投資の教科書

“確実な収益”を生み出すからくり

· 増田 丞美

“確実な収益”を生み出すからくり

この記事は2021年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。

前回、前々回において「コールオプション」と「プットオプション」について述べました。

オプションというと難解に感じられるかもしれませんが、難解な理論を知らなくとも誰でもオプションを扱うことができます。また、現在ではテクノロジーの発達によりオプションを株式取引のように扱えるように形を変えたものがあります。

収益をもたらすからくり

ここではオプションの仕組みというよりその”本質”(オプションのからくり)に触れます。”本質”を知ることで収益をもたらすからくりの存在に気づきます。それはまるで銀行預金のようにお金を預けると利息がついて返ってくるのに似た仕組みです。

そのような“利息”は控え目に言ってもとっても魅力的です。だから、そのような仕組みの存在を知らないのはもったいないことだと言えます。「オプションは難解である。」とイメージに誤魔化されないことです。

以下の図はこれまで幾度も繰り返し掲げてきました。この図は繰り返して示すだけの価値があります。非常にシンプルな図ですが、それはとても洗練された取引の構図とお金が生み出されるからくりを示しています。「オプション」を“オプション”として理解するより(すなわち、難解な金融商品として理解するより)子供でも理解できるような単純なお金の交換の仕組みと見なすといいでしょう。そのような単純な仕組みであるというイメージを持ってほしいのでそのような図を執拗なほどに繰り返し掲げてきたのです。

繰り返します:
「そのような仕組みの存在を知らないのはもったいないことです。「オプションは難解である。」とイメージに誤魔化されないことです。」

上記の図はある条件(株式交換の条件)と現金を交換することで現金収入を手に入れることができるという仕組み表したものです。

コールオプションと株式の組み合わせの例

前々回述べた「コール」と株式の組み合わせの例を掲げます。

例:

ABC +100 @10.00 /ABC-10C −1 @1.00

↑はABCという銘柄の株式について100株を1株あたり10ドルで“買い”同時に同銘柄の10ドルの権利行使価格のコールを1単位(=100株に相当)を“売る”ことによって100ドルの収入を得るというものです。投資金は1000ドルでそれに対して100ドル(10%)の、いわば、配当を先取りできるのです。

100ドルの現金収入はどうやって生み出されたのかは、上記の図が示しています。すなわち、「ある条件(株式交換の条件)と現金を交換することで現金収入を手に入れることができるという仕組み」です。

上記の取引については株式と組み合わせることでコール自体のリスクはなくなります。そして、確実にコールから生み出される現金収入を手に入れることができます。それは、まるで、配当金の先取りです。さて、上記の10%が月利だとしたらどうでしょうか?つまり、オプションの保有期間が1ヶ月で投資額に対して10%もの収入が入るような仕組みが存在するのが信じられるでしょうか。

答えを先に述べておくと一般に信じられないことが実際にこの世に存在するのです。
上記の興味深い疑問については追ってまた触れます。

次回はもう一つの組み合わせ(“プット”との組み合わせ)について述べます。

この記事を書いた人

増田 丞美

現在、WBP,LLC/Wish & Brains Partners代表(CEO)兼社長。
「オプション・キャッシュフロークラブ」主宰。
米国コロンビア大学を卒業後、野村証券(東京・ロンドン)、米国投資銀行モルガンスタンレー(ロンドン)などを経験。
現在、国内外の事業会社の経営の傍ら、日本において幅広い個人層にオプションの実践を指導している。
オプションに関する著書・訳著多数。

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