井出真吾の発言録
井出真吾「日経平均4万円回復は遠のいた、可能性は30%程度」|日経CNBC(2025年5月)
- だれが
- 井出真吾(ニッセイ基礎研究所 研究理事 チーフ株式ストラテジスト)
- いつ
- 2025年5月24日
- どこで
- 日経CNBC(YouTube)(動画)
- 元の出演
- 動画を見る
- 確認
- 字幕で確認
- 掲載日
- 2026/10/23
日経CNBCの番組で、井出氏はトランプ関税の影響で日本企業の業績見通しが急速に悪化し、日経平均の「実力」にあたる1株当たり利益の予想が下がったとして、年内の4万円回復は一旦遠のいたとの見方を示しました。回復の可能性は30%程度で、年末は3万8000〜3万9000円ぐらいが一番イメージしている水準だと述べています。
何を語ったか
- 4月の相互関税の発表で急落した後、日経平均は3万5000円までは早く戻ったものの、その後の回復はじりじりとしたもので、4万円には届いていないと整理しました。その理由は、日経平均の実力である1株当たり利益(EPS)の見通しそのものが下がったからだと説明しています。
- 株価はEPSに市場心理を表すPER(株価収益率)を掛けたもので、PERは14〜16倍ぐらいで動くと説明しました。アナリストの業績見通しの上方修正から下方修正を引いた指標(リビジョン・インデックス)は大きくマイナスで、4月2日以降、上方修正が急に減っているとしています。
- 今年度の日経平均の採用企業の利益は、アナリストの予想では5.2%の増益、会社の予想では2.1%の減益と開いていると説明しました。トヨタ自動車が関税の影響を4〜5月の2か月分しか織り込んでいないことにも触れ、企業によって見通しの出し方がまちまちで、実態がどこにあるかもまだ定まっていないと述べています。
- 業績とPERの組み合わせで計算すると、5%増益でPERが15.5倍まで上がれば4万円を超えるが、横ばいなら難しく、アメリカがスタグフレーションに陥って2桁の減益になれば3万円割れも現実味を帯びると説明しました。関税の話は秋までに決着し、その後は減税や規制緩和などマーケットに良い話に移っていくとみて、期待を込めて4万円回復の可能性は30%ぐらいだとしています。
- 関税の分を企業が価格に転嫁しきれないため、部品や素材のメーカーまで業績が圧迫されるとし、来年の賃上げが厳しくなるのではないかと心配を示しました。ドル高・円安が進めば輸出企業の業績を押し上げる可能性もあると述べています。
原文から
株価っていうのはEPS×PERですよね
この発言の読み方
井出氏は、株価を「業績(EPS)」と「市場心理(PER)」に分け、業績見通しの数字から日経平均の居どころを計算するのが基本の手法です。この回の慎重な見通しは、関税が高い水準で決着し、業績が伸びないという前提に立っています。関税の引き下げや業績の上方修正が進めば、計算の土台そのものが変わり、見通しも引き上げられることになります。
出典:日経CNBC 公式チャンネル「【遠のいた日経平均回復・予想EPSが悪化│井出真吾氏】日本株、決算で上方修正銘柄が大幅減/トランプ関税の影響、トヨタも2か月しか織り込まず/秋に米減税や規制緩和/来年の賃上げも厳しい/米金融政策を注視」(2025年5月24日)
このページは、出演・発言の内容を投資の教科書が要約したものです。正確な言い回しは元の動画・記事でご確認ください。引用は内容を示すのに必要な短い範囲にとどめています。発言の記録であり、特定の銘柄や商品の売買をおすすめするものではありません。
「日本株」について、ほかのご意見番は
- 2026年10月22日エミン・ユルマズ「ITバブルの方がマシだった」AIバブルが信用不安につながる恐れ|探究!エミンチャンネル(2026年10月)
- 2026年10月19日武者陵司「高市政権1年、株高と資産効果は大きな成果。生活はまだ」|武者リサーチ(2026年10月)
- 2026年10月16日エミン・ユルマズ「大事なのはストーリーの構築」長期投資の4つのメガテーマ|松井証券(2026年10月)
- 2026年10月16日永濱利廣「2030年に日経平均10万円もおかしくない」|楽待(2026年10月)
- 2026年10月16日市川雅浩「歴代3位の下げ幅でも過度な反応は不要、上昇トレンドは継続中」|市川レポート(2026年10月)