投資の教科書

大和証券 チーフテクニカルアナリスト(テーマリサーチ担当)

木野内栄治の発言録|「来年は9万円も」チャートと需給で読む日本株の見通しを時系列で

立ち位置:長期強気・短期は波を読む発言の記録 13件最終更新 2026年10月23日

1988年に大和証券に入社して以来、一貫してテクニカル分析(チャートや売買の需給の分析)を担当し、日経ヴェリタスの人気アナリスト調査のテクニカル部門で何度も1位になっているアナリストです。およそ50年周期の景気の波からインフレとAIのイノベーションの時代が来たとして日本株に長期で強気な一方、目先は騰落レシオやオプションの残高、NVIDIAの新製品の立ち上がりなどから、上がりやすい時期と崩れやすい時期を具体的に示します。

利害について:証券会社(大和証券)のアナリストとして、顧客向けのレポートや年間の展望資料で相場の見通しを発信しています

PIVOT 公式チャンネル「【日本株はさらに上がる】木野内栄治×今井翔太/AI・半導体株は11月から本格復活/10月は韓国株高への連動に期待/米中間選挙前から上昇基調強まる/FRB金融政策が軟化へ?【マーケット超分析】」 → この回の要点を読む

木野内氏は証券会社(大和証券)のアナリストです。日経平均の数字の多くは「高値は3割ずつ切り上がる」といった経験則による計算で、条件付きの見通しです。

ひとことで言うと

「長い目では日本株は上がる。ただ目先は波があり、天井と底の時期を読んで備える」。2025年12月には、3月までに解散総選挙があれば2026年に6万8000円も、と条件付きで示し(PIVOT)、日経平均がそれを上回った2026年6月には予想が外れたと認めつつ7月の天井に警戒を促しました(PIVOT)。2026年9月には「来年は9万円ぐらい」と述べ(PIVOT)、10月には夏の調整は終わった可能性があるとしています(PIVOT)。

一貫して言っていること

50年周期の波でインフレとイノベーションの時代に入った

2025年5月、物価や金利がおよそ50年ごとに底をつける「コンドラチェフの波」から、インフレが20〜30年続く局面に入ったとし、インフレに強い日本株に追い風だと述べました(PIVOT)。物不足で研究開発が増えてイノベーションが起きるという筋道で、AIは半世紀に一度のイノベーションとして20年ほど続きうると繰り返しています(楽待、PIVOT)。

目先の天井と底はチャートと需給で読む

騰落レシオや連騰の日数、先物・オプションの清算(SQ)に向けたプットオプションの残高、配当の再投資やアメリカの税還付といった季節的なお金の流れから、上がりやすい時期と下がりやすい時期を具体的に示します(PIVOT、PIVOT)。日経平均の高値は3割上がっては横ばいになるという経験則を、目標水準の計算にも使っています(PIVOT)。

AI相場はNVIDIAの新製品サイクルで揺れる

新世代の半導体が出るたびにNVIDIAの利益率が下がり、株価が伸び悩むというパターンを重視しています。2026年夏の調整は新製品「ルービン」の立ち上がりの遅れによるもので最大半年ほど続きうるとし(PIVOT)、10月には生産統計などから立ち上がったと判断しました(PIVOT)。

日銀の利上げと量的引き締めには反対の立場

物価が落ち着いているのに利上げを続ければ、実質金利が上がって設備投資を抑え、高市政権の「高圧経済」と逆行すると繰り返し述べています(PIVOT、PIVOT)。FRBについても利上げは必要ないとの立場で(PIVOT)、日銀には量的引き締めの停止を期待しています(PIVOT)。

調整局面では相場から振り落とされない

厳しい場面で買い増しを続けて資金が尽きたり、信用取引で追加の担保を求められたりして退場してしまえば、その後の良い相場に出会えないとして、リスク管理が一番大事だと述べています(楽待)。混乱期には銀行や食品・小売などの内需株が相対的に強くなりやすいとし、局面ごとの物色の変化も示します(PIVOT)。

見方の変化

時期 日経平均の見通し・相場観
2025年5月 テクニカルに上昇トレンド入りのサイン。ただ7月初めに天井の見方は不変(PIVOT)
2025年10月 駆け込み需要の反動でアメリカの景気が急に弱まる恐れ。慌てて飛びつかない(PIVOT)
2025年12月 解散総選挙があれば2026年に6万8000円、なければ4万円程度の調整も(PIVOT)
2026年2月 自民大勝で6万8000円へ。3月から相当良くなる(PIVOT)
2026年4〜5月 連休前後は下げに注意しつつ、7月初めまで強い見方は不変。K字相場は長期トレンド(PIVOT、日経CNBC)
2026年6月 6万8000円の予想は上振れで外れたと認める。7月に天井の恐れ、2027年は8万8000円の計算(PIVOT)
2026年8月 底入れは10月初めか年末。AIは最大半年の調整(PIVOT)
2026年9月 10月4日の投資の日ごろに底入れ、来年は9万円ぐらい。月末には「すでに底入れの可能性」と前倒し(PIVOT、PIVOT)
2026年10月 ルービンは立ち上がり、夏の調整は終わった可能性。来年は良い年回り(PIVOT)

長期の強気は一貫しています。変わるのは目先の天井と底の時期で、新しいデータが出るたびに見通しを修正し、外れたときは番組の中で率直に認めています。

読むときの注意

  • 木野内氏は証券会社(大和証券)のアナリストで、顧客向けのレポートや展望資料を作る立場です
  • 日経平均の目標水準は「高値は3割ずつ切り上がる」といった経験則による計算で、選挙や金融政策、半導体の生産などの条件付きです
  • 目先の見通しは数週間〜数か月単位で更新されます。1回の発言だけでなく、前後の回とあわせて読むと、何を根拠に見方を変えたのかが分かります
  • 日銀の利上げに反対する立場は、利上げを支持するほかのエコノミストと異なります。反対側の意見とあわせて読むと理解が深まります

はじめての人が受け取れること

  • 「長期」と「目先」を分けて考えると、強気の専門家が短期の下落に警戒する理由が分かり、ニュースに振り回されにくくなります
  • 配当の再投資や税還付のように、毎年くり返されるお金の流れが相場に影響することを知っておくと、季節ごとの値動きを考える手がかりになります
  • 下がった場面で無理に買い増して資金が尽きないよう、自分が耐えられる範囲で投資することが大切です

木野内栄治の発言の時系列

動画・記事の日付の新しいものから順に並べています。

2026年

  1. 2026年10月13日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「ルービンは立ち上がった、夏の調整は終わった可能性」|PIVOT(2026年10月)

    AI研究者の今井翔太氏と共演したPIVOTの番組で、木野内氏は今年の夏の調整はNVIDIAの新製品「ルービン」の立ち上がりの遅れが原因だったとし、生産計画や韓国の輸出のデータからルービンは立ち上がったとみて、調整は終わった可能性があると述べました。10月末から翌年4月までの半年はアメリカ株が下がったことのない時期だとし、来年は良い年になるとの見方を示しつつ、7〜9月期の決算や日銀の量的引き締めには注意が必要だとしています。

    半導体・AI米国株日本株

  2. 2026年9月30日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「すでに底入れの可能性、来年に向け上昇開始か」|PIVOT(2026年9月)

    岡崎良介氏と共演したPIVOTの番組で、木野内氏は前回心配していた連休中の混乱は起きなかったと率直に謝り、原油価格がピークを打ったとみて、すでに底を入れて来年に向けた上昇が始まっている可能性があると見通しを前倒ししました。メモリーの生産がAI向けに戻りつつあるとして来年前半のAI相場の復活に期待を示す一方、日銀には量的引き締めの停止を求める立場を示しています。

    日本株金・資源金利・日銀

  3. 2026年9月15日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「投資の日の10月4日ごろ底入れ、来年は9万円も」|PIVOT(2026年9月)

    個人投資家のテスタ氏と共演したPIVOTの番組で、木野内氏は「証券投資の日」の10月4日ごろに底を入れ、来年は日経平均9万円ぐらいまで行くのではないかとの見通しを示しました。底入れまでは6万円前後まで下がることもありうるとし、日銀の利上げと量的引き締めが景気を冷やし始めている恐れから、5連休中の円高と株安の連鎖に注意が必要だと述べています。

    日本株金利・日銀暴落・リスク

  4. 2026年9月1日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「年末底の可能性は後退、10月初めに底入れか」|PIVOT(2026年9月)

    マネックス証券の広木隆氏と対談したPIVOTの番組で、木野内氏はこれまで3つ挙げていた底入れの候補のうち、年末の可能性が後退し、10月初めに底を入れてしっかり上がっていく可能性が出てきたとの見方を示しました。FRB議長のタカ派的な講演には利上げの必要はないと反論し、アメリカ財務省の長期国債の買い戻しで長期金利が下がれば、アメリカの住宅関連に注目できると述べています。

    日本株FRB・米金利金利・日銀

  5. 2026年8月18日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「8月の底は本物ではない、AIは最大半年の調整」|PIVOT(2026年8月)

    月2回に増えたPIVOTの番組の初回で、木野内氏は8月の先物・オプションの清算の週の反発は本格的な底ではなく、底入れは10月初めか年末になりそうだとの見方を示しました。メモリー各社の決算やAIサーバーの出荷から、NVIDIAの新製品の立ち上がりの遅れでAI関連の景気が最大半年ほど鈍る可能性があるとしつつ、AI相場そのものは長期で心配していないと述べています。

    半導体・AI為替・円金利・日銀

  6. 2026年8月1日・楽待 RAKUMACHI(YouTube)

    木野内栄治「調整局面はリスク管理が一番、来年は良い年に」|楽待(2026年8月)

    楽待チャンネルの後編で、木野内氏は株価の調整が続くなか、底入れは8月・10月・12月のいずれかになる可能性が高いとし、混乱のなかで相対的に強いグループとして銀行、内需株、大阪関連を挙げました。AIの相場は20年ほど続きうるとし、2027年は日米中そろって良い年になるとの見方から、今は相場から振り落とされないリスク管理が一番大事だと述べています。

    日本株為替・円半導体・AI

  7. 2026年6月25日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「7月に天井の恐れ、ただ中期は全く心配していない」|PIVOT(2026年6月)

    日経平均が7万2000円台の最高値をつけた直後のPIVOTの番組で、木野内氏は6万8000円の予想を上回ったことを認めたうえで、7月に天井をつける恐れがあると警鐘を鳴らしました。日銀の利上げや新しいFRB議長のタカ派的な姿勢、NVIDIAの新製品の立ち上がりの遅れなどを理由に挙げる一方、中期の相場はまったく心配しておらず、2027年は良い年になるとの見方を示しています。

    日本株FRB・米金利暴落・リスク

  8. 2026年5月1日・日経CNBC(YouTube)

    木野内栄治「日経平均が優位のK字相場は長期のトレンド」|日経CNBC(2026年5月)

    日経CNBCの番組で、木野内氏は日経平均が6万円に乗った一方でTOPIXが伸びない「K字相場」について、ホルムズ海峡が開いても銀行や自動車は戻りにくく、AI関連が有利な構図は中長期で続くとの見方を示しました。インフレの時代は株主は潤う一方で一般の消費者は苦しいという構図が長く続くとし、目先は5月の季節性や為替介入に注意が必要だと述べています。

    日本株半導体・AI為替・円

  9. 2026年4月30日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「連休前後は下げに注意、7月初めまで強い見方は不変」|PIVOT(2026年4月)

    日経平均が初めて6万円台に乗せた直後のPIVOTの番組で、木野内氏は大型連休の前後は、月末の売りやオプションの需給から下げが下げを呼ぶ仕組みがあるとして、リスクを取りすぎない方がよいと述べました。そのうえで、海外投資家の資金流入などから7月初めごろまでは強いという見方は変わらず、6万8000円の目標も維持するとしています。

    日本株暴落・リスク金利・日銀

  10. 2026年2月26日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「自民大勝で高圧経済は続く、3月から相当良くなる」|PIVOT(2026年2月)

    衆院選で自民党が大勝した直後のPIVOTの番組で、木野内氏は高市政権の「高圧経済」路線が長く続くことが決まったとして、6万8000円の見通しに向かって進んでいるとの見方を示しました。日銀の利上げや為替介入を目先のブレーキに挙げつつ、アメリカの税還付で資金繰りが良くなり、AIサーバーの需要回復も見えてきた3月からは、相当良くなる可能性があると述べています。

    日本株金利・日銀半導体・AI

2025年

  1. 2025年12月24日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「解散総選挙なら2026年に6万8000円も」|PIVOT(2025年12月)

    PIVOTの公開収録で、木野内氏は2026年の日経平均について、3月までに解散総選挙があれば夏から9月ごろに6万8000円まで行く可能性があるとの見方を示しました。日経平均は高値が3割ずつ切り上がってきたという経験則が根拠で、解散がなければ4万円程度までの調整もありうるという条件付きの見通しです。年前半はAI相場が持ち直し、後半はNVIDIAの新製品の立ち上がりの難しさで調子が崩れやすいとしています。

    日本株政治・政策半導体・AI

  2. 2025年10月10日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「駆け込み需要の反動に警戒、慌てて飛びつかない」|PIVOT(2025年10月)

    PIVOTの番組で、木野内氏は高市総裁の誕生で日本株が盛り上がるなかでも、世界的な景気の変調には逆らえないと警告しました。半導体メモリーの異常な値上がりはWindows10のサポート終了に向けた駆け込みによる在庫積み上げで、それが終わると株価の下げが急になりやすいとし、底入れは各国の政策協調を待つべきで「慌てて飛びつかない」ことが大事だと述べています。

    米国株暴落・リスク為替・円

  3. 2025年5月15日・PIVOT(YouTube)

    木野内栄治「日本株は7月に天井、長期はインフレで上昇へ」|PIVOT(2025年5月)

    PIVOT「マーケット超分析」で、木野内氏はテクニカル指標に上昇トレンド入りのサインが出たとしつつ、相互関税の猶予期限がある7月初めごろに株価は天井をつけるという見通しを変えませんでした。長い目では、およそ50年周期の景気の波でインフレの時代に入っており、インフレに強い日本株が上がりやすいと述べています。

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ここに載せているのは、著名な専門家が公開の場(YouTubeの公式チャンネル・記事など)で話した内容の記録と要約です。投資の教科書が特定の銘柄や商品をおすすめするものではありません。見通しは話した時点のもので、外れることもあります。

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