玉)

板においては時々見せ板という状態が発生することがあります。

見せ板とは、約定させる気のない注文を板に並べておくことをいいます。具体的に言えば現在の株価が500円で、売り気配が501円、買い気配が500円だったとすると、500円より何円か下の498円497円あたりに指値注文を入れて、買い板を膨らませておくことをいいます。

なぜ、こんなことをするのでしょう。

それは、すでに持っている株式を高い値段で売るために、できるだけ買いの勢力がある状態を故意に作り出したいからです。例えば、投資初心者などは買い板が厚いと株価はなかなか下がらないだろうと考えて上を買いにいってしまうのです。

見せ板を行っていた人は売り板501円やさらに上の502円、503円で株を捌いたあとに、下に注文を入れていた498円、497円の買い注文を取り消します。上を買ってしまった人は大慌てで株を手放したくなりますよね。こうして見せ板を利用した取引はパニック的な急落を呼び起こす原因となるのです。

そのため、このような見せ板行為は個人投資家がやると法律で厳しく取り締まられます。

なるべくならこのような見せ板には引っかかりたくないですよね?そのための基礎知識が以下の例示になります。

たとえば、売り板より買い板の方が厚い場面で、売り板に断続的に買いの注文が入っているにも関わらず、なかなか値段が上がらないケースは要注意です。しばらくするといつのまにか買いの板が消えて、値段が総崩れになる可能性があります。本来ならこういったケースは素直に売り板が厚い地点まで株価が上がるはずです。でもそうならないのはなんらかの理由があるのです(多量のウリ注文を表に出さずにこっそりとさばいている等)

この点を注意して取引をしてみてください。

3.板の読み方(応用編)

実は板の上では、買いと売りが熾烈な攻防を繰り広げています。

そこで、どのような攻防が行われているのかが知り、察知できるようになれば、その攻防を利用して、資金力がそれほどないプレーヤーもデイトレで利益を上げることができます。

その時の、手法が売り崩しとブレイクです。

初心者の方は、空売りから入る売り崩しは手が回らないと思いますが、ブレイクをより深く理解して、ブレイクが起こりそうなタイミングを正確に判断するために、売り崩しの知識があることがとても役立ちますので両方解説していきます。

3.1.売り崩し

板には、売り崩しと言われる手法があります。これは買い注文が薄く、売り注文が厚い時に、一気に空売りをしかけるという手法です。

これをやられると、当然、買い注文がどんどんなくなっていきます。

どこかのタイミングで株を売ろうと考えていた人は、買い板の注文がどんどんなくなるわけですからパニックになりますよね。パニックになると人間は成り行きで、いくらの価格でもいいからとにかく株を手放したいという心情になります。

結果、株価がどんどん下がって行くので、株を持っている人は、下値で売ろうとしてしまいます。

売り崩しをしかけた人は、空売りから入っているので、その地点で新規のポジションを買い戻すのです。そうすると、利益を得ることができます。

具体例で見てみましょう(例示は新規売の可能な銘柄であることを前提とする)

WS000000

上記の板を見てください。真ん中の価格のラインを見ると、687円の下が685円、順に681、678、677、と値段が飛んでいることがわかります。しかも、板には200株から多くて1000株の買い注文しかありませんね。

このような買い板の薄いところを新規の売りで一気に値崩しを起こせば、買いで株を持っている人はパニックを起こすと思いませんか?パニックを起こして急いで売ってくるところ、この場合であれば670円付近で株を買い戻すことで利益を確定できるのです。

仕掛ける側はかなりパワープレーではありますが、資金力のある投資家であればこういったことも簡単に行うことができるようです。

つまり板の注文の把握をすることで大口プレーヤーはいくらでも価格を動かすことが出来るのです。こういったことはチャートからではわかりませんよね。

この点を知っておくだけでも板読みを学ぶ価値はあると考えています。

3.2.厚い板を抜こうとする力(ブレイク)

こちらは売り崩しとは逆の現象です。そして、ブレイクが起こる原因には、売り崩しも深く関係しています。

前半の方でもお伝えしましたが、チャート上の節目(キリのいい数字)や過去の高値などといったいわゆる抵抗(そこから株価がなかなか上がらなくなるところ)付近では、とりわけ、売りの分厚い板になります(下記画像参照)

上記は飛島建設の板です(1805)

280円代には200000株レベルの注文がそれぞれの価格に入っていますが、290円(キリのいい数字)にはとりわけ大きな売り注文(700000株)が入っていますね。結局この板はこのあと、すべて買われて一度291円の値段をつけています。このように節目(キリのいい数字)の大量の売り注文が買われるとその後株価は順調に次の節目に向かって伸びていくことになります。

デイトレードではこの節目のブレイク(大量の株が買われて、その上へと株価が進むこと)を狙って利益を上げることが重要です。

それでは、なぜこのような分厚い板を抜けるとブレイクが発生するのでしょうか?板を知ることで、そのメカニズムをはっきりと理解できるようになります。

売り注文の厚い板を見て、その地点で株価が下がることを期待している人たちは売り崩しをしかけようとします。空売りをしかける人たちは、株価が下がった時に買い戻すことによって利益を確定させるので、これは株価を下げる圧力になります。

一方、買いから入っている人は、厚い板を抜けると一気に株価が抜けると見越しているので、空売りをしかけている人たち以上に株を買って、厚い板を抜こうとします。厚い板を抜けるとそこからさらに上昇していくことが分かっているからです。そのため、大体、売り板を抜ける時は、大口が登場して、一気に買い進んで行くことがほとんどです。

大口が登場したかどうかは、歩み値を確認することで分かります。

さて、大口が登場して厚い板が抜かれると、最初に空売りをしかけていた人が、損切りのために買い戻しを行い、どんどん買い注文が増えて行きます。結果、株価はさらに上がって行き、ブレイクで大きな利益を得ることができます。

このように、板の上では売りの圧力と買いの圧力が常に戦っています。売り圧力が勝てば、買い崩しが成功し、買い圧力が勝てばブレイクが成功することになります。

ちなみに、本当に達人になれば、ある程度意図的にブレイクを起こすことができる人というのも出てきます。そういう人は、安易に板に注文を晒そうとせずにタイミングよく抵抗にある売り板を買っていきます。

だからこそ売りの勢力はパニックを起こして、上の価格で買い戻して損失を確定するしかないのです。これは、非常に高度なテクニックになるので、時間をかけてゆっくりと覚えていく必要があります。

ここでは板の上では攻防は、非常に奥が深く、理解すればするほど、より正確にトレードのタイミングを掴むことができるとおもっています。

まとめ

デイトレードをするには板読みのテクニックが重要になってきます。

ここ最近は超高速取引やアルゴリズムの台頭によって板読みでは細かい利益を取りにくくなったといいます。(興味のある方は『10億分の1秒の男たち』など読んでみるといいかもしれませんね)

確かに、細かい利益を取ることは難しくなりましたが、たとえば節目付近の板は厚くなりますし、1日の流れを読んで株価の取引をしていくのであればそれほど気にはならないはずです。

デイトレにおいて重要なのは基本チャートです。その上に板読みというテクニックを上乗せして利幅をとるトレードをしてみてください。

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