投資の教科書

第4章 NISAを使う 4-3・読む時間 約7分・最終更新 2026年10月28日

NISA口座の開き方と積立の設定|申し込みから最初の買い付けまでの5つの手順

印鑑と電卓
印鑑と電卓

証券会社は決めたけれど、申し込みの画面で何を選べばよいのか、口座ができたあとに何をすればよいのか。「途中でまちがえたらどうしよう」と思うと、なかなか申し込みのボタンを押せませんよね。

前の回(証券口座の選び方)で、口座を選ぶときに見るところを学びました。投資の教科書では、NISAの口座は SBI証券か楽天証券のどちらかをすすめています(NISAの口座はSBI証券か楽天証券で)。この回では、口座を申し込んでから、つみたての設定を終えて最初に買えるまでを、5つの手順で順番に見ていきます。会社ごとの細かい画面や数字は、それぞれの解説記事にまとめているので、ここでは 全体の流れと、まちがえやすいところ に絞ります。

この回でわかること

  • 口座を申し込む前に用意するものと、申し込みで選ぶ「特定口座」「NISA口座」の意味
  • 申し込みからログイン、初期設定までの流れ
  • つみたて投資枠で積立を設定するときに決めることと、最初の買い付けで確かめること

結論

申し込み、本人確認、ログインと初期設定、積立の設定、最初の買い付けの5つの手順
図:スマホだけで進められる。早ければ申し込みの翌営業日にログインでき、積立を設定した日に最初の買い付け
  • 流れは「①申し込み→②本人確認→③ログインと初期設定→④積立の設定→⑤最初の買い付け」の5つ。スマホだけで進められます
  • 申し込みでは、証券口座と一緒に NISAの口座 と 特定口座(源泉徴収あり) を選んでおくと、あとの手間が少なくなります
  • 積立の設定では「何を・いくら・いつ・どう払うか」を決め、買う口座が NISA(つみたて投資枠) になっているかを必ず確かめます

申し込む前に用意するもの

申し込みの途中で手が止まらないように、先に手元にそろえておきます。

  • マイナンバーカード:本人確認とマイナンバーの登録に使います。国税庁の案内でも、NISAの口座を開くときは、本人確認の書類を見せて、氏名・生年月日・住所・マイナンバーを伝えることになっています。マイナンバーカードが1枚あれば、両方を一度に済ませやすくなります
  • スマートフォン:本人確認の書類の撮影や、マイナンバーカードの読み取りに使います
  • メールアドレス:申し込みの確認や、ログインの案内が届きます
  • お金の出し入れに使う銀行口座:証券口座からお金を引き出すときの振込先になります
  • 積立をカードで払うなら、そのクレジットカード:SBI証券なら三井住友カード、楽天証券なら楽天カードです

マイナンバーカードがない場合は、運転免許証などで本人確認をして、マイナンバーはあとで別に登録する方法もあります。どの書類が使えるかは、会社の案内で確かめてください。

手順1:口座を申し込む

証券会社の公式サイトかアプリの「口座開設」から申し込み、氏名・住所などを入力します。途中で、次の2つを選ぶ画面が出てきます。ここが一番大事なところです。

特定口座は「源泉徴収あり」を選ぶ

証券口座には、税金の計算のしかたがちがう「特定口座」と「一般口座」があります。特定口座 は、1年間の売り買いの損益を証券会社が計算してくれる口座です。

国税庁の案内によると、特定口座で 源泉徴収あり を選ぶと、その口座の利益にかかる税金は、売ったときなどに差し引かれ、その口座の分は確定申告をしなくてもよい(申告不要)ことにできます。NISAの枠を使い切ったあとや、NISA以外で買うときのために、はじめての人は「特定口座・源泉徴収あり」を選んでおくと手間がかかりません。

NISAの口座を一緒に申し込む

SBI証券も楽天証券も、証券口座の申し込みと同時に、NISAの口座も申し込めます。ここでNISAを選んでおけば、あとで別に申し込む必要はありません。

NISAの口座は1人1つだけです。 2つの会社に同時に申し込むと、二重に開いた口座は無効になります。証券口座(課税口座)はいくつ開いてもかまいませんが、NISAはどちらか1社に決めて申し込みます。

手順2:本人確認の書類を出す

申し込みの続きで、スマホを使って本人確認をします。

  • マイナンバーカードをスマホで読み取る
  • マイナンバーカードや運転免許証を撮影し、あわせて顔写真を撮る

などの方法があります。スマホで済ませる方法なら、郵送の書類を待たずに、ネットだけで手続きが進みます。

NISAの口座は、証券会社の審査とは別に、税務署 でほかの金融機関に二重に開いていないかが確かめられます。この手続きは証券会社を通して進むので、自分で税務署に行く必要はありません。

手順3:ログインして初期設定をする

審査が終わると、ログインの案内がメールなどで届きます。公式サイトの案内では、早ければ申し込みの 翌営業日 です(SBI証券は「取引まで最短翌営業日」、楽天証券は「ログインIDのお届けが最短で翌営業日」)。

ログインしたら、画面の案内に沿って初期設定をします。

  • 取引に使うパスワードや暗証番号の設定
  • 勤務先などの登録
  • 本人確認を運転免許証でした人は、マイナンバーの登録
  • 書類の受け取り方(郵送か、ネットで受け取る電子交付か)

パスワードと暗証番号は、紙に書いてパソコンのそばに置いたりせず、安全な場所に保管します。

なお、SBI証券では、取引報告書などの受け取りをすべて電子交付にしておくと、NISA以外の口座で国内株を売り買いするときの手数料が0円になる、といった条件があります。会社ごとのこうした設定は、SBI証券でNISAを始める・楽天証券でNISAを始めるにまとめています。

手順4:積立を設定する

ここまで来れば、あと一息です。積立の設定で決めるのは、何を・いくら・いつ・どう払うか の4つです。

何を買うか、どの口座で買うか、いくら買うか、いつどう払うかを決める
図:一番まちがえやすいのは口座の区分。「特定口座」のままだと、税金のかかる口座で買うことになる
  1. 何を買うか:投資信託を選びます。つみたて投資枠の対象の中から、指数を決めて、信託報酬などを見くらべます(指数の種類と特徴・投資信託の見るところ)
  2. どの口座で買うか:口座の区分で 「NISA(つみたて投資枠)」 を選びます。ここが「特定口座」のままだと、NISAではなく税金のかかる口座で買うことになります。一番まちがえやすいところです
  3. いくら買うか:SBI証券も楽天証券も、100円から設定できます。つみたて投資枠は年120万円まで、月にすると10万円までです。いくらにするかは毎月いくら、どちらの枠でで考えます
  4. いつ、どう払うか:積み立てる日と、お金の払い方を選びます

お金の払い方

払い方は、おもに次の2つです。

証券口座に入れたお金で払う方法と、クレジットカードで払う方法のちがい
図:どちらでも積み立てられる。カード払いはポイントが付くが、始まるのが翌月からになることがある
払い方 しくみ 気をつけること
証券口座に入れたお金で払う 先に証券口座へお金を入れておき、そこから買う。会社によっては銀行口座からの自動引き落としも使える 買う日に残高が足りないと、その回は買えない
クレジットカードで払う カードの支払いと一緒に引き落とされる。SBI証券は三井住友カード、楽天証券は楽天カードで、月10万円まで。カードのポイントが付く カードの登録や、設定の締め切り日があり、始まるのが翌月からになることがある

設定の途中で、分配金をどうするか(受け取るか、そのまま投資に回す「再投資」にするか)を選ぶ画面が出ることがあります。受け取らずに再投資にすると、増えた分がまた増える複利の効果を生かしやすくなります(複利と時間)。

最後に確認画面で、商品名・口座の区分(NISA・つみたて投資枠)・金額・日にち・払い方を見直して、設定を終えます。

手順5:最初の買い付けを確かめる

設定した日が来ると、自動で注文が出ます。投資信託の値段(基準価額)は1日に1回計算されるので、注文した瞬間ではなく、決まった日の値段で買うことになります。

口座の区分がNISA(つみたて投資枠)か、買った金額が設定どおりか、お金の引き落としが済んでいるかを確かめる
図:ここまで確かめられたら設定はおしまい。あとは毎月、自動で積み立てが続く

最初の買い付けのあとに、次の3つだけ確かめておきます。

  • 取引の履歴で、口座の区分が「NISA(つみたて投資枠)」になっているか
  • 買った金額が、設定どおりか
  • お金の引き落としが済んでいるか(証券口座の残高、またはカードの明細)

ここまで確かめられたら、設定はおしまいです。あとは毎月、自動で積み立てが続きます。毎日値段を見る必要はありません(見るのは年に何回でいい)。

よくある質問

申し込みから最初の買い付けまで、どのくらいかかりますか?

ネットで申し込むと、早ければ申し込みの翌営業日からログインできます。そのあと積立を設定し、設定した日に最初の買い付けが行われます。クレジットカードで払う場合は、設定の締め切り日によって、始まるのが翌月からになることがあります。くわしい日にちは各社の案内で確かめてください。

特定口座は「源泉徴収あり」と「なし」のどちらがいいですか?

確定申告の手間を減らしたいなら「源泉徴収あり」です。国税庁の案内では、源泉徴収ありの特定口座の利益は、申告をしないことを選べます。ただし、ほかの口座の損と相殺したいときなどは、確定申告が必要になります。

積立の金額は、あとから変えられますか?

変えられます。金額を増やす・減らす、いったん止める、といった変更は、ログインして積立の設定の画面から行います。暮らしが変わったときの見直し方は「リバランスと見直し」で取り上げます。

次の回では、毎月いくら積み立てるか、つみたて投資枠と成長投資枠をどう使い分けるかを考えます(毎月いくら、どちらの枠で)。

出典:国税庁「NISA口座の新規開設又は変更に関する手続等について」、国税庁「No.1476 特定口座制度」、金融庁「NISAを知る」、金融庁「NISAを利用する皆さまへ」(制度説明資料)、SBI証券「口座開設の流れ」、楽天証券「口座開設からお取引までの流れ」(いずれも2026年10月確認)。手順や画面は変わることがあります。申し込む前に、各社の最新の案内をご確認ください。

この回のまとめ

  • 流れは「申し込み→本人確認→ログインと初期設定→積立の設定→最初の買い付け」。スマホで進められる
  • 申し込みでは、証券口座と一緒にNISAの口座と特定口座(源泉徴収あり)を選んでおくと、あとの手間が少ない
  • 積立の設定では「何を・いくら・いつ・どう払うか」を決め、買う口座が「NISA(つみたて投資枠)」になっているかを必ず確かめる

確かめ問題

  1. Q1. 証券口座を申し込むとき、確定申告の手間を減らすために選んでおく口座は何ですか?

    答えを見る

    特定口座(源泉徴収あり)

    特定口座で源泉徴収ありを選ぶと、その口座の利益にかかる税金は売るときなどに差し引かれ、申告をしないこともできます。

  2. Q2. NISAの口座は、SBI証券と楽天証券の両方で開いてよい。○か×か。

    答えを見る

    ×

    NISAの口座は1人1つです。二重に開いた口座は無効になります。証券口座(課税口座)なら両方で開けます。

  3. Q3. 積立の設定で、買う口座が「特定口座」のままになっていると、どうなりますか?

    答えを見る

    NISAではなく課税口座で買うことになり、利益に税金がかかる

    積立の設定では、口座の区分を「NISA(つみたて投資枠)」にします。ここを見落とすと、非課税になりません。

もっとくわしく

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