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株式投資をする際に銘柄を選んだり、タイミングよく株を買う技術を上げる人はたくさんいますが、タイミング良く持っている株を売ることまでに気を使って投資をしている人はそれほど多くはありません。
ある程度利益が出てくると、「そろそろいいか…」と考えて株を売ってしまったりします。
持っている株を売って利益を確定することを「利食い」といいますが、利食いのタイミングは大変重要なものです。たとえ良い銘柄を良いタイミングで買い付けていても利食いがしっかりとできてないとそれほど利益を上げられないまま取引が終わってしまいます。
確かに利食いの完璧なタイミングは誰にもわかりませんが、ある時点で株価が下げやすいタイミングがいくつかあることも事実です。
この記事では、その利食いのタイミングをご紹介していきます。
目次
デイトレードは1日の間で売買を完結し、スイングトレードは2、3日から1週間ほど株を保有して利益が出たら手放すという短期投資スタイルのことをいいます。
ただいくら利益が出ていてもまだ株価上がりそうな時にわざわざ株を手放すのはもったいないことです。そこで次の3つの指標を株を手放す目安とするのが良いでしょう。
他にもありますが上記3つがトレードで最も使用されている指標なので、実際に機能することが多いです。
デイトレやスイングのような短期投資で株を保有する場合に一番使用される指標が25日の移動平均線です。
デイトレードにおいては1日で売買を完結させるため日足の移動平均線は必要無いと思われがちですが、実はデイトレで売買をする人も日足を入念にチェックしている人は多いです。
なぜなら次に説明するようにスイングトレードなどでは25日移動平均線などを利用して株の売買をする人が多いからです。25日線付近では株を買ったり売ったりする需要が発生するのだと覚えておくだけでデイトレードをする際にも思わぬ損失から身を守ることができます。
次に、スイングトレードにおいては逆張りをすることが多く、25日移動平均線から離れすぎた銘柄を買い、再び近づいてきたときに売るという投資スタイルが最もシンプルで効果的な手法です。
そのため、利益がのっているときに売るタイミングとしては25日移動平均線に近接した時、となります。銘柄にもよりますが大型株で値幅3%から5%、小型株で10%近くの値幅は利益としてとれるはずです。
逆に考えると、25日線をうわまわって株価が推移しているときに、25日線まで株価が下がってきたら買いという判断ができることをおぼえておくとよいでしょう。当然、空売りを仕掛けた投資家も移動平均線を一つの目安に買い戻しをすると予想できるからです。
参考記事)
例えば650円で株式を買って、株価がぐんぐん伸びて数日で690円まで上昇した。
上記のような場合には、節目となる700円が近くにあります。そのため700円手前となる地点690円から698円付近での利確をするのが一番スマートです。
もしかすると700円を超えるかもしれないと欲がでて、そのまま持っていたりすると節目700円まで到達せずにそのまま株価が下落していくことが頻繁にあります。そのような逸失利益をなくすためにも節目前ではいったん利食いをしましょう。そして株価が順調に上昇して700円を抜けたら、その時にあらためて買いを検討するのが正解です。
一例をあげてみましょう。6758ソニーの日足チャートです。
緑の矢印が付いてる付近はすべてキリのいい数字付近です。株価は節目付近では重くなるのです。このような習性をしっておくだけでも上手に利益を残せるはずです。
ちなみに上記例では節目はキリのいい数字でしたが、過去の高値なども節目として大きな役割を果たします。
板(注文が集まった注文板)を読むことができるのであれば、あらかじめ節目付近にどれくらいの売り圧力があるのかどうかを予想しておくことができます。
板には、現在の買い注文と売り注文が詰まっているため株価の短期的な上下をあてるデイトレードにおいては必須のツールになります。またスイングでも板をあらかじめ見ておくことで売り指値注文をあまり注文のはいっていない場所に置いておくということが可能となります。いずれにせよ、効率的な利食いを行っていくためには板の知識は必須なのです。
先ほど株価は節目付近では重くなるのだと解説しましたが、実際に板を見てみると節目付近での売り注文数はほかの場所に比べて数字が多くなっていることがあります。例を一つ見てみることにしましょう。下記の画像が注文板です。
ちょうど赤い枠で囲んであるところが、5400円という節目です。数千円の株価の場合にはこのように100円ずつの節目が大きな壁になります。この5400円のわきにある数字を見ると41800株の売り注文が入っています。これはほかの値段に入っている注文数にくらべてみても桁が一つ、2つ違いますね。このような節目が株価の上下にとってひとつの節目になるのです。
勢いのある銘柄はこのような分厚い売り注文をこなして上昇していく傾向がありますが、なかなかその売りをこなすことができずに株価が足踏みをするようであればいったん下落可能性が高いので利食いをおこなっておくとよいでしょう。
ただし、板に表示されている買い注文や売り注文ですべてではないということは認識しておく必要があります。成り行きに近い形で買い注文や売り注文をぶつけてくる投資家もいるからです。板読みに関しては覚えておいて損はないので利食いのための知識として保有しておきましょう。
参考記事)
イベント投資は、株式市場になんらかの影響を与えるあるイベントが発生した際にそのイベントに絡む投資家の需要と供給のバランスの変化を利用して利益を狙おうとする投資スタイルです。
イベントが発生する時というのはあらかじめわかるので、スイングトレードや中期投資とは違い買い時から利食いの時期がわかりやすいです。
具体的には次のようなイベントが発生した時の売り時をご説明します。
上記3つがイベント投資おける代表的なものになります。
企業には株主優待制度を導入していることがあり、その企業により株主優待の権利を株主に与えるタイミングは異なります。
たとえば3月末と9月末に優待のある企業の株価は、その2、3ヶ月前から徐々に株価を上げ始めます。
基本的には、この上昇がいったん天井をうって、下げ始めるのは優待実施の1ヶ月前ほどです。
もし優待株投資をしていて売り時がわからない時には、優待のおよそ1ヶ月前を目安に売り時を考慮してみるとよいでしょう。
複数単元株を保有しているのであれば、分割して徐々に利食いを入れていくのもおすすめです。優待の場合は権利確定までは売られずにゆっくりと上昇していくこともあるからです。例えば、100株単位の銘柄を1000株保有しているのであれば優待確定の1ヶ月前くらい前から1週間ごとに300株ずつ売却していくのが分割利食いの特徴です。
銘柄によっても特徴は異なりますので、いろいろな優待銘柄の月足チャートの動きをみて確認しておくとよいでしょう。
ある銘柄が東証1部に指定され、1部上場を成し遂げると新しい買い需要が発生します(TOPIX買い)
TOPIXとは東証1部全ての銘柄の時価総額から算出された株価指数のことです。そして、この株価指数を参考にして多くのファンド(投資信託)が作られています。
つまり新たに株式が1部上場するとその銘柄を、ファンドにくみいれる必要があるのです。これをTOPIX買いといいます。
この買いがあるときはあらかじめ決められていて、上場した月の翌月の末(最終売買日)の大引けです。
そのため上場をしてから、翌月末までの間に株を買い付け、タイミング良く売り抜けることでファンドの買いに売りを当てることが可能となってきます。
TOPIX買いに関しては、TOPIXに関する深い知識が必要となってきます。TOPIXとは何かからはじめて総合的な知識を押さえておきましょう。
参考記事)
TOPIXに関する全知識まとめ(リンク)
公募増資とは、企業が新たに株式を発行して不特定多数に新株を取得させることをいいます。
企業の利益は増えないままに株式数を増加させるため、理論上1株あたりの利益は少なくなります。これを一株当たり利益の希薄化といいます。そのため公募増資をする前より株価は売られます。
公募増資をすると、増資をするための株価が決定されます。その株価は現在の株価よりも安い価格であることが多く、その株価が決定する前での間に株価がゆっくりと下落していく傾向が見られます。
そのため公募増資をした銘柄は、「空売り」を利用することで下げを利益に変えることができるのです。
ただ、注意点として空売りの特徴やバブル期における公募増資の位置づけなどを深く知っておいてほしいと思います。
参考記事)
売りで利益を狙うための公募増資の基礎知識(リンク)
中長期投資は数ヶ月から数年株を保有する投資スタイルです。人によっては利益が出ている限りは絶対にうらないというスタンスの長期投資家もいます。
この中長期投資の利食いのタイミングは非常に難しいです。ここでは次の2つの投資スタンスの売り時をご紹介します。
両方とも中長期投資において主流の投資スタンスです。
成長株とは、本業の伸びにより業績が成長し、株価が右肩上がりに上昇する株式のことをいいます。この成長株の売り時が一番難しいです。
単純に考えると成長株の売り時は、その企業の成長が止まった時、もしくは所属する業種が落ち込んだ時となります。
そのため利食いをはかるのに業績予想を注意深く見ることが必要なってきます。
これまで順調に本業の伸びにより上方修正を繰り返してきた企業の業績が急に鈍化した場合には、保有株を売却して新たに成長していく株式を見つけるのもよいでしょう。
現在出ている利益に対して株価がやすい状態にある株式を割安株といいます。
具体的には割安指標と言われるPERやPBRが低い数値にある銘柄を選び出し、その価値が正確に評価されて適正なPERやPBRになった時に売却するのが割安株投資です。
PERに焦点を当てて売り時を考えてみると、以下のようになります。
財務が健全(割安株投資において必須)でPERが5倍ほどの銘柄を保有していたとしてその銘柄がどのような状態になれば売りでしょうか。
大抵PERが上昇する時というのは、その株式の業績が一気に良くなる時です。業績予想更新によるサプライズが発生して株価が一気に上昇した場合、いったん売りを考えてみてもよいでしょう。具体的にはPERが10倍を超えて15倍になるまでの間に売りを考えます。
業績が割安指標に反映されて再び予想PERが低くなったら、再び買いを考えてみるとよいでしょう。
アノマリーとは、金融市場において「なぜそう動くのかはわからないけど、なぜかその時が来ると市場が依然した動きと同じように動く傾向」のことをいいます。
株の売買タイミングを計るために使用している投資家は多く存在します。売買タイミングを計るために利用できるのだとすれば、利食いのタイミングとして使用できるはずです。
このアノマリーには、個別の銘柄ではなく全体相場において強い効力を発揮するものがあります。
例えば、日本の株式市場の動きを牽引する日経平均株価もアノマリーによると次のように動きます。
つまり、このような動く傾向が強いということを知っておけば、天井を付ける時期の前に一旦ポジションを減らしたりリスクヘッジをするなどして対策を打つことができるのです。
参考記事)
株式市場の癖をつかむ!アノマリーとは(リンク)
ここまで9つのケースの利食いのタイミングをお伝えしました。移動平均のようなテクニカルや節目のような人間心理、企業業績のようなファンダメンタル、時期によるアノマリーなど様々な利食いのタイミングがあることがわかります。ただし銘柄によっても、その利食いのタイミングには多少の差があります。色々と利食いのタイミングを試してみて自分なりの「鉄板の売り時」を開発していくとよいでしょう。
長期的な資産の増加を目指している方向けに増田丞美のメルマガを配信しています。米国株式マーケットの制度を利用するものの通常の株式投資ではありません。本メルマガでお届けする方法の利点は以下のとおりです。
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