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先物投資やオプション投資で「ロールオーバーする」という言葉を聞くことがあります。
ロールオーバーは、先物やオプションなど決済期日がある取引で、「期日前にいったんポジションを解消して、先の期日に乗り換えること」です。
例えば日経平均先物取引で「買いポジションの期日が近づいているが、ポジションを維持したい」といった場合に、買いポジションをいったん決済して、それより期日が先の先物を買うというよう取引がそれにあたります。
私はオプションに関しては米国オプションをメインで行っていますので、ここでは米国オプションを例にご説明します。
以前『LEAPSプット売りで私が18.6%の年間利回りを記録している手法』でプット売りで利益を得る方法をお伝えしました。その中で”Direxion Daily Small Cap Bull 3X ETF (TNA)”というETF銘柄を扱っています。
TNAは”Russell 2000 Index”というアメリカの小型株を対象とした指数に連動したETFで、”Russell 2000 Index”の3倍の値動きをするように設計されています。TNAは、2017年8月23日時点で50.49ドルで取引されていました。
仮に、このときに権利行使価格が52ドル、期日が8月25日のプットオプションの売りポジションを持っていたとします。このまま52ドル以下の価格で期日の8月25日を迎えると、プットオプションは権利行使されることになります。
この場合にとり得る手段は3つあります。
それぞれ比較して見ていきましょう。
1つ目は、そのまま何もせずに権利行使期日を迎えるという方法です。アメリカは差金決済ではないため、オプションが権利行使されると原資産である株やETFを購入することになります。
仮に、権利行使期日のTNAの価格が50ドルだとします。この場合、権利行使されると、現在50ドルのETFを52ドルで購入することになります。つまり、1株あたり2ドルの含み損のある株を保有することになります。アメリカのオプションは1枚あたり100株が取引単位となりますので、200ドルの含み損となります。ただし、プットオプションを売ったときにプレミアムを受け取っていますので、プレミアム収入との差額が実際の含み損の金額となります。
このような場合、私は次の3つの対応方法を検討します。
もし、株式市場全体が堅調でTNAが上がるという見通しがあるのなら、それまで保有して、上がった時に売ることによって利益に変えることができます。
逆に、株式市場全体が弱くTNAが今後下がるという見通しの場合は、すぐに売却して、損失を最小限に抑えます。
そして、今後しばらくはレンジ相場で推移すると考える場合はカバードコールを行いプレミアム収入を得るという方法を選択します。
カバードコールは原資産の株やETFを保有しながら、コールオプションを売るというものです。詳しくは『カバードコールを使ってオプション取引の中でも最も安全に利益を上げる方法』で解説しています。
8月23日時点では権利行使価格50ドル、期日が9月29日のコールオプションは2.94ドルで取引されていますので、このコールオプションを1枚売ることで294ドルのプレミアム収入を得ることができます。
2つ目は、権利行使日の前にプットオプションを買い戻して損益を確定させる方法です。他に、より魅力的な銘柄があって、そちらに乗り換えたい場合はこの方法を使います。
8月23日時点では、権利行使価格が52ドルのプットオプションは1.95ドルで取引されていました。
この価格でプットオプションを買い戻すと1枚あたり195ドルを支払うことになります。
プットオプションを売った時点でプレミアムを受け取っていますので、「195ドル ー 受け取りプレミアム」が実現損益になります。当初の受け取りプレミアムが195ドル以上であれば、差額が利益となりますが、195ドル以下であれば差額が損失となります。
3つ目が、ロールオーバーするという方法です。
冒頭でお伝えした通り、ロールオーバーは、先物やオプションなど決済期日がある取引で、「期日前にいったんポジションを解消して、先の期日に乗り換えること」です。
手順としては、
ということになります。
先ほど見たように、権利行使価格が52ドルのプットオプションは1.95ドルで取引されていました。これを買い戻すと1枚あたり195ドルの支払いとなります。
続いて、期日が先のプットオプションを売ります。
権利行使価格が50ドル、期日が10月20日のプットオプションが3.6ドルで取引されています。このプットオプションを売ると1枚あたり360ドルのプレミアム収入を得ることができます。360ドルー195ドル=165ドルがトータルの受取額になります。このように、ロールオーバーを繰り返すことで、プレミアムを稼ぎ続けることができます。
TNAのようなETFは個別株のように倒産してゼロになることはないので、ロールオーバーをしてプレミアム収入を得ながら株価の回復を待つことができます。
先物やオプションといった期日が決められた取引では、期日が来た時点で保有ポジションは清算されます。その場合でもロールオーバーを利用することで、期日を超えてポジション持つことができます。今回ご紹介したオプションのロールオーバーは地味な方法ですが、繰り返していくことで資金を増やしていくことが可能な方法です。
なお、少しだけ高度な話になりますが、私がメインの投資対象としているVXXやVXZが下がり続けるのは、このロールオーバーコストというものがかかっているからです。ご興味のある方は『ロールオーバーコストがVXXを押し下げる』をご覧ください。
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