農林中金バリューインベストメンツ 常務取締役兼最高投資責任者(CIO)、投資信託「おおぶね」ファンドマネージャー
奥野一成の発言録|「相場ではなく企業に投資する」オーナー型投資の見方を時系列で
立ち位置:長期保有・相場は予想しない発言の記録 12件最終更新 2026年10月23日
農林中央金庫グループの運用会社で最高投資責任者を務め、投資信託「おおぶね」シリーズを運用しています。バフェット氏の考え方を土台に、「売らなくていい会社しか買わない」オーナー型の株式投資を一貫して説いています。相場の上げ下げは「当たらない」として予想せず、AIブームの勢いにも乗らない立場です。
利害について:投資信託「おおぶね」シリーズを運用する会社の最高投資責任者で、本人の資産もそのファンドに投資していると話しています。出演には自社ファンドや監修書の紹介を兼ねた回があります
奥野氏は投資信託「おおぶね」シリーズを運用する会社の最高投資責任者です。自社ファンドの成績や投資先について話す回は、運用者としての立場からの説明として読んでください。番組で出た企業名は考え方の例で、売買を勧めるものではありません。
ひとことで言うと
「相場ではなく企業に投資する。売らなくていい会社しか買わない」。2025年2月に「いつ売るのか」と聞かれて「無限に持ちます」と答え(日経CNBC)、2026年10月にも「19年間やってきたのは、相場ではなく企業に投資すること」と話しています(出版記念対談)。日経平均がいくらになるかといった予想はほとんどしません。
一貫して言っていること
投資は売買ではなく、企業のオーナーになること
2025年5月、世の中の大金持ちは社長ではなくオーナーだと述べ、「働きながらオーナーになる」ことを勧めました(PIVOT)。9月には「売買してると自分が働いてるだけ」と言い、売買型とオーナー型の一番の違いは学びがあるかどうかだとしています(PIVOT)。バフェット氏の退任に際しても、投資の本質はオーナーシップを持つことだと語りました(日経CNBC)。
企業選びは「付加価値・参入障壁・長期潮流」
企業を選ぶ基準として、この3つを繰り返し挙げています(2025年2月)。中でも一番重要なのは参入障壁(ほかの会社が簡単にまねできない仕組み)で、AI・EV・ESGのような「テーマ」は長期潮流ではないと述べています(トウシル)。2026年9月には、数字は嘘をつかないが、現場を見ずに数字だけで分析するのは不可能だとしています(出版記念対談)。
相場は予想しない。AIの勢いにも乗らない
2025年11月、AI半導体の会社を「時速250kmで走る車」、自分たちの投資先を「80kmで10年20年走る車」にたとえ、変化が速く参入障壁がすぐなくなるので投資しにくいと述べました(テレ東BIZ)。数日後の対談では、相場の予想は当たらないと前置きしつつ、AIの話は「危ういところまで来ている」と言い、技術で大きくなる産業で1社が寡占し続けたことは歴史上ないとしています(テレ東BIZ)。
インデックスも「答えとしては正しい」。中身とリスクを理解して
S&P500やオルカンは「答えとしては正しい」と評価しています(2025年2月、2025年5月)。ただし、巨大IT企業の比率が約3割に高まってリスクの中身が変わっているので、分かったうえで持つべきだとしています(トウシル)。
一番大事なのは稼ぐ力。お金は「ありがとうの印」
投資で一番大事なのはリターンより元手(入金力)で、まず稼ぐ力を上げるのが先だと述べています(2025年2月)。2026年8月には「自分が最大の資産」と言い、ビジネスに真正面から取り組めばお金は後からついてくると話しました(GLOBIS)。
見方の変化
一貫しています。2025年から2026年10月まで、「売らなくていい企業のオーナーになる」「相場は予想しない」という軸は変わっていません。
| 時期 | 話題の中心 |
|---|---|
| 2025年前半 | オーナー型投資の考え方、「過去80年で最も危険な時代」なので保有資産のリスクを理解する(トウシル) |
| 2025年秋 | AI関連の急上昇で自社ファンドがインデックスに差をつけられ「今が厳しい」と認めつつ、AIの勢いには乗らない姿勢を説明(テレ東BIZ) |
| 2026年 | バークシャーの東京海上出資の解説、数字の読み方や地政学など、企業分析の基本と大きな流れの話へ(PIVOT、出版記念対談) |
読むときの注意
- 投資信託「おおぶね」シリーズを運用する会社の最高投資責任者で、本人の資産もそのファンドに入れていると話しています(トウシル)。自社ファンドの成績の説明は、運用者の立場からのものです。
- 出演には、会社のPR動画(2025年9月)や、本人が監修した書籍の出版記念対談(会社の運営とみられるチャンネル)が含まれます。
- 番組で出たVisa・コストコ・東京海上などの企業名は、考え方の例や運用の説明として触れたものです。
はじめての人が受け取れること
- 株を「値上がりを当てる道具」ではなく「企業の利益の持ち分」と考える見方がある
- インデックス投資を選ぶ場合も、中身がどんな企業で、どのくらい値動きの大きいものに偏っているかを一度確かめておく
- 投資の元手になるのは自分の稼ぐ力で、仕事で学ぶことと資産づくりはつながっている、という考え方がある
奥野一成の発言の時系列
動画・記事の日付の新しいものから順に並べています。
2026年
2026年10月2日・サクッとわかる 投資の基本(YouTube)
奥野一成「身を守るにはオーナー側に回るしかない」地政学と投資|サクッとわかる投資の基本(2026年10月)監修書の出版記念対談の第3回(2026年8月6日開催)で、相手は地政学者の奥山真司氏です。奥野氏は、経済力が近づくと覇権争いが起きるという見方から米中関係を語り、アメリカの根本的な強さは基軸通貨ドルにあると述べました。技術革新の初期には労働者が割を食うので、身を守るにはオーナーの側に回るしかないとしています。
2026年9月30日・サクッとわかる 投資の基本(YouTube)
奥野一成「ビジネスの数字は嘘をつかない」でも数字だけでは分析できない|サクッとわかる投資の基本(2026年9月)奥野氏が監修した入門書の出版記念対談の第2回(2026年6月26日開催)で、相手は「大手町のランダム・ウォーカー」氏です。奥野氏は、株価は人の考えなので仮説が立てにくいが「ビジネスの数字は嘘をつかない」と述べ、数字はグラフにし、比べ、分解して仮説を立てると説明しました。一方で、現場を見ずに数字だけで分析するのは不可能だとしています。
2026年8月26日・GLOBIS学び放題×知見録(YouTube)
奥野一成「自分が最大の資産」お金は後からついてくる|GLOBIS学び放題×知見録(2026年8月)グロービスの講座の一部(2026年5月制作)で、キャリア講師の林恭子氏と出演した回です。奥野氏は、キャリアを高めるにはまず「自分が最大の資産」だと考えることで、稼ぐ力こそが金融資産の元手になると述べました。投資を売買だと思う人と、仕事の学びと資産づくりは根が同じだと考える人の違いも語っています。
2026年4月4日・PIVOT 公式チャンネル(YouTube)
奥野一成「バークシャーの東京海上出資は必然の提携」|PIVOT(2026年4月)バフェット氏のバークシャー・ハサウェイが東京海上ホールディングスに出資したことを受けた速報解説です。奥野氏は、バークシャーは安く買って高く売る会社ではなく事業を永久に持ちたいオーナーだと説明し、保険会社が生む「フロート」という資金源と、東京海上の3つの強みを挙げました。
2025年
2025年11月10日・テレ東BIZ ダイジェスト(YouTube)
奥野一成「一社が寡占し続けたことは歴史上ない」AIの勢いに乗らない理由|テレ東BIZ(2025年11月)アシックスの林晃司CFOとの対談「経営者VS投資家」の前編です。奥野氏は、AI関連が急上昇する中で自社ファンドはインデックスに大きく負けていて「まさに今が厳しい」と認めつつ、技術で大きくなる産業で1社が寡占し続けたことは歴史上ないとして、勢いに乗る投資はしないと述べました。
2025年11月6日・テレ東BIZ ダイジェスト(YouTube)
奥野一成「時速80kmで長く走る企業を持つ」厳選投資とインデックス|テレ東BIZ(2025年11月)豊島晋作氏の「テレ東経済ニュースアカデミー」に出演した回です。株価が最高値圏にあり、厳選投資はインデックスに勝てないのかと問われ、奥野氏はリターンだけでなくリスクも合わせて見れば「負けてない」と答えました。AIは潮流に乗っているが、変化が速く参入障壁がすぐなくなるので投資しにくいとも述べています。
2025年9月27日・PIVOT 公式チャンネル(YouTube)
奥野一成「売買してると自分が働いてるだけ」売買型とオーナー型の差|PIVOT(2025年9月)杉村太蔵氏と初めて共演した回の前編です。奥野氏は、投資は売買でさやを抜くことではなく、素晴らしい企業のオーナーになって利益の持ち分を受け取ることだと述べました。売買型とオーナー型の一番の違いは「学びがあるかどうか」だとし、コストコやアップルを例にビジネスモデルの読み方を説明しています。
2025年9月26日・トウシル [楽天証券](YouTube)
奥野一成「相場が下がった時こそチャンス」労働者こそ投資を|トウシル(2025年9月)楽天証券の番組で、概要欄に奥野氏の会社(農林中金バリューインベストメンツ)のPR動画と明記された回です。奥野氏は、株式投資は企業の利益を分けてもらうことで、利益が伸び続ける会社を20〜30年持てば勝てると述べました。企業を選ぶ3つの要素のうち、一番重要なのは参入障壁だとしています。
2025年7月8日・日経CNBC 公式チャンネル(YouTube)
奥野一成「投資の本質はオーナーシップ」バフェット退任を語る|日経CNBC(2025年7月)ウォーレン・バフェット氏のCEO退任発表を受けた番組(2025年6月30日放送)です。奥野氏は、バフェット氏の株主への手紙を毎年和訳してきた立場から退任を「本当に悲しかった」と述べ、投資の本質は売り買いではなく企業のオーナーになることだと話しました。バフェット氏が日本の5大商社に投資した理由についての見方も示しています。
2025年5月3日・PIVOT 公式チャンネル(YouTube)
奥野一成「世の中の大金持ちは基本的にオーナー」松下幸之助に学ぶ|PIVOT(2025年5月)松下幸之助の「株式の大衆化」という提言を題材にした回です。奥野氏は、世の中の大金持ちは社長ではなくオーナーだと述べ、資本主義への参加の仕方として「働きながらオーナーになる」ことを勧めました。NISAは売買益のためではなく、オーナーになることを勧める制度だという見方も示しています。
2025年2月28日・トウシル [楽天証券](YouTube)
奥野一成「こんなに危険な時代は過去80年の中でない」|トウシル(2025年2月)2025年1月18日の楽天証券の新春講演会で、運用会社の社長らと討論した回です。奥野氏は、政情が安定している国がなく「こんなに危険な時代は過去80年の中でない」と述べ、S&P500も中身とリスクを分かったうえで持つべきだと話しました。自身は相場の上げ下げに賭けたことは一度もないとしています。
2025年2月10日・日経CNBC 公式チャンネル(YouTube)
奥野一成「売らなくていい会社しか買わない」企業選びの3つの基準|日経CNBC(2025年2月)2025年1月に収録された、尾河眞樹氏との対談の前編です。奥野氏は、自分のやり方は一度オーナーになったら売らなくていい会社だけを買う「オーナー型株式投資」だと説明し、企業を選ぶ基準として「付加価値・参入障壁・長期潮流」の3つを挙げました。S&P500やオルカンは「答えとしては正しい」とも述べています。
テーマ別に見る
長期投資・NISA9件
- 2026年9月30日奥野一成「ビジネスの数字は嘘をつかない」でも数字だけでは分析できない|サクッとわかる投資の基本(2026年9月)
- 2026年8月26日奥野一成「自分が最大の資産」お金は後からついてくる|GLOBIS学び放題×知見録(2026年8月)
- 2025年11月10日奥野一成「一社が寡占し続けたことは歴史上ない」AIの勢いに乗らない理由|テレ東BIZ(2025年11月)
- 2025年11月6日奥野一成「時速80kmで長く走る企業を持つ」厳選投資とインデックス|テレ東BIZ(2025年11月)
- 2025年9月27日奥野一成「売買してると自分が働いてるだけ」売買型とオーナー型の差|PIVOT(2025年9月)
- 2025年9月26日奥野一成「相場が下がった時こそチャンス」労働者こそ投資を|トウシル(2025年9月)
- 2025年7月8日奥野一成「投資の本質はオーナーシップ」バフェット退任を語る|日経CNBC(2025年7月)
- 2025年5月3日奥野一成「世の中の大金持ちは基本的にオーナー」松下幸之助に学ぶ|PIVOT(2025年5月)
- 2025年2月10日奥野一成「売らなくていい会社しか買わない」企業選びの3つの基準|日経CNBC(2025年2月)
米国株8件
- 2026年10月2日奥野一成「身を守るにはオーナー側に回るしかない」地政学と投資|サクッとわかる投資の基本(2026年10月)
- 2026年4月4日奥野一成「バークシャーの東京海上出資は必然の提携」|PIVOT(2026年4月)
- 2025年11月6日奥野一成「時速80kmで長く走る企業を持つ」厳選投資とインデックス|テレ東BIZ(2025年11月)
- 2025年9月27日奥野一成「売買してると自分が働いてるだけ」売買型とオーナー型の差|PIVOT(2025年9月)
- 2025年9月26日奥野一成「相場が下がった時こそチャンス」労働者こそ投資を|トウシル(2025年9月)
- 2025年7月8日奥野一成「投資の本質はオーナーシップ」バフェット退任を語る|日経CNBC(2025年7月)
- 2025年2月28日奥野一成「こんなに危険な時代は過去80年の中でない」|トウシル(2025年2月)
- 2025年2月10日奥野一成「売らなくていい会社しか買わない」企業選びの3つの基準|日経CNBC(2025年2月)
日本株4件
政治・政策3件
半導体・AI3件
暴落・リスク2件
ここに載せているのは、著名な専門家が公開の場(YouTubeの公式チャンネル・記事など)で話した内容の記録と要約です。投資の教科書が特定の銘柄や商品をおすすめするものではありません。見通しは話した時点のもので、外れることもあります。