窓開け・窓埋めとは|効果的な活用方法と2つの注意点

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“窓開け”とは、隣り合うローソク足の間に、窓のようにぽっかりとした穴が開いてしまうことです。そして、“窓埋め”は、その後、開いた窓が閉じることをいいます。

これらは、ほぼ全てのFXトレーダーが狙い目とする現象なので、トレードをおこなう上で避けては通れません。

そのため、窓開けしたら必ず埋まるという安易な考えから、“窓埋め理論”というものまでできています。結論から言うと、窓埋め理論をうのみにすると、最終的に待っているのは大損です。

窓開けは、安易な窓埋め理論に使うのではなく、強烈なサポートラインやレジスタンスラインとして機能します。重要なことなので、もう一度言います。

窓 = 強烈なサポートライン/レジスタンスライン

これさえ押さえておけば、窓開けが発生したときは、大きなチャンスとなります。とても分かりやすい動きをするので、何度か実践して利益を得ると、楽しくなってきさえします。

窓開けは、それぐらい重要な知識ですので、ここで、しっかりと吸収しておいてください。

1. 窓開けとは?

さっそくですが、下図をご覧ください。

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矢印の部分で、ローソク足の間に、不自然に大きな空間ができていることがわかりますね。これが窓開けです。窓開けは、週末に為替市場がクローズしたときの終値と、翌週にオープンしたときの始値に価格差があるときに発生します。

窓開けができる理由は、為替市場がクローズしている土日の間に、相場を大きく動かすような好材料・悪材料があって、週明けのオープンと同時に、売買が急増することにあります。

1.1. 窓は強いサポート/レジスタンスラインになる

結論からお伝えすると、窓は強いサポートライン/レジスタンスラインになります。これを知っておくと、その週の戦略を立てやすくなります。逆に、窓を確認しないままトレードを行ってしまうと、連敗してしまうことがあります。窓が節目(=多くのトレーダーに意識されるポイント)になっていることを見落としているからです。

チャートに窓ができたら、その価格帯がになるということを強く意識してください。特にFXの場合は、市場がオープンする月曜日から、クローズする土曜日早朝までの一週間を区切りとして、相場が形成される傾向が強いです。

つまり、窓開けがあると、その週にどのような戦略を取るべきか考える目安になるということです。

重要!
窓は強烈なサポートライン、またはレジスタンスラインとなる。サポートラインとレジスタンスラインは『サポートラインとレジスタンスラインとは|引き方と使い方』で確認しておきましょう。

1.2. 窓開けには二種類ある

なお、窓開けには、以下の二種類があります。

  • ギャップアップ
  • ギャップダウン

それぞれ、具体的に見ていくことで、より深い理解につながりますので説明しますね。

1.2.1. ギャップアップ

ギャップアップは、窓開けの中で、直前のローソク足よりも高い価格で、次のローソク足が始まっているものをいいます。

下図でご確認ください。

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これは、ドル円の四時間足です。ギャップアップは、2016年11月7日(月)の市場のオープンと同時に現れました。ギャップアップの原因は、二日後に控えていたアメリカの大統領選挙です。

このとき、ドル円の為替市場は次の二つの見解が働いていました。

  • クリントン氏が当選ならドル円上昇
  • トランプ氏が当選ならドル円下落

直前の週末の11月4日(金)に市場がクローズして、オープンする7日(月)までの間に、世論調査で、クリントン氏有利という材料が出ていました。そのため、買いが急増し、70pipsほどのギャップアップが発生したのです。

1.2.2. ギャップダウン

ギャップダウンはギャップアップの反対です。窓開けの中で、直前のローソク足よりも安い価格で、次のローソク足が始まった場合のことをいいます。

下図をご確認ください。

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これはポンドドルの四時間足です。ギャップダウンは、2016年6月27日(月)の市場のオープンと同時に現れました。

このときのギャップダウンの理由は、6月24日のイギリスのEU離脱を問う国民投票です。市場は、離脱派が勝利することを想定していなかったため、いざ離脱派が有利であるという材料が出始めると、ポンドドルは大暴落しました。それが、ギャップダウン直前の大陰線です。

そして、離脱派が勝利し、その混乱を引き継いだまま週末に市場がクローズしていました。週明けの月曜日は、その流れを引き継ぎ、市場のオープンと同時に売りが続き、ギャップダウンが発生したのです。

2. 窓埋めとは

さて、窓開けが発生すると、窓埋めという現象が起きる傾向がとても強いです。そのため、窓空けと窓埋めはセットで覚えておきましょう。さっそく、下図をご覧ください。

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これは、ユーロドルの十五分足です。

市場がギャップアップでスタートし、その後、価格は上昇しています。しかし、十五時間後には、ギャップアップした価格と同じ位置まで戻ってきました。このように、開いた窓を閉めるように、価格が窓開けの起点となった水準まで戻ることを、“窓埋め”といいます。

このように窓開けが発生すると、その窓は埋まる場合が非常に多いです。そのため、トレードを行なうときには、窓開けがあれば窓埋めを意識しておくことは有用です。

しかし、注意点があります。

  • 窓は必ずしも埋まるとは限らないということ。
  • いずれにせよ根拠のないトレードで勝てるほど甘くないということ。

詳しくお伝えします。

2.1. 窓は必ずしも埋まるとは限らない

「開けた窓は、その後、埋まる」という窓埋め信仰は、FXの世界で根強いものがあります。そのため、窓埋め専門のFXトレーダーすらいるぐらいです。何を隠そう、トレードを始めたばかりの頃の私も、一時期、窓埋め理論に強く惹かれ、「必ず埋まる」と思い込み、飛びついていました。

結果は散々なものでした。

窓が埋まるケースもあれば、埋まらないケースもあり、「窓は必ず埋まる」という根拠のない迷信を前提としたトレードで勝てるほど、この世界は甘くないということ痛感しました。

例えば、下図をご覧ください。

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これはポンド円の十五分足です。

市場のオープンと同時にギャップダウンが発生し、その週の相場がスタートしました。そして、ここを起点として下降トレンドが発生しています。チャートを左から見てみると、上昇・横ばい・下降の順番で、相場が推移していることが分かりますね。

ギャップダウンで開いた窓は埋まることなく下げ続けています。このとき、相場は下降トレンドなので、窓埋め理論をあてにして買い注文をすると大損することが分かりますね。

2.2. 根拠のないトレードで勝てるほど甘くない

そもそも窓埋め理論は、現在の相場と逆向きに張る“逆張り理論”です。

ギャップアップするということは、買い圧力(=上昇圧力)が強い証拠です。そこで売りポジションを持つということは、その買い圧力に逆らっているということです。ギャップダウンは、売り圧力(=下降圧力)が強い証拠です。そこで買いポジションを持つのは、売り圧力に逆らっています。

FXで勝つためには、トレンドの流れに乗ることが鉄則です。トレンドの流れに逆らう逆張り理論は、そうそううまくいくものではありません。特に、上のようなチャートでは、横ばいの後に売り注文が急増して、価格を大きく下げているのですから、レンジ相場をブレイクして下降トレンドが発生する可能性を第一に見ておくべきです。

また、仮に開いた窓が必ず埋まるにしても、それが一週間も先になったとしたら、ポジションを持っている間の恐怖は甚大です。とても耐えられるものではありません。窓開けが発生したら、安易に窓埋め理論に走るのではいけません。窓開けが発生するまでの相場の流れを理解して、適切な戦略をたてるからこそ、トレードで勝つことができるのです。

ただ、注意していただきたいのは、安易な窓埋め理論が使えないからといって、窓空けが使えないことにはならないということです。窓空けは、変わらず非常に重要なテクニカル指標です。

なぜなら、冒頭でもお伝えした通り、窓開けの価格帯は、その後、高い頻度で、サポート(支持体)やレジスタンス(抵抗帯)になるからです。

次から、この点について詳しくお伝えしていきましょう。

注:レンジからのブレイクについて
レンジからのブレイクに関しては、『三角持ち合いのブレイクを見極めるためにやるべき5つのこと』をご覧頂くと理解が深まります。

3. 窓は強力なサポートまたはレジスタンスとなる

窓開けができた価格帯は、将来的にサポート(支持帯)、またはレジスタンス(抵抗帯)になります。実は、窓開けの本当の有効性は、窓埋め理論ではなく、この点にあります。

具体的に見ていきましょう。

3.1. 窓の価格帯がレジスタンスとなりブレイクしたケース

さっそく下図をご覧ください。ギャップダウンができたときの日足チャートです。

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図に示している通り、ギャップダウンした価格帯がレジスタンスラインになり、八日後の、大陽線Aの時点でブレイクしています。

Aでブレイクしているということは、ギャップダウンした価格帯がレジスタンスラインとなっていたことを意味します。もし、窓開けした価格帯が意識されていないとすれば、Aのローソク足が、ここまで長くなることは考えにくいのです。

なぜなら、ブレイクは、通常、サポートライン(支持帯)またはレジスタンスライン(抵抗帯)で、何度も反発を繰り返した末に、そのラインを突き抜けることで起こるからです。

つまり、ブレイクが起きるには、必ず、サポートラインかレジスタンスラインが存在するということです。

3.2. 窓開けがサポートになりブレイクしたケース

次に、反対のケースを説明します。下図をご覧ください。

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これは、ポンド円の十五分足です。

市場のオープンのときにギャップアップしています。そこから相場が上昇した後、何度も下降を繰り返して、窓を埋めそうになっています。しかし、その度にギャップアップの価格帯がサポートライン(支持帯)となって反発しています。

結局、この後、丸二日間、窓は開いたままの状態でした。

実は、これは注意して見ていれば予測することができます。チャートの左端から右端までよく見てみると、相場は上昇トレンドになっていますね。そして、上昇トレンドの中で、一度、下げそうになったところ(下降トレンドに転換するかどうかというところ)でギャップアップが発生し、上昇トレンドに回帰しました。

ギャップアップの価格帯がトレンド回帰した水準なので、ここが、今後、サポート(支持帯)として機能しそうなことは予測がつきます。

このように、窓開けした場合は、安易に埋まると判断せずに、それまでの流れを把握しておく必要があります。トレンドの方向へ窓を開けたのか、それともトレンドとは反対方向に開けたのかを見極めるようにしましょう。

窓開けは売買の偏りによるトレードチャンス

結論として、窓開けは、しっかりとした分析をもとに根拠をもってトレードをする人にとっては、非常に重要度の高いチャンスです。ただし、安易な窓埋め理論に走る人にとっては、手痛い大損を経験する可能性のある罠になります。

安易な窓埋め理論には絶対に走らないようにしましょう。そのためにも、もう一度、窓開けができる理由を考えて見ましょう。

たとえば、ギャップアップは、買い注文が急増することにより発生します。相場が開いている時であれば、買いが急増しても、注文自体は成立するため、窓を開けることなく、価格は上がっていきます。しかし、土日は市場がクローズしているので、注文は成立しません。そのため、月曜日のオープンまで買い注文がどんどん溜まっていきます。

そして、オープンと同時に、溜まっていた買い注文が溢れでてくるのです。これが、週末の終値と、週始めの始値が乖離する理由です。ここで注目していただきたいのは、このとき、ポジションを持ったトレーダーが急増しているということです。買いポジションを持ったトレーダーにとっては、ギャップアップの価格帯が損益ゼロ地点になります。そこから上昇すれば利益になりますし、下落すれば損失になります。

つまり、今後、ギャップアップの価格帯での、トレーダー同士の売りと買いのせめぎ合いが激化するのです。これが、窓空けが、強烈なサポート(支持帯)または、レジスタンス(抵抗帯)となるメカニズムです。

当ページでお見せした、七つのチャートを、あらためて見てみてください。

窓開けした価格帯が、節目(=多くのトレーダーに意識されるポイント)となって、その後の相場に影響を与えています。このことを知って、相場の流れを見極めることができれば、正しいトレード戦略を立てることができます。窓開けの価格帯は何度も、支持または抵抗となるので、一度だけではなく何度も利益を得ることができます。

このように、窓開けができたときの本当のセオリーを知っていれば、毎週、市場のオープンが楽しみになることでしょう。月曜日が楽しみになるなんて、サラリーマンにとっては、なかなかないことですよね。ここでお伝えしたことを、しっかりと吸収して実践していただければ、あなた自身の手で、そのような状況を作り出すことができます。ぜひ、真剣に取り組んでみてください。

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