複眼経済塾 代表取締役・塾長(元野村證券)
渡部清二の発言録|「会社四季報」読破のプロが読む日本株とテーマの見通しを時系列で
立ち位置:長期強気発言の記録 11件最終更新 2026年10月23日
野村證券在籍中の1997年から『会社四季報』の全ページを読む「四季報読破」を続け、2026年で29年目・110冊を超えた人です。コメント欄に初めて出る「少数ワード」から次のテーマを探し、見出しの数や上場企業の数の変化から相場の空気を読むのが持ち味です。日本株は2013年から数十年続く上昇局面にあり、デフレからインフレへの転換は株式の追い風だという長期強気の立場をとっています。
利害について:有料の投資・経済の学校「複眼経済塾」を運営し、四季報の読み方などの著書も出しています
渡部氏は有料の投資・経済の学校「複眼経済塾」を運営し、四季報の読み方の著書も出している立場です。「日経平均30万円」などの数字は、過去の株式市場の歴史のサイクルが繰り返すと仮定した超長期の見通しで、本人も「あくまで数字」と断っています。
ひとことで言うと
「四季報の言葉の変化が、次のテーマと相場の空気を教えてくれる。日本株は長い上昇局面の途中」。2026年6月には、次のテーマはフィジカルAIで、まだ株式市場では本格的に動いていないと述べ、日本株はインフレを除いても約30倍、日経平均で約30万円になりうるという長期の見方を示しました(楽待)。
一貫して言っていること
四季報は「当たる当たらない」でなく「どう活用するか」
四季報の強みを、過去をさかのぼれる「継続性」、全上場会社を載せる「網羅性」、全銘柄の来期予想を載せる「先見性」の3つにまとめ、予想が外れるかどうかより、約120人の記者の知恵を活用することが大事だと繰り返しています(PIVOT、松井証券)。はじめての人には、銘柄のページは5つのブロックだけ読めばよいと勧めています(東洋経済オンライン)。
少数の言葉が増えるとテーマになる
コメント欄に初めて出る「少数ワード」は水面下の潜在テーマで、急に増え、やがて誰もが知る「多数ワード」になると株価には織り込まれる、という考え方です。「インフレ」が2021年12月発売の号で初めて出たこと(PIVOT)、「関税」が2025年春の30社程度から夏に約500件に増えて織り込まれたこと(日経CNBC 2025年4月、日経CNBC 2025年7月)を例に挙げます。2026年は「熊本」(松井証券)、「フィジカルAI」(楽待)、「シリコンフォトニクス」(FUETA)に注目しました。
見出しと掲載社数から相場の空気を読む
「最高益」「増配」などの見出しの数や、その見出しの銘柄の株価を検証して投資の手がかりにします(日経CNBC 2025年1月、日経CNBC 2026年1月)。2025年以降は四季報の掲載社数が減り続けていることを「大転換」と呼び、上場企業の中身が良くなる前向きな変化と読んでいます(日経CNBC 2025年4月)。
デフレからインフレへの転換は株式の追い風
インフレの時代には、値上げしてもお客さんが増える会社に注目するとし(東洋経済オンライン)、2026年1月には、短期的には中小型株が下がっても長期的には株式全般の追い風だと述べました(日経CNBC 2026年1月)。2026年10月には、インフレに強いのは株と不動産だとしています(Open GATES)。
見方の変化
| 時期 | 相場観 |
|---|---|
| 2025年1月 | 今期業績は悪化、株価との違和感から短期の下振れに注意。市場は来期を見ている(日経CNBC) |
| 2025年4月 | 掲載社数の減少で上場企業の中身が良くなる。関税はまだ様子見(日経CNBC) |
| 2025年7月 | 関税は織り込み済みで業績は年度後半に持ち直すが、この3か月は一服(日経CNBC) |
| 2026年1月 | マクロの転換でボトムアップは難しかったが、長期はインフレが追い風。これからは選別の局面(日経CNBC) |
| 2026年6月 | 長期は日経平均約30万円も。目先はショック安や半導体の一旦調整もありうる(楽待) |
| 2026年9月 | 次のテーマはシリコンフォトニクス。一方、急騰した半導体株のチャートはITバブル期と同じ形(FUETA、新R25) |
長期強気の立場と、四季報の言葉・見出しから読む手法は一貫しています。短期については、四季報の数字や過去のパターンから「一服」「調整」を指摘することもあり、長期と短期を分けて語るのが特徴です。
読むときの注意
- 渡部氏は有料の投資・経済の学校「複眼経済塾」を運営し、著書も出している立場です
- 出演には、不動産会社が運営するチャンネル(楽待、FUETA、Open GATES)も含まれます
- 「見出しで選んだ銘柄が上がった」などは過去の検証結果で、この先も同じになるとは限りません。超長期の数字は歴史のサイクルが繰り返すという仮定に基づいています
はじめての人が受け取れること
- 予想の数字が当たるかどうかより、記者のコメントから企業の変化を読む、という四季報の使い方
- 新しい言葉が増えていく様子から、世の中の関心の変化をつかむという見方
- 「良い会社」と「株価が割安かどうか」は別に考える、という基本
渡部清二の発言の時系列
動画・記事の日付の新しいものから順に並べています。
2026年
2026年10月7日・Open GATES【不動産投資の扉】(YouTube)
渡部清二「インフレに強いのは株と不動産」|Open GATES(2026年10月)不動産会社が運営する番組で、渡部氏は自身の不動産の経験を交えながら、インフレの時代に強いのは株と不動産で、両者は基本的に同じ方向に動くと述べました。金利が上がる局面ではローンを少なめにすることや、時代の変化に対応しやすい株も持っておくことを勧めました。
2026年9月27日・新R25チャンネル(YouTube)
渡部清二「急騰した半導体株のチャートがITバブル期と同じ形」|新R25(2026年9月)新R25の投資番組の生配信で、渡部氏はITバブルを仕事として経験した立場から、急騰した半導体メモリー株の四季報のチャートが、1999年に半導体関連株が高値をつけたときの形とほぼ同じだと述べました。会社は良い会社でも、株価はある程度相場を作ってしまったのではないかとの見方を示しました。
2026年9月10日・FUETA Vortex presents(YouTube)
渡部清二「次のテーマはシリコンフォトニクス。日本は光通信大国」|FUETA(2026年9月)不動産会社が運営する番組で、渡部氏は『会社四季報』2026年夏号でわずか1件だけ出てきた「シリコンフォトニクス」に注目したと述べました。光と電子を組み合わせる「光電融合」はデータセンターの発熱と電力の問題を解決する技術で、日本の強みが生きるとの見方を示し、水の技術にも触れました。
2026年6月13日・楽待 RAKUMACHI(YouTube)
渡部清二「フィジカルAIはまだこれから。日経平均30万円も」|楽待(2026年6月)楽待の四季報90周年企画の後編で、渡部氏は次の大きなテーマはフィジカルAIで、日本企業が強いのにまだ株式市場では本格的に動いていないと述べました。日本株は2013年から約40年の上昇局面にあり、インフレを除いても日経平均は30倍、約30万円になりうるという長期の見方を示しました。
2026年4月20日・松井証券マーケットナビ(YouTube)
渡部清二「熊本の言葉が急増。半導体と蓄電・電力が同時に動いている」|松井証券(2026年4月)松井証券の番組で、渡部氏は『会社四季報』の強みと、2026年の年間イベントから投資のヒントを探す考え方を語りました。四季報で最も増えた言葉「熊本」を読み解くと、半導体工場を支える蓄電池・再生エネルギー・電力の動きが浮かび上がると述べました。
2026年1月4日・日経CNBC(YouTube)
渡部清二「良い見出しの銘柄が1つも市場に勝てなかった」|日経CNBC(2026年1月)『会社四季報』2026年新春号を読破した渡部氏は、日経CNBCで、日本だけが利上げに向かいデフレからインフレへ転じるという大きなマクロの転換の中で、1社ずつ企業を選ぶ「ボトムアップ」の投資がとても難しかったと述べました。長い目で見ればインフレは株式全般の追い風で、これからは個別銘柄の選別の局面に移るとの見方を示しました。
2025年
2025年10月30日・東洋経済オンライン(YouTube)
渡部清二「四季報はまず5つのブロックだけ読めばいい」|東洋経済オンライン(2025年10月)『会社四季報』の発行元である東洋経済の動画で、渡部氏ははじめての人向けに四季報の読み方を解説しました。銘柄のページは5つのブロックだけ見ればよいとし、特色欄の「独占」などの言葉、インフレに強い企業を示す言葉、財務の健全さの目安などを紹介しました。
2025年7月27日・日経CNBC(YouTube)
渡部清二「関税は織り込み済み。ただこの3か月は一服では」|日経CNBC(2025年7月)『会社四季報』2025年夏号を読破した渡部氏は、日経CNBCで、四季報で見ると関税の影響はすでに織り込まれ、業績は年度後半に持ち直すとの見方を示しました。一方、見出しの並びが株価が急落した前年夏とよく似ているとして、この先3か月は一服ではないかと述べました。
2025年4月23日・日経CNBC(YouTube)
渡部清二「四季報の掲載社数が減った。上場企業の中身が良くなる」|日経CNBC(2025年4月)『会社四季報』2025年春号を読破した渡部氏は、日経CNBCで、四季報の掲載社数が大きく減ったことを「大きな変化」と指摘しました。新規上場よりTOB・MBOが多く、上場基準の厳格化で上場企業の中身が良くなるとの見方を示し、関税の言葉は増えたがまだ多くの企業が様子見だと述べました。
2025年1月10日・PIVOT(YouTube)
渡部清二「四季報は当たる当たらないでなく、どう活用するか」|PIVOT(2025年1月)PIVOTのダイジェスト動画で、渡部氏は『会社四季報』の強みを「継続性・網羅性・先見性」の3つにまとめ、予想が当たるかどうかより活用の仕方が大事だと述べました。コメント欄に初めて出る言葉から将来のテーマを探す方法や、インフレ時代に注目する企業の見つけ方も説明しました。
2025年1月5日・日経CNBC(YouTube)
渡部清二「今期業績は悪化、株価との違和感に注意。市場は来期を見る」|日経CNBC(2025年1月)『会社四季報』2025年新春号を読破した渡部氏は、日経CNBCで、今期の業績は明らかに悪化しているのに株価は強く、短期的な下振れに注意が必要だと述べました。一方で新春号は来期の予想に目を向けるべき号だとし、来期の増益が見込まれる業種や「最高益」「連続増配」の見出しに注目する考え方を示しました。
テーマ別に見る
日本株10件
- 2026年9月27日渡部清二「急騰した半導体株のチャートがITバブル期と同じ形」|新R25(2026年9月)
- 2026年9月10日渡部清二「次のテーマはシリコンフォトニクス。日本は光通信大国」|FUETA(2026年9月)
- 2026年6月13日渡部清二「フィジカルAIはまだこれから。日経平均30万円も」|楽待(2026年6月)
- 2026年4月20日渡部清二「熊本の言葉が急増。半導体と蓄電・電力が同時に動いている」|松井証券(2026年4月)
- 2026年1月4日渡部清二「良い見出しの銘柄が1つも市場に勝てなかった」|日経CNBC(2026年1月)
- 2025年10月30日渡部清二「四季報はまず5つのブロックだけ読めばいい」|東洋経済オンライン(2025年10月)
- 2025年7月27日渡部清二「関税は織り込み済み。ただこの3か月は一服では」|日経CNBC(2025年7月)
- 2025年4月23日渡部清二「四季報の掲載社数が減った。上場企業の中身が良くなる」|日経CNBC(2025年4月)
- 2025年1月10日渡部清二「四季報は当たる当たらないでなく、どう活用するか」|PIVOT(2025年1月)
- 2025年1月5日渡部清二「今期業績は悪化、株価との違和感に注意。市場は来期を見る」|日経CNBC(2025年1月)
半導体・AI4件
高配当・株主還元4件
景気・インフレ3件
政治・政策3件
金利・日銀2件
為替・円1件
ここに載せているのは、著名な専門家が公開の場(YouTubeの公式チャンネル・記事など)で話した内容の記録と要約です。投資の教科書が特定の銘柄や商品をおすすめするものではありません。見通しは話した時点のもので、外れることもあります。