ファンドとは|巨額資金が相場を動かす仕組み
(更新 ) · 投資の教科書 株式事務局

この記事は2015年に公開したアーカイブ記事です。制度・数字・サービスの内容は当時のものです。
株式投資をしているとファンドと呼ばれる集団の話をよく聞きます。代表的なところで言えば、年金基金が株を買いにくるとか、ヘッジファンドが売りを仕掛けてきたなどです。
ファンドは基本的には投資家から資金を集めて、様々な手法を使い金融商品に投資をして利益を上げようとします。その資金量も千差万別ですが少なくとも個人投資家よりははるかに大きく、ファンドの動向によって市場の方向が決定することさえあります。
つまり、個人投資家にとってその動向は見逃せないものがあるのです。そこでこのページでは、投資に役立つファンドに関する情報をまとめてご紹介します。
短期投資。中長期投資からイベント投資まで幅広くカバーできる知識ですので要チェックです。
目次
はじめに ファンドとは
ファンドとは、投資家から資金を集めて金融商品に投資をして利益を上げる集合体のことをいいます。よく個人投資家でも投資信託などに投資をしている人がいますが、その投資信託はファンドが運営しています。
図解をすると以下のようになります。

個人から資金を集めた上(ピンク)で、運用者(青丸のファンドを動かすファンドマネージャー)がどのようにその資金を投資して増やしていくかを決めます。その後資金は株式市場へと流れていきます。
もちろん、資金が増えるかどうかは任せた運用者の腕によりますが、最近ではアクティブに利益を追求するのではなく、ベンチマークとする指数(日経平均やTOPIXなど)と同程度のパフォーマンスを目指そうとするものが多いです。
特にベンチマークに投資をするファンドの動きはある程度、その動向を読みやすいということもあり、資金の小回りが効く個人投資家は収益機会を得ることができます(後述)。
上記のように、ファンドの動きは株式市場に大きな影響を与えますので、個人投資家にとってその動きを知ることは利益を上げるために必要不可欠なのです。まずはファンドの種類にはどんな種類があるのかを見てきましょう。
1 ファンドには大きく分けて2種類ある
ファンドには、日経平均やTOPIXなどといった株価指数と同じくらいのパフォーマンスを目指すインデックスファンドと、そのような株価指数を上回るパフォーマンスを上げようとするアクティブファンドが存在します。
インデックスファンド
インデックスファンドでいえばTOPIXに採用されている銘柄全般に投資をするファンドが良い例です。指数に投資をするファンドの代表例としては、国民の年金を運用するGPIFが良い例です。最近ではアベノミクスバブルにより新聞・ニュースなどでもその名を聞くことが多くなりました。

日経平均やTOPIX、2014年から開始されたJPX400といった指数に連動するように銘柄にバランス良く投資を行っていくのでそれらの指数と同程度のパフォーマンスになります。
アクティブファンド
アクティブファンドでいえば、短期の売買によって絶対収益を上げようとする投資信託やヘッジファンドなどが良い例です。手持ち資産のときにレバレッジ(借金のようなもの)をかけて、大きな資金を使って市場を動かす存在です。
《アクティブファンドの図解》

投資信託にもよりますが、株価指数に対して絶対収益をあげようとするため、日経などには含まれていない銘柄やテーマ株と言われる激しい値動きをする銘柄に投資をします。
これは個人投資家に当てはめるとわかりやすいですね。
自分の裁量判断で投資先を決めて売買を繰り返して、ベンチマークよりも大きく稼ごうとするのがアクティブな投資家であり、インデックスファンドなどに投資資金を定期的に積み立てて資産を大きく増やそうとするのがパッシブな投資家です。
それとほぼ同じことがファンドにも言えるのです。
2 投資に使えるファンドの投資傾向
ではファンドは実際に集めた資金をどのように投資しているのでしょうか?
先ほどご紹介したインデックスファンドの投資法は基本的にはベンチマークに組み込まれている銘柄への投資です。日本の株式市場でいえば日経平均やTOPIX、JPX400などといった重要指標に組み込まれている銘柄への投資ということになります。
もちろん構成される銘柄は、変化していきますのでその変化に応じて銘柄を除外したり、新たに銘柄を組み込んだりするのです。インデックスを基準としているので、パフォーマンスもほぼ位インデックスと同じようになります。指数が20%上昇すれば、インデックスファンドのパフォーマンスも20%上がるということです。
タイミングを見計らわずに規則性を持って投資をするところに特徴があります。
一方、アクティブなファンドはインデックスよりも大きなパフォーマンスを上げようとします。そのためインデックスファンドのような機械的な投資ではなく、大きく値上がりする金融商品を独自の基準で選別して投資したり、ヘッジファンドのように時に攻撃的な投資をしたりして絶対収益を追求します。そのため、その攻撃的な投資法が失敗に終わる時には最悪な場合、破綻に追い込まれることもあります。
投資成果を上げるためにはタイミングは非常に重要な要素となります。
アクティブなファンドの代表としてヘッジファンドをあげましたが相場を攻撃的に動かす主体として有名です。特に高値圏から投資を始める場合には大きな損失を出さないためにもヘッジファンドの動きは押さえておきたいところです。
参考記事)ヘッジファンドの3つの手法とストップ狩り
3 ファンドの動きを利用した投資手法 まとめ
ファンドの投資手法には「小回りがきかない」という傾向がみられます。
大きな資金を扱うことの多いファンドの動きは市場の流れを作り出してしまいます。また資金を投入するタイミングをいちいち小まめに測れないところも個人投資家とは違うところでもあります。一部例外はありますが、資金力の豊富なファンドの動きによって株式市場や個別の銘柄の動きは左右されてしまうのです。
ここではそのような小回りの利かないファンドの動きを利用した投資手法をご紹介します。
- TOPIX買い
- 日経平均入れ替え
- GPIFの動きを利用した手法
1TOPIX買い
ある銘柄が新しく東証1部に上場すると、TOPIX(東証株価指数)へ組みいれらることになっています。そのため、TOPIXをベンチマークとするとするファンドも、もし新しい銘柄が組み入れられた場合には、その銘柄を購入する必要があります。
TOPIX買いとは、そのような銘柄をあらかじめ買っておいて、ファンドが買ってくるタイミングに合わせて売ることで利益を上げようとする手法です。ファンドが買うタイミングはあらかじめ決められているので、銘柄さへわかっていれば仕掛けやすい手法です。
ファンドは大量の資金を扱うため株価は必要以上に株価が釣り上がることがあります。そのような市場の歪みを利用して利益を追求しようというのです。
TOPIX買いに関しては1年を通して収益機会がたくさんありますので、ぜひ覚えておきましょう。
2日経平均入れ替え
上記のTOPIX買いと類似した手法ですが、日経平均の構成銘柄変更に伴いファンドの買い需要が発生します。
ちなみにTOPIXへの組み入れは頻繁にありますが、日経平均への組み入れは年1回しかありません。そのため、ファンドの買いによる株価の値動きも顕著に現れることがあります。この買い需要は銘柄ごとの特性(寄与度)によってことなるので、日経平均入れ替えにともなう収益機会をとらえるならその点もしっかりと押さえておきましょう。
3GPIFの動きを利用した手法
GPIFという組織により運用されている年金は、株式市場に大きな影響を与えます。上記1、2のような個別の銘柄への影響ではなく相場全体を動かす主体となりますので、その動向を確認すること利益を上げるためだけでなく、思わぬ損失を回避することにもつながります。
GPIFの動きの特徴を捉えた手法としては参考記事において下記の3つをご紹介しています。
- GPIFによるTOPIX買い
- 逆張り的な買いと押し目買い
- インデックス投資
投資の幅を広げるためにも上記3点は覚えておくと良いでしょう。
参考記事)国民年金を運用するGPIFの動きを利用して利益を上げる3つの方法
まとめ
投資をしていく上ではファンドの存在は欠かせないものです。また市場全体に対してだけでなく個別の銘柄にも大きな影響を与えるのがファンドです。この記事を通して、ファンドについて深く理解していただければ幸いです。
この記事を書いた人
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