FX専業トレーダーの近藤FXです。
私は、パチスロで稼いだ300万円を元手に株式投資を始めて、3,000万円の利益をあげました。
しかし、FXトレーダーに転身してからその3,000万円を180万円まで減らしてしまい、2013年からFXを再スタートして、5年間で7億8千万円の利益をあげています。
FXでそんなに稼げるのか?と思った方もいるかもしれませんが、そんな私でも大損を乗り越え、2017年には『FX 億トレ! 7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開 』という書籍で紹介していただき、私が使っているFX会社のインタビューにも登場させていただきました。
トレードは最初から順調だったわけではなく、FXを始めてから2年間は利益を出すどころか、元手を減らしてとても悔しい思いをしました。しかし、株式取引の信用取引の3倍よりレバレッジが高いFXのほうが稼げると信じていたので、誰よりもお金を稼ぎたいという思いがあった私は、決して諦めませんでした。
この記事では、私がどのようにFXに取り組んで稼げるようになったかをお伝えします。そして、現在、どんな手法でトレードしているかをわかりやすいチャートパターンを使って解説します。
ぜひ、参考にして下さい。
執筆者
近藤FX
FXのスキャルピングで年間1億円以上稼ぐ四国在住の専業トレーダー。7人の勝ち組トレーダーの手法をまとめた『FX億トレ!』の本でも紹介される。地道な努力を繰り返して、勝ちパターンのチャートを全てインプットする。趣味はドライブ。ツイッターのアカウントは、@scatmank
1.私のトレード実績
まず始めに、私のFXの実績についてお伝えします。下のグラフをご覧下さい。

これは、2016年からの月間の累積利益グラフです。水色の棒が累積利益、オレンジ色の折れ線が月間利益です。
FXを再スタートした3年間は、2013年に1億円、2014年に1億2千万円、2015年は2億1千万円の合計4億3千万円の利益をあげています。なお、この3年間の累積利益は、一番左の2016年1月の水色の棒グラフに最初から上乗せしています。
このグラフの2016年と2017年の実績を均してみると、1年間のうちでマイナスの月は1~2ヶ月程度で、ボラティリティ(相場の変動)が小さい時期は無理をしないで損失を最小限に抑え、ボラティリティが大きい時期に大きく稼いでトータルで勝てるスタイルを貫いています。
それでは、前置きはここまでにして、私の手法について解説します。
2.具体的なトレード手法
まず最初に、私のメインの手法であるスキャルピングとはどんなトレードなのかを説明します。
スキャルピングとは、簡単にいうと、数銭から数十銭のわずかな利幅を狙って、1日に何度も売買を繰り返して細かい利益を積み重ねる、超短期の取引手法のことです。
一般的な説明だけではわかりにくいと思いますので、私の場合に置き換えて解説していきます。
2.1.私のスキャルピングのトレード事例
私は、1日平均50回売買を行い、相場が大きく動いた時は1日最高300回くらいトレードすることもあります。実際の取引履歴を見ていただいたほうがわかりやすいと思いますので、次の2枚の取引履歴の画像をご覧下さい。
※画像をクリックすると拡大できます。


これは、楽天FXでの2017年12月8日~12月14日の私の取引履歴です。この期間の最大ポジション保有時間は13秒で、最も短い場合は1秒以内でした。
以前にFX会社のツールで自分の取引を分析したところ、平均保有時間は20秒で、平均の利食い幅は1~2pipsという結果になりました。このように、勝率6~7割で細かい利益を積み上げるのが私の手法の特徴です。
では、次からは、私のスキャルピング手法の本質についてお伝えしていきます。
2.2.スキャルピングを機能させるための2つの大前提
ざっくり言うと、私は「相場観」でトレードしています。ただし、相場観といっても、当てづっぽうのいい加減なトレードではなく、「経験」に基づいた「相場観」です。
私の手法と全く同じではなくても、この「経験に基づいた相場観」を身に付けられれば、それを繰り返すことで安定的に利益を積み重ねられます。そのため、何か真似できそうな考え方やテクニックを探そうという意識を持って、この後もぜひ読み進めていただければと思います。
2.2.1.とにかくチャートを見続ける
私の経験上、チャートを見続けていると、どんなパターンの時に上がりやすいのか、下がりやすいのかがわかってきます。
しかし、ただ眺めているだけでは何も気付けません。真剣に見続けるのです。
具体的には、仮説を立てて、最低通貨単位で構わないので、自分のお金で実際にエントリーしてみて、緊張感を持って監視することが重要です。
最初から値動きを覚えられたらいいのですが、私の場合、チャートをプリントアウトして、“売買の根拠”を記入することを繰り返しました。その紙には、
- 負けた理由
- どうやったらもっと利益を伸ばせたか
- 大きな負けを小さな負けで済ます方法はなかったか
を全て書き留め、次のトレードで同じ過ちをしないように心掛けました。
そして、2年間チャートを真剣に見続けてた結果、
- 上がりやすいチャートパターン
- 下がりやすいチャートパターン
があることに気付きました。そして、ある値動きをした時に、過去の同じ値動きを瞬時に思い出し、今回も同じ値動きになるはずだ、と自信を持ってエントリーできるようになりました。
このように、確度が高いチャートパターンが頭の中に全てインプットされると、値動きを「予想」するのはなくて「反応」できるようになります。
まずは、この違いを押さえて下さい。
2.2.2.確度が高いパターンを繰り返し売買する
得意なチャートパターンを頭に叩き込んだら、それを繰り返すことが大事です。
なぜならば、FXの利益だけで生活していこうと思ったら、利益を安定させないと安心して生活できないからです。その時の気分で適当にトレードしていたら、損益にバラツキが出るばかりか、大きな損失を抱えて挽回できなくなってしまいます。
上がるか下がるかの確率は50%ですが、勝率が50%以上見込める確度が高いチャートパターンで何百回も売買を繰り返すことで、トータルの勝率は50%以上になって自然と利益も残ります(この考え方を、「大数の法則」といいます)。
以上が、私のスキャルピングの本質の2つの大前提です。
この2つの大前提は、どんな投資をする場合でも基本になりますので、徹底して真剣に取り組んでいただければ、勝ち組トレーダーに近付くことができます。
もっと細かい部分を知りたい方もいると思いますので、これから詳しく説明していきます。
2.3.私の手法を再現するためのポイント
さて、いよいよここからは、私のスキャルピングを皆さまに再現していただくための内容です。
2.3.1.売買する通貨を1つに絞る
チャートを2年間見続けるといっても、数ある通貨をあれもこれも監視するのは苦痛なはずです。
そこで、私は売買する通貨を「米ドル/円」の1つに絞っています。なぜ限定するのかというと、1つの通貨を集中して監視したほうが動きやすい時間帯などの値動きのクセがつかめ、複数通貨に手を出すより結果が良かったからです。
ちなみに、米ドル/円を取引している理由は、スキャルピングが一番しやすく感じたからです。そのため、どの通貨を売買しようか迷っている方は、米ドル/円からチェックしてみることをおすすめします。
2.3.2.売買の判断には4つの時間足のチャートを使う
監視する通貨が決まったら、次にチャート分析を行います。
まず最初に行うことは、トレンドを把握することです。私は、次の順番にチェックします。
この5つの時間軸のチャートを見て、どちらの方向に行きやすいかを頭に入れておきます。これとは別で、パソコンの画面に常に表示させて売買の判断に使うチャートが、次の4つの時間足です。
この4つの時間足のチャートは1つの画面に表示しているので、順番に見るというより、瞬間的に同時に見て売買の判断をしています。先ほどお伝えしたように、勝ちパターンのチャートが全て頭の中に入っているので、次にどういう値動きをするかが大体わかるのです。
ここでのポイントは、4つのチャートが全て同じ方向になっていることは稀なので、最も短いTICKチャートを重視することです。例えば、5分足だけが下向きで、15分足と1分足とTICKチャートが上向きの場合は、TICK足の方向性を頼りに買いから入るという感じです。
私が見ているチャートを頭に入れていただいた上で、次の項では、具体的なエントリータイミングについてお伝えします。
2.3.3.私のスキャルピングのエントリータイミング
先ほど、最終的な売買の判断はTICKチャートでするとお伝えしましたが、その中で私は「もみ合い」に注目しています。
ちなみに、もみ合い(レンジ相場)とは、ある一定の値幅を行ったり来たりして値動きが拮抗している状態をいいます。このもみ合いを上下どちらかにブレイクしたら、そちらの方向に進みやすいという特徴があります。
言葉だけではわかりにくいと思いますので、次のイメージチャートを使って説明します。

これは、私が勝ちパターンとしてインプットしているチャートの一つです。ポイントは、TICKチャートで1回目のもみあいのブレイクは信用度が低いので見送り、2回目のもみ合いをブレイクしたらエントリーすることです。
エントリーしたら、利食いは1~2pipsの値幅で行うことが9割です。反対に、ロスカット(損切り)は、エントリー方向と少しでも違った動きをしたらすぐに実行します。
どちらの場合も、ポジションを保有する時間は長くて1分です。1時間後の値動きを予測するより、1分後の値動きのほうがわかりやすいですよね。
上記は「もみ合い」に注目した私の得意パターンの一つですが、このようなわかりやすいTICKチャートの値動きをなるべく多く記憶して、瞬時に反応できるようにしておくことが、私の手法の重要な部分です。
2.3.4.PCの前にいなくても実践できるエントリータイミング
さて、この項の最後に、初心者にもわかりやすい初公開のチャートパターンをご紹介します。
いきなり、パソコンの前に張り付いてTICKチャートを監視するのは大変だという方でも、これから紹介するのは「1時間足のチャートパターン」なので、日中仕事をしていてあまり時間が取れない方でも実践可能です。ぜひ、マスターして下さい。
まずは、こちらのイメージチャートをご覧下さい。

ここでのポイントは、2回目のもみ合いを上抜けずに下にブレイクするも、サポートラインを割らずに3回目のもみ合いを形成して上抜けたタイミングで買うことです。
このチャートパターンは、スキャルピングで使うTICKチャートではなくて1時間足なので、頻繁に現れるものではありませんが、見つけられた時はチャンスです。
いずれにしても、「もみ合いからのブレイクを狙う」という考え方は、どの時間軸でのトレードでも有効なので、注目してチャートを見るようにして下さい。
ちなみに、スキャルピングも同様ですが、上記のようなタイミングで私は合計800万通貨を5社のFX会社から発注します。具体的には、200万通貨+200万通貨+200万通貨+100万通貨+100万通貨という感じで連打して、合計800万通貨をエントリーします。
なぜ複数の口座から発注するのかというと、1社のサーバーがダウンした時に他の会社でカバーしてリスクを回避するためです。
このFX会社5社の使い分け方については、後ほど説明いたします。
3.私の取引口座
さて、ここからは、私のトレード環境についてお伝えします。
- トレード時間
- パソコンに表示している情報
- 使っているFX会社
の順に紹介しますので、参考にして下さい。
3.1.価格が動きやすい3つの時間帯に取引する
朝起きてから最初にやる事は、羊飼いなどのサイトで本日発表される経済指標を2~3分でチェックすることです。そして、先ほどもお伝えしたように、トレンドを把握するために年足→月足→週足→日足→1時間足の順にチャートをチェックします。
事前準備はこの程度で、日本の株式市場が始まる9時からトレードします。
私はスキャルピング取引をメインにしていますが、一日中ずっと集中してトレードすることはできないので、価格が動きやすい次の3つの時間帯に売買しています。(ちなみに、その他の時間は、食事や趣味のドライブの時間に充ててリフレッシュするようにしています。)
- 9:00~11:30
- 14:00~20:00
- 23:00~25:00
3.2.パソコンのモニターは5台
私は、モニターは5台使用しており、これをパソコン2台で動かしています。そして、次の画像が、私のパソコンのモニターのレイアウトと、表示している情報です。

私の手法は、チャートパターンが重要なので、真ん中の一番大きい画面に米ドル/円のチャートを表示させています。
ここで、補足説明を2つさせていただきます。
右上の画面には、ユーロ/ドル、ポンド/ドル、豪ドル/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円のチャートを表示させています。先ほど、売買するのはドル/円のみとお伝えしましたが、この6つの通貨ペアの値動きも、重要度は高くありませんが、参考程度にはチェックしています。
また、左上の画面は、ニコニコ生放送を見るためのものです。私のトレード仲間のジュンさんが毎日平日10時から『うまくなりたい』というFXの情報番組を配信しているので、毎回欠かさず見ています。
そして、左下の画面は、発注専用です。これについては、次の項で説明します。
3.3.メイン口座におすすめのFX会社3社
さて、FX会社は国内に60社ほどあり、どの口座を選んだらいいか迷いますよね。私の経験から、次の3社は大口注文の約定力(発注した価格で注文が成立する処理能力のこと)が優れており、メイン口座にするのに適しています。
- GMOクリック証券
- DMM FX
- FXプライムby GMO
現在、私は、約定力が100%を謳っているFXプライムby GMOをメイン口座で使っていますが、上記の3社から選んでおけば間違いありません。
FXプライムby GMOは、米ドル/円のスプレッドが0.6銭(原則固定、例外あり、現在は1取引あたり50万通貨以下の場合は0.3銭)で、他の2社の0.3銭(取材当時)と比べて広いので注意が必要です。
私の場合、スプレッドは多少広くても勝てる自信があるので気にしませんが、コストを少しでも抑えたい方は、GMOクリック証券やDMM FXをメインで使うことをおすすめします。
さて、先ほど、私は合計800万通貨を5社に分けてエントリーするとお伝えしましたが、次のように使い分けています。
- FXプライムby GMO(個人口座):200万通貨
- FXプライムby GMO(法人口座):200万通貨 ※現在、法人口座の開設はできません
- 楽天FX:200万通貨
- 外為どっとコム:100万通貨
- マネーパートナーズ:100万通貨
- FXプライムby GMO(個人口座):200万通貨
- FXプライムby GMO(法人口座):200万通貨
※現在、法人口座の開設はできません - 楽天FX:200万通貨
- 外為どっとコム:100万通貨
- マネーパートナーズ:100万通貨
メイン口座のFXプライムby GMO以外の楽天FX、外為どっとコム、マネーパートナーズの3社はサブ口座で、100万通貨や200万通貨の大口注文が可能という理由で使っています。
このように、私があえて複数の口座を使い分けているのは、FXする上で、口座選びは売買手法と同じくらい重要だと思っているからです。なので、色々と試して、自分のトレードスタイルに合った口座を見つけて下さいね。
3.4.チャートは見やすいIG証券
注文を出すFX口座とは別に、チャートは、見やすいIG証券のツールを使っています。
次の画像は、真ん中の一番大きいパソコンの画面に表示しているIG証券のチャートです。画面を分割して、日足、1時間足、15分足、5分足、1分足、TICKチャートを表示させています。
※画像をクリックすると拡大できます。

チャートに関しては、自分が使いやすいFX会社のツールや、FX専用のMT4を使っても、それほど大差はありません。そのため、色々と試してみて、使いやすいチャートを使いましょう。
4.初心者の方へ私からのアドバイス
最後に、これからFXを始めようと思っている方に、勝ち続けるトレーダーになるために必要なことをお伝えさせていただきます。
冒頭でお伝えしたように、私は最初から勝てたわけではなく、3,000万円を180万円まで減らしてしまいました。その悔しい経験をバネにして、2年間チャートを見続けて、確度が高いチャートパターンを徹底的に頭に叩き込みました。
そのため、皆さまも、テレビやインターネットを見ながらトレードするのではなく、米ドル/円の値動きに全神経を集中させて真剣に取り組んで下さい。トレードに限らず、その道で一流になろうと思えば、2年は必要だと思っています。
この2年というのは、適当な数字ではありません。私が株式投資で稼げるようになるまでもやはり2年かかりました。2年が長いと思われるかもしれませんが、確度が高い手法を習得できれば、それを繰り返すことで大きな利益を得ることができます。
いきなり上達するのは無理なので、最初は、実際に稼いでいるトレーダーの真似から始めることをおすすめします。そして、徐々に自分の手法を構築していき、経験を積み重ねて下さい。
FXは、経験が8割です。自分の経験であれば、相場の変化にも対応できます。それはつまり、これからも勝ち続けられることを意味します。
トレードに正解はありません。あるのは、私の場合でいう「勝てるチャートパターン」のような、経験から来る確率のみです。
ぜひ、絶対に勝つんだ!という強い信念を持ってトレードと真摯に向き合って下さい。諦めなければ、光明が見えてきます。
まとめ
この記事は、FXで勝てるようになるための取り組み方を中心に執筆させていただきました。内容は、全て私が経験してきたものです。
経験したといっても、一人でここまで辿り着いたのではありません。私の周りには常にトレード仲間がいました。稼げない時は励まし合い、なんとか稼げる方法はないかと頻繁に情報交換をしました。
過去には、仲間がトレードで不調で全然勝てなかった時には、私の家まで来てもらってトレードを見せたこともありました。一人の世界に閉じこもってトレードしていると視野が狭くなり、行き詰ってしまいます。
こうならないために、ブログやツイッターなどのSNSで積極的に仲間を作り、自ら情報を開示していくことが大事だと私は思っています。
情報を発信した人には優良な情報が集まり、ピンチの時には助けてくれます。FXの勉強も大事ですが、トレード仲間を作ることを意識しましょう。
皆さまが、この記事から、何か一つでもFXで勝てるようになるためのヒントを得ていただけたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。