愛宕伸康の発言録
愛宕伸康「景気拡大に実感がないのは実質賃金が置き去りだから」|トウシル(2026年9月)
- だれが
- 愛宕伸康(楽天証券経済研究所 所長 兼 チーフエコノミスト(日本銀行出身))
- いつ
- 2026年9月16日
- どこで
- トウシル(楽天証券・YouTube)(動画)
- 元の出演
- 動画を見る
- 確認
- 字幕で確認
- 掲載日
- 2026/10/23
FRBと日銀の9月の利上げを前に、景気拡大が「いざなみ景気」を超えたかもしれないのに実感がないのはなぜかを考えた回です。愛宕氏は、物価と名目賃金がそろって上がる一方で実質賃金は横ばいで、それは労働生産性が伸びていないからだと説明しました。高圧経済政策で生産性が上がるには時間がかかり、その間に物価と賃金が連鎖的に上がれば利上げをもっと急がなければならなくなるリスクがあると述べています。
何を語ったか
- 7月の毎月勤労統計は前年比では名目・実質ともまずまずの数字でしたが、季節調整をかけた前月比で見ると名目賃金はほとんど伸びておらず、実質はゼロか小さなマイナスになりそうだと自身で試算しました。
- 景気動向指数(一致指数)から見ると、7月で74カ月の拡大となり、戦後最長だった「いざなみ景気」(73カ月)を超えた可能性があると紹介しました。まだ確定ではないとしています。
- GDP統計で比べると、2013〜19年の実質雇用者報酬(1人・時間あたり)は0.9%増、労働生産性は0.8%増でほぼ同じでした。直近2年もインフレ率が3%程度に上がり名目は3.8%伸びたものの、実質は0.8%、生産性は0.6%で、やはりほぼ一致していると説明しています。
- 自身で行った統計的な検証(グレンジャー因果性テスト)では、コロナ後は消費者物価が上がると名目賃金も上がる関係が見られたと紹介しました。高圧経済政策で生産性が高まるまでの間に、物価と賃金の連鎖的な上昇が起きるリスクがあり、政府と日銀がよく意思疎通してバランスの取れた政策を取ってほしいと述べました。
原文から
物価と賃金の連鎖的なその上昇というのが起きてしまう
この発言の読み方
「賃上げが進めば暮らしが良くなる」とは限らず、実質賃金を決めるのは生産性だ、という経済学の基本を数字で示した回です。愛宕氏は、日本経済を強くし潜在成長率を高めるという政権の目標には「全く賛成」だと述べたうえで、やり方とバランスに慎重さを求めています。政策の目的と副作用を分けて考える、という読み方ができます。
出典:トウシル [楽天証券]「「イザナミ越え景気拡大」でも実感がないのはなぜ?高圧経済の罠と利上げ(愛宕 伸康)【楽天証券 トウシル】」(2026年9月16日)
このページは、出演・発言の内容を投資の教科書が要約したものです。正確な言い回しは元の動画・記事でご確認ください。引用は内容を示すのに必要な短い範囲にとどめています。発言の記録であり、特定の銘柄や商品の売買をおすすめするものではありません。
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