エンベロープのFXでの実戦的な使い方

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エンベロープは、FXで使うインジケーターの1つです。

「包む」とか「封筒」という意味がありますが、その名の通り、移動平均線を上下に包み込んで、現在の価格がそこからどれだけ乖離しているかを、一目で確認できる便利なテクニカル指標です。

特に、私にとっては勝てるトレードルール作りの根幹となったもので、今でも利益の70%は、このエンベロープを基礎としたトレードから生み出されています。

そこで、この記事では、次の3つに重点を置いて解説していきます。

  • エンベロープとは何か
  • エンベロープを使った私の具体的なトレード手法
  • この手法を実践する時の注意点

ぜひ、最後までお読みいただければと思います。

1.エンベロープとは

エンベロープは、価格が移動平均線からどの程度離れているかを見るためのものです。チャート上では、移動平均線を包み込むように上下に表示させるインジケーターです。下のチャートをご覧下さい。

エンベロープ

真ん中にローソク足が走っていますね。そのローソク足に沿うように描かれている赤線が、移動平均線です。そして、その移動平均線と同じ動きで上下に走っている複数の線が、エンベロープです。

このように、エンベロープは、真ん中の移動平均線をそのまま上下に一定の割合だけ離したものです。そのため、エンベロープは移動平均線と全く同じ動きをします。違いは、移動平均線から上下に乖離していることだけです。

1.1.エンベロープのパラーメータの理想的な設定

どれだけ乖離しているかという割合のことを「乖離率」と言いますが、これは自由に設定することができます。私は、次の値だけ乖離させたラインを、上下に6本ずつ表示しています。

  • 0.10%
  • 0.15%
  • 0.20%
  • 0.25%
  • 0.30%
  • 0.40%

ちなみに、ローソク足は1分足で、移動平均線はEMA(指数平滑移動平均線)を使っており、期間は「20」に設定しています。そして、それぞれの線に囲まれたゾーンを、次のように5つに分類しています。

エンベロープ5つのゾーン

5つのゾーンに分けている理由は、後述します。

移動平均線の期間は25でも良いと思いますが、私はずっと20に設定して使ってきたので、そうしています。決して20と25を比較した結果、25が使えないというわけではありません。ご自身のトレード経験や、その他の得意なツールとの組み合わせで考えていただくのが良いと思います。

2.エンベロープを使ったスキャルピング手法

次に、エンベロープの使い方についてお伝えします。

結論から言うと、エンベロープは1分足でのスキャルピングに適したツールです。『私がFXで成功して1.5億円の資産を築くまでに経験した全て』で勝てるトレードルール作りが大事だということをお伝えしていますが、エンベロープは、私にとって、まさにトレードルールを作り上げるための核となったものです。

2.1.それぞれのゾーンに触れた時が逆張りスキャルピングの売買サイン

相場には、「移動平均線から離れ過ぎたローソク足には元に戻ろうとするバネの力が働く」という習性があります(参考:「移動平均線乖離率とは|逆張り戦略で利益を出すコツ」)。

エンベロープを使うと、その「習性」が、具体的にどこで発生するかを高い確率で判断できるようになります。例えば、次のチャートをご覧下さい。

エンベロープの逆張りサイン

このチャートの中の矢印の箇所は、全てトレードチャンスになります。

2.1.1.ローソク足がラインに接触してヒゲが出た時にエントリー

①~③は、ローソク足のヒゲが上のラインに接触してから反落しているポイントです。④と⑤は、ローソク足のヒゲが下のラインに接触してから反転しているポイントです。

前者では、ローソク足がラインに接触してヒゲができた時がエントリータイミングです。売りでエントリーして、数pipsの値動きで決済します。一方、後者では、買いでエントリーします。「ヒゲを確認してからエントリーすること」が鉄則です。

例えば、①の箇所で、ローソク足がラインに到達した瞬間にはエントリーはしません。なぜなら、この時点では、まだ、そこで反落するか判断できないからです。ヒゲをつけて、実際の反落を確認してからエントリーします。

つまり、反落・反転の確認をヒゲで行うということですね。

2.1.2.ゾーンによってエントリー判断時のヒゲの長さを変える

ただし、どのゾーンでも、ヒゲが出たら即エントリーというわけではありません。ゾーンが外側になればなるほど相場は乱高下しますので、上下のブレが大きくなります。

そのため、外側のゾーンになるほど、ヒゲが出たとしても、それはダマシで、エントリー直後に逆行してしまう確率も高くなります。そこで、ゾーンの外側寄りでエントリーする時は、ダマシを防ぐためにヒゲの長さを長めに取ります。

厳密に数pipsと決めているわけではないのですが、目安としてはゾーン①と②は1ティック、ゾーン③、④、⑤は2ティックとしています。ティックとは、1回の反転のことです。

つまり、外側のゾーンでは、ヒゲができて(1回目)少し戻り、また反転(2回目)を確認した時にエントリーします。このやり方だと、ヒゲが少々伸びた時のエントリーになるため、一番高いところ、または一番安いところで入ることはできませんが、元々これらのゾーンは利幅も大きく取れるため、さほど気になりません。

それよりも、ダマシを防げるというメリットの方が大きいと考えています。

2.2.それぞれのゾーンで勝率と利幅と損切り幅が異なる

なお、それぞれのゾーンでは勝率が異なります。

全てを正確に記録しているわけではないので、体感での数字になりますが、私が今まで何十万回とトレードを行ってきた経験則では、それぞれのゾーンでの勝率は以下のようになります。

  勝率 利食い損切り幅
ゾーン① 60% 2pips
ゾーン② 65% 3pips
ゾーン③ 70% 4pips
ゾーン④ 75% 5pips
ゾーン⑤ 80% 6pips

ゾーン①では、利食い損切り幅の目安は2pipsでした。しかし、ゾーン②、③と離れるほど、その目安も広くなります。

このように、外のゾーンにいくほど勝率が高くなり、利食い損切り幅も大きくなります。これは、どちらも同じ理由からです。先ほど、「相場には移動平均線から離れ過ぎたローソク足には元に戻ろうとするバネの力が働く」とお伝えしました。そして、移動平均線から離れれば離れるほど戻ろうとする力が強くなるのです。

つまり、戻ろうとする力が強くなるので、反転する確率も上がるのですね。また、ゾーン①では、移動平均線からの乖離はせいぜい10~20pips程度ですが、ゾーン⑤になると40~50pipsはあります。

元は同じ長さのバネがあったとして、長く伸ばされた場合と短く伸ばされた場合では、長く伸ばされたバネの方が戻る時の初速が早くなりますね。それと同じで、より離れたゾーンのほうが利幅も大きくなります。

2.3 勝率が高い時ほどロットを張る

私は、勝率が高いと思う時は、しっかりと利益を取れるように利食い幅は広く、ロット(通貨量)も大きく張ります。

例えば、ゾーン①で10万通貨を基準として取引しているなら、ゾーン②で20万通貨…、ゾーン⑤では50万通貨という具合です。このように、勝率も利幅も大きいゾーンの外側へなるほどロットを増やすことで、利益を爆発的に増やすことができます。

しかし、ゾーン①からゾーン⑤までを最大5倍程度にしておくと良いでしょう。なぜなら、この倍率が大き過ぎると、トレード全体のバランスに対するゾーン⑤の割合が大き過ぎるようになってしまうからです。

つまり、ゾーン①や②のトレードがほとんど利益に貢献しなくなります。これでは、ゾーン④や⑤だけでトレードをするというルールになってしまいます。

逆に、倍率が低過ぎると、トレード全体に対するゾーン①の利益割合が大きくなってしまいます。せっかく、ゾーンが外側にいくほど勝率も利幅も取れるのに、これではメリハリがつきません。

5倍でなければいけないということではありませんが、私にとっては5倍が最適です。ただし、相場によってロットは変えているので、どんな場合でも5倍ルールを死守しているわけではありません。例えば、相場のボラティリティが低くてゾーン⑤へ到達することがないような時は、ゾーン①から③のロット数を増やしたりして調整しています。

3.エンベロープを使ったトレードの注意点

エンベロープを使った基本的なトレード手法はご理解いただけたでしょうか?ここからは、エンベロープを使う際の注意点を解説していきます。

3.1.トレードの禁止ポイント4つ

この手法には、トレード禁止ポイントが4つあります。

  1. 経済指標発表時
  2. 要人発言や選挙時
  3. 高値安値などの節目をブレイクする時
  4. 参加者が少なく流動性を保てない時

それぞれ解説します。

3.1.1.経済指標発表時

指標発表直後の数分間は、価格が急激に動きます。これは、指標の内容次第で動くからで、トレーダーにとって上がるか下がるかは完全にランダムになります。どんなインジケーターを使おうが、機能しなくなります。

経済指標は、発表の時間が決まっています。欧州時間は17時、ニューヨーク時間は21時30分などという具合です。毎日のトレード前に、経済指標発表の時間を確認しておきましょう。

3.1.2.要人発言や選挙時

これも、経済指標と同じ考えです。各国の要人が発言する度に相場は急騰したり急落したりします。当然、インジケーターは機能しません。このようなイベントがある日は、1日中相場が乱高下することもありますので、その日は、トレードは控えることをおすすめします。

3.1.3.高値安値などの節目をブレイクする時

このような局面で様子見すべき理由は、ブレイクは、実際に見るまではどれぐらいの強さになるか分からないからです。ゾーン①に入ったと思ったら、あっという間に⑤まで飛ぶこともあります。

勢いが強ければ、すぐに20~30pipsは動きますし、1分で50pips以上も動く時さえあります。このような時は、どこで価格が反転するか分からないので、トレードを控えるべきです。

3.1.4.参加者が少なく流動性を保てない時

これは、例えば機関投資家が夏休みやクリスマス休暇を取る時期です。機関投資家が参加していないような場合では、ちょっと大きめの注文が入るだけで、価格が簡単に動いてしまいます。特に、8月のお盆の時期や12月後半は注意しておく必要があります。

また、中長期的にレンジ相場になって膠着している時は、トレンドが発生するまで流動性が低いことがあります。これらは、日々マーケットニュースを見ていれば分かりますし、毎日トレードしていれば、相場が薄いか厚いか感じ取れるようになります。

3.2.値動きのある通貨ペアを選ぶ

このスキャルピング手法には、マイナーな通貨ペアは適していません。またスキャルピングといえば、ドル円をイメージされる方が多いかもしれませんが、メジャーな通貨ペアであれば、ドル円以外でもトレードすることをおすすめします。ちなみに、私は次の6通貨をスキャルピングの対象にしています。

  1. ドル円
  2. ユーロドル
  3. ポンドドル
  4. ユーロ円
  5. ポンド円
  6. 豪ドル円

上の3つはドルストレートで、下の3つはクロス円です(参考:「通貨ペアとは|FXで勝つための正しい選び方」)。

複数の通貨ペアを対象すべき理由は、時期によって、それぞれの通貨のボラティリティが異なるからです。ドル円だけに絞ってしまうと、ボラティリティが高く値動きが大きい時はいいのですが、ドル円に対する注目度が下がり、ボラティリティが低くなる時期は必ずやってきます。

その時はトレードサインが出ないので、稼げるチャンスは圧倒的に少なくなります。場合によっては、このような時期が数ヶ月から1年も続く時だってあります。これは、仕事がない状態と同じですね。

複数の通貨ペアでスキャルピングをする意識をしておくと、ボラティリティが高い通貨ペアを対象にトレードすることができます。ボラティリティが高いということは、値動きもトレードチャンスも多いことを表すので、より大きく稼ぐことができるということです。

ただし、マイナー通貨ペアはスキャルピングに不向きです。それらは、スプレッドが広過ぎて、スキャルピングでは利益を出すことができないからです。

通貨ペアに関しては、以上の点を心掛けていただければ、トレードチャンスが全く来ないという事態はなくなるでしょう。私の場合、多い時で1日100回もトレードチャンスが来る時があります。

まとめ

私は、スキャルピングを行う時は、必ずエンベロープを使っています。これは、手法としても非常にシンプルで、誰にでも実践可能なものです。

しかし、その時々で値動きの大きい通貨ペアを選ぶようにしなければ、トレードチャンスが全くない時があったり、ロットの張り方や利食い損切りの方法が決まっていないと、思うように利益を出せなかったりするでしょう。

また、実際にトレードを行うと、知識だけでは知りえなかった気付きがあったりします。そうした一つ一つの経験が、これから稼げるようになるための、非常に重要なレッスンとなりますので、しっかりと実践していただければと思います。

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