公募増資・売出とは|実践で利益を出す方法

皆様は、公募増資、売出(PO)というイベントに参加されていますでしょうか?もし参加していないとすると、せっかくのチャンスを逃しているかもしれません。

まず、公募増資、売出では、市場価格よりも安い価格で、株式を入手することができるので、公募増資、売出で入手した株式を市場で売却して利益を出すことができます。

また、公募増資、売出が発表されると、株価は公募増資、売出特有の株価の動きをするので、この株価変動を利用して利益をあげることもできます。

この記事を読むと、公募増資、売出で利益を出す具体的な方法を知ることができますので、是非最後までお読みください。

執筆者
avexfreak(エイベックス・フリーク)

avexfreak(エイベックス・フリーク)

2003年から元手300万で株式投資を始め、15年間で約2億6000万円の利益を稼いでいる兼業トレーダー。得意な手法は、四季報先回り買い、IPO投資、株主優待のタダ取りなど、多岐にわたる。自身でブログ『資金管理の掟』を運営。趣味は、旅行と食べ歩き。

1.公募増資、売出(PO)とは

公募増資とは、会社が資金調達をするために新しい株式を発行するに当たり、多数の投資家に対して買付けの申し込みを勧誘することをいいます。

それに対して、売出とは、大株主が保有する株式の売却に当たり、多数の投資家に対してその買付けの申込みを勧誘することをいいます。

このように、公募増資が新しい株を発行し投資を募るのに対し、売出はすでに発行済の株式について行われる点が両者の違いになります。

そして、公募増資と売出のことを合わせて「PO」といいます。

2.公募増資、売出のメリット、デメリット

メリット

投資家にとって、公募増資、売出のメリットは、市場価格よりも安く株式を入手できる点です。

デメリット

反対に、すでに株式を保有している株主にとっては、公募増資、売出が発表されると、株式の希薄化や需給の悪化により株価が下落しやすくなるというデメリットがあります。

  • 株式の希薄化

公募増資がなされると、発行済株式数が増えるため、1株当たりの会社の持分は減少します。このことを「株式の希薄化」といいます。

例えば、1年間の利益が100万円の企業が株式を50株発行しているとします。

この会社の1株あたりの利益は100万円÷50株=2万円です。

しかし、公募増資、売出で50株発行すると、株式は全部で100株になります。

そのため、1株あたりの利益は100万円÷100株=1万円と半減してしまいます。

これが株式の希薄化です。

  • 需給の悪化

公募増資、売出がなされると、市場に流通している株式数が増えるため、需給悪化を嫌気して、株価が下落することが多いです。需給悪化とは、株を買いたい人が減り売りたい人の方が多くなった状態を表します。

例えば、ある企業が株式を50株発行しているとします。株式市場で売買される株式は50株です。
しかし、公募増資、売出で50株発行すると、株式は全部で100株になります。このように市場に流通している株式が増えると、需給が悪化し、価格が下がる傾向にあります。

3. 公募増資、売出の流れ

このように、公募増資、売出は、すでに株式を保有している株主にとっては、デメリットが多いのですが、それ以外の投資家にとって、公募増資、売出は、市場価格よりも安く株式を入手できるメリットがあります。

そこで、ここでは、公募増資、売出に参加して、株式を安く取得する方法をご説明します。

SBI証券から引用。

公募増資、売出に参加して、株式を取得するためには、ブックビルディング(図の②)と購入申込(図の⑤)という手続に参加する必要があります。

ブックビルディング

ブックビルディング(需要申告)とは、3.0%,4.0%,5.0%というように割引率が並んで提示されている仮条件(図の①)の範囲内で、いくらなら株を買っても良い、という意思表示をするものです。

公募増資、売出に参加して、株式を取得するためには、ブックビルディング期間中にブックビルディングを行う必要があります(図の②)。
ブックビルディングでは、仮条件の範囲内の指値又は成行を注文しますが、確実に購入申込の権利を得たい場合は、成行を選択します。

ブックビルディングの結果を踏まえて、公募、売出価格が決定されます(図の③)。

この公募、売出価格が決定される日のことを価格決定日といいます。

購入申込

次に、公募、売出価格が決定されると、購入申込の手続(図の⑤)があります。

ブックビルディングをした投資家は、証券会社から配分を受けた株数について購入申込をすることができます(一部のネット証券では、購入申込をした後、抽選で、配分が決まります)。

公募増資、売出で購入した株式は、「受渡日(受渡期日)」(図の⑦)以降売却できます。

この受渡日は、値決め日から6営業日後となるケースが多いですが、6営業日よりも長い場合もあります。

しかし、公募増資、売出では、購入申込みをしてから、受渡日まで時間差があるので、受渡日までに株価が下落してしまうと、せっかく、市場価格よりも安く株を手に入れても、結局は損をしてしまうことがあります。

それを防ぐため、受渡日より前に、つなぎ売りを入れるという方法もあります

その方法についてはこちらの記事をご覧ください。

ネット証券の公募増資、売出取扱い件数

下の表は、2018年1月~10月までのネット証券の公募増資、売出の取扱い件数をまとめたものです。ネット証券の中では、SBI証券とカブドットコム証券の件数が圧倒的に多いことがわかります。

SBI証券 24件
カブドットコム証券 17件
マネックス証券 7件
楽天証券 0件

4.公募増資、売出の株価変動で利益を出す3つの方法

これまでご説明したように、公募増資、売出では、ブックビルディングと購入申込をして、市場より安く株式を入手して利益を出すことができます。また、ブックビルディングと購入申込をしなくても、公募増資、売出特有の株価変動を利用して、利益をあげる方法があります。

ここでは、ブックビルディングと購入申込をしないで、公募増資、売出の株価変動を利用して利益を出す方法を3つご紹介します。

4.1.空売りで利益を出す

まず、公募増資、売出が発表された直後から、価格決定日までの間に、空売りをして儲ける方法を紹介します。

公募増資、売出が発表されると、価格決定日までは、株価が下落しやすいです。

それは主として先ほどご説明した株式の希薄化と需給の悪化という2つの理由によります。

  • 株式の希薄化

「2.公募増資・売出のメリット、デメリット」で説明したとおり、公募増資は、発行済株式数が増えるため、1株当たりの株式価値は低くなります。株式価値が理論的に下がるため実際の株価も下がる傾向があります。

  • 需給の悪化

公募増資、売出がなされると、需給悪化を嫌気して、株価が下落する傾向が高いため、発表された銘柄が空売り可能な貸借銘柄であれば、空売りによって利益を出しやすくなります。

下のチャートは、GMOフィナンシャルホールディングス(7177)の日足チャートです。

売出を発表してから、価格決定日まで大きく下落している様子がわかります。

仮に、売出発表直後の9月26日の寄付き857円で1,000株空売りして、価格決定日の大引け718円で買い戻すと、139,000円の利益になります。

ただし、公募増資、売出を発表した全ての銘柄の株価が下がるわけではありません。特に、「REIT(リート)」の公募増資、売出は、株価が下落しにくいので、あまり空売りには向きません。

4.2.受渡日の買いで利益を出す

2つ目にご紹介する方法は、受渡日の買いで利益を出する方法です。

受渡日の寄付きから10時くらいまでの間は、公募増資、売出で株式を入手した投資家が、市場で売りを出すため、株価が下落しやすくなります。

しかし、その時間帯を過ぎると、公募増資、売出で株式を入手した投資家の売りが減るため、徐々に株価が上昇しやすくなります。

そこで、受渡日の寄付きから10時くらいまでの間に、株価が大きく下落した場合、逆張りの買いを行うという方法があります。

下のチャートはヒューリックリート投資法人(3295)の2018年11月1日の日中足チャートです。

この日は、ヒューリックリート投資法人(3295)の受渡日でした。

この日の寄付きは160,300円に対して、終値は162,800円でした。

私は、寄付きで5口株購入して、大引けで売却して12,500円の利益になりました。

4.3.安定操作を利用して利益を出す

最後にご紹介する方法は、安定操作を利用して利益を出す方法です。

株式の購入申込期間中に、株価が公募売出価格を割れて下落してしまうと、株式の購入申込がなされず、公募増資、売出が失敗してしまう可能性があります

そこで、公募増資、売出を円滑に行う目的で、募集・売出しの価格決定日の翌日から募集・売出しの申し込み最終日までの間、主幹事証券によって公募売出価格を割れないように買い支え(安定操作)が実施されます。

このことを利用して、公募売出価格のすぐ上で株式を購入して、数円上で売却して儲けるという方法があります。

GMOフィナンシャルホールディングスの売出価格は786円でした、

2018年10月3日が価格決定日で、10月4日と5日が安定操作期間でした。

10月4日は、786円を割れないように証券会社が出した買い注文により、株価は790円付近で下げ止まっていました。

下の表は、GMOフィナンシャルホールディングスの時系列データです。

安定操作期間の10月4日と5日を見ると、売出価格786円を割れる直前で下げ止まっている様子がわかります。そこで、私は、790円で1万株購入して792円で売却して2万円の利益となりました。

このように、安定操作を利用して、利益を出すことは難しくありません。

もっとも、安定操作期間が終わると、公募売出価格を割れて株価が下落してしまうことがあるので、この方法で株式を買った場合は、安定操作期間中に売却するようにしてください。 

5.まとめ

このように、公募増資、売出では、ブックビルディングと購入申込をして、市場より安く入手した株式を市場で売却して儲けることができます。また、ブックビルディングと購入申込をしないでも、公募増資、売出特有の株価変動を利用して、利益をあげる方法もあります。

公募増資、売出は、投資家にとっての大きなチャンスですので、この記事の内容を踏まえて、公募増資、売出でしっかりと利益を出せる投資家になって頂きたいと思います。

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