エンベロープのFXでの実戦的な使い方

エンベロープは、FXや株式投資で使うインジケータ(テクニカル指標)の1つです。

エンベロープには「包む」とか「封筒」という意味がありますが、その名の通り、移動平均線を上下に包み込んで、現在の価格がそこからどれだけ乖離しているかを、一目で確認できる便利なテクニカル指標です。

特に、私にとっては、FXで勝てるトレードルール作りの根幹となったもので、これまでの利益の約70%は、このエンベロープを基礎としたトレードから生み出されています(参考:「私がFXで成功して1.5億円の資産を築くまでに経験した全て」)。

そこで、この記事では、次の3つに重点を置いて解説していきます。

  1. エンベロープとは何か
  2. エンベロープを使った私の具体的なトレード手法
  3. この手法を実践する時の注意点

ぜひ、最後までお読み下さい。

1.エンベロープの基本

まずは、エンベロープとはどんなテクニカル指標なのか、定義を押さえておきましょう。

1.1.エンベロープとは

エンベロープは、価格が移動平均線からどの程度離れているかを測るインジケータです。

チャート上では、移動平均線を包み込むように上下に表示されます。下図をご覧下さい。

エンベロープ

真ん中にローソク足が走っていますね。そのローソク足に沿うように描かれている赤線が、移動平均線です。そして、その移動平均線と同じ動きで上下に走っている複数の線が、エンベロープです。

このように、エンベロープは、真ん中の移動平均線をそのまま上下に一定の割合だけ離したものです。そのため、エンベロープは移動平均線と全く同じ動きをします。違いは、移動平均線から上下に乖離していることだけです。

 ボリンジャーバンドとの違い
エンベロープに似たインジケータに、ボリンジャーバンドがあります。エンベロープは、移動平均線から一定の割合だけ離した線ですが、ボリンジャーバンドは、「標準偏差」という考え方を使います。詳細は、『ボリンジャーバンドとは』をお読み下さい。

1.2.私のエンベロープのパラーメータ数値

どれだけ乖離しているかの割合を「乖離率」と言いますが、これは自由に設定できます。私は、次の値だけ乖離させたラインを、上下に6本ずつ表示して、スキャルピングをしています(参考:「スキャルピングで5年で1億稼いだ私のトレード手法の全て」)。

  • 0.10%
  • 0.15%
  • 0.20%
  • 0.25%
  • 0.30%
  • 0.40%

ちなみに、ローソク足は1分足で、移動平均線はEMA(指数平滑移動平均線)を使っており、期間は「20」に設定しています。

整理すると、次のようになります。

【私のスキャルピングのチャート設定】
・ローソク足:1分足
・移動平均線:パラメータ期間は20で、Exponencial(EMA)を使う
・エンベロープ:パラメータ期間は20で、偏差は0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.4

そして、それぞれのエンベロープに囲まれたゾーンを、次のように5つに分類しています。

エンベロープ5つのゾーン

5つのゾーンに分ける理由は、後述します。

移動平均線の期間は25でも良いと思いますが、私はずっと20に設定して使ってきたので、20にしています。決して20と25を比較した結果、25が使えないというわけではありません。ご自身のトレード経験や、その他の得意なツールとの組み合わせで考えていただくのが良いです。

2.エンベロープを使ったスキャルピング

次に、エンベロープの実践的な使い方についてお伝えします。

結論から言うと、エンベロープは、1分足でのスキャルピングに適したインジケータです。トレードで安定した利益をあげるためには、勝てるトレードルール作りが大事で、エンベロープは、私にとって、まさにトレードルールを作り上げるための核となったものです。

具体的に解説していきます。

2.1.ゾーンにタッチした時が売買のサイン

ローソク足には、「移動平均線から離れ過ぎたら、バネのように元に戻ろうとする力が働く」という習性があります(参考:「移動平均線乖離率とは|逆張り戦略で利益を出すコツ」)。

エンベロープを使うと、その「習性」が、具体的にどこで発生するかを高い確率で判断できるようになります。例えば、次のチャートをご覧下さい。

エンベロープの逆張りサイン

このチャートの中の矢印の箇所は、全てトレードチャンスになります。

2.1.1.ローソク足がラインに接触してヒゲができた時にエントリー

①②③は、ローソク足のヒゲが上のラインに接触してから反落しているポイントです。また、④⑤は、ローソク足のヒゲが下のラインに接触してから反転しているポイントです。

前者では、ローソク足がラインに接触してヒゲができた時がエントリータイミングになります。ここでは、売りでエントリーして、数pipsの値動きで決済します(pipsの参考記事:「FXの単位pips(ピップス)とは|読み取り方のコツ」)。一方、後者では、買いでエントリーします。

いずれにしても、「ヒゲを確認してからエントリーすること」が鉄則です。

例えば、①の箇所で、ローソク足がラインに到達した瞬間にはエントリーはしません。なぜなら、この時点では、まだそこで反落するか判断できないからです。そのため、ヒゲをつけて、実際の反落を確認してからエントリーします。

つまり、反落・反転の確認をヒゲで行うということです。

2.1.2.ゾーンによってエントリー判断時のヒゲの長さを変える

ただし、どのゾーンでも、ヒゲが出たら即エントリーというわけではありません。ゾーンが外側になればなるほど相場は乱高下するので、上下のブレが大きくなります。

そのため、外側のゾーンになるほど、ヒゲが出たとしてもダマシになり、エントリー直後に逆行してしまう確率も高くなります。そこで、ゾーンの外側寄りでエントリーする時は、ヒゲの長さを長めに取ってダマシを防ぐことがポイントになります。

厳密に数pipsと決めてはいませんが、目安としては、ゾーン①②は1ティック、ゾーン③④⑤は2ティックとしています。ちなみに、ティックとは、1回の反転のことです。つまり、外側のゾーンでは、ヒゲができて少し戻り(1回目)、また反転(2回目)を確認した時にエントリーします。

このやり方だと、ヒゲが少々伸びた時のエントリーになるため、一番高いところや一番安いところではエントリーできません。しかし、元々これらの外側のゾーンは利幅も大きく取れるため、さほど気になりません。

それよりも、ダマシを防げるというメリットのほうが大きいと私は考えています。

2.2.ゾーンごとに勝率と値幅が異なる

なお、エンベロープのそれぞれのゾーンでは勝率が異なります。

全てを正確に記録しているわけではないので、体感での数字になりますが、私が今まで何十万回とトレードを行ってきた経験則では、それぞれのゾーンでの勝率は次の表のようになります。

ゾーン 勝率 利食い損切り幅
(目安)
ゾーン① 60% 2pips
ゾーン② 65% 3pips
ゾーン③ 70% 4pips
ゾーン④ 75% 5pips
ゾーン⑤ 80% 6pips

ゾーン①では、利食い損切り幅の目安は2pipsです。しかし、ゾーン②、③と離れるほど、その目安も広くなります。

このように、外側のゾーンにいくほど勝率が高くなり、利食い損切り幅も大きくなります。これは、先ほど述べたように、ローソク足には移動平均線から離れ過ぎたらバネのように元に戻ろうとする力が働く習性があり、離れれば離れるほど戻ろうとする力が強くなるからです。

つまり、元に戻ろうとする力が強くなるので、反転する確率も上がるのです。また、ゾーン①では、移動平均線からの乖離はせいぜい10~20pips程度ですが、ゾーン⑤になると40~50pipsはあります。

最初は同じ長さのバネがあったとして、長く伸ばされた場合と短く伸ばされた場合では、長く伸びたバネのほうが戻る時の初速が早くなりますよね。それと同じで、より離れたゾーンにあるローソク足のほうが利幅も大きくなります。

2.3.勝率が高い時ほどロットを張って稼ぐ

私は、エンベロープを使ったスキャルピングで、勝率が高いチャンスの時は、大きな利益が得られるようにロット(通貨量)を大きく張り、利食い幅を広く取るようにします。

例えば、ゾーン①で10万通貨を基準として取引しているなら、ゾーン②で20万通貨…、ゾーン⑤では50万通貨という具合です。このように、勝率も利幅も大きいゾーンの外側へなるほどロットを増やすことで、利益を爆発的に増やすことができます。

しかし、ゾーン①に対するゾーン⑤でエントリーするロット(通貨量)の倍率は、最大5倍程度にしておくと良いです。なぜなら、この倍率が大き過ぎると、トレード全体のバランスに対するゾーン⑤の割合が大き過ぎてしまうからです。

つまり、ゾーン①や②のトレードがほとんど利益に貢献しなくなることを意味します。これでは、ゾーン④や⑤だけでトレードをするというルールになってしまいます。

逆に、倍率が小さ過ぎると、トレード全体に対するゾーン①の利益割合が大きくなります。これでは、せっかくゾーンが外側にいくほど勝率も利幅も取れるのに、メリハリがつきません。

ただし、倍率は必ず5倍ということはなく、私にとっては5倍が最適というだけです。ただし、相場によってロットは変えており、例えば、相場のボラティリティが小さくてゾーン⑤に到達する可能性が低い時期は、ゾーン①から③のロット数を増やしたりして調整しています。

では、この章の最後に、私のエンベロープのゾーンごとの勝率と利食い損切り幅の目安、そして、エントリーする通貨量の目安をまとめておきます。ぜひ参考にして下さい。

ゾーン 勝率 利食い損切り幅
(目安)
通貨量
(目安)
ゾーン① 60% 2pips 1万通貨
ゾーン② 65% 3pips 2万通貨
ゾーン③ 70% 4pips 3万通貨
ゾーン④ 75% 5pips 4万通貨
ゾーン⑤ 80% 6pips 5万通貨

3.エンベロープを使ったスキャルピングの注意点

エンベロープを使った、私のトレード手法はご理解いただけたでしょうか?この章では、エンベロープを使う際の注意点を解説していきます。

3.1.四つのトレード禁止ポイント

私のスキャルピング手法には、トレード禁止ポイントが4つあります。

《私のスキャルピング禁止ポイント》
1. 経済指標発表時

2. 要人発言や選挙時

3. 高値安値などの節目をブレイクする時

4. 参加者が少なく流動性を保てない時

理由も含め、それぞれ解説していきます。

3.1.1.経済指標発表時

指標発表直後の数分間は、価格が急激に動きます。これは、指標の内容次第で相場が動くので、トレーダーにとっては、上がるか下がるかは完全にランダムになるからです。このような時は、どんなインジケータを使おうが、機能しにくくなります。

ただし、経済指標は、発表の時間が決まっています。欧州時間は17時、ニューヨーク時間は21時などといった具合です。毎日のトレード前に、経済指標発表の時間を確認しておきましょう。

なお、経済指標を含めたFXのファンダメンタルについては、次の記事をお読み下さい。

≫ FXのファンダメンタル分析とは|初心者が必ずチェックすべき6つの情報

3.1.2.要人発言や選挙時

これも、経済指標と同じ考え方です。為替は、各国の要人が発言する度に相場が急騰したり急落したりします。当然、インジケータはほとんど機能しません。このようなイベントがある日は、一日中相場が乱高下することもあるので、その日は、トレードは控えることをおすすめします。

3.1.3.高値安値などの節目をブレイクする時

チャートの節目のブレイク時に様子見すべき理由は、どれぐらいのローソク足が伸びるか分からないからです。ゾーン①に入ったと思ったら、あっという間に⑤まで飛ぶこともあります。

勢いが強ければすぐに20~30pipsは動く上、1分間で50pips以上も動く時さえあります。このような時は、どこで価格が反転するか分からず、運任せになるので、トレードは控えるべきです。

3.1.4.市場参加者が少なく流動性を保てない時

市場参加者が少ない時とは、例えば機関投資家が夏休みやクリスマス休暇を取る時期です。機関投資家が参加していないような場合は、ちょっと大きめの注文が入るだけで、価格が簡単に動いてしまいます。特に、8月のお盆の時期や12月後半は注意が必要です

また、中長期的にレンジ相場になって膠着している時は、トレンドが発生するまで流動性が低いことがあります。これらは、日々マーケットニュースを見ていれば分かりますし、毎日トレードしていれば、流動性が薄いか厚いか感じ取れるようになります。

3.2.値動きのあるメジャー通貨ペアを選ぶ

私のスキャルピング手法には、マイナーな通貨ペアは適しておらず、値動きがある通貨ペアを選ぶことがポイントです。その際、最もメジャーなドル円だけでなく、ある程度メジャーな通貨ペアであれば、ドル円以外でもトレードの候補にすることをおすすめします。

ちなみに、私は、次の6通貨ペアをスキャルピングのトレード対象にしています。

《私のスキャルピング対象の通貨ペア》

1. ドル円

2. ユーロドル

3. ポンドドル

4. ユーロ円

5. ポンド円

6. 豪ドル円

ちなみに、上の3つはドルストレートで、下の3つはクロス円です。違いがわからない場合は、『通貨ペアとは|FXで勝つための正しい選び方』で解説しているので、参考にして下さい。

私が複数の通貨ペアを対象にしている理由は、それぞれの通貨のボラティリティが時期によって異なるからです。ドル円だけだと、ボラティリティが高く値動きが大きい時はいいのですが、ドル円に対する注目度が下がってボラティリティが小さくなる時期が必ずやってきます。

ボラティリティが小さいと、トレードサインが出にくいので、稼げるチャンスは圧倒的に少なくなります。このような時期は、場合によっては、数ヶ月から1年も続く時さえあります。もし、専業トレーダーの場合は、そもそもトレードチャンスが少ないので、焦りますよね。

そうならないように、複数の通貨ペアでスキャルピングする意識を持っておくと、ボラティリティが高い通貨ペアを対象にトレードすることができます。ボラティリティが高いということは、値動きが大きくてトレードチャンスも多いことを意味します。

ただし、マイナーな通貨ペアはスキャルピングに不向きです。なぜなら、マイナー通貨はスプレッドが広過ぎてトレード1回あたりのコストが高くなり、何回も売買を繰り返すスキャルピングでは利益が残りにくいからです。

通貨ペアに関しては、この項でお伝えしたことを守れば、トレードチャンスが全く来ないという事態は無くなるはずです。

まとめ

この記事でお伝えした、エンベロープを使った私のスキャルピング手法は、非常にシンプルで、真剣に取り組んでいただければ、誰にでも実践可能です。

しかし、実際にトレードしてみると、知識だけでは知りえなかった気付きがあるはずです。そうした一つ一つの経験が、これから稼げるようになるための、非常に重要な教訓になります。

ぜひ、エンベロープをあなたのテクニカル分析に取り入れて、トレード手法の構築のヒントにして下さい。

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