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ETFは、投資信託のように、特定の指数に連動するように設計された金融商品です。
投資信託を買って、ファンドマネージャーに運用を任せるのもいいかもしれません。
しかし、ETFのほうが取引所で自由に売買できる上、自分で収益率が高い銘柄を探してポートフォリオを組んだり、リスクヘッジをしたりすることもでき、上手く活用すれば、投資信託より高いリターンをあげることも可能です。
この記事では、米国ETFやETNを活用して年利38%の利回りをあげている私が、種類が豊富な米国ETFの中から厳選したおすすめの9銘柄をお伝えします。
まずは、ETFとは何かを正しく理解するところから始めましょう。ETFは、Exchange Traded Fundsの略で、日本語では「上場投資信託」といいます。
投資信託は、証券会社などの販売会社に申し込みをして購入します。しかし、ETFは、証券会社で口座を開いていれば、株式と同じように、市場でリアルタイムで売買することができます。
このETFは、株式や債券など様々な投資対象でポートフォリオが組まれています。
株式を中心に組まれているETFなら、その価格はポートフォリオ内の株式の価格に連動します。債券を中心に組まれているなら、それらの債券の価格に連動します。他にも、不動産価格と連動しているものもあれば、トウモロコシなどのコモディティに連動しているものもあります。
この「何に連動しているのか?」を知っておくというのが、ETFを扱う上で重要です。また、この記事内では、日本のETFではなく、アメリカのETFを紹介していきます。理由は2つあります。
1つ目の理由は、アメリカでは、日本と比べ物にならないくらいの多くの魅力的なETFが取引されているからです。世界各国の株式や債券、金、原油などのコモディティ、不動産など、あらゆるETFに自由に投資をすることができます。
そして、高い収益率を誇るものがあり、それらに分散投資することで、リスクを限定することもできます。残念ながら、日本のETFはこうはいきません。
2つ目の理由は、圧倒的なコストの低さです。例えば、世界全体の株式を投資対象にするとしましょう。国内で販売されているある投資信託では、年率0.648%のコスト(信託報酬)がかかります。これが、アメリカのVTというETFであれば、年率0.11%で済みます。
パーセンテージだけ見るとわずかな違いに感じられるかもしれませんが、運用金額が大きくなり、10年、20年の長期で見た場合、大きな差となってきます。
この記事で、低コストで安定して資産を増やすことができるETFをぜひ見つけてくださいね。
《補足》
米国ETFは国内の証券会社でも取引できますが、それらのオプションを取引するためには、現状では海外口座が必要です。日本人でも開ける海外証券口座については、『海外投資に必須のインタラクティブ・ブローカーズ証券の使い方』を参考にしてください。
株価連動型ETFは、ETFの中で最もメジャーなものだと言えます。数多くの種類がありますが、どのようなものか見てみましょう。
VTは、2008年に上場された全世界の株式に連動しているETFです。つまり、全世界の経済がトータルで成長すれば、VTの価格も上がるということです。
右図のように、VTの構成銘柄の半分以上はアメリカの企業の株で占められており、日本、イギリス、カナダと続きます。
続いて、構成銘柄のトップ10を見てみると、アップル、マイクロソフト、アルファベット(Google)というアメリカを代表するテクノロジー系企業がトップ3で、続いて、アマゾンやフェイスブックなど誰もが知っている企業が名を連ねています。
VTは、このように、各国のトップ企業の株をポートフォリオに取り込んだETFです。
過去の市場の歴史を見ても、2~3年の短いスパンで見れば下落する時はありますが、10年以上の長期で見れば、経済は成長しています。
そのため、将来必要になった時のために、長期で資産を増やしていきたい方にとても向いているETFです。
それでは、昔から1万ドル分のVTを保有していたとしたら今はどうなっているでしょうか?
それを表しているのが、次のグラフです。
2009年から今までの9年間で、当初の1万ドルは、25,442ドルと2.5倍以上になっています。
もちろん、リーマンショックやチャイナショックなどの経済危機が発生した時は下がりますが、市場が落ち着くと、また上がり始めています。私は、10年スパンの長期で見れば必ず大きなプラスになるものと見ています。
《VTの特徴》
VTIは、アメリカ市場全体の株式に連動しているETFです。
先ほどのVTは全世界の株式市場に連動したETFでしたが、VTIはあくまでもアメリカ国内の株式市場にのみ連動しています。
構成銘柄のトップ10を見ると、VTと変わりはありません。ただし、VTIはアメリカの株式のみと連動しているので、価格がどれだけ上昇するかは、アメリカ経済がどれだけ発展するかにかかっています。
それでは、1万ドル分のVTIを過去10年間保有していたとしたら、どうなっていたでしょうか?
このように、10年間で22,332ドルになっています。VTよりは劣る数字ですが、これはVTは2008年の中頃にできたETFのため、計測期間が異なることによります。
資産推移を見ると、リーマンショックが起こった2008年から2009年にかけては大きく減少しています。
ただし、その後、リーマンショックを乗り越えて米国経済は力強く回復し、資産も大きく増加していることがわかります。
《VTIの特徴》
VYMは、日本語ではバンガード米国高配当銘柄と言います。その名の通り、アメリカ企業のうち配当利回りの高い銘柄に連動したETFです。
構成銘柄トップ10を見てみると、VYM自体の安定性を高めるために、安定的に利益を出している巨大企業の比率を高くしていることが分かります。
なお、それぞれの企業の配当利回りは、以下の通りです。
上位銘柄の配当利回りは必ずしも高いというわけではありませんが、VTIと比べると、アップルやアルファベット、アマゾン、フェイスブックが抜けて、多めの配当を出している銘柄が増えています。
そして、VYM自体は2.94%の配当利回りを出しています。VTとVTIは、それぞれ1.99%と1.69%なので、比較すると大幅に高いですね。
VYMに1万ドル投資した場合の資産推移が、次のグラフです。
10年前に1万ドル分保有していたとすれば、今では21,181ドルになっています。
超長期運用を考えているならVTやVTIで、超長期運用にプラスして配当を望むならVYMという感じですね。
《VYMの特徴》
VBは、時価総額が小さいアメリカの小型株を対象としたETFです。
構成銘柄を見てみると、馴染みのあるものはないと思います。
株式には小型株効果といって、大型株よりも小型株の方が収益率が高いというアノマリー(経験則)があります。
だからといって、馴染みのないアメリカの小型株の個別銘柄の分析を自力で行うのは労力がかかり過ぎます。
そこで、このVBのようなETFを利用することで、簡単に小型株効果を享受することができます。
それでは、VBを1万ドルで10年間運用するとどうなっているのでしょうか?
1万ドルの投資資金が、10年間で23,284ドルに増加しています。
VTIは10年間運用後の資産額が22,332ドルですので、VBのほうが上回っています。
小型株効果の影響もあってか、大型株が多く含まれるVTIよりもVBの方が収益率は上回ります。
ただし、大型株よりも小型株の方が不況の影響を受けやすいのも事実です。そのため、10年間での資産の最大下落率はVTIが-50.84%なのに対して、VBは-53.72%となっています。
つまり、VBは利回りが高い分、リスクも高いということですね。
《VBの特徴》
過去10年の年換算利回り:7.83%
配当利回り(執筆時点):1.50%
信託報酬:0.06%
PFFは、アメリカ企業の優先株を対象としたETFです。
優先株は、通常の株式と比べて、配当金や解散時の財産分配を優先的に受けられる株式です。一方で、議決権などの会社経営に関わる権利は制限されています。
構成銘柄を見てみると、金融系の会社が多くを占めていることが分かります。
そのためか、当記事の執筆時点では配当利回りは5.48%と比較的高い数字になっています。
PFFに1万ドルを投資した場合の資産推移グラフを見てみましょう。
10年間で1万ドルが17,913ドルに増加しています。優先株も株式の一種なので、リーマンショック時には大きく下落しています。
ちなみに、信託報酬が0.47%と高めなのが難点です。
《PFFの特徴》
債券は、株式と並ぶ代表的な投資対象です。基本は、株式連動型と債券連動型のETFを軸に据えて運用すると良いでしょう。
BNDは、アメリカ国内の債券に連動したETFです。
構成割合を見ると、政府機関が発行している債券を多く含めていますね。
債券は、株式と比べて収益率が低いですが、その分、不況時の影響も少ない特徴があります。
そのため、バリュー投資の父と言われるベンジャミン・グレアムは、「株式の割合は25%から75%の範囲内に、債券の割合は75%から25%の範囲内にするべきである」と言っているほどです。
それでは、BNDを10年間運用した場合を見てみましょう。
10年間で14,492ドルに資産が増加しています。
VTIやVYMなどの株式型ETFに比べてパフォーマンスは良くありませんが、チャートを見ると分かる通り、非常に安定しています。特に2008年から2009年にかけてのリーマンショック時でも、ほとんど資産を減らしていないのは特筆すべき点ですね。
ベンジャミン・グレアムの言葉を借りるなら、投資ポートフォリオの25~75%は、このような債券で組むと心理面でも安心できますね。
《BNDの特徴》
HYGは、ハイイールド債(高利回り債券)で構成されているETFです。
ハイイールド債は利回りが高い代わりに、発行体の信用力が低いため、国債などと比べるとデフォルトリスク(債務不履行リスク)が高くなります。
発行体を見てみると、日本では馴染みのない企業が名を連ねています。
しかし、配当利回りはVYMよりも高く、4.95%あります。これは、債券としてはかなり高い利回りです。
それでは、HYGに1万ドルを投資して10年保有していればどうなっているでしょうか?
10年間で17,212ドルに増加しています。
債券連動型ETFなので、ご覧の通り、株価連動型ETFよりは恐慌時の下落リスクが低く、資産の増加率も低いです。しかしBNDよりはリスクも収益率も高いです。このような特性を理解した上で、債券ポートフォリオに含めるかどうか検討すると良いでしょう。
《HYGの特徴》
不動産連動型ETFは、各国の経済や人口の成長に大きく左右されます。株式や債券以外に投資対象のETFを検討したい場合は、有効な選択肢となるでしょう。
IYRは、アメリカのREIT(不動産投資信託)や不動産会社を対象としたETFです。
不動産は実物資産であり、災害などで建物が焼失したり、土地が使えなくなったりしない限り、価値がゼロになることがないので、投資対象として安心感があります。
ただし、IYRは、REITや不動産会社を投資対象とするので、不動産そのものへの投資ではないことに注意してください。
次のグラフが、IYRに1万ドルを投資して10年間保有した場合の増加率です。
10年間で1万ドルが15,195ドルに増加しています。
サブプライムローンの焦げ付きが問題となったリーマンショック時にはやはり大きく下落していますが、その後目覚ましい回復を見せています。
《IYRの特徴》
コモディティ連動型は、麦やトウモロコシなどの商品に連動しているETFです。値動きに決まった規則性が見られにくく、個人的には扱うのが難しいのですが、こういうものもあるということを知っておくと良いでしょう。
GLDは、金の国際価格に連動したETFです。
金そのものは付加価値を生み出さないので、GLDには配当金はありません。それでは、どのような目的で使えるのかというと、資産保全です。
「有事の金」と言われるように、リーマンショックのような経済危機の時でも、金の価格の下落率は限定的です。
次のグラフのように、過去の傾向を見ても、一定の範囲をキープしています。
この記事で紹介した米国ETFを組み合わせることで、安いコストでオリジナルのポートフォリオを作ることができます。
また、これらのETFのオプションを利用したりレバレッジをかけることで、さらに利回りを高めることも可能です。なお、オプションを使って利回りを上げる方法については、次の記事を参考んしてください。
≫ オプション初心者がLEAPSで簡単に利益をあげるための4つの手順
≫ カバードコールを使ってオプション取引で安全に利益を上げる方法
長期的な資産の増加を目指している方向けに増田丞美のメルマガを配信しています。米国株式マーケットの制度を利用するものの通常の株式投資ではありません。本メルマガでお届けする方法の利点は以下のとおりです。
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年利38%で資産を運用している私が初心者におすすめする米国ETF9選
ETFは、投資信託のように、特定の指数に連動するように設計された金融商品です。 投資信託を買って、ファンドマネージャーに運用を任せるのもいいかもしれません。 しかし、ETFのほうが取引所で自由に売買できる上、自分で収益率が高い銘柄を探してポートフォリオ
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