一目均衡表とは?相場の転換点を予測するテクニカル指標

一目均衡表は、過去・現在・未来の時間的要素を取り入れた、テクニカル指標(インジケータ)の一つです。

価格の上げ下げを予測するテクニカル指標が多い中、一目均衡表をマスターすると、「いつ」相場が転換するかをつかみやすくなります。

線がたくさんあって難しそうなイメージがありますが、考え方はとてもシンプルです。

ちなみに、私はFXトレーダーで、記事の中ではFX専用のMT4というチャートで説明していますが、株式投資でも見方や考え方は同じです。

そのため、投資を行う全ての方にお読みいただき、一目均衡表の基本から実際のトレードでの活用方法まで習得してほしいと思っています。

執筆者
ぶせな

ぶせな

専業トレーダー。認定テクニカルアナリスト。 本格的にFXを始めて8年で1億5千万円を突破。 自身のブログ『FX億トレーダーぶせな「スキャルピング」「デイトレード」』では、定期的にトレードの損益を公開中。著書に、『最強のFX 1分足スキャルピング』(日本実業出版社)がある。

1.一目均衡表の特徴

一目均衡表は、一目山人(いちもくさんじん)こと、故・細田悟一氏が1937年に発表した、日本発のテクニカル指標で、世界的にも有名です。

考え方のベースになっているのは、「相場は、買い手と売り手の均衡が崩れた方向に動く」というもので、「均衡」が崩れれば、相場が動くのは「一目瞭然」であることから、「一目均衡表」と名付けられました。

要は、売買ポイントを見つけるには、均衡を測れば良いということです。

80年以上にわたって使われているテクニカル分析の核心を解説していきます。

1.1.表示前と表示後を比較

まず、ローソク足以外のテクニカル指標を表示していないチャートをご覧下さい。上昇トレンドの後にレンジ相場になっている相場です。

トレンドとレンジ(もみ合い)の流れはつかめても、どこで売買したらいいのかイマイチ分かりませんね。

では、同じチャートに、一目均衡表を表示させてみましょう。

これが、一目均衡表です。いかがでしょう?

線がいっぱいあって、複雑に見えるかもしれません。しかし、読み方を覚えれば、まさしく一目(ひとめ)で売買ポイントが見えてきます。

1.2.時間的な要素を最重要視

チャート分析といったら、価格そのものに焦点が当てられがちです。しかし、一目均衡表は、時間の経過によって価格が変動する、という考え方がベースになっているのが特徴です。

一目均衡表をマスターすると、例えば、レンジ相場をブレイクするのは「いつ頃か」まで予測することができます。

このように、価格の上げ下げの予測だけでなく、「いつから」という時間的な要素まで考えることで、最適なタイミングでポジションを取ることができます

2.一目均衡表の表示法

一目均衡表は有名なテクニカル指標なので、ほとんどのFX会社や証券会社の取引ツールに標準装備されています。

ここでは、私が使っているFX専用のMT4チャートを使って、一目均衡表を表示させる方法をお伝えします。

ワンポイントアドバイス

MT4は、カスタマイズ性に優れた高機能なFX専用のチャートです(参考:『FXチャートのおすすめ|MT4でテクニカル分析を最大限に活かす方法』)。

国内でMT4を扱っている業者は少なく、その中でも、JFXは、架空のお金で本番と同じ取引ツールで発注が試せるデモトレードができる上MT4のデモ口座があるのでおすすめです

また、JFX独自のオリジナルインジケーターを用意されています。

まず、JFXのこちらのページを参考にして、MT4チャートをダウンロードします。

①左上のナビゲーターをクリックすると、インジケータの覧が表示されます。

②「トレンド」の上から4つ目に、「Ichimoku Kinko Hyo(一目均衡表)」があります。これを選択して、チャート上にドラッグ&ドロップするか、ダブルクリックすると、パラメータ(数値)の設定画面が表示されます。

数値を変えず、「OK」をクリックすると、チャートに一目均衡表が表示されます。

3.五つの構成要素

一目均衡表は5本の線から構成されています。チャートで確認しましょう。

5本の線は、次のように計算します。最初から計算方法を覚えようとすると大変なので、期間が異なった移動平均線のようなもの、とお考え下さい。

名称 説明(計算方法)
①転換線 (過去9日間の高値+安値)÷2
②基準線 (過去26日間の高値+安値)÷2
③遅行スパン   現在の価格を26日前(過去)の位置に表示
④先行スパン1 (転換線+基準線)÷2
⑤先行スパン2 (過去52日間の高値+安値)÷2

これに加えて、④先行スパン1と⑤先行スパン2の空間を「雲」と言います。

では、計算に使われている数字に注目してみましょう。

出てきた数字は、①転換線、②基準線、③遅行スパン、⑤先行スパン2の「9、26、52」の3つだけです。その中でも、①②⑤の3つの計算式は、「(過去◯日間の高値+安値)÷2」という形で共通です。

違うのは、「9、26、52」の数字だけで、「短期・中期・長期」の3つのトレンドを捉えようとしていることが想像できます。

少し難しくなりましたが、計算方法を知らなくても、チャートで自動表示できますので、ご安心下さい。

計算式を覚えるより、一目均衡表を見た時に、どこが売買ポイントなのかを瞬時に分かるようになることのほうが大切です。

ただし、「9、26、52」の数値は一目均衡表の中枢となる期間設定で、他のインジケータでもよく採用されるので、覚えておいて損はないでしょう。

4.一目均衡表の売買ポイント

ここで、一目均衡表の見方を整理します。これは、買いの場合です。売りの場合は、この反対になります。

    1. ローソク足が雲を上抜けたら買い
    2. 転換線が基準線を上抜けたら買い
    3. ローソク足が基準線より上だった強気
    4. 遅行スパンがローソク足を上回ったら買い
    5. 三役好転したら買い

詳しく見ていきましょう。

4.1.雲による判断

一目均衡表を開いたら、まず、雲に注目して、一番大きな相場の流れを把握しましょう。見方は簡単で、ポイントは、ローソク足が雲より上か下かです。

  • ローソク足が雲より上にあるなら「上昇トレンド」
  • ローソク足が雲より下にあるなら「下降トレンド」
  • ローソク足が雲の中にあるなら「レンジ相場」

これなら、数秒で確認できますよね。下のチャートでご確認下さい。

ローソク足が雲より上でずっと推移して上昇トレンドでしたが、雲の中に入ってレンジ相場に移行したことがすぐに分かると思います。

また、雲は、相場の大局を示すだけでなく、相場転換のサインにもなります。こちらのポイントは、ローソク足が雲をブレイクするタイミングです。

  • ローソク足が雲を下から上へ突き抜ければ「買い転換」
  • ローソク足が雲を上から下へ突き抜ければ「売り転換」
  • 雲は、支持帯(サポート)と抵抗帯(レジスタンス)としても機能する。また、厚みがあれば、その力は強まる

さらに、雲には次の機能もあります。

  • 雲を構成している先行スパン1と先行スパン2が入れ替わる時は、相場の転換点になる可能性がある

これは、トレンド相場やレンジ相場に移行したのか、相場状況によって見方が変わるので、慎重に判断する必要があります。

下のチャートをご覧下さい。黄色い丸の箇所で、先行スパン1と先行スパン2が交差していますね。この場合、トレンド相場からレンジ相場に移行したと考えられます。

このように、雲だけでも、様々な相場のヒントが読み取れます。

4.2.転換線による判断

転換線は、基準線と一緒に見ることがポイントで、考え方は移動平均線と同じです。

  • 転換線が、基準線を下から上に突き抜けたら「買い(=好転、ゴールデンクロス)」
  • 転換線が、基準線を上から下に突き抜けたら「売り(=逆転、デッドクロス)」

なお、強烈な上昇トレンドが発生した時は、転換線が押し目(上昇から一時的に下落すること)の限界になります。

また、反対に、下降トレンドの場合は、戻り(下落から一時的に上昇すること)の限界になります。

強烈かどうかの判断は、転換線とローソク足の乖離に注目します。上昇トレンドの場合、ローソク足が転換線から大きく乖離していれば、それだけ強烈なトレンドが発生していることになります。

4.3.基準線による判断

基準線は、名前の通り、流れの基準で、相場が上昇するためには、基準線の上昇が必須です。使い方は、ローソク足との位置関係に注目します。

  • ローソク足が、基準線より上なら「強い相場」
  • ローソク足が、基準線より下なら「弱い相場」

なお、強烈なトレンドでなくても、通常のトレンドが発生した時は、基準線が押し目の限界になります。

4.4.遅行スパンによる判断

遅行スパンは、現在の価格を26日前(過去)の位置に表示させただけの線で、現在の価格と26日前の価格を比べて強弱を判断します。

  • 遅行スパンが、(26日前の)ローソク足を上回ったら「買い」
  • 遅行スパンが、(26日前の)ローソク足を下回ったら「売り」

4.5.三役好転に注目

一目均衡表で最も期待値が高い注目すべき形は、「三役好転」です。三役好転とは、次の3つの条件が揃った状態をいいます。

上昇トレンドの場合で説明しますが、この3つの条件が揃ったら、迷わずに「買い」です。

  • 転換線が基準線を上回り、基準線が上向きか横ばい
  • 遅行スパンが26日前のローソク足を上回る
  • 現在のローソク足が、雲より上にある

ちなみに、下降トレンドの場合は、反対に読み替えて下さい。その場合は、迷わずに「売り」です。

では、先ほどと同じチャートを使って、三役好転を見てみましょう。Aが、そのポイントです。少し見にくいかもしれませんが、3つの条件を満たしています。

ちなみに、遅行スパンは、Bで示した箇所です。三役好転が発生してから、実際に強い上昇トレンドになっていることがわかると思います。

5.一目均衡表の3大理論

最後に、一目均衡表の3つの大きな理論をお伝えします。

これは、私のデイトレード手法にも取り入れている考え方でもあるので、押さえておきましょう(参考:『デイトレードで初心者が勝てるようになるために必要なこと全て』)。

5.1.時間論

この記事の冒頭でお伝えしたように、一目均衡表は、時間の流れを重視しています。そこから、相場の転換点を予測するのが目的です。

時間論の基本は、「基本数値」である「9、17、26」で、これは、開発者の一目山人(いちもくさんじん)氏が長年かけて編み出した、相場のリズム(幅)を測るカギになる数値です。

例えば、相場は、9日、17日、26日のリズムで上下に動いているともいわれており、天底を推測するヒントになります

詳しい説明は省きますが、実は、この基本数値が、基準線や転換線の計算、遅行スパンや先行スパンなどの配置にも関わっています。

興味がある方は、時間論についての理解が深めてみて下さいね。そうすると、あなたの投資技術は一気に向上します。

5.2.波動論

波動論とは、簡単にいうと、「ローソク足の動き方」のことです。

具体的には、ローソク足は、アルファベットの「I波動・V波動・Y波動・P波動・N波動・S波動」の6つの波動を描きながら推移するという考え方に基づいています。

図でご確認下さい。

波動論では、このようなローソク足の動き方(波動)を捉えて、「いつ」エントリーするかに重点を置きます

5.3.水準論

水準論とは、簡単にいうと、「値幅の出し方」のことです。先ほどの波動論で「いつ」エントリーするかがわかったら、水準論で「どこで」イグジット(利益確定)するかわかるようになります。

波動論と水準論は連動しており、この2つを捉えることで、相場の転換点で形成されるチャートパターンを見抜けようになります

さて、この値幅観測には、「N計算・E計算・NT計算・V計算」の4つの計算方法があります。図でご確認下さい。

ここでは、波動論と水準論の詳細には触れませんが、実は、エリオット波動理論の一部です。次の2記事もお読みになって、ぜひ、理解を深めていただければと思います。

6.使い方のアドバイス

6.1.上位足ほど信頼が高い

一目均衡表は、上位足ほどシグナルの信頼度が上がります。特に、三役好転はより機能しやすくなります。

理由は、長い時間をかけて一目均衡表を形成したので、それが否定されるのも時間がかかるからです。しかし、週足や月足ではなく、日足が最適です。

週足や月足だと、期間が長いので売買ポイントが広くなり過ぎます。また、日足より短い分足だと、ダマシに合う確率が増えてしまいます。

もちろん、好みにもよりますが、デイトレードでは、日足を中心にして、それよりも短い1時間足や15分足など、他の時間軸を細かく分析していくことをおすすめします

6.2.他のテクニカルと使う

一目均衡表だけでも、相場の流れをつかむことはできます。しかし、高勝率トレードを目指すなら、他のテクニカルを組み合わせることをおすすめします。

理由は、異なるテクニカルの根拠が2つ以上重なるポイントこそ、テクニカル分析がより機能しやすくなるからです。

これは、一目均衡表に限った話ではありません。なぜなら、1つのインジケータに絞ってしまうと、そのインジケータ次第のトレードになってしまうからです。

2つのエントリーの根拠を探すのは大変かもしれません。しかし、習慣化することで、1つの根拠の時より自信を持って、大きな通貨量でエントリーして利益を伸ばせるようになります。

テクニカル分析の組み合わせのヒントや、その他のテクニカル分析については、ぜひ、次の3記事を参考にして理解を深めて下さい。

まとめ

この記事でお伝えした、一目均衡表のポイントを5つに集約すると、次のようになります。

  • 本質は時間論で、相場の転換点を予測できる
  • 雲で相場の大局をつかむ
  • 三役好転は最も期待値が高い売買タイミング
  • 基本は日足で、他のテクニカル指標と組み合わせて使うと勝率アップ
  • 特にデイトレードで有効

ぜひ、一目均衡表を活用して、投資で成功をグッと近づけて下さい。

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