FXオプションとは|リスクをおさえて利益を上げる方法

「FXオプション」という金融商品をご存知ですか?

FXオプションは、日本語で「通貨オプション」とも呼ばれ、オプションという金融商品の一種です。

この記事をお読みいただくことで、次のことを知ることができます。

  • FXオプションの基本的な知識
  • FXオプションのリスクを限定した様々な戦略

なお、FXオプションに似たものに「バイナリーオプション」という金融商品がありますが、ギャンブル性が高いため、おすすめしません。ここで紹介するのは、FXを対象とした通常のオプション(「バニラオプション」もしくは「プレーンオプション」)です。

オプションについてあまり詳しくない方でも、オプションの基本からわかりやすくお伝えしていますので、ぜひ最後までお読み下さい。

執筆者
木原 克明

木原 克明

システム会社経営、外資系コンサルティング会社勤務を経て、現在はエンジュク株式会社のシステム担当として勤務。IPO投資やイベント投資などの日本株投資を実践するほか、米国株オプション投資を実践している。好きな言葉は「感謝」。

1.FXオプションとは

オプションとは、予め定められた期日までに、予め決められた価格で、特定の資産を売ったり買ったりする権利のことです。ちなみに、特定の資産のことを原資産と呼びます(詳しくは、『オプションとは~取引前に初心者がおさえておくべきこと』をお読み下さい)。

そして、FXオプションとは、米ドルやユーロなどの通貨を特定の価格で売ったり買ったりする権利のことをいいます。

ちなみに、このFXオプションですが、国内ではサクソバンク証券、インタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)で取引することができます(IB証券については、「海外投資に必須のIB証券の使い方」を参考にして下さい)。

2.FXオプションの仕組み

2.1.オプション取引で知っておきたい4つの項目

通常の株価指数や個別株を対象としたオプションと同じように、FXオプションを取引するためには、

  1. 原資産
  2. 買う権利と売る権利のどちらか
  3. 期日
  4. 権利行使価格

という4つの項目を決める必要があります。1つずつ解説していきます。

2.1.1.原資産

売買する権利の対象として、原資産を決める必要があります。原資産は、どういった種類の資産の権利を取引対象にするかを特定するものです。FXオプションの場合、原資産は米ドル/円やユーロ/円などの各国の通貨ペアになります。

例えば、将来、円安方向になることを予想して、米ドル/円を「買う権利」を取引する場合、原資産は米ドル/円の通貨ペアになります。

2.1.2.買う権利と売る権利のどちらか

オプションには、買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)の2つがあります。

例えば、米ドル/円のFXオプションの場合、米ドル/円のコールオプションとプットオプションをそれぞれ取引できます。

2.1.3.期日

オプションには、その権利を行使することができる期間が決められています。オプションは、予め定められた期日までに行使することができます。

2.1.4.権利行使価格

権利行使価格とは、「いくらで買ったり売ったりするのか」という価格面での権利の条件です。

2.2.FXオプションの具体例

次に、具体例として「米ドル/円」の通貨ペアのオプションを見てみましょう。

下の画像は、サクソバンク証券の米ドル/円の通貨ペアのオプションの取引画面です。権利行使価格が107円、期日(満期日)が2018年4月11日のプットオプションが0.567円で取引されていることを表しています。

2018-04-05_10h38_56

FXオプションを行うための最低資金は、サクソバンク証券の場合は10,000通貨(1枚)が最低取引単位となってます。このプットオプションは5,670円で買うことができます。

3.FXオプションを活用した様々な戦略

FXオプションの仕組みについて理解していただいたところで、実際にどのような戦略を立てられるかを、ヘッジ方法と利益を狙うための戦略の2つに分けて見てみましょう。

3.1.ヘッジ方法

まず、FXの売りポジションや買いポジションの「リスクヘッジ」としてFXオプションを使う方法をご紹介します。

3.1.1.リスクヘッジ

FXオプションを使った戦略で一番シンプルなのものが、買いポジションや売りポジションのリスクヘッジに使う方法です。

具体的には、米ドル/円を買うと同時に米ドル/円のプットオプションを買ったり、米ドル/円を売ると同時に、米ドル/円のコールオプションを買う方法です。

例えば、米ドル/円が105円で取引されている時に、105円で買いポジションを建てると同時に、権利行使価格が104円のプットオプションを買ったとします。

このポジションを組むことで、米ドル/円が104円以下に下がったとしても、プットオプションが利益になることで、105円の買いポジションの損失をカバーすることができます。

これを、損益図で表すと次のようになります。

2018-03-26_18h06_05もちろん、通常のFXトレードで逆指値注文を活用すれば、同じようにリスクヘッジをすることは可能です(逆指値については、「逆指値注文の仕組み」をご覧下さい)。

しかし、FXでは土日を挟んで休場中に何か事件が起きた場合に、金曜日の終値と月曜日の始値の値段が飛ぶことがあります。例えば、「金曜日に1ドル105円で取引が終わったあと、土日に何か大きな事件が起こって月曜日に1ドル103円で取引が始まる」というようなことが起こる可能性があります。

その場合は、予め104円で逆指値注文を入れていても、その価格で損切りをすることはできません。つまり、通常のFXトレードでは、完全にリスクをヘッジすることができないのです。

これに対して、プットオプションを買ってヘッジしておけば、週明けに値段が飛んで始まったとしても安心です。なぜなら、下落分だけプットオプションの価格が値上がりしているからです。保有株数にあわせてプットオプションを買っておくことで、下落分の損失をカバーすることができます。

FXオプションを使ったリスクヘッジには、以上のようなメリットがあります。

ただし、オプションを買うためには費用が必要です。「2.2.FXオプションの具体例」で挙げた例では、10,000通貨分を買うために5,670円のコストがかかります。

これは、掛け捨ての保険と同じで、米ドル/円の価格が権利行使価格に到達せずに期日を迎えてプットオプションが消滅した場合でも、購入分の金額が戻ってくることはありません。これが、FXオプションを使ったリスクヘッジのデメリットです。

3.1.2.ゼロコストオプション

 もう一つのリスクヘッジ方法として、「ゼロコストオプション」を使う方法をご紹介します。

先ほどのFXオプションを使ったリスクヘッジの方法では、プットオプションのコストがかかってしまうことがデメリットでした。そこで、このコストをカバーするために、オプションの売りを混ぜることで、リスクヘッジのためのコストをゼロにすることができます。

具体的には、先ほどの「米ドル/円買い」と「米ドル/円のプットオプションの買い」のポジションに加えて、「米ドル/円のコールオプションの売り」のポジションを建てます。

仮に、権利行使価格が106円のコールオプションの価格が0.419円で取引されているとすると、このコールオプションを10枚売ることで、約40,000円を受け取ることができます。

これを、損益図で表すと次のようになります。

2018-03-26_18h19_15ご覧のように、プットオプションの支払いとコールオプションの受け取りでコストは、プラスマイナスゼロになります。これが、ゼロコストオプションです。

このように、ゼロコストオプションのメリットは、ヘッジのためのコストをかけずに保有ポジションのリスクをヘッジできる点にあります。

ただし、ゼロコストオプションは損失も限定する代わりに、利益も限定してしまいます。先ほどの例だと、米ドル/円の価格が106円になるまでは利益が増えていきますが、それを超えても利益は増えません。このポジションの最大利益は、米ドル/円の価格が106円になったところで限定されてしまいます。

このように、損失も利益も限定してしまうのが、ゼロコストオプションのデメリットです。

3.2.利益をあげるための戦略

3.2.1.カバードコール

FXオプションの利益戦略の1つ目が、カバードコールです(詳細は、『カバードコールを使ってオプション取引の中でも最も安全に利益を上げる方法』をご参考下さい)。

カバードコールでは、FXの買いポジションを持つと同時に、その値段より上のコールオプションを売ります。例えば、米ドル/円を105.50円で買いポジションを持つと同時に、106円のコールオプションを売ります。

下の画像では、権利行使価格が106円、期日(満期日)が2018年4月11日のコールオプションが0.465円で取引されていることを表しています。

2018-03-22_19h22_31

このコールオプションを100,000通貨単位売ることで、46,500円受け取ることができます。そして、期日までに米ドル/円の価格が権利行使価格の106円にならなければ、先ほどの46,500円はそのまま利益になります。

また、106円以上になった場合は、下記の合計の96,500円が利益となります。

  • ドル買いポジションの値上がり益:(106円-105.50円)×100,000通貨=50,000円
  • コールオプション売りの受取金額: 46,500円

これを、損益図で表すと次のようになります。

2018-03-26_18h57_19

3.2.2.ストラドル

FXオプションの利益戦略の2つ目は、ストラドルです。

ストラドルは、オプションのポジションを2つ組み合わせたもので、オプションの買いを2つ組み合わせたものを「ロング・ストラドル」、オプションの売りを2つ組み合わせたものを「ショート・ストラドル」といいます。

ロング・ストラドルとは、同じ原資産、権利行使価格、期日のコールオプション買いとプットオプション買いを組み合わせたものです。例えば、1ドル105.11円の時に、権利行使価格105円、期日が2018年4月4日のコールオプションとプットオプションを同時に買います。

下の画像は、サクソバンク証券のFXオプションの価格表です。

2018-03-26_19h11_58

この取引を10,000通貨単位で行った場合は、下記の合計の11,420円がコストになります。

  • コールオプション:0.588円×10,000=5,880円
  • プットオプション:0.554円×10,000=5,540円

ロングストラドルでは、このコスト以上に原資産が高くなるか、安くなれば利益になります。つまり、106.142円以上になるか、103.858円以下になると利益になります。

これを、損益図で表すと次のようになります。

2018-03-26_19h26_18このロングストラドルは、一定以上の値動きがあれば利益となりますので、値動きが激しい時に有利な戦略です。

ちなみに、コールオプションの売りとプットオプションの売りを組み合わせた「ショートストラドル」といいます。ショートストラドルは、ロングストラドルとは逆に値動きが一定の範囲内に収まっている時に利益になります。そのため、値動きが緩やかな時に有利になります。

まとめ

FXオプションは、「オプション」というだけあって、少しややこしいと感じられたかもしれません。しかし、FXオプションを使うことで、FXを単体でトレードするよりもリスクヘッジをしながら様々な戦略を取ることができます。

皆さまもぜひ、FXオプションに挑戦して取引の幅を広げてみてはいかがですか。

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